統一教会を“門前払い”の東京地裁。有田芳生氏に「スラップ訴訟」を起こしたカルト教団の自業自得

弊サイトでも既報のとおり、ジャーナリストの有田芳生氏に対して旧統一教会が起こした「スラップ裁判」で、教団の請求を棄却した東京地検。突如被告とされた有田氏は、この裁判をどのように闘ったのでしょうか。今回のメルマガ『有田芳生の「酔醒漫録」』では著者の有田さんが、ともに教団と対峙した5人の弁護士のプロフィールと彼らとのやり取り、そして裁判所に提出した1,000ページを超える証拠の内容を紹介。さらに今回を含め裁判闘争で4連敗を喫した旧統一教会に対する厳しい見方を記しています。

【関連】追い詰められた統一教会。有田芳生氏と紀藤弁護士へ仕掛けたスラップ訴訟に「連敗」、日本に求められる「セクト規制法」制定

※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:統一教会スラップ訴訟の敗北

名誉毀損にあたるかどうかの判断をするまでもない有田氏の発言

2022年10月27日に統一教会から名誉毀損で訴えられた裁判は、3月12日に教団の訴えが棄却され、私が勝訴した。15時30分から東京地裁103号法廷で行われた判決公判は、荒谷謙介裁判長が「原告の請求をいずれも棄却する」と言い渡し、あっさりと決着がついた。

そのあと判決の要旨が短く読み上げられた。そもそも私の発言が名誉毀損にあたるかどうかの判断をするまでもない。裁判官はそう判断した。門前払いの判決だ。この判決にはスラップ訴訟の意味と同時に解散命令請求に追い込まれた統一教会の現状を示す内容がある。

2022年7月8日に安倍晋三元総理が銃撃を受けたことをきっかけに統一教会と政治の関係が社会問題として浮上した。私もテレビへの出演で教団を批判してきた。22年8月19日朝に放送された『スッキリ』(日本テレビ系)は、萩生田光一自民党政調会長(当時)が教団との関係を断たなければならないとするテーマで、映像放映とスタジオでの議論が40分ほどあった。私はこう語った。

「(統一教会は)霊感商法をやってきた反社会的集団だってのは警察庁ももう認めている」。

教団はこの発言が名誉毀損だとして、22年10月27日に私を訴えた。その翌日からいままで私のテレビへの出演はいっさいなくなった。言論を封じることを目的とした典型的なスラップ訴訟である。訴えることで目的を達したのだ。

有田氏のもとに集った5人の最強弁護士

私は5人の弁護士(光前幸一、郷路征記、澤藤統一郎、阿部克臣、澤藤大河)で闘うことにした。訴えられたことを知った札幌の郷路弁護士からメールが来た。郷路弁護士とは1987年に被害弁連ができたときから面識がある。弁護士を紹介したいという。それがDHCに名誉毀損で訴えられて勝訴した澤藤統一郎弁護士だった。裁判は10件、総額7億8,000万円の請求という典型的なスラップ訴訟だった。その弁護団にいたのが元裁判官の光前幸一弁護士だ。さらに被害弁連から阿部克臣弁護士、そしてDHC訴訟の澤藤大河弁護士にも加わってもらった。

裁判の打ち合わせはほぼZoomで行った。毎回2時間ほどで、法律家の議論は聞いていて知的刺激に満ちていた。弁護方針は2段階あった。まず私の発言は名誉毀損に当たらないとの主張だ。さらに名誉毀損が争われたときに、私の発言に公共性、公益性、真実または真実相当性があれば、違法性が阻却され、名誉毀損罪は成立しない。

裁判官がどう判断するかわからないので、統一教会をめぐる民事、刑事の判決、警察庁による国会答弁、警察庁の資料など、合計して1,000ページを超える証拠を提出した。霊感商法の各種判決だけではない。教団の渋谷教会に捜査が入り、組織的関連性も明らかになった。警察庁が教団関連企業の摘発事件をまとめた資料もある。教団が反社会的集団であることは、もはや公知の事実であった。

この記事の著者・有田芳生さんのメルマガ

「この2、3行をもとに資料作って!」「当然できるよね?」嫌味な“指示なし上司”との仕事をうまく回す4つの方法

ろくな指示も出してくれない上に、困っていても助け舟も出してくれず、ただただ部下をけなすといった上司に困り果てているというケースは、よく聞く「あるある話」です。このような状況をなんとか打破する方法はないものでしょうか。今回のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』では、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんが、読者からの質問に答える形で正しい対応策を伝授。4つの具体的な方法をレクチャーしています。

