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香港デモは終わらない。中国政府に屈せず自立する香港市民から日本人が学ぶべきこと=俣野成敏

なぜ香港ではたびたびデモが起きる?どうやって世界的な金融都市として発展した? 今回は「香港最新事情特集」をお送りします。言わずと知れた、世界トップクラスの金融都市として名を馳せている香港。しかし、私たち日本人にとって、香港といえば観光・グルメなどといったイメージのほうが強いのではないでしょうか。

そこで本日は、香港に在住している金融の専門家をゲストにお招きし、香港の現状や金融に至るまで、いろいろお聞きしていきたいと思います。
俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編

※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2019年8月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
30歳の時に遭遇したリストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、さらには40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任する。2012年の独立後は、フランチャイズ2業態6店舗のビジネスオーナーや投資活動の傍ら、マネープランの実現にコミットしたマネースクールを共催。自らの経験を書にした『プロフェッショナルサラリーマン』及び『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが、それぞれ12万部を超えるベストセラーとなる。近著では、『トップ1%の人だけが知っている』(日本経済新聞出版社)のシリーズが10万部超えに。著作累計は44万部。ビジネス誌の掲載実績多数。『MONEY VOICE』『リクナビNEXTジャーナル』等のオンラインメディアにも数多く寄稿。『まぐまぐ大賞(MONEY VOICE賞)』を3年連続で受賞している。

「普通選挙」実施の約束はどこへ?デモだけが唯一の意思表明手段

1. 金融の先進地域・香港で、なぜ度々デモが起きるのか?

今回、ゲストにお呼びしたのは、私が共催しているマネースクールの提携先となっている金融のシンクタンクで、金融理事をお務めのS理事です。S理事は、日本で大手保険会社に長年勤務された後、2007年に香港に移住。現在は、当地で保険の代理店業務や、香港に進出する日本企業のサポートなどを行っていらっしゃいます。

まずは、最近話題になっている香港のデモについてお話を伺ってみましょう。

【香港デモは、市民の「自立」が徹底されている証拠】

俣野:それではS理事、本日はよろしくお願いします。早速ですが、香港のデモは依然、収束する様子を見せませんね。

S理事:すでに11週に渡って続いています(執筆時)。2014年に起こった雨傘運動(後述)は79日間で収束しましたが、今回はまだ、先が見えない状態です。

俣野:デモの参加者が100万人というのは、本当なんですか?

S理事:それは、さすがに盛りすぎではないかと思います。私の事務所も、デモが行われた通りの近くにあるのですが、ザッと見た感じでは、数十万人単位ではないかと思います。

デモは、基本的には集まった数十万人の人たちが、ただ黙って歩いているだけです。とはいえ、あれだけの人が一緒になって、ただ黙って歩いている、というのも怖い気がしますが。

ニュースが報じている混乱は事実ではあるものの、ほんの一部分のことでしかありません。けれどテレビを見た人は、あれがすべてであるかのように感じてしまうかと思います。

俣野:月並みな質問かもしれませんが、香港は大丈夫なのでしょうか?

S理事:デモの中心になっているのは、主に20歳前後の若者です。働いている人たちは、お勤めがありますから。

デモ隊は、アメリカやヨーロッパといった先進国を味方につけてはいますが、公然と悪いことが起きると、こうした国々も味方につきにくくなりますよね。個人的には、香港を少々羨ましく思います。日本がこうだったらいいのに、と思わずにはいられません。

俣野:それは、どういう意味でしょうか?

S理事:香港の人たちは、「自分で考える」ということが非常に徹底しています。
小さな頃から、お金持ちもそうでない人も関係なく、誰もが自立を求められます。

香港は、日本人からすると、すごく理不尽で不平等なところです。たとえば、失業保険とか健康保険などがありません。仕事を休めばお金が入りませんし、ケガをしても、全部自分で払います。ここでは、「誰かが何かをしてくれる」という前提がないのです。

それはおそらく、長年に渡って香港の人々が、植民地として誰も頼る者のない状態に置かれてきたせいなのだと思います。

俣野:厳しい環境下に置かれていたからこそ自立心が芽生えた、ということですね。

S理事:香港の自由度の高さは、びっくりするくらいです。“自由”というのは、「誰も何も構ってくれない」という意味です。

たとえば日本だと、お巡りさんとか税務署とか、構って欲しくないのに横槍を入れてくる人たちがいますよね?彼らも、好き好んでそうしているわけではなくて、要はそれが仕事だからですが。
もちろん、香港にもお巡りさんはいます。ただし、その関わり方が薄いということです。

Next: デモ隊が求める5大要求とは?遅過ぎた香港の民主化

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