「普通にすごい」って正しいの?あなたも使っている“チャット言葉”の矛盾点

チャットの中で使われることばの中には、さらりと流してしまうけれど、よく考えるとどういう意味なのか…と頭を抱えるものも多く見られます。そこで今回は、朝日新聞の元校閲センター長という経歴を持つ前田安正さんが、自身のメルマガ『前田安正の「マジ文アカデミー」』の中で、チャットことばの中から矛盾した言葉を並べる「形容矛盾」について熟考しています。 

 

「普通にすごい」って何だ? 全然、普通じゃないぞ

チャットの中で使うことばを「チャットことば」として、前回「ある意味」「別の意味で」などの使い方について、書きました。今回も、少し気になることばの使い方を見ていこうと思います。

それが「普通にすごい」などに使われる「普通」についてです。

【例】
大谷翔平選手の活躍は、普通にすごい。

「普通」は「他と比べて特に変わらないこと」を言います。そこから派生した「普通に」は「一般の基準で」という感覚が生まれます。

たとえば「この食堂は普通においしい」と言えば、「値段のわりに」などの前提をつけなくても「一般的においしい」ということを表現できます。あくまでも一般的な基準に照らして、という表現となります。主に話しことばとして俗に使われるものです。

一方、大谷選手は米大リーグの2021年シリーズで、投手として9勝2敗、防御率3.18、奪三振156、打者として打率.257、本塁打46本、打点100など、過去に類を見ない活躍をしています。

この場合の「すごい」は、「常識では計り知れないほどの能力・力を持っている」という意味です。この「すごい」成績に対して「普通に」ということばを重ねることは、形容矛盾になります。

【改善例1】
大谷翔平選手の活躍には、目を見張るものがある。

「目を見張る」という慣用句もあります。活躍に驚いた、という意味では「呆気にとられた」「恐れ入る」「驚天動地」などのことばもあります。少し具体的に書くなら、

【改善例2】
大谷翔平選手の二刀流の活躍は、これまでの野球の常識を打ち破るほど、衝撃的な出来事だった。

などとすれば、活躍の内容に触れることができます。この後に成績などを書き加えれば、より説得力のある文章になります。

 

なぜ、韓国のユン次期大統領は「私は国民の下僕」と言い続けるのか?

3月9日に行われた韓国大統領選に勝利し、5月10日に新大統領に就任する尹錫悦(ユン・ソンヨル)氏。そんなユン氏は「私は国民の下僕」という言葉をよく口にするといいます。かなり自分のことを下にした言い方ですが、韓国の国民はどう感じているのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、 その言葉について語っています。

大統領は下男

尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領は「私は国民の下僕」という言葉をよく口にする。選挙運動の時だけではない。4日の「引継ぎ委」会議でも同様の発言をした。

この言葉を聞くと、5年前の文在寅政府発足の初期が思い出される。当時、大統領府の要職に入ったある人物は、私的な席でこのように述べた。「ここへ来てみると、なかなか馬鹿になれません」。大統領府には毎朝、大韓民国の重要情報が集まる。夜中に北朝鮮特異動向から国際社会問題、与野党政界の動き、国内外の各種経済指標や企業動向まで報告される。

各機関から提出される報告書は、諸々の懸案から示唆点、対応案まで整理されて出てくる。彼は「毎日こうして報告を受けていると、いくら頭が悪い人でも賢くなるしかない」と話したわけだ。

知らないことがなくて何でもできる力まで身につければ、そこからは独善(独裁、傲慢)が始まる。5年政権の目で世の中を裁断し、5年政権ができない、またはしてはいけないことをやってしまう。

文在寅政府は市場までめちゃくちゃにした。「不動産だけは自信がある」と23回にわたって対策を出したが、いずれも失敗した。国のエネルギー政策の大計も揺さぶった。韓電の負債だけを残し脱原発の失敗を認めた。誰も知らないうちに蔚山市長選挙に介入できる(文在寅の友を政府の圧力で市長にした)と思っていたが、ばればれだ。

どの政権であれ、情報と権力の大統領府への集中は避けがたい。「帝王的大統領制」と呼ばれる韓国憲法ではなおさらだ。だから情報と権力を扱う人の態度が重要となる。政権の成否を分ける地点だ。