※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです

上司がまともに仕事の指示をしてくれません。2、3行で資料を作れとだけ言ってきます。誰にどういう趣旨・背景で出すのかがわからなければ準備のしようがないのですぐミーティングを依頼するのですが、返事がありません。今回だけではないです

Question

shitumon

メーカーからの転職で商社の企画部に配属され、2年目になります。学歴などへの妬みなのか、最初から上司とうまが合わず、まともに仕事の指示をしてくれません。投げやりな態度で、仕事だけ投げてきて、こちらが困っても詳しくは教えてくれないのです。2、3行で何何の資料を作ってくれという指示がありますが、誰にどういう趣旨・背景で出すのか説明がありません。それでいて、「当然できるよね」的な姿勢で接してくるし、針小棒大にけなしてきます。ミーティングの依頼にも応えてくれません。どうすればいいのでしょうか。

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。ひどい上司ですね。こういう上司と戦ってもいいことは何もないので、社内異動あるいは、再度の転職を考えたほうがよさそうです。

それには数ヶ月はかかると思いますので、それまでの間、どう対応するかについてご説明したいと思います。

一番は、やはり上司の指示があまりにも雑なとき、遠慮せずに聞くことです。ミーティングをセットしたくてメールをして返事がないことが多いかもしれませんが、上司を何としてもつかまえて30分時間を確保してください。ここを遠慮されているので、上司のイジメにあっていると言っても過言ではないでしょう。「どんくさいやつだな」と思われていると思います。

二番目には、同僚に、上司対策をどうしているかよく聞く必要があります。同僚は何とかうまくやっているはずです。上司の癖を見抜き、上司からそれなりに考えを引き出して何とかケチをつけられないように業務に取り組んでいる人も多いと思います。

質問者さんは不器用なのか、ご自身の正義が強すぎるのか、そのダメ上司の仕事の指示のしかたに単純に腹を立て、うまく考えを引き出して、それなりの成果を出すことに多分注力できていないのではないでしょうか。

気分が悪いのはよくわかります。上司が悪いです。ただ、上司はある意味、神様のようなもので、つまらない反発をしたり、不愉快だからとベストを尽くさなかったりすると、損をするのは自分です。

悪循環を止めれば、突然物事がうまく進んだりもします。いったんは同僚のやり方をまねしてみてください。

この記事の著者・赤羽雄二さんのメルマガ

不適切にもほどがある。アメリカ大統領選挙の報道で“意図的”に曲げられていること

バイデン氏とトランプ氏の一騎打ちがほぼ確実となった、今年11月に行われるアメリカ大統領選挙。しかしその報道において、「印象操作」に近いものが行われているようです。今回のメルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、米人権派マスコミや日本メディアが正しく報じないトランプ氏の発言にフォーカス。意図的とも言うべき「移民問題」に関する伝えられ方について疑問を呈しています。

※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです

「不法移民」は不適切な言葉?

3月6日のスーパーチューズデー、共和党の大統領候補選、トランプ氏の圧勝でした。

日本ではここに至っても「なぜトランプ?」といった報道が多いようです。

最初からトランプ支持者の最大の理由は国境問題です。

以下、彼のメインの主張です。

  1. 合法移民はよい。しかし不法移民を許してはならない
  2. 不法入国しようとして失敗した人の難民申請を許して釈放してはならない(キャッチアンドリリース制度)。難民申請するなら最初から国境検問所に来るべきだ
  3. 不法移民にまで宿泊施設の提供をしているニューヨークや他のサンクチュアリシティ(聖域都市)は、不法移民の流入を促進している

トランプを支持する私の友人は、そろって「トランプが言っている事はコモンセンス(常識)だ。」と言います。

しかし、この分かりやすい主張を詳しく報道する日本のTVを見たことがありません。8年前からです。Qアノンや陰謀論に騙されるアメリカ人といった報道ばかりです。

トランプのメインの主張部分をカットしているのです。

もう一つ、報道を分かりにくい要因として言葉の問題があります。

「不法移民」という言葉の代わりに単に「移民」という言葉を使って報道される事がしばしばあるのです。

これについて最近も論争がありました。

3月9日NYタイムズの記事をみて見ましょう。

バイデン大統領、滞在許可証をもたない移民を「不法」と呼んだことへの後悔を表明

 

バイデン大統領は土曜日、ジョージア州で起きた22歳の看護学生殺害事件で起訴された不法移民を「不法」という言葉で表現したことについて遺憾の意を表明した。

 

