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神社本庁「コロナ禍の初詣」強行のウラ、金と権力の罰当たりな事実=原彰宏

政治団体「神道政治連盟」の存在

神道政治連盟(神政連)は、「神道精神を国政の基礎に」を合言葉に、神社界を母体として1969年に設立された政治団体で、本部は神社本庁内にあり、役職員には神社本庁の評議員らが名を連ねていることから見ても、神社本庁や神社庁と神政連は“一心同体”の組織と言えそうです。

基本理念は「憲法改正」で、日本各地の神社で、「憲法改正」のビラが置いてあったり、のぼりが立ててあったりします。教育基本法改正(第一次安倍政権時に交付・施行)、安全保障体制の確立、戦没追悼施設建設反対、夫婦別姓・男女共同参画社会推進反対の立場です。

戦後の混乱期以降、「元号法制定」「剣璽御動座(けんじごどうざ・天皇が行幸する際に、剣と勾玉を携えて移動し、滞在先に奉安すること)の復活」「紀元節の復活」などを訴え実現させてきました。

安倍前政権の思想的中枢の存在で、日本会議とは組織は異なりますが理念は同じと言えそうです。「神道政治連盟国会議員懇談会」という超党派の国会議員の集まりもあります。

自民党議員が多く参加していて、大事な票田であり、政策発信者でもあり、コアな支持者層でもあります。男女共同社会の実現とか、夫婦別姓が一向に進まないのも、理解できます。

実は、昨今の神社本庁からの離脱する神社は増えていることは、政権からも由々しきことなのです。それは、かねて憲法改正を推進している神社本庁の求心力が低下すると、署名集めに苦慮することになるからなのです。

神社本庁は、2016年には改憲を目指す団体とともに全国の傘下神社の境内で約700万もの改憲賛成の署名を集めました。

自民党にとって神社本庁は、改憲への動きを草の根で広げる重要な支持基盤なのです。

自民党が神社本庁を大切にするワケ

ところが、氏子や参拝者が多く金銭的に余裕のある神社ほど、神社本庁の管理から離れようとする傾向が出てきました。このまま有力神社の離脱が相次げば、自民党の改憲を後押しするパワーも弱まってしまうことが懸念されています。

それでも政治家は、多くの人を集められる、いわば集客力のある組織を大事にします。お祭りや行事で人を集めることができる神社パワーは、魅力です。

神社本庁と政治との関わりは、表の提供と理念実現との駆け引きのようなものですね。

そもそも戦前の反省から、軍による人心掌握に宗教が利用されないために、神道において組織に有り方が見直されました。それは学問も同じで、政治の関与を排除して学問の独立性を大切にしてきた経緯があります。

神道の世界も人間界とまったく同じで、神社本庁の問題は、まさに森友学園問題であり、加計学園問題であり、日本学術会議問題でもあります。

私たちが心から、自然を崇拝する心で手を合わせることを、客観的な姿勢で学問と接するということを、もっと大切に考えていきたいものですね。

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※本記事は、らぽーる・マガジン 2020年11月16日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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image by:Takashi Images / Shutterstock.com
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2020年12月6日)
※タイトル、本文見出しはMONEY VOICE編集部による

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