【震度6強】福島沖M7.3地震の「前兆」が観測されていた。専門家が気付いた6つの異変

13日夜11時7分ごろに発生した、福島沖を震源とするM7.3(深さ55km)最大震度6強という巨大地震は、あの東日本大震災から丸10年目を迎えようとしている東北地方、そして日本の全国民を震撼させた。

震度6強を観測した福島県、宮城県を中心に、北は北海道、南は広島県と広範囲に渡って揺れており、3日が経った16日現在も余震が続いている。

気象庁は今回の地震を「2011年3月11日に発生した東日本大震災の余震」と結論づけたが、あれから10年という節目を迎える矢先の地震に誰もが驚いたのではないだろうか。

専門家が観測していた「福島沖M7.3」の予兆

そんな今回の福島沖地震発生の「予兆」を事前に観測していた専門家がいる。メルマガ『週刊MEGA地震予測』の発行者であり、地震予測の権威として知られる村井俊治東大名誉教授が取締役会長をつとめる「JESEA 地震科学探査機構」だ。

15日発行の「夕刊フジ」によると、村井教授は昨年12月29日発売の同紙新春特別号にて「震度5弱から6程度が(21年の)1-2月に発生する可能性もある」との予測を出していた。

その予測の根拠となったデータは何だったのだろうか? それには、そもそも村井教授とはどのような人物なのかについて知る必要がある。

村井俊治東大名誉教授とは?

今回の地震について『週刊MEGA地震予測』の発行者として予測を出した、「JESEA 地震科学探査機構」で取締役会長をつとめる村井俊治・東京大学名誉教授は、もとは地震学の専門家ではなく、「測量工学」の研究者である。

村井教授は、専門の測量工学が地震予測に応用できるのではないかと考え、地殻変動と地震発生の相関関係を調べたところ、過去に発生したM6以上の地震162件のうちのすべてで、発生前に「地殻変動の異常」があることを突き止めた。村井教授は、地震の多い日本に「地震予測」は欠かせないものであると考え、2013年1月に「JESEAジェシア(地震科学探査機構)」を立ち上げ、メールマガジン『週刊MEGA地震予測』の配信をスタートさせている。

 

「JESEA 地震科学探査機構」が捉えた6つの前兆

その村井教授が取締役会長をつとめる「JESEA 地震科学探査機構」では今回、福島沖M7.3の地震について「6つの前兆」を捉えていたという。それが、以下に示すデータだ。

前兆その1:高さ方向の異常

 2月10日配信の『週刊MEGA地震予測』では、以下の図1のように「週間高さ変動」が岩手県および福島県に計4点(黄色の点)現れており、「隆起エリアの中の隆起の度合いが変わるライン近辺に連なる形で現れています」と述べていた。

前兆その2:水平変動の異常

同じく2月10日配信の『週刊MEGA地震予測』にて、「水平変動が途切れる岩手県北部および福島県はひずみが溜まっていると考えられます」と報告していた。

まず「前兆1」については、図1を見ると「黄色い点」が4点ついているのがわかる。オレンジもグリーンも隆起を表しているが、隆起の速度が異なるという。つまり、隆起速度の違いがひずみを生み、ここ1週間で大きく変動したことを示している。

「前兆2」については、常に陸のプレートと海のプレートは押し合っているが、「海のプレートのプレッシャーが、東北地方太平洋岸により大きなひずみを生んだ」と考えられるという。

前兆その3:10年間の隆起の速度

2011年3月11日の東日本大震災では東北地方太平洋岸は大きく沈降したが、その後は隆起していたという。2011年の震災から2020年12月31日まで約10年間に青森県八戸、岩手県釜石、宮城県女川、福島県浪江、茨城県鉾田、千葉県銚子の太平洋岸の代表的な6点の隆起速度を検証。宮城県が一番隆起が激しく、次いで岩手県、福島県、茨城県、千葉県、青森県の順だったという。

隣り合う2県の隆起の速度を比較すると、震源に近い「宮城県」と「福島県」の2県の隆起の速度の差が一番大きく一番ひずみが溜まっていたと考えられるとしている(図2)。

前兆4: ミニプレートの境界

村井教授が開発した「ミニプレート理論」(JESEAの特許技術)では、ミニプレートの境界周辺は異なる方向の変動が起きるため、ひずみが溜まりやすいことが検証されている。震源は海域だが、図3に示した2020年版ミニプレート図と震源を重ね合わせてみると、海域のミニプレートの境界は分からないが、福島県南部のミニプレート境界の延長線上にひずみが溜まっていたと考えられるという。