不適切な表現であったという進歩的な批評家たちの意見に同意した。

 

「“不法”という言葉は使うべきではなかった。“滞在許可証をもたない”だ」

 

バイデン氏は土曜日、MSNBCのインタビューの中で答えた。

解説

米国の民主党の進歩派(Progressive)の中には「不法移民」という言葉に大きな反感を持つ人がいます。

それで、このように大統領をつるし上げます。で、バイデン大統領が謝ったりしているのです。

人権派の大手マスコミ報道もしばしばこれに同調しています。

それでトランプが「不法移民を許してはダメだ」と言っているのを、単に「移民を許してはダメだ」と言った、と報道するのです。

日本でも同じです。例えば、以下は毎日新聞のオンライン記事(3月1日)の抜粋です。

トランプ氏は演説で、移民について「彼らはテロリストだ」などと主張。不法移民による殺人や性暴力事件が起きていると述べ「米国はバイデンによって、移民の犯罪であふれている」と批判した。

バイデン氏、不法移民対策でトランプ氏に協力要請 国境地帯を視察

この記事の著者・大澤裕さんのメルマガ

仲野太賀の大河ドラマ主演に、父・中野英雄は何を想う?チョロ役から32年、記者の脳裏に蘇る役者魂と「哀川翔からの突然の電話」

俳優の仲野太賀さん(31)が、2026年度のNHK大河ドラマ主演に大抜擢され注目を集めています。仲野さんは、ドラマ『愛という名のもとに』や映画『アウトレイジ』シリーズで名を挙げた名バイプレイヤー中野英雄さん(59)の二男。父親には主演決定を秘密にしていたと報じられていますが、業界では早くも「親子共演」に期待の声も!? これに関して、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが、中野さんの人柄と役者魂がよく分かる取材時のびっくりエピソードを振り返っています。

NHK大河ドラマで「親子共演」も!? 2026年度の主演に仲野太賀

2026年度のNHK大河ドラマは仲野太賀主演!という発表がありましたね。

『今日から俺は!!』や『コントが始まる』、CMではサントリー『-196℃ 瞬間凍結』の“ムトゥ 踊る無糖レモン編”で存在感は示してきた仲野ですが、大河の主演に大抜擢されたことで、芸能関係者たちの間でも様々な声があちらこちらから聞こえています。

私が目に留まったのは『女性セブン』が報じた――
“仲野太賀、大河ドラマ主演決定「口を滑らせてしまうことがあるので…」と父・中野英雄には黙っていた”というタイトルの後追い記事でした。

“嬉しさのあまり、口外してしまう父親を案じたわけか…”と私は苦笑いしてしまいました。

父・中野英雄へのインタビュー中に起きた「あの事件」

実は今から12年くらい前、私は“世界のKITANO”こと北野武監督の『アウトレイジ ビヨンド』の好演を受けて、東京・杉並区高円寺で中野英雄にインタビューしたことがあるのです。

2010年6月に公開された『アウトレイジ』の次作品として2012年4月に公開された同作品は北野が脚本・監督・製作総指揮を務め、興行収入は約14.5億円でした。

ビートたけし演じる“大友”に切られた傷跡で顔がズタズタになったヤクザの“木村”役。中野の特殊メイクでの好演は、私には『愛という名のもとに』のチョロ役より魅力的に感じられたものです。

おぼつかない記憶をたどれば、確か“若頭役を演じた中野から見た世界の北野武”…みたいなテーマのインタビューだったと思いますが、個人的にも興味津々でとても楽しみな仕事だったことを憶えています。

「そりゃ嬉しかったですよ。オファーが来た電話を切った瞬間、思わず声を出して跳び上がってしまいましたよ…」こう言って笑顔になった中野の表情は今でも憶えています。

いい役者さんです。

そしてこのインタビューの最中、中野が16歳の時に、勝てると思ったはずの相手の頭突きで秒殺され、それ以降弟分として付いてまわり、芸能界入りのきっかけにもなった哀川翔から突然電話がかかってきたのです。

支持してしまった市民にも責任。室蘭の友人が持ち続ける「加害者」の視点

日韓関係に改善が見られてもなおくすぶる徴用工問題。政府の責任、企業の責任と同時に、市民にも責任があるという考えで行動する人もいるようです。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』で、評論家の佐高信さんは、室蘭で市民運動を続けている友人を紹介。久しぶりの手紙に書かれていた強制連行犠牲者の遺骨返還運動には、市民運動では忘れられがちな視点があると伝えるとともに、国や自治体、企業の姿勢に対して疑問を呈しています。

