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ジャニー喜多川氏、海外なら社会的に抹殺も。ジャニーズ性加害を“児童虐待”の視点で考える=原彰宏

ジャニー喜多川氏による性加害問題が世界からも国内でも注目を集めています。大手マスコミが報じてこなかったことも問題視されていますが、今回はこの事件をチャイルド・アビューズ(児童虐待)の視点から考えてみます。(『 らぽーる・マガジン らぽーる・マガジン 』原彰宏)

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※本記事は、『らぽーる・マガジン』 2023年5月22日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

チャイルド・アビューズ(Child Abuse)とは

チャイルド・アビューズ(Child Abuse)は、子どもに対する身体的、性的、感情的または心理的な虐待や過失のことを指します。子どもが安全で健康な環境で成長する権利があり、この権利を侵害する行為は深刻な社会問題です。

子どもが身体的、性的、心理的な虐待や無視、放置、感情的な虐待を受けることは、彼らの心身の発達に深刻な影響を与える可能性があります。

虐待の形態には、以下があります。
・身体的虐待(体の傷害やけがを引き起こす行為)
・性的虐待(性的な行為や接触を含む行為)
・心理的虐待(子どもの自尊心や精神的な安定に対する損害をもたらす行為)
・放置(子どもの基本的な生活のニーズを無視する行為)

チャイルド・アビューズは法的にも道徳的にも許されない行為であり、ほとんどの社会で厳しく非難されます。

多くの国では、子どもの権利を保護するための法的な枠組みや保護制度が設けられています。それは徹底したもので、おそらくチャイルド・アビューズをした人は社会的にも抹殺され、それこそ二度と社会には戻ってこれないくらいに、厳しい措置が取られるでしょう。

また、たとえ立場が善意の第三者であっても、チャイルド・アビューズを行っている人(団体)と知ったときには、その人(団体)と関係を持つだけで、厳しく罰せられることになります。

どのような状況であれ、チャイルド・アビュースに関わる人や団体との接触は、厳しく禁じられています。当然、寄付も受けられません。

日本のIT界のトップリーダーであり、MITメディアラボ所長であり、デジタル庁発足時の事務方トップに就任するはずだった伊藤穰一氏は、チャイルド・アビューズであるジェフリー・エプスタイン氏(後述)からの寄付を受けたことで(知らなかったとしても)、メディアラボ所長の座はもちろん、新設されたデジタル庁の事務方トップの座にもつけなくなりました。
※参考:「汗でベトベトだった」セレブの醜悪な“少女性愛”が露顕したエプスタイン事件の破壊力《デジタル庁事務方トップ起用も見送りに》 – 文春オンライン(2021年8月21日配信)

それだけチャイルド・アビューズは非常に深刻な問題であるという認識が、世界にはあるのです。

子どもの身体的、感情的、社会的な発達に大きな影響を及ぼす可能性があるので、社会全体で子どもの権利を保護し、早期に虐待を発見して支援することが重要になってきます。法的な措置や社会的な支援、教育の強化、啓発活動などが行われています。

なにより、子どもたちの心に、消し去ることができない深刻な傷跡を残すことになります。虐待などがある場合、一般的には児童保護サービスや関連する法執行機関に報告することが重要です。

殺人以上に重い、絶対に許されない罪なのです。人間として、一番の重罪であると言っても過言ではありません。

大問題となった「エプスタイン事件」

エプスタイン事件は、アメリカの実業家であるジェフリー・エプスタインが関与していたとされる「性的搾取」や「児童買春」のスキャンダルです。

エプスタインは財界や政界の要人との関係があり、彼が経済的な支援や社交的なつながりを通じて多くの有力者と関係を持っていたことが注目されました。

エプスタインは2008年にフロリダ州で未成年者買春の罪で告発され、執行猶予付きの判決を受けました。しかし、2019年にニューヨークで再び逮捕され、連邦捜査当局による再捜査が行われることとなりました。その逮捕直後、エプスタインは拘留中に自殺したとされていますが、この自殺の状況には多くの疑問が投げかけられました。

エプスタイン事件は、彼が長年にわたってセレブリティや政治家、企業経営者などの有力者と関与していたことが明るみに出たことから、広範な社会的な議論を巻き起こしました。また、エプスタインが性的搾取や児童買春のネットワークを組織していたとの疑惑も浮上し、その関係者の特定や追及が進められました。

事件の詳細やエプスタインの関与者については、捜査報道や証言に基づく情報が入手可能ですが、事件の本質的な真相や裏で行われた活動の全容はまだ完全に明らかにされていない部分もあります。事件は性的搾取や児童買春に対する意識と関心を高め、法的な改革や被害者支援の重要性についての議論を引き起こす一因となりました。

前述の伊藤穰一氏のように、(知らなかったといえども)ジェフリー・エプスタイン氏から資金提供を受けているだけで、社会的に抹殺されます。

Next: まだある社会問題となったチャイルド・アビューズ。ジャニーズの場合は…

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