【「日雇い労働型」を教える意義】
家の中の仕事に対し、子供にお小遣いをあげる「日雇い労働型」のお小遣い教育は、金融リテラシーが高い方々にいかにも非難されそうです。
「働きアリになってはいけない。ビジネスは所有するものだ」。
ロバートキヨサキのファンの方はこうおっしゃるでしょう。私も承知しています。この日雇い労働的なお小遣い教育は、もちろんお子供に伝えるお小遣い教育の初歩の初歩です。
「親を助けることで、お金がもらえた」という体験をすることで、人を助けることが仕事の原理原則だということを、最初にお金を触る年齢から教えたいというのが、私の考え方です。それを知らなければ、ビジネスを所有し、人を雇うことなんてできないでし
ょう。労働者の気持ちを理解できない経営者にはなって欲しくありません。
ましてや「お金はママのお財布に入っているもの」「お金は欲しい時に親がくれるもの」という解釈のまま育ってしまっては困ります。
自分のお菓子やゲームをするためのお金くらい、自分で稼いでみよう、というのが、私の考えです。
そして、子供たちが、お仕事を習慣化できるようになってきたら月給制にして良いでしょう。そこで、仕事には、信頼が重要だということが学べます。
日雇い時代は、お給料は後払い。でも、正社員は「信頼」を盾に固定給が約束されている。この違いを、子供のうちに感じてもらいたいと思っています。
言われたことをきっちりできるようになったら、家の中で、仕事を作り出す家庭内起業をやって見るのも面白いでしょう。親の期待値を超える仕事にチャレンジしてみるということです。また、実際にフリーマーケットやお祭りに出店することによってお金を稼ぐ体験をするのも有意義です。
日本の学校でほとんどお金のことを学べません。テストの点数ばかりを気にしていて、顧客の期待値を超えるサービスを発想する力が身につくのでしょうか。テストは100点が最高ですが、顧客の期待値は無限大です。学校では、100点をとる教育までしかやってくれません。
社会に出てから必要な、期待値を超える価値を生み出す教育は、学校外で育むしかありません。私は、社会に出て、100点を取るだけでは十分ではないことに気づきました。むしろ、100点でなくて良いから、相手の助けになることをすることが、仕事であると学びました。
社会に出る前の予習を、お小遣い制を通して、子供たちに伝えていきたいものです。
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『億の近道』(2020年1月29日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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