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ベネッセ、文科省と蜜月関係か。英語民間試験「TOEIC不参加」の理由で見えた不平等=原彰宏

受験生にとって本当に公平・公正なのか

今回の大学入試改革と言われる制度変更のポイントは、次の2つです。

1)英語民間検定採用
2)記述式問題の導入

今回、大学入試において「英語民間検定」採用は延期となりましたが、これに関してはかねてより、

・事業者の利益相反
・受験機会の不平等
・適正な評価ができる状態にない

などの問題が指摘されてきました。「公平性」と「公正性」が問われていました。

英語民間検定業者選別に関しては、ここまでも述べてきた通り、ベネッセコーポレーションを軸に今あるメジャーな検定試験を採用しましたが、なぜか「TOEIC」は入っていません

「TOEIC」が不参加となった経緯を見れば、今回の問題の本質がわかると思います。

なぜTOEICは不参加?

「TOEIC」不参加の理由の1つが、スケジュールの問題です。

2020年度入試対象となる現役生は、現在高校2年生で、民間試験を受験する機会は高校3年生になる年の4月から12月までに2回あることになっています。

すでに受験まで1年を切っている段階で英語検定実施概要が発表され、第1回検定の予約申し込みは今年9月に終了しています。

「TOEIC」はほか試験と違い、4技能を1回の試験で測れないスケジュールとなっています。大学入試には「聞く・読む」(L&R)、「話す・書く」(S&W)の2つの試験が必要で、実施日も申込日も違うのです。

「TOEIC」を運営する国際ビジネスコミュニケーション協会の山下雄士常務理事は、昨年3月の認定時には、「4技能について2つの試験の成績を足して提出すればいいものと認識していました」として、不参加の理由をこうに説明しています。

「他民間試験との公平性を保つために2つの試験の受験時期を近づけることや、AO入試や推薦入試などに合わせ3つの時期に区切った成績提出も要求され、現行のシステムでは対応しきれない問題が出てきた。

L&Rは申込者が全員受けられるのに対し、コンピューターを使うS&Wは台数に限りがあるため申し込みは先着順。受験生が希望するタイミングで確実に受けられるという保証ができない。試験日も世界各国で調整し設定されるため、大学入試に合わせ融通を利かせることも難しい

山下専務は、「実際の入試でご迷惑をおかけする前に、と取り下げの決断に至りました」と説明しています。

TOEIC側は「受験機会の不平等」を問題としたのですね。

「TOEIC」がこれらの理由で不参加を表明したにもかかわらず、文部科学省は6つの民間団体と7種類の試験を用意して、英語民間検定導入を推し進めてきました。

そもそも種類の違う7つの試験を受けて、公平平等に評価できるのでしょうかね

Next: 指定の民間試験を受けないと大学受験できない不公平さ

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