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ビットコインの次はCTO?ブロックチェーンの新たな動きを担う関連銘柄とは

フェイスブックの暗号資産リブラ構想延期など不透明感もあるものの、新たな資金調達手段を実用化する動きも見られるブロックチェーンの技術について解説します。(『日刊株式投資情報新聞』)

STOやステーブルコインなど、新たな金融サービスの広がりに期待

株式市場における主要テーマとして注目

ブロックチェーンの技術を活用した新たな金融サービスの広がりに注目したい。フェイスブック主導の暗号資産リブラ構想が発行延期に追い込まれるなど不透明感もあるが、一方ではSTOと呼ばれる新たな資金調達手段を実用化する動きも見られる。

ブロックチェーンというのは、高い透明性や信頼性に加えて、低コストでの金融サービスが可能という特徴があり、金融業界に革命を起こすと期待された技術である。ブロックチェーンを基盤技術とするデジタル通貨・証券など、中長期的に新たな金融サービスの広がりが期待される。(日本インタビュ新聞社 シニアアナリスト・水田 雅展)

ブロックチェーンとは…

ブロックチェーン(Blockchain=分散型台帳)というのは、データベース(取引台帳情報)を共通化・共有化する分散型コンピュータネットワークのことである。

取引データ(履歴)をトランザクションと呼び、一定時間ごとに複数のトランザクションをまとめてブロックと呼ばれる塊を生成する。そして順次新しく生成したブロックを鎖(チェーン)状に連結して保存していく。このようにデータベースのブロックをチェーン状に保存していく技術がブロックチェーンである。

各トランザクションはハッシュ関数(不規則な文字列であるハッシュ値を生成する関数)によって暗号化される。ハッシュ値には不可逆性があるため、暗号化された各トランザクションを取引履歴としては確認できるが、各トランザクションの元データの内容を読み取ることや書き換えることはできない。また各ブロックデータには直前のブロックデータのハッシュ値との整合性が取られているため、理論上は一度記録すると各ブロックデータを遡及的に変更することができない。

つまり取引履歴は誰でも確認できるが、取引データを改ざんして不正を働くことが難しく、高い透明性や信頼性が特徴とされている。

またパブリック型チェーンの場合は銀行のような管理機関が存在せず、さらに特定のサーバを介さずに、相互接続したP2P(Peer to Peer)ネットワーク参加者によって分散型で管理されるため、システム障害の影響を受けにくく、さらに金融機関を介さないため、低コストで各種金融サービスを提供できることも特徴とされている。管理者が存在するプライベート型チェーンの場合も、決済サービス運用や金融システム管理などへの活用が期待されている。

このような特徴を持つブロックチェーンを基盤技術として、実物法定通貨(各国の中央銀行が発行する紙幣・硬貨)からデジタル通貨(仮想通貨、暗号通貨、暗号資産とも呼ばれる)への移行、新たな金融サービス(デジタル通貨・証券による預金・送金・決済・証券化・資金調達・資産運用など)の実現など、中長期的に金融業界に革命を起こすと期待されている。

Next: 企業の資金調達手段、ICOの流行でビットコイン相場はバブルへ

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