尹錫悦政府は、文在寅政府を反面教師にしなければならない。そのため組閣に劣らず大統領秘書室の人選が重要だ。新しい大統領の参謀たちのためになる話を李明博元大統領の秘書室長を務めた任太熙(イム・テヒ)元議員に聞いた。

イム元議員は「大統領は全国民の中で乙の中の乙だ。そこからすべてを始めなければならない」と言った。甲に対する乙、つまり上下関係で言えば「下」の位置。とすれば大統領を補佐する青瓦台秘書らは「スーパー乙」にならなければならない。尹次期大統領の「下男論」と一脈相通じる(尹錫悦はいつも大統領は国民のための下男だと言っている)。

面倒くさい親同士の人間関係。実は我が子の“知らない姿”を知る重要なカギ

小学校に入ると、それ以前とは違い親の目の届かないことが増えてきます。クラスの様子や友人関係などの情報を得るためにとても役立つのがほかのお子さんの親。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では漫画『ドラゴン桜』の指南役として知られ、23年間の公立小学校勤務の経験を持つ親野智可等さんが、親同士の関係を良くするメリットについて語ります。

親同士の人間関係を良くするとメリットがいっぱい

子育てや教育方法、学校行事のこと、クラスの様子…。こうしたわが子に関わる情報を得るために大切なのが、ほかの親の助言や意見です。そのためにも培っておきたいのが、親同士の良い関係づくりです。その7つの方法を紹介します。

親力1 親同士の人間関係を良くすることの大切さを理解する 

「親同士の付き合いなんて面倒くさい」「子ども同士が仲良ければ、それで十分」といった理由で、親同士の良い関係づくりを放棄している親は多くいます。仕事を持っているため多忙で、親同士の付き合いが二の次になっているケースもあるでしょう。

こうした親に共通しているのは「親同士が仲良くなる必要性を感じない」という思いです。面倒くさいという気持ちもあるでしょう。

でも、親同士が仲良くなるとメリットもたくさんあるのです。

まず親にとって役立つ“さまざまな情報”を入手することができます。子育ての方法から学校で今起こっていること、さらには先生に関することまで、雑誌やネットでは得られないリアルな情報を得ることができるのです。

子育てでうまくいかないことについて愚痴をこぼすこともできます。また、自分の子育て方法を相談し、アドバイスをもらうことで不安やストレスも解消できます。いわゆる孤独な“孤育て”から解放されるのです。

もう1つ“トラブルの予防”にもなります。例えば、子ども同士の揉め事が発生したとき、普段から親同士が交流していれば、それがクッションとなり、お互いが歩み寄って、トラブルになる前に解決できることもあります。

もし面識がなければ、こうした歩み寄りの気持ちを持つことは難しくなります。トラブル発生してからの人間関係づくりはとても難しいのです。

このように親同士の良い人間関係は多くのメリットをもたらします。まずはこの点を理解しましょう。

親力2 学級懇談会で顔馴染みになる 

親同士が顔馴染みになる“きっかけの場”として活用してほしいのが学級参観のあとに行われる学級懇談会です。懇談会は親と先生の交流の場だと思いがちですが、親同士の交流の場でもあります。

先生を中心に親同士が輪になって話すなかで、それぞれの親の価値観を確認し合い共有し、そこから良い人間関係を築いていきましょう。

懇談会は近年出席率が悪化の一途をたどっていますが、親同士の良い人間関係を構築する絶好の機会ととらえ、ぜひ参加してみてください。

そのほかにも、運動会や音楽会、文化祭など、親同士が打ち解けられる機会は多くあります。わが子だけに視線を送るのではなく、そこにいる親にも声をかけ、ちょっとした立ち話から顔馴染みになっていきましょう。

市川海老蔵、麻央さんとの“愛の巣”に女性連れ込みで小林麻耶ブチギレ。本命彼女にフラれて寂しい?お盛んな下半身事情

フリーアナウンサーの小林麻耶(42)と泥沼の“姉弟ゲンカ”を繰り広げている、歌舞伎俳優の市川海老蔵(44)。キレまくっている小林に対しダンマリを決め込んでいる海老蔵だが、下半身だけはムクムクと元気なようだ。3月のある週末の夜、海老蔵は亡き妻・小林麻央さん(享年34)と過ごした邸宅に20代女性を連れ込み、逢瀬を楽しんでいたという。

