外部要因その3:新興国の債務過剰
これについて最大のリスクは何といっても中国経済の失速である。
FRBが昨年から利上げを本格化させ、ドル資金が米国に戻ってくると新興国での通貨安に結び付いた。ただし金融危機さえ起こらなければ、新興国の経済規模は小さいから世界の実体経済に与える影響はさして大きくはない。
ところが、中国経済が失速すると影響は大きい。世界で2番目の巨体だからだ。現在の中国は巨額の債務を抱えている。その他にシャドーバンキングと称する金融商品(資産運用業務)の残高が約2000兆円(120兆元)あるとされる。これは中国のGDPに対して巨額である。
こういう環境の中で米国の対中制裁が強硬になればなるほど、中国の債務依存体質は強まる。米中貿易摩擦が中国の債務超過問題に火をつける可能性がある。
米中の全面貿易戦争が来年以降も続くとすると中国経済が危機的な状況に陥ることも否定し難く、株価はそれの警鐘シグナルとして先行して動く。昨今の上海株の動きはその一端であろう。
今ここに簡単に列挙した3つの問題、これを乗り越えていかなくては日本株の中長期の株高はあり得ない。
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『山崎和邦 週報「投機の流儀(罫線・資料付)」』(2018年10月21日号)より一部抜粋
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