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PayPay祭りは成功したのか?クレカ不正利用・アクセス障害と、商店街で見た温度差=岩田昭男

自分で価格を入れて、店員に確認してもらう

「これでできた」私がちょっと叫ぶように言うと、娘さんが「まだ終わってません。値段を入れてください」といいました。

私は、いわれるままに220円と打ち込みました。支払いの金額を入れるのをすっかり忘れていたのです。ストアスキャンの時には店の人が入れて顧客はいれませんから。

「これでいいですか」というと、「待って下さい。私に見せて下さい」と娘さんがいいました。「あ、そうか。確認ですよね」「そうです」とニッコリ笑うので、スマホを渡して数字を確認してもらいました。

顧客が値段を入れるだけで確認しないと何を入れられるかわかりませんから、それで店員が確認するのです。最後に支払いボタンを押すと支払いは完了です。スマホの画面には支払額が220円、残高が280円と出ました。

この情報が私のスマホからサーバーに届いて処理されます。つまり、私の口座から220円をパン屋の口座に振り替えるように指令が出るのです。

「あーこれで終わった」「意外に簡単でしょう」と彼女がいいました。

「そういえばそうだけれど、やっぱり結構複雑。特に支払い金額を入れたり、最後にお金を確認するところは何か忘れそうで」と私がいうと、「大丈夫ですよ、そんなところは。500円入っていたのが220円引かれて280円、それが残高ですね」

「これがレシートよ」といって、お母さんが奥の部屋から出てきて1枚の紙を渡してくれました。

奥の部屋では白髪頭のお父さんがパン粉を練っています。やはり手作りパンですから、イチから作っているのですが、これはいい店に来たものだと思いました。パンはおいしかったですし、幸せな家庭の雰囲気も最高でした。

スマホ決済は中小小売店の救世主か

娘さんに話を聞くと数日前からPayPayを取り引きしていて、すでに何人かは利用しているとのことでした。手数料は3年間無料の約束をしているといいます。

レジの横にはSuicaの端末があったので、キャッシュレスはPayPayが最初ではないことがわかりました。おそらくこの店は、新しい決済に積極的で意欲的に取り組んでいるんだなとわかりました。

手数料は払わなくてもいいし、店としては新しい端末を入れなくてもいいので楽です」と娘さんはいっていました。

また、入金が早く利用した翌日には入るので助かっているともいいます。それも導入の理由の1つになっているそうです。

この店のような小規模の店にはQRコード決済がよくなじむし、店側もPayPay側もどちらも負担が少なくて済むのが良いところなのでしょう。

私にとっては初めてのユーザースキャンだったので、かなり興奮しました。しかし利用者側からするといつも使っているSuicaやnanacoやWAONに比べると、やはり使い勝手が悪いようです。

最初にスマホを立ち上げて、それからアプリを開いて、ユーザースキャン方式ならQR画面に焦点を合わせるなど少々難しいところがあります。今後どうなるかはわわかりませんが、少しは簡略化してほしいですね。

Next: まだまだ加盟店が少ない。PayPayは今後も使われるのか?

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