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戦争の裏でひっそり警察法改正へ。「サイバー捜査隊」新設で国民監視社会へ突入か=原彰宏

戦前を彷彿させる警察の権限強化への抵抗

この「警察の権限を強化する」ことに対して、かなりの抵抗があるようです。

確かに今でもかなりの権限が付与されている警察です。反対運動を起こしている人たちの意見としては、警察法改正は一般市民や市民団体の情報を個人情報も含めて捜査できるようにするもの、警察庁に都道府県警察を超えて捜査権限をもたせることで、警察の中央集権化を進めようとするものと位置づけています。

戦前の警察の有り様を彷彿させるのでしょう。

この警察の権力強化の延長線上に、時の権力者とのつながり、言論統制、思想統制など、権力側の意のまままに国民を操る世界観をみているようです。

今でも警察は、国民に対してかなり強い権力を持っています。

共謀罪法、共謀罪の創設を含む改正組織的犯罪処罰法が2017年6月15日に国会で成立し、同年7月11日に施行されました。「テロ対策」などの立法事実について疑問があるうえ、市民の人権や自由を侵害するおそれが強い法律として、日本弁護士連合会は強く反対していました。

秘密保護法(特定秘密の保護に関する法律)は、漏えいすると国の安全保障に著しい支障を与えるとされる情報を「特定秘密」に指定し、それを取り扱う人を調査・管理し、それを外部に知らせたり、外部から知ろうとしたりする人などを処罰することによって、「特定秘密」を守ろうとするものと、日弁連ホームページで説明しています。
※参考:秘密保護法とは? – 日本弁護士連合会

この流れで、今回「サイバー警察局」設立にともなって、警察に個人情報の深い部分にまで捜査できる権限を与えるものとなっています。

これらが、国民の安全重視以前に議論されるのは、国民が政府を行政期間を信用していないのと同時に、警察組織を信用していないということにほかなりません。

信用されていない政府と警察がタッグを組めば何でもできる、警察組織が暴走すると思っているのでしょう。

警察組織への不信感

それだけ警察による不祥事が相次いでいて、政治の腐敗、行政機関の隠蔽改ざん体質が重なって、“管理する側”に対して“管理される側”が、無条件にすべてを認めさせることへの拒絶反応を示しているのだと思われます。

「暴力装置」…ジャーナリストの青木理氏は、警察組織をこのように表現しています。ラジオ番組で青木氏は「戦後の日本警察システムの一大転換」だと主張していました。冒頭の東京新聞社説と同じ論調です。

青木氏いわく、戦後日本警察は「自治体警察」、つまり都道府県警察が直接捜査権を持っているものだったと説明しています。

警察庁は国の機関で、今回のサイバー案件に関しては、警察庁が直接捜査権を有することになりました。今までは、自治体警察、都道府県警察の指揮監督、調整を行ってきたのが警察庁でした。つまり、直接の捜査権は持ってこなかったのです。

その背景には、戦前の警察組織が中央集権も国家警察であって、ファシズムの尖兵になるなど、太平洋戦争につながる様々な問題があったと指摘されています。

その反省から、国家警察から自治体警察へと移行していった経緯があります。警察が捜査・逮捕する権利を持ち、武器所持も認められる強力な権力を持っていることから、青木氏は「暴力装置」と表現しているようです。自らの戒めを促す意味でも、こういう表現を使っているのでしょう。

だから警察庁は国家公安委員会が管理することになっているのだ、と青木氏は説明しています。

Next: 権限強化は必要か?サイバー犯罪に限定しても疑念が残る

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