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消費増税が日本を終わらせる。むしろ総税収は減り、少子高齢化と経済衰退は加速へ=矢口新

消費税を増やせば、所得税と法人税が減る

それも当然で、国が売上を天引きするものだから、所得税、法人税を支払う原資が減ってしまうのだ。

例れば、「成長を待てば途中で脱落するものが出てきてしまうので、芽は若いうちにすべて摘んでしまうのが良い」とするのが消費税だ。そうすれば確かに、消費税収は安定する。景気が悪くても一定量を徴収するので、さらに景気を悪化させるのだが、安定はする。

一方、景気が良くても消費税収の伸びは安定的だ。つまり、今後どんなに景気が良くなっても、もう大きな税収増は望めない

法人税収が減ったのは、消費税導入により景気が悪化したのに、それでも消費税を取り続けたためだ。そのために、1990年度から欠損法人(赤字で税金を支払わない企業)が急増する。

しかし、それだけではない。政府は同時に法人税率を引き下げたのだ。

社会保障費が足りない、政府財政は大赤字で増税が必要だとしながら、一方では減税を行ったのが、1989年度の税制改革だ。

結果として総税収が減り、財政赤字が拡大し、政府債務が膨張し、社会保険料を上げ続けたのは前述の通りだ。

資金供給と経済成長

消費税率を5%に引き上げた翌年の1998年度から、日本経済はマイナス成長に陥る。

以降2012年度までの15年間は基本的に低迷する。前述の通り名目GDPのピークは1997年度で、統計方法の見直しで30兆円上乗せした2016年度まで更新できていなかった。

では、2013年度からの経済成長はどういうことか?

2014年度には消費税率を8%に引き上げたのだが、それでも政府が戦後最長と豪語するような経済成長が見られたのだ。

結論を述べると、この成長はカネで買ったものだ。文字通り、輪転機で刷ったカネで名目の成長率を買った

日銀の資金供給量は2011年まで、概ね100兆円以内だった。それが、2014年1月に200兆円を超え、2015年5月に300兆円を超え、2016年8月に400兆円を超え、2018年10月に500兆円を超え、日本の経済規模に迫っている。ちなみに、1997年の名目GDPは533兆円で、当時の資金供給量は50兆円ほどだった。

つまり、資金供給量を10倍とすることで、昔の経済規模を取り戻したことになる。

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