思い出が残る“愛の巣”で2人の女性と密会報道

海老蔵のスキャンダルをキャッチしたのは4月7日発売の『女性セブン』。「4月7・14日号」に続けて、海老蔵と複数女性との密会スクープ第2弾を報じた。

記事によると、密会の場所は海老蔵の亡き妻麻央さんとの新婚当時に約2億円で購入したといわれる豪邸で、現在は歌舞伎の稽古場に改造されており、海老蔵が生活をしている家ではない。ちなみに、麻央さんの部屋だけは手つかずのまま生前と同じように残しているという。

海老蔵は「麻央との思い出を大切にしたい」と過去に語っていたが、それはタテマエだったのか?自宅マンションに近いこの邸宅は、子供たちの目を盗んで女性を引き入れるのに最適な場所なのかもしれない。

気になるお相手は20代の女性。夜8時過ぎから深夜まで真央さんの思い出が残る邸宅で2人は一緒に過ごしたようだ。

さらに、翌日は「4月7・14日号」でもスクープされた“別の女性”と邸宅の前で落ち合いドライブデート。その後、邸宅へ戻ってそのまま女性と宿泊し、海老蔵は子供達の待つ自宅マンションに戻っていったという。夜が明けると、再び海老蔵は邸宅に戻り、しばらく女性と過ごしていた記事は伝えている。

海老蔵はそのわずかな朝の時間にブログで子供たち写真をブログに投稿して“良きパパ”アピール。男と父親の顔を巧みに使い分けており、まるで歌舞伎の“早変わり”のような見事な早業である。

小林麻耶がブチギレ!海老蔵のスキャンダルに怒り爆発

もし、海老蔵が妻帯者であれば、かつてのアンジャッシュ・渡部建のような大スキャンダルとなり、海老蔵の立場は危うくなっていたかもしれない。

しかし、現在の海老蔵は独身であり、どこの誰と逢瀬を重ねようとも問題はない。ひとりの独身男性として恋愛をすることは自由だ。

とはいえ、ここまで女性関係が慌ただしくなったのはなぜなのか?

実は昨年まで海老蔵には本命の彼女がいたと4月6日発売の『女性自身』が報じている。その女性こそ昨年10月に地方での密会を報じられた本命彼女だったが、同時に複数女性との交際が明らかになったことで破局。海老蔵の浮気が原因で本命彼女にフラれていたという。

身から出た錆とは言え、本命の恋人を失った寂しさで生活が荒れ、本来の“女好き”がさらに拍車がかかってしまったのかもしれない。

こうした海老蔵の女性スキャンダルが出れば、当然黙っていられないのが義姉の小林麻耶。

怒りの導火線に火がついたのかわずか数分の間に、自身のブログにはらわたが煮えくり返ったかのようなコメントを連続投稿。

  • 「何人の女性を麻央ちゃんとの思い出の家に連れ込んでるんですか????」
  • 「麻央ちゃんのお部屋がそのまま残っている家になぜB美さんを一人でその家に泊まらせてることが出来る?(原文ママ)」
  • 「子供たちとママとの大切な思い出の家になぜ複数の女性を連れ込めるんですか?」

小林の怒りは止まりそうにない。

所属事務所は女性セブンに対し、「プライベートのことは事務所は把握しておりません。海老蔵と事務所で話し合い、今後はファンのかたやご後援いただいている皆さまの信頼を回復し、本来の歌舞伎役者としての舞台を大切に、真摯に向き合い皆さまにお見せすることが第一と考えております」と回答したという。

40代半ばに差し掛かってもなお派手な女性関係を見せる市川海老蔵。写真を見る限り、本人はあまり隠すようなことはしていないとみられ、これからも女性スキャンダルの話題は事欠かないかもしれない。