前兆5: 疑似気温の異常

地震の約2週間前までに、通常考えられない疑似気温の異常変動が現れる。JESEAでは疑似気温変動と地震発生の相関分析を3年近くおこなっている。今回の地震の12日前、7日前、6日前にあたる2月1日、6日、7日に福島県で異常を示した測候所の個数が極めて多くあったという(図4参照)。

前兆6: インフラサウンドの異常

「インフラサウンド」とは「非可聴音」とのことで、大きな地震の前には地下深くで岩盤が押し合い、圧電効果によって電磁波やイオン、ラドンガスなどと同じく「インフラサウンド」も発生すると考えられる。

今回の地震は2日前、1日前、当日に「インフラサウンド」が現れたという(図5)。

以上、今回『週刊MEGA地震予測』が事前に捉えた「6つの前兆」をご紹介した。これらを観測することで、今後発生するかもしれない巨大地震を事前に周知させることも夢ではないだろう。

メルマガ『MEGA地震予測』にかける思い

なぜ村井教授は地震予測に執念を燃やすのか、その理由はここにある。

実は村井教授には、あの東日本大震災の前兆を捉えていながら、情報を事前に配信できなかった過去の苦い経験があるからだ。その反省から、たとえ予測が外れたとしても、何か大きな異常や予兆があれば伝えるべきだと考えているという。村井教授は、過去に以下のような発言をしている。

「地震予測の世界はまだ発展途上ですから、予測が外れてご迷惑をかけてしまうこともあるかもしれません。しかし“異常を公表するも外れる”のと、“異常を公表せずに被害者が出てしまう”のとでは、後者のほうが罪深い行為だと思うのです。予測が当たる、当たらないといった声に惑わされることなく、もし異常を見つけたら恐れずに“異常である”と発信する姿勢を貫いていきたいと思っています」

週刊MEGA地震予測』によると、今回の「福島沖」の異常については今後も詳しく分析していくとしている。どれほどの切迫度なのか、想定される震源や規模はどれくらいなのか、今後の配信を待ちたい。

備えあれば憂いなし

気象庁などの公的機関の情報を参考にするのはもちろん、地震の予知に関する研究を続けている機関の発行するメールマガジンを購読することも、防災に繋がる準備の一つではないだろうか。避難経路の確認、防災グッズの準備、そして地震メルマガの購読などで事前に情報を得ておくことは、来るべき巨大地震への備えになるだろう。今一度、改めて身の回りの「防災準備」をチェックしてみることをオススメしたい。

 

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森喜朗氏では土台ムリ。日本の「ホンネとタテマエ」話法が東京五輪を潰す

女性蔑視発言とその後の対応が国内外から猛批判を受け、東京五輪組織委の会長職を辞任した森喜朗氏。後任人事選定についても不透明感が強く、もはや組織の体質そのものを疑う声も上がるほどとなっています。なぜこのような事態となってしまったのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉彰彦さんが、「諸悪の根源はホンネとタテマエの使い分けにある」としてそう判断せざるを得ない理由を解説するとともに、新会長に求められる資質を記しています。

五輪組織委問題、諸悪の根源はホンネとタテマエの使い分け

森喜朗氏の発言が批判されています。ジェンダーという属性をことさらに取り上げてステレオタイプ化する姿勢は、差別以外の何ものでもないと思います。その一方で、この発言の最大の問題は「ホンネとタテマエの使い分け話法」が、この政治家の場合、骨の髄まで染みついているということです。

森氏は問題の発言の中で、女性の社会進出を快く思わないというホンネと、女性に機会を与えなくてはならないというタテマエの「使い分け」をしようとしています。

ただ、問題となっているコメントは、典型的なホンネとタテマエの使い分けではなく、言葉の上では自分はタテマエに属しているような口ぶりで通しています。そうでありながら、時に女性蔑視的な見解を第三者が言ったとして紹介してみたり、文科省の方針を行き過ぎたタテマエのように紹介して、自分をホンネの位置に投影して聴衆との共犯関係を作ろうとしたり、全体の構成が姑息です。

ご本人は、自分はあくまでタテマエの領域から外れていないつもりのようですが、結果的に、ご本人は否定しても、自身の意識の奥にはハッキリと差別意識があることがミエミエになっています。

