AIを投資判断に活用する国内販売のアクティブ投信15本のうち、直近1年間の騰落率は全てマイナス。AI(人工知能)投資の厳しい現状について考えてみましょう。(『日本株投資家「坂本彰」公式メールマガジン』坂本彰)
株式会社リーブル代表取締役。サラリーマン時代に始めた株式投資から多くの失敗と経験を積み、株で勝つための独自ルールを作り上げる。2009年10月に130万円だった株式資産は、2016年に6000万円を突破。定期預金などを合わせた資産は1億円超。2012年より投資顧問業(助言)を取得。現在、著者自身が実践してきた株で成功するための投資ノウハウや有望株情報を会員向けに提供するかたわら、ブログやコラム等の執筆活動も行う。前職はラーメン屋という異色の経歴。メールマガジン『日本株投資家 坂本彰 公式メールマガジン』は2014年まぐまぐマネー大賞を受賞。読者数2万人。雑誌等のメディア掲載歴多数。主な著書に『小売お宝株だけで1億円儲ける法』(日本実業出版社)日本証券アナリスト協会検定会員候補。
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システムトレードと実体は変わらない?
8月3日付日経新聞を読んでいると、AI(人工知能)を投資判断に活用する投資信託の厳しい現状が書かれておりました。
記事では日興リサーチセンターが、AIを投資判断に活用して株式に投資する国内販売のアクティブ投信15本のうち、直近1年間の騰落率を調べたところ、全ての投資信託がマイナスだったそうです。
この理由として、過去のデータを元に投資判断をするAIも、前例のない相場環境の大きな変化には対応できなかったのではないかという推測が書かれていました。
これが事実なら、今後もAIは人に負け続けるなと思うと同時に、システムトレードと実態は変わらないのでは?とも個人的には感じました。
システムトレードとはAI投資よりも一昔前に流行った投資です。
機械任せに投資をするのですが、投資手法としては、過去の膨大なデータの中から統計的に優位なデータを見つけ出し、それを当てはめる投資手法のことです。
例えばNYダウが上昇した日はA社の株価が上がる傾向が高い、逆に、NYダウが下落した日はB社の株価が上がる傾向が高い。というデータが出て、過去5年の勝率が70%だったたとします。
これを未来のトレードにも応用するのがシステムトレードです。
でもこれ問題点があって、過去のデータが将来にも通用するかなんて誰にもわからないです。
5回連続コインを放り投げて、全て表が出たからといって、これからも表が多いと結論するようなものです。
冷静に考えると、ちょっとおかしな理論なのですが、このシステムトレードは流行りました。
このトレードの新たな潮流がAI投資。つまり過去のデータに加えてAIの判断が加えるという投資手法です。
でも、この記事の「前例のない大きな変化にAIは対応できなかったのではないか?」という部分を読み、それが事実であれば投資するのはちょっと待ったほうがよさそうですね。
image by: metamorworks / Shutterstock.com
『日本株投資家「坂本彰」公式メールマガジン』(2019年8月6日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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サラリーマン時代に始めた株式投資から株で勝つための独自ルールを作り上げる。2009年10月、130万円だった株式資産は2015年に5000万円を突破。定期預金などを合わせた資産は1億円に。平成24年より投資顧問業(助言)を取得。現在、著者自身が実践してきた株で成功するための投資ノウハウや有望株情報を会員向けに提供しているかたわら、ブログやコラム等の執筆活動も行う。メールマガジン「日本株投資家 坂本彰 公式メールマガジン」は2014年まぐまぐマネー大賞を受賞。読者数2万人。雑誌等のメディア掲載歴多数。2016年12月1日『「小売お宝株」だけで1億円儲ける法』が日本実業出版社より発売!