割安の新興国株を増加、先進国は日本株が筆頭
今年は株やコモディティなど「強サイクル性資産」のウエイトを50%とし、昨年の水準を維持しました。
株、コモディティともウエイトは変えておりません。先進国株を昨年の20%→15%に下げたのは、新興国株のほうに割安さを感じたからです。
アメリカの利上げを年1回と読むなら、今年は昨年のように新興国からのマネー流出を心配する必要はありませんので。
先進国株の筆頭は日本株です。すでに米中貿易摩擦の影響は株価に織り込まれており、今年は5Gが大きな材料になるとの期待からです。
ハードブレグジットへの懸念から、今年はヨーロッパを外しました。
次点に世界ヘルスケア株ETFを挙げましたが、今年はガンの免疫阻害薬や、ゲノム医療など先端分野で高収益が見込まれると考えるからです。
新興国株では筆頭にASEAN株、次点がインド株で、昨年から変えておりません。中国当局の経済対策が拡大すると考え、3番目に中国株ETFを挙げさせて頂きました。
コモディティでは金、パラジウム、銀を挙げさせて頂きました、今年はいずれも貴金属です。パラジウムは産出量が限られており、今年も供給不足が解消されそうにありません。
今年の大穴は銀です、金が10%上げるなら銀の上昇は30%ほどになるイメージです、発射台は1オンス=15ドル台と低く、下値があってもせいぜい11ドル台でしょう、短期のギャンブルと割り切って持つなら面白いと思います。
その場合は銀の現物よりETFがいいでしょう。
債券は昨年のゼロから10%に上げました。お買いになるならアメリカの長期債だと思います、買った瞬間に米ドルで収益率が決まり、満期まで半年に一度の利息と満期時に元本100ドルがもどってきます。
このように出口がぶれない投資は、ライフプランとの相性がよく、現在の低金利を受け入れることができるなら、悪くないでしょう、でもできれば10年債金利が3.0%程度まで上がる(債券価格は下がる)まで我慢されると良いでしょう。
非サイクル資産(現物系資産およびオルタナティブ)は、債券に配分した10%分だけ下げ、40%といたしました。非サイクル資産の内訳は不動産が20%で、オルタナティブが20%です。
不動産は昨年同様、日本の不動産が筆頭で、次点がヨーロッパの不動産です。
日本の不動産は地方ではなく、日本の中心、すなわち東京がいいと思います。東京は常に進化しており、毎日のように新しくなっています。ときどき空室を心配される方もおいでですが、もし東京の中心部の不動産に空室が出るようなら、その時点で日本は終わっているでしょう。
ただし昨年問題になったように、家賃保証や頭金ゼロには十分ご注意ください、あらためてここで触れることは致しませんが、売り手のセールストークに乗せられてはいけません。
身の丈に合った投資が重要です。
最後はオルタナティブです、ヘッジファンドは今年も中期のトレンド・フォロー型ファンドから、裁定取引型やボラティリティから収益を挙げるタイプのファンドへ、スイッチを促してまいりたいと思います。
そのほか現物資産では、僕の好きなクラシック・コインやジュエリーなど引き続き推奨いたします。
昨年はカラーストーンがずいぶんと値上がりした印象です。特にスピネルの値上がりは急で、現地ミャンマーで2カラット以上のきれいな石は、昨年一年だけでも2倍ほどに値上がりした印象です。それでもまだ歴史的に見てスピネルは安値に放置されており、今年も見直し買いが続くでしょう。
ルビーやサファイアも値上がり中ですが、なにぶん高品質な石はめったに売りに出ることがありません、きっと現地のオーナーが市場に出さないからでしょう。
昨年の本予想を振り返ってみて思うのですが、実は、昨年は結構外してしまいました。一番の大きな読み違えは、アメリカのFRBによる利上げペースです、トランプさんの圧力があり僕は年2回と読んでいたのですが、4回でした。
もう一つの読み違えは、年初になかった米中貿易摩擦とその影響です。
いずれもトランプさんの行動の読み違えから来たものでした、誠に申し訳ございませんでした、それでも現物資産の上昇やヘッジファンド、原油相場などは概ね想定通りとなったので、自分としてはまずまずだったと思っています。
ご参考までに昨年の本予想は以下からご覧いただけます。
※参考:2108年型ポートフォリオを考える
なお当時のメルマガをコピペしただけで当然ながら(誤字脱字以外は)一切修正しておりません。
以上です、今年も皆さんにとって素晴らしい一年になることをお祈りしております。
『一緒に歩もう!小富豪への道』(2019年1月16日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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