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親の「終の棲家」が役目を終えたとき、子どもはどうするのが正解か?【戸建て編】=牧野寿和

実家の「その後」を親子で考えておく

戸建ての場合は、親が亡くなる前に、終の棲家をどうするか、つまり両親が亡くなった後の家をどうするかを考える必要があります。

まず前提として、親と子どもの家族が同居している場合もあれば、子どもは別のところで住んでいて両親だけ(または片方の親だけ)が住んでいる場合もあります。

どちらの場合も、子ども兄弟が複数であれば、親から子どもへの相続の問題も絡みます。

亡くなった後は子どもたちが好きにすれば良い、といわれる親もいるでしょう。

しかしここは、親が亡くなった後にこの家をどうするのか、親子で話し合っておくのが、
親亡き後の子どもにとっても、行動が取りやすいことは確かです。

遺産の分け方を決めておく

親が亡くなって、子どもがしなくてはならないことは、親の遺産相続です。

今回のケースは、ご両親が亡くなった後のことを考えていますので、子どもの間で分け合う相続です。

子どもが一人であれば、親の残した遺産の額により、相続税の納付の対策だけで済むかもしれません。しかし、複数の子どもがいる場合は、遺産分割の問題が生じるかもしれません。

親の遺産が、子どもの数で均等な価値と金額に割ることができれば良いのですが、できないことで相続の問題が生まれることがあります。

従って、親がご自身の責任として、ご自身の資産をどのように分けるか、まず親が資産といえるものに何があるのか、以下のようにまず書き出してみることが必要です。

・(終の棲家を含む)不動産
・現金
・銀行の預貯金
・株式などの金融商品
・死亡保険の受取指定人と保険金額
・先代からの家にある古美術小道具といった骨とう品

リストの作成ができたら、親単独もしくは子どもも参加して、皆が納得できる分割の案を作成することです。

そこには、不動産や金融商品、それに骨とう品ならいま売却したらいくら手元に入るのか、おおよそのお金に換算した価値も計算しておきます。

その時に、子どもたちが、合意をしておいてほしいことがあります。

それは、親にとっては終の棲家であり、子どもにとっては実家の、終の棲家の役目が終わったあとの対応方法の確認です。

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