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大企業か、ベンチャーか。就職でどちらを選ぶか迷う人が幸せになれないワケ=午堂登紀雄

未完成の企業のほうが貢献できるかも

次に選んだのはコンビニですが、ここでは3社受かりました。大手1社と新興2社です。

とはいえ業態がコンビニですから、やる仕事はどこもそう大差はありません。ではどこにするか。

新興2社のうちの、さらに後発の企業を選びました。最後発ゆえに業務手順などが十分に固まっておらず、自分でも何か貢献できるんじゃないか、前回のみじめさを払しょくするには、完成された大企業ではなく、未完成の企業のほうが、生き残れるんじゃないか、という発想です。

この選択は、いま振り返るとよかったと思っています。未完の企業ゆえに、がんばればがんばるほど結果が出て、評価されるようになったからです。

確かに「大企業でもベンチャーでも差はない」とは言えないような気もします。ただ私の場合、前述のとおり選別の軸が比較的明確だったため、あまり迷わなかったですね。

もっとハードそうな就職先へ

そして次の転職先に選んだのは経営コンサルティングの世界。いくつか受かったうち、「もっとも厳しい環境であろう」と思えるファームを選びました。

自分のキャリアがどうとか、年収がどうとかではあく、自分を鍛えるにはそれしかないと思ったからです。だから年収ダウンでの転職で、階級は新卒と一緒のスタートです。

それでも歯を食いしばって続けるうち、それなりの評価をいただけるようになり、退職したときの年収は、入社時の2倍になっていました。

自分の性格・資質にフィットする組織はどこか

そうやって振り返ると、私も環境依存の選択をしてきたように思えますが、私の場合、転職にあたってはやりたい仕事が明確で、それが自分の性格・資質にフィットする組織はどこかという選び方でした。

つまり環境に依存するというよりも、自分の性格で力を発揮しやすいのはどういう環境なのか、という選び方をしたわけで、「なんとなくいいことあるかも」という動機ではなかったのでうまくいったのだと思います。

もちろん、コンビニにしろコンサルにしろ、別の会社を選んでいたらなら、それはそれでまた違った結果に(たとえば今よりも大成功とか)なったかもしれませんが、いまが幸せなので結果オーライとということなのでしょう。

たとえば仕事の変遷過程として「レイバー(労働)」「ワーク(働く)」「プレイ(遊ぶ)」があり、なんとなく肉体労働者がレイバー、サラリーマンがワーク、音楽家やスポーツ選手がプレイと分類されている印象があります。

しかし私の感覚的には、「やらされる」のがレイバー、「やらなきゃいけない」のがワーク、「やりたいからやる」がプレイです。

そう考えると、どんな仕事であっても主体的に取り組むなら、仕事=娯楽という、プレイしながらお金をもらえるようになります。

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