【7】全域でスキのないブランド力の東急東横線
渋谷から横浜までを一直線ではないものの、比較的最短距離で走る東急東横線
東急東横線沿線は、比較的家賃が高いことで知られている
渋谷を出発し、代官山あたりまでは高級住宅地
そこから先の中目黒からは、高級感があまりない
おしゃれではあるが、高級とはいいがたい学芸大学の路線価は、一坪当たり265.5万円
目黒区と世田谷区の境目あたりにある自由が丘は、地域の中心地として人気が高い。自由が丘周辺の路線価は、学芸大学の2倍弱、一坪当たり598万円
この先ではちょっとだけ世田谷区に入り、大田区田園調布へと入っていく
田園調布から多摩川まで高級住宅街が続き、多摩川をすぎると、神奈川県へと入っていく
神奈川県に入ると、高層マンションやオフィスビルがどんどん増えていく。なかでも高層ビルが林立しているのは武蔵小杉だ
武蔵小杉の新築マンション相場は上がりつつあり、家族で暮らすのに広めの80平米のマンションは1億円に達するものもあり、平均年収では購入はむずかしい
その後、日吉に入る
慶應義塾大学日吉キャンパスも、東急によって無償提供されたことによりつくられたもの
住宅街の中を走り、だんだんと横浜に近づいていく
横浜というブランドタウンへの直通運転が、東横線のハイソサエティぶりを盤石にしている
【8】サザエさんも使っていた?東急田園都市線
混雑しているというのが一般的な東急田園都市線に対するイメージだろう
朝ラッシュ時の池尻大橋~渋谷間の混雑率は185%を超え(中略)都内の私鉄では3位(の混雑ぶり)
乗り入れ先の半蔵門線が延伸するにつれ、渋谷の先へもアクセスしやすくなり、この線も発展していった
アニメ「サザエさん」の舞台でおなじみの桜新町で下車してみると、低層の住宅街が広がっている
桜新町の路線価は一坪当たり217.6万円。仮に30坪としても、土地代だけで6000万円を優に超える
桜新町から用賀を過ぎ、二子玉川の直前で、地上に出る。
二子玉川ライズはショッピングセンターだけではなく、オフィスやマンションも一体になっており、楽天の本社もある。路線価は一坪当たり170.2万円
多摩川を渡り(中略)武蔵溝ノ口。JR南武線との乗換駅
ちなみに
南武線沿線で最も1LDKの家賃相場が高いのは武蔵小杉、次いで武蔵溝ノ口。つまり、東急線との乗換駅
→このへんの情報はとても気になるところですね。
その後、いったん川崎市をはさむが、たまプラーザのある横浜市青葉区に入ると様相が一変する。たまプラーザの駅前にある書店・有隣堂では「小学生受験フェア」をやっており、教育熱心な土地のようだ
商業施設の充実、都心へのアクセスの便利さ、すぐれた教育環境、それらが一体化して田園都市線の人気を高める。田園都市線は、東急によって世界観がつくられた32kmに及ぶテーマパーク
といえる
【9】学生を制する者が新宿線を制す~西武新宿線
池袋線と並んで西武鉄道の主要路線である西武新宿線は、東京都新宿区の西武新宿から埼玉県川越市の本川越までの47.5kmを結んでいる
新宿線のブランドタウン6駅の内訳は
西武新宿(164万円/平米)
高田馬場(105万5000円/平米)
下落合(61万3000円/平米)
中井(59万500円/平米)
新井薬師前(62万7000円/平米)
沼袋(53万円/平米)
そして、その後に続く駅も
本川越に至るまで10万円/平米を割り込む駅がひとつもない。
もうひとつの特徴
沿線に住む学生の多さ
早稲田大学の学生は高田馬場を“庭”としている
早稲田大学の場合は約5万人の学生のほとんどが早稲田周辺に集中
早稲田大の学生は早稲田ならびに高田馬場へのアクセスを考え、都内では比較的家賃の安い西武新宿線沿線に住む傾向が強い
ということで、西武新宿線沿線での投資において学生というのも一定数考慮しなくてはならない。