ETFを使えば一つの口座で原油や先進国株、新興国株、世界の債券といった多彩な対象に投資が可能です。これを使うことで、下落相場のリスクヘッジができます。(『ハロー!株式』)
指数が2%下落すればETFは2%上昇する「ベア・インバース型」
株式指数のほかに、原油や貴金属、穀物などの商品ETFも
ETFとはご存じのように、ベンチマーク(基準)となる指数や商品に連動するように組成された投資信託です。
1日1回算出の基準価格で取引されるオープン型投資信託と違い、ETFは株式と同じように取引時間中に値動きを見ながら時価で売買できるのが最大の特徴で、信用取引も可能です。
ETFを使えば一つの口座で原油や貴金属、穀物、先進国株、新興国株、世界の債券といった多彩な対象に投資が可能です。
たくさん種類のETFがありますが、日経平均株価などの株価指数に連動するETFには相場上昇とともに上昇する「ブル型」と、下落局面で価格が上昇する「ベア型」の2種類があります。
株価指数に連動するブル型の中でも指数の2倍~3倍の値動きをするETFは「レバレッジ型」と呼ばれます。
一方、相場が下がれば儲かるベア型は「インバース型」とも呼ばれ、指数が2%下落すればインバース型のETFは2%上昇するようにつくられています。また、反対方向への値動きが2倍、つまり指数が2%下がれば4%上がる「ダブルインバース型」というETFもあります。
インバース型のETFを使えば、信用取引の売りと同じように、相場が下落した際に利益を稼ぐことができます。信用取引ではないため信用口座も不要で貸株料などのコストがかからず、決済期限がない点もメリットです。もちろん信用取引で売り買いすることも可能です。
商品の性質上、リスクヘッジ(損失回避)の際にもよく利用されます。
最近では昨年12月13日、米中貿易合意を受けて日経平均株価は2.6%高となり、昨年最大の上げ幅(598円高)を記録し、終値は2万4,023円と約1年2カ月ぶりに2万4,000円に乗せた際、日経ダブルインバース<1357>は5.2%下落し、かつ大商いとなりました。
突飛高は持続しないと見た投資家が、大きく下げた日経ダブルインバースを買い、目先の調整安に備えてヘッジをかけた恰好です。
結果、日経平均は年明け早々に大きく値下がりし、反対に日経ダブルインバースは大きく値上がりしました。昨年12月13日から大発会までの日経平均のパフォーマンスがマイナス3.4%だったのに対し、日経ダブルインバースはプラス7%でした。
image by : gopixa / Shutterstock.com
『ハロー!株式』(2020年1月29日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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