毎年恒例のAmazonのCEOであるジェフ・ベゾスから株主へのレターには、多くの名言が含まれています。彼は今年、手紙の中にどんな名言を残したのでしょうか。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年6月18日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
Fire Phoneの失敗も大きな成長の糧となっていた…
アマゾンの決算は利益率の高いAWSが+41%成長
これまで私の記事で何度か紹介したことがあるAmazonのCEOであるジェフ・ベゾスから株主へのレターは毎年示唆に富み、多くの名言が含まれています。
今日の記事では、2018年度の株主総会の際に発行されたレターの内容を詳しく見ていきたいと思います。今年は彼はどんな名言を残したのでしょうか。
※参考:2018 LETTER TO SHAREHOLDERS
参考までに、Amazonの2019年Q1の決算概要を見ておきましょう。
※参考:Amazonの2019年Q1の決算概要
まず最初に、Amazonが2019年4月25日に発表した第1四半期の決算を簡単に見ておきましょう。
売上高は前年同期比+17%の$59.7B(約5.97兆円)、純利益は前年同期比2.2倍の$3.56B(約3,560億円)でした。
直営のネット通販事業の売上高は10%にとどまっていますが、利幅が大きいクラウドサービスのAWSが前年同期比+41%成長したことで、4四半期連続で最高益を更新しています。
この数字は何でしょう?
はじめにレターの冒頭にこの数字が記載されています。皆さんはこの数字が何の数字だか分かりますか?
この数字は、Amazonのサードパーティーの出店店舗によるマーケットプレイスでの取扱高の割合です。
Amazonといえば直販ビジネスがを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、特にアメリカではサードパーティー店舗によるマーケットプレイスでの取扱高が全体の58%を占めるまでになっています。
マーケットプレイスを開始した1999年には、たった3%しかなかったわけですから、とてつもないスピードでサードパーティーの出店店舗のビジネスが大きくなっていることがお分かりいただけると思います。この数字を年間平均成長率にすると25%という驚異的な成長率になります。