問題は、森氏のような政治家の権力の源泉にはこの「ホンネとタテマエの使い分け」話法があるということです。例えばある政策なり人事の背景には、ホンネとしては色々な要素があるはずです。ですが、ホンネをむき出しにしては、批判を浴びて政治が立ち往生するということで、必ず一般の有権者向けにはタテマエの説明が用意されることになります。

特に森氏に代表される昭和の政治家の場合は、公(オオヤケ)の「場」では硬直したタテマエしか言わない一方で、私(ワタクシ)の「場」ではホンネを喋って政治を進めてきたわけです。

勿論、世界中のあらゆる組織においては、ホンネとタテマエの乖離ということはあると思います。ある意味で政治というのはタテマエに包んでホンネを実現する技術なのかもしれません。

ですが、結果的にはそうした「使い分け」というのは破綻します。ですから、結局は早め早めに正直ベースでの情報公開を行う組織が勝つようにできているのです。陰謀論をグタグタ言う勢力に限って、そのような正直ベースのスピーディな情報公開戦争の「負け組」だったりするわけです。

その結果として、仮に大きな意思決定をする場合に、タテマエ的な、つまり理念との整合性も、法規との整合性も取れて、しかも長期的な評価にも耐え得るような判断と、ホンネ的な、つまり理念との整合性も、法規との整合性も弱いし、特定勢力の利害に引きずられているし、何よりも短期的な利害に基づく決定でとても長期的な評価には耐えられないような判断が「複数の選択肢」としてあったとします。

そうした場合に、例えばあまりにタテマエに偏った判断ですと、短期的な利害ということで大損になって組織自体が崩壊する、端的に言えばカネがショートするようなこともあるでしょう。反対に、あまりにホンネベースの判断では、その判断自体が即座に犯罪性を帯びたりすることもあるわけです。

ですから、通常はタテマエ度100%(これを仮にプラス100としましょう)からホンネ度100%(仮にマイナス100とします)までの間で、様々な選択肢を並べて検討するわけです。そこでプラス70とか、マイナス20といった要素を検討して行って、プラス40とか60といった辺りに、実現可能でしかも長期的な評価にも耐え得るような選択ということで判断をするわけです。

世界的エンジニアが選ぶ、リモートワーク向き「ベスト居住地」とは?時差が小さく災害にも強い“天国”、世界の二極化と大移動が始まった

新型コロナウイルスの感染拡大により日本でも話題となった都心部からの脱出の動きですが、アメリカでも本格化しているようです。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では、著者で「Windows 95を設計した日本人」として知られ、新世代プレゼンツール『mmhmm(ンーフー)』の開発にも参加しているシアトル在住の世界的エンジニア・中島聡さんが、理想的なリモートワークスタイルを求めて訪れたハワイ島から、アメリカの移住事情等をレポートしています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

理想的なリモート・ワークスタイルを求めて

今週のメルマガは、ハワイのハワイ島(通称、ビッグアイランド)で執筆しています。

ハワイには、これまで何度かバケーションで来ていますが、今回は「理想的なリモートワークスタイル」を求めて不動産を見ることが主たる目的です。

私は現在、本拠はワシントン州のシアトルにあり、リモートでシリコンバレーのmmhmmで働いています。

mmhmm自体は、シリコンバレーで立ち上げた会社とは言え、オフィスは既にキャンセルしており、私も含めた全員がリモートで働いています。

私以外の主要なメンバーも、サンフランシスコ(カルフォルニア州)、ボストン(マサチューセッツ州)、シドニー(オーストラリア)とバラバラで、今の時代を代表するような、「100%リモート」な会社です。

私は、コロナ以前は、シアトルを拠点として、年に5~6回日本に行って1週間ほど滞在する、という働き方をして来ましたが、去年は1月に日本に行ったきりで、そこから1年以上日本には行っていません。日本に入国するためには2週間の自宅隔離が必要なため、人に会うことも会合を開くことも出来ないからです。

そんな中で、9月にはmmhmmに開発メンバーの一人として参加し、今後のワークスタイルをどんなものにしようかと色々と考えて来ました。

夏はシアトル、冬はカルフォルニアという暮らし方も候補の一つでしたが、実際に数ヶ月を過ごしたいような場所はカルフォルニアにはなく(ロサンゼルスは渋滞がひどい、サンフランシスコは無駄に不動産が高い、ナパは山火事が怖い、パームスプリングスは人工的過ぎる、など)、そんな中で候補として浮上して来たのがハワイなのです。

