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米国は30%の株価の下落、日本は長期国債価格24%で金融危機に陥る…その背景とは?=吉田繁治

長期金利は、市場の売買で決まる

金融機関の間の長期国債の売買によって、長期金利は決まっています。

・国債人気が高いときは価格が上がって、市場の流通価格に対して金利が下がり、
・国債の売りが多いときは、流通価格は下がって金利は上がります。

長期国債も、途中で売買されるものが圧倒的に多い。長期債も、1年に1.5回転~2回転するくらい、短期債のように売買されています。金融機関の間の長期国債の売買額は、中央銀行が売買に介入できる金額よりはるかに大きい。

景気予想+FRBで変動する米国の長期金利

米国の長期金利(10年債の金利)を見ます。

2016年7月には、1.6%という低さでした。6か月後の17年1月には2.4%に上げ(長期国債が売られ、価格が約6%下がり)、2017年12月までの約1年、2.3%~2.4%が続きました。

長期金利の上昇=国債価格の下落

米国の資金需要が増えて長期金利が上がったのは、17年12月からです。11か月後の2018年10月には、3.15%という高さでした。

この11か月間、米国の長期債は売られて価格は6%下げたのです。原因は、FRBの出口政策としての短期金利の利上げでしょう。

長期金利の下落=国債価格の上昇

長期金利が下がりはじめたのは、FRBが18年9月に出口政策として短期金利を0.25%利上げしたあと、2018年10月からです。

長期金利は、FRBの利上げに反して「トランプ関税後の実体経済(生産と需要)の低下を予想して」下がっていったのです。
(注)市場の資金需要の減退に遅れて、FRBが利上げをしたことが分かります。FRBのみならず、世界の中央銀行の金融政策は実態の資金需給に対して、ほぼ常に、およそ6か月は遅れるのが常です。

金融市場の長期金利が下げる中で、FRBは短期政策金を2回上げました(18年9月0.25%、12が月0.25%)。

<以下、慎重に、ゆっくり読んでください>

●18年9月からのFRBによる、短期金利の上げの中での市場の長期金利の低下が、昨年秋の米国株の大きな下げを生んだ原因になっています(株価は18年10月~12月に20%下げています)。短期金利が上がるなかで長期金利は下がったのです。

長期金利の下げは、企業の資金需要(借り入れと社債発行)の減退を示すものです。企業の景況感が低下し、投資が減ったことを示します。その中は、FRBは異次元緩和からの出口政策として、0.25%×2回の短期金利の上げ誘導を実行したのです(9月と12月)。

●長期金利は3.15%(18年10月)から、現在は1.5%台(金利では48%と半減)に下がっています。2%の短期政策金利を0.5%下回って、逆イールドという珍しい現象が起こっています。ここが肝心な点です。
※参考:アメリカ10年債券利回り‐インベスティング・ドットコム

Next: 米国の長期貸付金利が、下がったことによって起きたこととは?

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