昨夜のNY株式市場では、ダウ平均株価が一時1,000ドルを超える下落を記録しました。為替に与える影響は限定的でしたが、今後のトレンドを占う上で今日の雇用統計は大きなターニングポイントになるかもしれません。
それでは、これまでの相場の流れを踏まえながら、今日の雇用統計の展望、トレード戦略について考えていきたいと思います。(FXトレーダー/ブロガー・ゆきママ)
まだまだ調整の範囲内だが、雇用統計が弱ければ下落は継続か
ナスダック総合指数は5%近い下げを記録するなど、昨夜は悲惨な値動きとなりました。
しかし、そもそもこれまで連日最高値を更新してきた値動きを踏まえれば、まだまだ単なる調整の範囲内といったところでしょう。
直近では、パウエルFRB議長がジャクソンホールの講演において、インフレの上振れ、インフレターゲット2%以上を容認する姿勢を示したことで、ゼロ金利政策の長期化想定で一段と株価が上がっていましたからね。
そして、この大きな下落の背景としては、米国レイバー・デーの連休に向けての利益確定の動きや、連休明けからの経済支援策の与野党協議が難航するとの見方などが重なったとされています。
米国を中心に株式市場は絶好調ですが、実体経済は政府の中央銀行の支援なくしては成り立たないレベルまで疲弊しているのが現実なので、ようやく株価と経済の乖離がほんの少し埋まったといったところでしょう。
今回の雇用統計の数字を見て、市場が改めて懸念を深めて調整下落が続くのか、それとも一過性の値動きに終わるのかを確認したいところです。