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増益よりも減益企業の株を買ったほうが勝てる?業績が株価に織り込まれる背景とは=山本潤

増益と減益はファンダメンタルズの基本概念

業績動向において、最も身近な過去とは前期(または前四半期)のことであり、最も身近な未来とは今期(または今四半期)のことです。前期と今期とをつなぐ便利な言葉が「増益」と「減益」なのです。

中には、横ばいに近い増益もあれば、横ばいに近い減益もあるでしょう。が、厳密に1円単位で分ければ増益か減益か2種類しかないのです。

「増益」と「減益」は過去と未来、「前期」と「今期」を結ぶ比較概念です。

「現在に最も近い過去」と「現在に最も近い未来」がお互い似ているのは、業績に限った話ではありません。株価もそうなのです。

現在のソニーの株価は30年前とはかなり違いますが、昨日の株価と今日の株価とはそんなに違いはないのです。同様に、30年後の株価を占うよりも1年後の株価を占うことの方がたやすいのです。時間が経てば経つほど、不確実性が強まり、株価の変動幅が大きくなります。

そうした時間に関する業績と株価との類似性がファンダメンタルズ分析の拠り所(前提)となっているのです。

今の株価は現在の企業業績の状態に多くを依存しており、将来の株価は将来の業績の状態に依存すると考える、それがファンダメンタルズ分析の基本哲学です。

将来の業績が将来の株価を決めるのならば、その将来の業績を占えばよいということです。

将来の業績は、企業の意志の力で決まります。企業も人の集まりである以上、運命に抗することができます。企業に意思を持たせ、その意思を具現化するのは経営者や従業員の仕事です。ですから、経営者が信頼に足る人物であるという理由でその会社の株を買う人は、ファンダ分析の根本的な哲学を実践しているといえるでしょう。

たとえば、この数十年、絶えず、逆風が吹いた業界があります。それは、自動車産業です。

一ドル360円の時代が終焉して以来、現在に至るまで、ずっと円高基調です。円高は輸出産業にとって逆風です。言ってみれば、何十年も逆境ばかりが続いているのです。その環境を経営努力で乗り越えたからこそ、現在の栄光があるといえましょう。

逆境があったからこそ、強くなったともいえるのです。

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