ハワイは、一年中気候が温暖で(通年を通して20度から30度の間で、真夏でも日本のような猛暑日はありません)、日本にも近く、かつ、日本食のレストランや、日本の食材も簡単に手に入るという利点があります。

さらに、日本との時差も少ないため(1日マイナス5時間)、日本とのZoom会議もしやすいという利点もあります。

そんなこともあり、最初は(オアフ島の)ホノルルのコンドミニアムを入手しようとしばらく物色していたのですが、色々と調べているうちに、地球温暖化のためにホノルルがハイリスクゾーンであることを知り、投資意欲が失せてしまいました。

現時点でも、1フィート(30センチ)しか余裕がなく、満潮(月の潮力で水位が上昇すること)と高潮(台風などの影響で水位が上昇すること)が重なると街が水浸してしまうそうです。今後、地球温暖化で水位が上がると、冗談抜きで街ごと沈没してしまうリスクがあるのです。

 

短時間でも子どもに「全集中」を。フルタイム仕事と育児を両立するコツ

育児休暇を終えて仕事に復帰したママの多くが悩む仕事と家事・育児の両立。「やらなければ」との思いが強すぎると、できない自分にイライラし、子どもに当たってしまうこともあります。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんが、悩みながらも仕事と家事・育児に向き合ってきた先輩“ワーママ”たちの工夫を紹介。完璧を目指さず、ゆるーく構えることの大切さも説いています。

仕事と子育て両立のコツは?

Question

shitumon

育児休暇を終え復職して1年余り。フルタイムなので、なんとか時間を工夫して毎日仕事に出ています。疲れがたまり子どもに当たってしまうこともしばしばあります。両立するためのアドバイスをください。(フルタイム勤務2歳児、3歳児のお母さまより)

柳川さんからの回答

フルタイムで、2歳と3歳のお子様を育てていらっしゃるのはさぞかし大変だろうと想像します。仕事をしながら子育てもこなすワーママは、様々な工夫をしているようです。両立のコツをご紹介します。

1.家事労力を減らす

定時で帰れても帰れなくても必ずある「家事」は、その時に消化しなくても翌朝や、週末などに回しましょう。また、夫や子どもに家事を分担してもらうよう、普段から積極的に協力体制を作っておくことが大切です。

留守中に掃除をしてくれるロボットや、洗濯から乾燥までしてくれる洗濯乾燥機といった家電を利用することも良いですね。料理や買い物は「時短」を心がけ、時間を有効に使いましょう。朝のうちに夕飯の下ごしらえをしたり、買い物は帰宅のついでやネットを活用したりして済ませましょう。

2.「量」より「質」

子供と過ごす時間がどうしても短くなりがちなワーママ。短い時間でも、その時に子どもに「全集中」すれば、子どもは大好きなママとの時間が短くても心の栄養は充分なはずです。隙間時間でもよいので、「質」の高い時間を過ごしましょう。お風呂タイムでのスキンシップや寝る前の読み聞かせ、送り迎えの時のお話タイムなど、出来る範囲で工夫しましょう。

3.自立を促す

子どもには、自分でできることは自分でするようにしつけましょう。学校へ行く支度、着る服の準備、食べた後の片付け、洗濯ものの選別など、自分でできることはなるべく自分でさせましょう。そうすることで少しずつ、時間に余裕が生まれます。

家庭教育アドバイス…「○○すべき」を捨てる

仕事も大事、子育ても大事。両立させるために大切なことは、頑張りすぎないことです。「○○すべき」という思いを捨てて、完璧を目指さず、ゆるーくまるーく構えることが必要です。

スーパーで出来合いのものを買うたびに「罪悪感」を覚える、というママもいます。レンジで温めるだけだったり、器に移し替えるだったりすると、「手抜き」をしていると感じるのだそう。それでいいのではありませんか?時短のための家電利用やお惣菜です。その分、子どもと一緒に食べる時間が長くなります。無理に手料理にこだわって食事時間帯が遅くなったり、一緒に食べる時間が短くなる方が、ストレスになります。

部屋やトイレ、お風呂の掃除も毎日やる必要はありません。毎日やらなくちゃ、と思うと大変です。お風呂も毎日お湯を変えるだけでしっかり洗うのは月水金日、トイレもは火木土、などとゆるーく構えましょう。今の自分や家族との時間に必要なことだと割り切りましょう。

●お知らせ:
お子さまに関するご相談、ご自身のご相談を随時お受けしています。時間、料金など詳細はお問い合わせください。まずは、「ライン公式」にご登録をお願いします。