これから待ち受ける“給与ダウン”の地獄。世界と真逆の金利政策で加速する円安に高笑いのアメリカ

今回は、直近のアメリカ景気の動向や利上げ、そしてそこに関連する円安の長期化やその影響についてお話をしたいとおもいます。

アメリカの景気を占う2つの数字

4月1日に、今後のアメリカの景気を占う2つの数字が発表されました。一つは、3月のアメリカの雇用統計です。

非農業部門就業者数は43万1000人増加し、失業率は2月の3.8%から3.6%に下がる、力強いペースを維持し、経済の好調を図る意味では大きな後押しとなる数字となりました。

もう一つ1日に発表された数字は、賃金上昇率です。

1月まで6か月平均で前月比0.5%ずつの上昇だったのが、3月は前月比0.4%の上昇で、2月は、0.1%の上昇でしたので、鈍化と判断されている訳ですが、これは、決して悪いわけではなく、労働市場に戻る人が増え、今まで深刻な問題と言われてきた極端な労働市場のひっ迫と、それによる賃金上昇が緩和されます。

つまり、企業がさらに賃金を上げなくとも労働力を確保でき、製品値上げを緩和する状況になりつつある、ということは、インフレの抑制に繋がる、ということで、こちらも、望ましい数字と言っていいと思います。

こういった追い風を受けて、既に3月に0.25%の利上げを行い、今年あと6回利上げを実施すると言われているFRBですが、次回利上げは、0.25%の利上げではなく、0.5%の大幅利上げを支持する声がFRB内で強くなりつつあるとのことで、本当に0.5%にするかどうかはまだわかりませんが、いずれにせよ、早急に利上げを進め、金融引き締めを促進していく方向に動きそうです。

日本の問題

ここで問題は日本です。急激な円安が進行していることは皆さんよくご存じの通りですが、今の円安の要因は、もちろん日本が経済的に弱体化していると評価されていることもありますが、ほぼ、日本と世界の正反対の金利政策にあると言えます。

アメリカだけでなく、その前から、イングランド銀行、ECB(欧州中央銀行)など、主要国がすべて金融引き締め、利上げに動いている中で、日本だけが依然、アベノミクスの流れを汲んだ異次元金融緩和と言われた出口なき緩和策を継続している状態にあります。

3月28日に円が125円台を一時突破したのも、日銀のイールドカーブコントロールの一環の、いわゆる連続指値オペを実施した結果、さらに日米金利差が拡大すると見られたためです。

因みに日銀の10年債利回りの容認上限は0.25%ですが、アメリカはすでに2.5%に迫っており、その差は10倍近く、また2年債利回りも、アメリカは2.3%前後ですが、日本は未だにゼロどころかマイナス圏内で、これでは、ますますドルを保有する方がリターンが高くなり、ドル高円安方向に動いていきます。

円安ドル高の状況が与える影響

この円安ドル高ですが、アメリカ政府にとってはこれで今は良いのです。インフレ率が8%に届くかという状態で、輸入品の価格が下がる方向に動くことは消費者にとっては喜ばしいことであり、ゆえにアメリカ政府は今回日本に利上げ圧力を掛けていません。

日本は、これから更に輸入品が高くなってきます。円安は輸出競争力を増しますが、一部の大企業が利益を増やすだけで、その他の中小企業は、原料を海外から輸入して、加工して、国内市場で販売していますので、円安の恩恵は極めて少なく、逆に、原料高騰のマイナスを大きく被ります。

日本の就労人口の70%は中小企業に勤めていますので、給料の上昇につながらないことはおろか、賃下げにもなりかねないことは過去の例を見ても明らかです。

ガソリンや食品、これらの殆どの原料は輸入であって、こういった商品の高騰が今でさえ問題になっているのに、まだこれから更に拍車がかかる(今の円安相場で取引された原料などが日本に輸入され使用されるのは数か月後)ということで、日本国民の生活は苦しくなる一方です。

行き過ぎた円安は日本経済の害であると私はずっと主張していますが、適正な円相場になる様、政府と日銀はいよいよ、テーパリングを含めた適切な政策/施策を早急にお願いしたいと思います。

出典:メルマガ【今アメリカで起こっている話題を紹介】欧米ビジネス政治経済研究所

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小泉悠氏が懸念、西側の軍事援助増強でプーチンが失う「自己制御」

