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香港デモは終わらない。中国政府に屈せず自立する香港市民から日本人が学ぶべきこと=俣野成敏

【香港市民にとって投資は死活問題】

俣野:これらの事情が、香港で金融商品が発達してきた背景にはある、ということですね。

S理事:はい。香港では、20年前を100とした場合、住宅価格が2.5倍になっています。

「それだけのインフレ率なら、香港の銀行にお金を預ければ増えるのではないか?」と思う方もいるでしょうが、そこは日本の銀行とそれほど変わりません。たとえば、香港でメジャーなHSBC(香港上海銀行)の1年定期でも0.2%(HKD)です。

実際に住んでいる人からすると、香港の体感インフレはだいたい10%くらいではないでしょうか。給料もそんなに上がっていないのに、黙っていても、手元のお金が10%ずつ目減りしていく状態が、ずっと続いているわけです。

そうなると、必然的に「持っているお金を何とかして増やそう」と思いますよね?これが、香港で投資顧問会社が必要とされるゆえんです。

俣野:香港の方にとっては、投資が死活問題に近い、と。

S理事:これは笑い話ですが、香港では「株が下がった日はレストランがガラガ
ラ。逆に、株が上がった日はレストランがいっぱいになる」と言います。

香港では、投資をすることが“生活必需品”になっています。そうした人々の気持ちを受け止めているのが投資顧問会社ということです――

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※本記事は、S理事への取材をもとに、筆者(俣野)が適宜内容を補って執筆しています。内容は執筆時点のものであり、状況は刻々と変化しておりますので、ご了承ください。

《参考文献》
『香港 中国と向き合う自由都市』(倉田徹他、2016年、岩波書店)
『香港〜アジアのネットワーク都市』(浜下武志、2014年、筑摩書房)
『香港を知るための60章』(吉川雅之他、2016年、明石書店)
『都市から学ぶアジア経済史』(古田和子、2019年、慶應義塾大学東アジア研究所)他

<新刊情報>

この記事の著者・俣野成敏さんの新刊『トップ1%の人だけが知っている「最高のマネープラン」』が発売されました。ぜひお手にとってご覧ください。

『トップ1%の人だけが知っている「最高のマネープラン」』 著:俣野成敏/刊:日本経済新聞出版社

トップ1%の人だけが知っている「最高のマネープラン」
著:俣野成敏/刊:日本経済新聞出版社

次回予告

次回は、「香港最新金融情報」特集の続編をお送りします!

本特集で、世界トップクラスの金融都市・香港がなぜ、今日の地位を築くに至ったのか?といったことをお話ししてきました。

次回は、再びS理事からお話をお伺いした後に、特集の総括をしたいと思います。

・金融機関の利回りはどうやって生まれるのか
・投資をする際に、税金が足かせとなる?!
・投資顧問会社を選ぶ際の基準とは
・外から見た日本は、どのように映っているのか?

私たちは、香港から何を学び、それをどのように自分自身に活かしていくべきなのでしょうか?次回の特集も、どうぞお楽しみに!

今後の特集スケジュール(予定)

2019年9月
第1回:(Vol.143)香港金融最新事情特集(2)(9月1日配信)
第2回:(Vol.144)賢人の名言から学ぶ(8)(9月11日配信)
第3回:(Vol.145)AIが金融市場を席巻する?!(9月21日配信)

【関連】副業サラリーマンの税金対策。「節税と脱税の違い」を僕達はまだ知らない=俣野成敏

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※2019年8月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。

2019年8月配信分
  • 【Vol.142】「金融都市・香港はどこへ向かう?」(上)〜日本と香港の金融事情がこれだけ違う理由とは〜(8/21)
  • 【号外】もし、老後破産が目前に迫ってきたらどうする?(8/13)
  • 【Vol.141】「正しくビジネスの将来性を見分ける方法」〜フランチャイズは選択肢に入るか?〜(8/11)
  • 【Vol.140】「2000万円問題を解消するために今からできること」〜新刊出版記念特集 その2〜(8/1)

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image by:TZIDO SUN / Shutterstock.com

※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2019年8月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』(2019年8月21日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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