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「我関せず」は通用せず。五輪組織委の会長人事は菅総理に責任がある

女性蔑視と受け取られる発言により五輪組織委員会会長を辞任した森喜朗元総理。後を託した川淵三郎氏も辞退し、後任の会長人事は混迷を極め、候補者検討委員会に委ねられることになりました。一連のゴタゴタは、組織委員会の危機管理能力と情報収集能力の欠如のせいと厳しく指摘するのは、メルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』著者で小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院議員の石川知裕さんです。石川さんはさらに菅総理の「我関せず」の姿勢を批判。自分のせいではなくとも責任は間違いなく菅総理にあると、リーダーとしての自覚を促しています。

後任選びに失敗した菅総理/五輪組織委会長の辞任と辞退

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任した。女性蔑視発言の余波は国内外に大きく広がって辞任不可避の情勢となり、最後は盟友であるIOCのコーツ副会長に引導を渡される形となった。この間の日本政府の動きは後手後手に回ってしまった印象がぬぐえない。

確かに森会長の手腕は評価できる。ラグビーワールドカップの招致成功にも代表されるように、日本のスポーツ界に予算をつけてスポーツ界の発展に寄与したことは間違いない。また、多くの利害関係が絡む五輪の調整役としては元総理大臣として政界にも財界にも睨みがきく森氏は適任であった。だからこそ大会組織委員会の武藤敏郎事務局長(元財務事務次官)、遠藤利明元五輪担当大臣、安倍晋三元総理が森氏を慰留したのだろう。しかし、結果的には森氏は辞任となり傷口を大きく広げてしまった。

過ちをおかした原因は、大会組織委員会の危機管理能力と情報収集能力の欠如に尽きる。日本と欧米の男女差別意識の違いについての認識の分析をできず、内向きの論理だけで判断したことが間違いだったのだ。

森氏の発言後、事務方は海外の反応を分析し、国内の世論の反応、野党の出方などをしっかり分析して次の手を打つべきであった。記者会見のやり方もまずかった。結果的にあの記者会見が決定打となってしまったと私は思う。森氏を「逆切れ」させないよう、事前の打ち合わせをなぜしなかったのだろうか。

菅総理はこの問題に関して「我関せず」を貫き通してきた。しかし、もっとリーダーシップを発揮すべきだった。森氏を大会組織委員長に最終的にお願いしたのは安倍総理(当時)である。国家的行事でありオリンピックのトップの人事に関して、最終的には総理が決断すべき課題だと私は思う。総理は組織委員会の最高顧問に就いているのだから。

政府は女性蔑視発言の後、「公益法人に対して口出しすべきではない」と答弁してきたが、もともと組織委員会会長を森氏にしたのは総理大臣(安倍氏)なのだから、事態を収拾するにあたっても、根回しを行い、最後は菅総理が森氏と会って辞任を引き出すという方が良かっただろう。

後任選びも森氏主導を許してしまい、国内外の理解を得ることが難しくなり、森氏が後継指名していったんは会長職を受託した川淵氏は辞退させられる羽目になってしまった。まあ、川淵氏も舞い上がってしまい、集まった記者たちにしゃべりすぎたのは言うまでもない。選考委員会を立ち上げて後任を決めるようだが、今こそ菅総理がリーダーシップを発揮すべきだ。

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軍事アナリストが指摘する「2月8日の真相」海自潜水艦事故で何が起きた?

2月8日、高知県沖で浮上した海上自衛隊の潜水艦が全長200mを超す貨物船に衝突するという事故が起きました。2006年に宮崎県沖で同様の事故を起こして以来、安全対策を厳重にしてきたにも関わらず再び起きた事故。その原因について、メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストの小川和久さんは、「人」の問題が根底にあると指摘します。それは、艦艇勤務が若者に嫌われているために起こる「緩さ」が招くもので、他の組織に比べれば進んでいる女性登用をさらに推し進めるべきと提言しています。

潜水艦事故の根底に「人」の問題

2月8日昼前、高知県の足摺岬沖で海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」が香港船籍の貨物船「オーシャン・アルテミス」に衝突、潜水艦側の3人が軽傷を負い、司令塔の一部と海中を上下動するときに使う潜舵が壊れました。2月13日配信の朝日新聞のニュースサイトwithnewsで藤田直央編集委員は次のように詳報しています。