予想を遥かに超えるウクライナ軍の抗戦に、大きな人的被害を受けたとされるロシア軍。首都キーウ攻略に失敗し周辺から撤退した彼らの動向に注目が集まる中、西側諸国はウクライナに対する軍事援助増強を決定するなど、ロシアに対する圧力をさらに強めています。この動きにプーチン大統領はどのような反応を見せるのでしょうか。今回のメルマガ『小泉悠と読む軍事大国ロシアの世界戦略』ではロシアの軍事・安全保障政策が専門の軍事評論家・小泉悠さんが、論点を3つに絞りロシアの出方を予想。「デモンストレーション的な限定核使用」も否定できないとの見立てを記しています。

 

※ 本記事は有料メルマガ『小泉悠と読む軍事大国ロシアの世界戦略』2022年4月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール小泉悠こいずみゆう
千葉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了(政治学修士)。外務省国際情報統括官組織で専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO RAN)客員研究員、公益財団法人未来工学研究所特別研究員などを務めたのち、現在は東京大学先端科学技術研究センター特任助教。

キエフを守り切ったウクライナとロシアの出方

キエフ周辺から消えたロシア軍

この一週間で、ウクライナをめぐる戦況に重大な変化があったことは既に広く報じられているとおりです。

都合4回目となる対面での停戦交渉(於トルコ)後、ロシア国防省のフォミン国防次官が「作戦の第一段階は完了したのでキーウとチェルニヒウ周辺での軍事作戦を大幅に縮小する」と発表したのが3月29日のこと。

ロシア軍「キエフ近郊の活動縮小へ」、ウクライナは安保体制提案

この直後からロシア軍は実際に一定の兵力をベラルーシやロシア本土に向けて後退させ始め、ウクライナ軍もキーウ周辺で反攻を開始してかなりの領域を奪還しました(例えば米戦争研究所(ISW)の3月31日の戦況アップデートを参照されたい)。

RUSSIAN OFFENSIVE CAMPAIGN ASSESSMENT, MARCH 31

4月に入ってからもこの動きは続いており、4月2日までにウクライナ軍はキーウの東西でさらに反攻を行なってロシア軍をより遠くへ押し戻すことに成功したようです。

RUSSIAN OFFENSIVE CAMPAIGN ASSESSMENT, APRIL 2

特に著しいのが西部での状況で、ウクライナ軍はイルピン、ブチャ、ホストメリ空港などを奪還したとされています。これを受けて同日、ウクライナのマリャル国防次官は「キーウ周辺の全域が解放された」と宣言しました。

首都周辺の全域「侵略者から解放」、ゼレンスキー氏は「ロシアによる東部占領」警告

ホストメリ空港からロシア軍が撤退したことは衛星画像でも確認されています。

ロシア軍、キエフ近郊アントノフ空港から撤退 新たな衛星画像で確認

 さらに4月3日のISWのアップデートでは、もはやキエフ西部からはロシア軍の支配領域が消え、北部および東部でもロシア軍は急速に後退中とされています。

RUSSIAN OFFENSIVE CAMPAIGN ASSESSMENT, APRIL 3

まとめると、ロシア軍は今回、キーウ攻略に失敗した可能性が非常に高いということです。西側からの軍事援助に支えられたとはいえ、ウクライナ軍がこれだけの持久力を発揮してロシアの首都攻略を撃退するというシナリオは(少なくとも私には)全くの予想外であり、その実力を大きく見誤っていたと結論せざるを得ないでしょう。

なお、ウクライナがこれだけ善戦できた理由については、暫定的な考察を第167号「ウクライナ軍は何故善戦できているのか」で行なっているので、こちらも参照してみてください。

 

ロシア軍は本当に劣勢か?“アメリカ脳”に支配された空想記事を「鵜呑み」する危険

さまざまなメディアで、国際政治や軍事の専門家たちによる解説を交え報じられているウクライナ情勢。その多くがロシア軍の「思わぬ苦戦」を伝えていますが、果たしてそれは全面的な信用に値するものなのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、単純極まりないというウクライナ情勢の「事態の本筋」を記すとともに、散見される予断と偏見に満ちた記事やニュース報道を批判。さらに読者に対しては、それらに触れる際の注意点を提示しています。

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2022年4月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

