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米株市場には楽観的な見方が増加。今こそ「バレンタイン・クラッシュ」に備えよ=江守哲

中国は四半期としてはリーマン・ショック後と並ぶ低成長

このような状況もあり、中国政府は19年のGDP伸び率目標を6-6.5%に引き下げるとみられています。

18年の目標は6.5%前後でしたが、21日発表された18年のGDPは、物価変動の影響を除いた実質ベースで前年比6.6%増となりました。米中貿易摩擦が響き、17年を0.2ポイント下回りました。

政府が目標とした「6.5%前後」の経済成長は確保しましたが、天安門事件で急ブレーキがかかった90年以来、28年ぶりの低い伸びにとどまりました。

18年10-12月期のGDPは前年同期比6.4%増でした。四半期としては、リーマン・ショック後の09年1-3月期と並ぶ低成長でした。

中国の成長鈍化を受けて、世界経済の先行きに対する不透明感が強まることになるでしょう。

米国は昨年7月以降、中国による知的財産権侵害を理由にした追加関税を相次いで発動してきました。これを受けて、中国の景気減速が一段と鮮明になりました。

中国共産党・政府は昨年12月の中央経済工作会議で、減税規模の拡大やインフラ投資の促進などを通じて景気のてこ入れに取り組む方針を決めました。

ただし、米中貿易摩擦の影響などで、さらに成長が緩やかになる可能性もあります。

3月の全国人民代表大会(全人代)で公表する19年の成長率目標は「6.0-6.5%」に引き下げられる見通しです。

いずれにしても、今年は6.5%を上回る成長は非常に難しいでしょう。また、成長率が6%を下回れば、問題になる可能性があります。

中国指導部は雇用の水準を注視しているもようで、サービス業は相対的に底堅いものの、米国との貿易戦争を背景に製造業で人員が削減される可能性が指摘されています。

共産党は20年までの10年間でGDPと所得を倍増させる長期目標を掲げています。目標達成には今後2年の経済成長率を6.2%前後とする必要があります。

そのため、無理やり数値を作る可能性もありそうです。

一方、19年の消費者物価指数(CPI)上昇率の目標は3%で維持する見通しです。昨年12月のCPI上昇率は1.9%で、中国政府には需要を刺激する余地があるとみられています。

中国人民銀行(中央銀行)は、預金準備率をさらに引き下げ、小規模企業や民間企業への信用供与を拡大する可能性があります。

当局は引き続き利下げには消極的とみられています。中国の短期金利は米国の短期金利を下回っており、資本流出のリスクを懸念しているもようです。

中国政府は財政刺激策を強化する見通しで、減税の拡大で企業を支援し、インフラ支出も増やす方針とみられています。

このような状況から、中国経済は今年、かなり厳しくなると考えています。共産党の人為的な政策にも限界が出てくるでしょう。

家計と企業の金融資産の膨張はいずれ破裂するでしょう。そのときには、日本の資産バブルを超える悲惨な状況になるはずです。

それがいつになるかはわかりませんが、中国政府が支え続ければ続けるほど、崩壊は悲惨な規模になるだけでしょう。この点については、あまり希望を持たないほうが良いと思われます。

中国政府が中国国民の不満を抑制し続けることができるのか、非常に不透明といえます。

Next: 気になる、中国の経済指標の状況は?

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