「(前略)相手は全長200mを超える貨物船。こんな大きな船になぜ気づけないんでしょう、と海自に聞くと、『そう思われても仕方ありませんが、大小の話ではないんです』と悩ましげです。そこには、海中では音だけが頼りの潜水艦の特殊な世界がありました。(中略)

 

『水中の世界では、相手が大きいから見つけやすいとは限らない』(潜水艦勤務経験者)からです。どういうことでしょう。暗い海中を行く潜水艦には、艦船の敵味方を音だけで判断するプロが乗り込んでいます。付近の民間船についても、エンジンやスクリューの音、その高低などによって大きな商船か小さな漁船かといった判断をします。ただ、海中での音の伝わり方は水温や塩分濃度、流れの向きや速さなどによります。

 

『小さい船の音でもよく聞こえたり、大きい船の音でも聞こえなかったりする。だから浮上時には船を大小関係なくとにかく探知し、ぶつからないことに徹します』と先の潜水艦勤務経験者は話します。つまり、視覚にも頼れる海上の世界からは『こんな大きな船になぜ気づけなかったのか』と思えても、音が全ての海中の世界の感覚は違うのです。だからといって気づけなくても仕方ないという話ではもちろんなく、逆に海面へ向かう潜水艦には小さな音の聞き逃しや過小評価が命取りになるわけです。(後略)」(出典:2月13日配信 ニュースサイト『withnews』巨大貨物船にぶつかった潜水艦 再発防止へ避けられぬ「音の戦い」

ご存じの方も少なくないと思いますが、私の独立第1作は、潜水艦のオペレーションに迫った『原潜回廊』(講談社)というハードカバーで、1984年に出版されました。その本で詳しく述べたのは、藤田記者も書いているような「音の戦い」の世界です。人間に例えると、潜水艦は目がまったく見えず、耳も極端に聞こえにくい状態。まさに手探りで海中を動き回るのです。その環境で事故を起こさず、必要な機能を発揮するためには、行動する海域の状況を何十年もかけてデータベース化し、さらにソナー担当者の練度を高めるなど、不断の取り組みを欠かすことができません。

とりわけ、乗員の練度は重要です。マスコミが書かないので簡単に述べておきますが、海上自衛隊は艦艇の部隊に深刻な問題を抱えており、それが今回の潜水艦事故にも影を落とした可能性は否定できないのです。

BTSのグラミー賞獲得はなぜ「難しい」か? back numberとコラボ『シグナル』主題歌で世界覇権狙うも、立ちはだかる高い高い壁…

韓国の人気男性アイドルグループ・BTS(防弾少年団)が坂口健太郎(29)が主演を務める映画『劇場版シグナル  長期未解決事件捜査班』(4月2日公開)の主題歌を担当することがわかった。新曲「Film out」は3人組ロックバンド・back numberとのコラボ曲で、一部音源が予告映像で公開された。

新曲はジョングクと清水依与吏の共作

今回の映画は韓国の同名ドラマをリメイクし、2018年に放送された連続ドラマ「シグナル  長期未解決事件捜査班」の劇場版。坂口演じる刑事の三枝が謎の無線機で過去に生きる刑事と通信しながら未解決事件の解明に挑む姿が描かれる。

ドラマ版の主題歌「Don’t Leave Me」を書き下ろしたBTSに映画関係者が再びオファー。

音楽番組出演をきっかけに面識があったback numberにBTSが楽曲プロデュースを依頼し、今回のコラボレーションが実現した。

主題歌に決定した「Film out」はしっとりと聴かせるバラード曲。

ベースとなるメロディラインを清水依与吏(back number)が作成し、そこへジョングク(BTS)が新しいメロディを提案するなどなどして完成させた。

ファンたちの間では、「まさかのコラボ!早くフルで聴きたい」「曲も映画も待ち遠しい」「これは最強の日韓コラボなのでは?」「BTSに楽曲提供ってback number凄いな」など、早くも期待する声が上がっている。

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BTSはアリアナ・グランデともコラボか

back numberだけではない。BTSは世界的なトップアーティストとのコラボレーションも行おうとしている。

そのお相手は、アメリカの人気歌手、アリアナ・グランデ(27)。

BTSとアリアナコラボの噂はこれまでにも何度かささやかれてきたが、まだ実現していない。しかし、今回の話は信ぴょう性が高いのではとみられている。

お互いにファンであることを以前から公言しており、メンバーのRMも昨年行われたインタビューの中で、「僕らはいつだってアリアナとコラボしたいと思っている」とコメント。