室蘭の友人からの手紙

室蘭在住の増岡敏三から久しぶりに手紙が来た。増岡はほぼ同年輩で米屋を営んでいた。赤い米を売っているわけでもないのにアカイ米屋と言われてきたらしい。おかしいことはおかしいと言い、護憲運動などを続けてきたからである。

天皇の戦争責任について『北海道新聞』からコメントを求められ、「あると思う」と答えて、右翼の街宣車にケシカランと、がなりたてられたこともある。やむなく警察に連絡したが、それを載せたメディアが防いでくれるわけでもなかった。

増岡の手紙には、2007年に「強制連行犠牲者の遺骨返還を実現する市民の会」を発足させ、戦争中に室蘭で亡くなった朝鮮出身の男性3人の遺骨を韓国在住の遺族へ返還する運動を展開したことが書いてあった。当時の新聞記事も同封してある。

亡くなったのはまだ10代の3人で、新日鉄(現日鉄)構内で働いている時に艦砲射撃を受けたのである。「日本政府が謝罪し、賠償金を出さなければ遺骨は引き取れない」と遺族は主張し、60余年間、遺骨は光昭寺というお寺に置かれたままだった。

それで増岡たちは遺族に「日本政府の謝罪はいつのことになるかわからない。室蘭市民が心から謝罪し、賠償金にかわるものをお渡しします」と申し入れ、街頭にも立って賛同金を集めた。200万円を越えるおカネが集まり、それを遺族に渡すとともに、遺骨は韓国の「望郷の丘」に納めた。

国だけに責任があるのではなく、それを支持してしまった市民にもそれがあるという加害者の視点は、とかく、市民運動では忘れがちだから、貴重な運動と言えるだろう。群馬県では逆にそうした碑を知事(山本一太)が先頭に立って壊してしまったので、なおさらである。

地元の新日鉄にも対応を求めたが「会社の名はいろいろ変わって戦時中の会社とは継続していないので責任はない」と逃げられた。それでいて、まもなく「室蘭開業100年祭」はやったとか。増岡によれば「室蘭市民は先の大戦で室蘭に強制連行した中国人を多数虐殺した歴史を忘れず」に、毎年、慰霊祭を行っているという。

増岡は、あえて保守系のライオンズクラブの会長となったりして、改憲派の人間にも護憲を呼びかけてきた。しかし、会長時代も、日の丸には敬礼しないし、君が代は歌わなかった。

室蘭へ行って、一緒にカラオケを歌ったのは2011年秋である。~きっと帰ってくるんだと松村和子の歌う『帰ってこいよ』を増岡は唇をとがらせて歌っていた。これを彼は「地方分権の歌」だと言う。冗談めかしてこう言っていたが、確かに中央集権化に抗する歌だろう。

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Z世代は「逆算」でモノを買う。今までの接客法ではまったく通用しないワケ

Z世代の若者たちはモノの買い方や選び方に変化があるそうです。無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、今までとどのような違いがあるのかを踏まえたうえで、Z世代への接客方法について紹介しています。

逆算的楽しみ方を理解しておこう

Z世代(90年代後半~2010年代初頭頃生まれの人)と呼ばれる世代に関する調査では、モノの買い方・選び方に変化があると言われています。

中でも注目したいのは、『逆算で楽しみを見つける』という点です。

例えば、洋服を例に挙げて考えてみましょう。

これまで洋服を買う流れというのは、

1)欲しいと思う服を見つける

2)その服を使っている自分を想像する

3)購入し、使用したいシーンに着ていく(またはコーディネートする)

というような流れでした。

分解整理して考えてみると、今現在もこうして買い物をしているという人は少なくないとは思います。

しかしZ世代における調査では、こうした買い方よりも逆算で欲しい服を選んでいくという流れの買い方が顕著に増えているというのです。

逆算で欲しい服を選ぶというのはつまりこういう流れです。

(中略)

前者の選び方は、そもそもの商品である洋服そのものから発想がスタートするのですが、後者の選び方は発想のスタートがシーンそのものにあります。

だから『欲しい服を買う』という感覚よりも、『そのシーンでベストの服を買う』という感覚になってくるわけです。

この違いはかなり大きいと言えます。

販売店側として痛いのは、シーンが明確にありそこでのイメージが固まっているお客様はWEBで探すことの方が多いという点です。

「こういうものが欲しいな」とイメージがある程度固まっているため、店舗で商品を探すよりもWEBでキーワードを入れて検索する方が圧倒的に効率的だからですね。

お客様側も自然とそれを理解していますから、WEBで探すようになっています。

高いのに売れている商品の「秘密」は?成功事例からヒントを得られる一冊

インフレ時代の今「高くても売れる商品」を作るには、どこに注目したらいいのでしょうか? 無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが今回紹介するのは、成功事例とアイデアをふんだんに掲載した一冊です。

【今どき売れる7つのキーワード】⇒『高くてもバカ売れ!なんで?』

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高くてもバカ売れ!なんで?

