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北朝鮮のミサイル発射理由「米国への挑発」はミスリード、裏側にあるメッセージとは=江守哲

韓国の失政でおかしくなった朝鮮半島情勢

朝鮮半島情勢は、韓国の文大統領の失政でおかしくなってしまいました。米国は相当の怒りでしょう。文大統領を北朝鮮との橋渡し役に指名し、動かしてきましたが、使えない人物になってしまいました。

この点も北朝鮮からすれば誤算だったといえるかもしれません。

もっとも、韓国自体は本件ではそれ以上の役割は求められていません。あくまでつなぎ役であり、朝鮮半島情勢の改善において主役になることはあり得ません。経済も落ち目で国民性にも大きな問題があることが露呈しています。世界基準にはなりえないことは、米国が最もよく理解しているでしょう。

ロシアの登場で日本はやりやすくなる

こうなってくると、国際社会における中国の弱体化ロシアを利用した国際情勢の枠組み再構築の目論見が進みやすくなりそうです。

少し話はそれますが、5月3日の米ロ首脳電話協議では、段階的な非核化や早期制裁緩和を唱えるプーチン氏に対し、トランプ大統領は「ロシアが圧力を強化し続け、非核化につなげることが必要だ」とはねつけたことになっています。

しかし、北朝鮮が飛翔体を発射したのはそれから半日もたたない間でした。このように、いろいろな演出があるわけです。

ロシアが今回の朝鮮情勢の枠組み再構築に加わる可能性が出てきたことは、日本にとってもやりやすいといえます。

米国の手のひらの上で暴れる北朝鮮

北朝鮮をネガティブにとらえる向きは、北朝鮮の苦しい状況がミサイル発射につながったとしています。北朝鮮が米国に譲歩を求めるのは、苦しい内部事情があるというわけです。例えば、軍や軍需産業の関係者は非核化に強く反発しているといいます。金委員長が4月の最高人民会議で新首相や国務委員会の幹部に軍需部門に精通した人物を登用したことからも、軍部の掌握に躍起になっている様子がうかがわれるというわけです。

金委員長は、市民には「自力更生」のスローガンを掲げ、長引く経済制裁に耐え抜く構えを説いてきました。しかし、国連世界食糧計画(WFP)は、「北朝鮮で数百万人に飢餓状態が迫り、人口の4割に当たる1,010万人が食料不足に直面している」としています。

国内情勢的には、金委員長はかなり厳しい状況に追い込まれていることも確かでしょう。そのため、北朝鮮の行動がエスカレートし、先鋭化するとの指摘も専門家からは上がってきています。

しかし、そのような動きに対して、米国が慌てて動くことはありません。いまの動きはまだまだ演出の域を超えていません。

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