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その思いは強いようで、「僕らとコラボしてください、アリ!」と熱烈なラブコールを送っている。

昨年のグラミー賞でBTSのリハーサルを見学したというアリアナは、RMのインタビュー映像に返信する形でツイッターを投稿。

「正直……彼らが何かのリハーサルを行ってる様子を見学することができたんだけど、今まで私が見た中で最も素晴らしかった。これは冗談じゃないよ。私叫んでたんだから。ずっとそのことばかり話してて、今も話すのを止められない」と興奮した様子でツイートしている。

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現時点でBTSやアリアナ側からは、コラボに関して特別な言及はないが、水面下で話が進んでいる可能性もあり、今後驚きの発表があるかもしれない。

増え続ける「押印不要」書類。本当にハンコがなくても大丈夫なのか

新型コロナウイルスで二度の緊急事態宣言が発出され、外出の自粛が要請されたことで、役所への申請や企業の契約書など、さまざまな手続きにも影響が出ています。今回の無料メルマガ『新米社労士ドタバタ日記 奮闘編』では、一時期話題になった「押印不要」になった書面の現在について紹介、そしてそれらの書類に対する初歩的な疑問について会話形式で解説しています。

「押印書面」見直し

コロナ禍、2回目緊急事態宣言中。延長も決まった。個人事業主は、確定申告の提出時期が近づき、1年間の入力漏れを急遽入れながら、チェックと内容見直し中。

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新米 「昨年から、押印不要って言われてましたけど、いよいよいろんな書類に反映されてきましたね」

大塚T 「そうそう、36協定もそうなるって聞いてたけど、パンフも出てきたわね」

深田GL 「これだろ!『2021年4月~36協定が新しくなります』って言うタイトルだね」

E子 「この間、書式が変わったばかりなのにね~」

大塚T 「そうですよね~。押印がなくなるだけでまた新しいパンフつくるんですね」

深田GL 「36協定届における押印・署名の廃止。36協定の協定当事者に関するチェックボックスの新設」

新米 「チェックボックスがまた増えるんですね」

大塚T 「チェックボックスで、署名押印の代わりになりますかねー」

新米 「労使協定の意味が薄れるというか…」

E子 「雇用調整助成金の申請書でも押印箇所がなくなったでしょ」

大塚T 「そうですよねー」

深田GL 「あれ、ホントに良いのー?って思います」

E子 「私も。もう押印いらないって言われてもまだもらってるわ」

新米 「何でも有りになってしまうようで、コワイです」

深田GL 「うん、悪くとれば、好き放題できるもんな」

大塚T 「そうなんですよ。日本って判子社会だったのに、ここまで変わっていいものか…」

E子 「コロナ禍だからって意味もあるでしょ」

「先生は自分の事を思ってくれている」という日本の生徒28%の衝撃

江戸時代に町人の子供たちに読み書き、そして算盤等を教えた寺子屋。「師匠」と呼ばれた先生は、教え子たちから絶大な信頼を寄せられていたと言います。その理由はどこにあったのでしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では作家で歴史研究家の瀧澤中さんが、とあるエピソードを紹介しつつ、寺子屋の師匠が慕われ敬われたその訳を考察しています。

寺子屋の師匠はなぜ慕われたのか 歴史研究家 瀧澤中

OECD(経済協力機構)が2009年に実施した「生徒の学習到達度調査」の統計で、興味深い数字があります。

「ほとんどの教員が生徒のためを思っている」という設問に対して生徒が回答しているのですが、「そう思う」「強くそう思う」という回答はOECDの平均で66%。6割以上の生徒が、「先生は自分たち生徒のことを思ってくれている」、と感じているんです。ところが、日本はなんと、28%なのです。

私はこの数字をはるかに上回る先生方が生徒を思っていると信じて疑いませんが、なぜ生徒がそう感じないのかと考えるとき、もしかしたら、一所懸命教育をされているその方向性に課題があるのではないかと感じるのです。

少し前に、受験のために歴史などの授業時間を削って英語や数学に振り向けた高校が問題になりました。これは、「目的のためなら手段を選ばなくていい」と教師が生徒に言っているのも同じ自殺行為だと私は思いました。結果、受験に成功しても、生徒はそんな先生方を「手本にすべき人間」として敬うでしょうか。

「筆塚」というものがあります。これは寺子屋の先生が亡くなったときに教え子たちがお金を出し合ってつくるものですが、全国各地にたくさん残っています。お金を出して先生の遺徳を偲び石碑を建てる。