川上徹也・著 SBクリエイティブ

こんにちは、土井英司です。

本日の一冊は、物価高の昨今、大ヒットしている商品と、その理由を解説した一冊。

主にコロナが流行した2020年以降、23年秋までの100を超えるヒット商品事例を検証し、わかったことをまとめています。

著者は、大手広告代理店出身のコピーライターで、多数の著書を持つ、川上徹也さん。

コロナ禍にヒットした「リップモンスター」や、湧き上がる泡で話題となった「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」、1粒1000円のイチゴ、1粒4000円のあめなど、多数の事例と、著者が考えるヒット要因がまとめられており、マーケティング・営業のヒントになります。

「アガる」「プレゼント」「自分メンテナンス」「プチ贅沢ご褒美」など、今どき売れる7つのキーワードも、参考になるに違いありません。

インフレ時代でも「高くても売れる」7つのキーワード

(1)アガる

(2)プレゼント

(3)自分メンテナンス

(4)プチ贅沢ご褒美

(5)応援消費

(6)レトロエモい

(7)ガチニッチ

どんなに経済状況が悪くても、どんなに会社が苦しい時でも、ヒット商品は生まれる。

そして、そのヒットを生むのは、アイデアと不屈の精神、要するに人間の力なのです。

本書を読むと、苦しい状況をモノにしたヒットメーカーたちの仕事が一覧できて、手っ取り早くマーケティングのヒントが得られます。

気になった商品を、実際に見たり、購入して試すと、さらに学びが深くなるのではないでしょうか。(土井も、ワコールメンの男性用高級下着「レースボクサー」を買おうかどうか悩んでいます)

写真も多く入っていますが、全部が全部、商品写真入りではないため、スマホ片手に、検索しながら読むことをおすすめします。

間違いなく人生に刺激が入ってくる。あなたの近所にある「あの施設」とは?

あなたの近所にもきっとある、行くだけで頭が良くなる場所ってどこだかわかりますか?今回のメルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では、著者で現役精神科医のゆうきゆう先生がその施設と理由について語っています。

行くだけで頭が良くなり成功できる街の施設は●●!!~女医が教える心理学

こんにちは、ゆうきゆうです。

元気でお過ごしでしょうか?

さて、皆さんは何かを変えたい、この習慣を変えたいということはありますか?

以前から言っているように、すぐ動くということが何より重要かなと思いますが、

それ以外にちょっとした場所に定期的に行くことによって人生が大きく変わっていくのではないかなという所があります。

■ 頭が良くなる施設、それは…

それこそが「本屋さん」であると自分は考えます。

本屋さんにとにかく定期的に行って、例えば立ち読みでどんな本があるのかなとパラパラとめくっていただくだけでも本当にいろいろな刺激が入ってきます。

これはAmazonのようなネット書籍には絶対にできないことです。

ネット書籍は一冊見ると次のおすすめはこちら、次のおすすめはこちら、この本を買った人はこんな本も…と出てきます。

しかし本屋さんで実際に目にするのと絶対的な情報量の多さは敵わないと考えます。

特に店員さんが並べているこれおすすめや、もしくは平置きや本棚の所に分かりやすいようになっていたり、

雑誌やマンガなどザーッといろいろな本を全体的に見たりする刺激というのはネット書店には不可能ではないでしょうか。

定期的に行っていろいろな情報をバッと見て、軽くでも読んでみて良いものがあれば買ってみるというのを定期的にやっていただくことが重要であると思います。

米国に頼ってばかりはいられない。今こそ日本が「核の抑止力」について考えるべき理由(川口 マーン 惠美氏)

米国でドナルド・トランプ氏が大統領に返り咲く可能性が高まったことで、日本からの米軍撤退が現実味を帯びてきています。国防計画を見直す必要に迫られている我が国で今後、侃侃諤諤の議論が交わされるであろう議題が「核武装」の是非です。今回、作家でドイツ在住の川口マーン惠美さんは、核開発をする必要も機会もなかった戦後ドイツと同じ道をたどって経済発展を続けてきた日本の国防意識を問題視。トランプが返り咲く可能性も視野に入れながら、「核の傘」を閉じられた場合の日本が「核の抑止力」について真剣に考えるべきとの持論を展開しています。

