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新型肺炎で年金財源が枯渇する?「決定的な分岐点」を迎えた日本の株式市場=近藤駿介

3月利下げはほぼ確実?

これまでパウエルFRB議長は再三にわたって信用力の低い貸出であるレバレッジドローンやそれを束ねたCLOの急拡大に対する警鐘を鳴らしてきた。

それはレバレッジドローンやCLOなどリーマン・ショックと同じような金融危機を招きかねないリスクが市場に内包されていることへの警鐘でもあった。

こうした状況のなかで、利下げを温存するという選択肢は取り難いはずである。FRBは3月のFOMCで利下げを余儀なくされるだろう。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ特効薬ではない利下げによって、市場の混乱をおさめることが出来るかは定かではない。

コロナショックがなくても日本経済減退は確実だった

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて日本の株式市場でも日経平均株価が5日続落。週間下げ幅は2,243円とリーマン・ショック以来の大幅下落となった。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

日本のメディアは日本株の大幅下落の原因について「新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な景気悪化懸念」「世界同時株安」であると報じているが、それはきっかけであって根本的原因ではない。

日本経済は昨年10月に実施された消費増税によって大きく傷ついていた。2月17日に発表された2019年10〜12月期の国内総生産(GDP)は前期比年率で▲6.3%と、市場予想の▲3.9%を大きく上回り、2014年4月の消費増税の影響を受けた2014年4〜6月期の▲7.4%以来の大幅悪化となっていた。

消費増税による国内景気失速という人災によってガスが充満しているところに、新型コロナウイルスの感染拡大という想定外の火種が持ち込まれたことによって、大幅な株価下落が起きたというのが実態である。

この点が2009年7月から10年7カ月という史上最長の景気回復を続けている中で、トランプ大統領が公約として掲げていた年率3.0%成長には届かないものの、2.1%成長を遂げている米国との大きな相違である。

日本の株価下落は「世界同時株安」という外的要因を受けてのものではなく、米国株の史上最高値更新という外的要因によって顕在化していなかったリスクが顕在化したと捉えるべきである。

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