たとえば、ある寺子屋に1ヶ月に3文字しか覚えられない子がいました。寺子屋の師匠はその子が生きていく手立てを見つけてあげたいと、酒薦(さかごも)書きを勧めます。お酒の樽に張るラベルの独特な文字ですね。その子はのちに、江戸でも評判の酒薦書きになります。

この師匠はすべての教え子にこういう愛情をかけました。だから慕われ敬われ、筆塚が建つわけです。

ここで特に申し上げたいのは、おそらくこの寺子屋の師匠は、現代の高校の教員よりも知識ははるかに劣っていたであろうということです。それでも寺子屋の師匠に人望があった理由は、その能力ではなく人間性にあったのではないか。能力がある、それだけでは人はついてこないと思います。

教育現場だけではありません。様々な分野で「能力はある、実績もあるのに、なぜかうまくいかない」という人がいる。その原因は、「人望の力の有無」にあるのではないでしょうか。

最初に申し上げたように、「人望力」は能力というよりは、心構えであったり志であったり、他人を思いやる気持ちといった、誰もが心掛ければ身につくものです。

いわば剣道や柔道、あるいは茶道などにある「型」です。

「こういうときはこう言えばいい」といったテクニックとしての“表面的な型”ではなく、「こういう人間でありたい」という“心の型”です。


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マツコも知らないPR動画「有隣堂しか知らない世界」の破壊力

書店チェーン有隣堂のYouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」が静かな人気を呼んでいます。接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんも「激烈にハマっている」というファンの一人。そんな坂本さんは今回、自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で、このPR動画のどこが優れているのかを解説するとともに、そこから学ぶべきことを記しています。

スタッフの持つ見えない魅力

最近何かのネットニュースで知って、私が激烈にハマっている動画があります。「有隣堂しか知らない世界」というYouTubeの動画です。

有隣堂しか知らない世界

神奈川県を中心とした書店チェーンである有隣堂が、昨年から始めたらしいYouTube動画なのですが、これがもうぶっ飛んでいて本当に面白いです。

「R.B.ブッコロー」というキャラクターがMCで、有隣堂の社員やアルバイトの方が推すいろんな商品について話を聞いてみたり、時には人気の曲を古文訳して歌ってみたりと、内容は様々。

タイトルからも分かるように、TBSの『マツコの知らない世界』のオマージュ作品ですが、相当な完成度に仕上がっています。

なぜか再生回数は1万回以下のものがほとんどで、まだ認知が低いのかなと思うのですが、コメント欄などを見ても、すごくハマっているファンの多い動画ではないでしょうか。

この動画、なぜ私がハマっているかというと、それはもうただ単純に面白いからという理由も当然あるのですが、いくつか素晴らしいなと思うポイントがあります。

全ての詳しい内容は次回の「販売力向上講座NEXT」で語りたいと思っているのですが、誰の目にも明らかなのは、動画に出てくる出演者の人選だろうなと感じています。

特に動画に関していえば、通常ファンが増えるのは誰の目から見てもわかりやすく人目を引くような見た目の人です。

これは以前からよく言われていることで、例えばすごく美人の人であったり、例えばすごくイケメンと言われるような人を出演させることが、動画を見てもらう人を増やす策だと言われているわけです。

そのため、こうした企業の動画などでも、モデルさんや俳優さんを起用して、商品紹介や会社の紹介をするというような流れがごく一般的だと言えます。

しかし、有隣堂しか知らない世界に出演しているのは、先にも書いたブッコローというキャラクターと、有隣堂のバイヤーや、現場でハンコを売っている社員や、アルバイトの方達です。

言い方が悪くなって本当に申し訳ないのですが、客観的に見ると、見た目的には普通に街中にいるおじさんやおばさんに見えてしまいます(ごめんなさい)。

でもそれが逆に良い雰囲気を出しているのです。

そして何より、外から連れてきた誰かではなく現場で長年働いているような人たちだから語れるすごくマニアックな商品の魅力というものが聞けます。

特にそこに対する情熱のようなものが垣間見えるわけですが、それがブッコローとの掛け合いの中で何も知らない人にも伝わりやすくなっており、「マニアの面倒くさそうな人」ではなく、「なんとなく直接会って話をしてみたいな」と思わされるような表現につながっています。

こういう形でスタッフの方の魅力を引き出すことができるんだなぁと、とにかく脱帽しきりです。