プロフィール:川口 マーン 惠美
作家。日本大学芸術学部音楽学科卒業。ドイツのシュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。ドイツ在住。1990年、『フセイン独裁下のイラクで暮らして』(草思社)を上梓、その鋭い批判精神が高く評価される。ベストセラーになった『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』、『住んでみたヨーロッパ9勝1敗で日本の勝ち』(ともに講談社+α新書)をはじめ主な著書に『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)、『復興の日本人論』(グッドブックス)、『そして、ドイツは理想を見失った』(角川新書)、『メルケル 仮面の裏側』(PHP新書)、『無邪気な日本人よ、白昼夢から目覚めよ』 (ワック)など著書多数。新著に、福井義高氏との対談をまとめた『優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音』(ワニブックス)がある。

結局、戦争抑止に有効なものは今のところ「核兵器」しかない現実

「これはあまりにも複合的な問題であり、議論を始めるべきですらない」

核武装論議の過熱を恐れるあまり、ドイツのピストリウス国防相は、こう釘を刺した。

ドイツの政治家の多くは、米国の大統領選が近づくにつれ、いや、正確にいうなら、トランプという名の大統領が再び出現する日が近づくにつれ、傍目からもわかるほど神経質になっている。今回、降って沸いた核武装論も、2月初め、トランプ元大統領が選挙演説で発した次の言葉だった。

「NATOのパートナーらが十分な国防費を負担しないなら、ロシアとの有事の際、彼らを守るつもりはない」

実は、トランプ氏はこの時、核武装の「か」の字も言っていない。しかし、欧州議会のカタリーナ・バーレイ議員(ドイツ社民党)が、待ってましたとばかり勇み足をした。『ターゲスシュピーゲル』の取材に対し、「トランプ氏は信用できない。そろそろEU独自の核兵器が議論の対象になっても良いのではないか」。バーレイ氏は、6月の欧州議会選挙に、社民党の候補として再度立候補するので、目立つ言動が必要だったのだろう。EUの核兵器といえば、フランスはすでに持っているから、国力から考えても、次は必然的にドイツとなる。

このせいでドイツは突如、核の抑止力をめぐる議論が高まるかのような雰囲気に包まれた。そこで、慌てたピストリウス国防相が冒頭の言葉を発し、さらに、「蛇に睨まれたウサギのように、米国の選挙を見ていても仕方がない。それよりも、我々に与えられた宿題をすべきだ」と諭した。要するに、国防費を増やそうということだ。

もっとも、これまでNATOの国々に向かって国防費を増やせと迫ったのは、トランプ大統領が初めてではない。オバマ大統領も言っていたし、ひょっとするとその前のブッシュ大統領も言っていたかもしれない。

骨抜きにされたドイツ、牙を抜かれた日本

NATOの中でも特にドイツは、2度と軍事大国にならないようにと旧連合国に首根っこを抑えられていたため、これまでお金のかかる核開発は、する機会も必要もなく、おかげでいつの間にかヨーロッパいちの経済大国になれた。とはいえ、80年代の初めまでは東西ドイツ間の緊張があったので、軍事費はGDPの3%を割ることはなかった。しかし、冷戦の終了後は緊張が一気に解け、統一ドイツでは、国防など誰もそれほど重要だとは思わなくなった。以来、ドイツの国防費はコンスタントに減り、ここ20年以上1〜1.3%で、いくら米国からクレームが来てものらりくらりと交わし続けてきたのである。

思えば日本の発展もドイツのそれとよく似ている。戦後、やはり牙を抜かれた日本は、軍事ではなく、経済発展に注力した。核兵器どころか、原発にもかなりアレルギーがあり、平和ボケで、国防費もケチる。書きながら改めて思うが、有事の際には数日で弾丸が尽きると言われているところまで含めて、まるでドイツとそっくりだ。

ところが、最近になって世界情勢は風雲急を告げ、ドイツも日本も呑気に構えてはいられなくなってきた。状況が不穏になると、必ず話題になるのが核の抑止力だ。つまり、ロシアがウクライナに向かって核兵器を使いそうになった時、あるいは、日本が北朝鮮や中国に狙われた時、米国は核の傘で守ってくれるだろうか、という話だ。