空想力だけで言葉遊びをする記事を見抜け/ウクライナ情勢を理解するための頭の体操

大前研一が「ウクライナ情勢は“アメリカ脳”と“ロシア脳”の両方を併せ持っていなければ、的確な判断はできない」と言い、その“ロシア脳”で考えるとプーチンは「最終的にウクライナを併合しようとしているわけではないと思う」と結論づけているのは、正しい。本稿が「対自化」と言ってきたのと同じことで、平たく言えば複眼的思考ということである。

ところが“アメリカ脳”しか持たない日本のマスコミは、プーチンはヒトラー同様の狂気の侵略者なのであるから、キエフを攻略し、ゼレンスキー政権を崩壊させ、ウクライナを占領してロシアに併合しようとしているに決まっているという思い込みから状況認識を出発させる。「本当にそうかな?」とチェックする“ロシア脳”が働かないから、単純素朴にそう信じ込み、自分が“アメリカ脳”の虜になってしまっていること自体に気がつくことがない。これが「即自化」の罠である。

キエフ制圧を諦めた?

最近の興味深い実例は、3月27日に日本のマスコミが一斉に報じた、ロシア軍がキエフ制圧に失敗して東部のドネツク地方の掌握に兵力を集中すべく戦略の転換を余儀なくされているという現地情勢の分析である。同日の日経の見出しで言うと「ロシア、焦りの戦略修正」「各地で苦戦、東部掌握を優先」「首都制圧の目標後退」で、“焦り”“修正”苦戦“後退”などロシア軍が劣勢にあることを印象付ける言葉が並んでいる。

この報道の発端は、ロシアのルドスコイ第1参謀次長が25日にモスクワで記者会見し、ウクライナ侵攻から1カ月が作戦の「第一段階」はほぼ完了し、今後は東部ドンバスの「完全解放」に注力していくと述べたことにある。これに対し米ペンタゴン高官は直ちに反応し、

▼ロシア軍がキエフ地上侵攻を少なくとも今は停止したように見える。

▼ロシア軍がいったん制圧した南部ヘルソンはウクライナ軍の奪還作戦によって再び係争中の地域となった。

と述べた。この記事を書いた日経の2人の記者はワルシャワ支局にいて、たぶんモスクワとワシントンで行われた記者会見には出ていないと思われるが、その分、“アメリカ脳”だけを思い切り膨らませて空想力を拡張した。

情勢分析に想像力は大いに駆使しなければならないが、空想力に逃れてはいけない。想像力には「地に足が着いている」が空想力には足がないからである。

日経の空想的な記事は言う。

▼▼キエフを早期に制圧し、親欧米派のゼレンスキー大統領を退陣させ、キエフを含む主要地域でかいらい政権の樹立を目指していた当初のシナリオの変更を迫られている可能性がある。

▼▼一部の部隊はキエフから後退を強いられている。

 

8カ月間に100回もコロナワクチンを接種した男性はどうなったのか?

第7波到来の懸念が指摘されている中、伸び悩みを見せている新型コロナワクチンの3回目接種。岸田首相は先日、4回目の接種分確保の見通しが立ったとしましたが、重症化リスクが低い人間であっても4回目を打つ必要はあるのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、ワクチン接種を重要視していないことが明白な岸田首相が、3回目の接種率が上がらない中でなぜその先のワクチン確保に走ったかを推測。さらに海外から飛び込んできた、ワクチン接種に関わる驚きのニュースを紹介しています。

 

下手なワクチンも数打ちゃ当たる?

岸田文雄が首相になったとたん、急に鈍化した新型コロナのワクチン接種ですが、首相官邸の公式HPに公開されているデータによると、2022年3月末の時点で、ワクチンを1回以上接種した人が全人口の80.9%、2回以上接種した人が79.4%、3回接種した人が39.8%となりました。ま、3回目の接種の途中でワクチン担当相の堀内詔子を退任させたのですから、岸田文雄がワクチン接種を重要視していないことは明白ですね。

安倍晋三が「言うだけ番長」なら、岸田文雄は「聞くだけ番長」、両者に共通するのは「やってる感」の演出なので、結果など二の次なのです。まだ3回目の接種が約40%なのですから、本来ならワクチン担当相を留任させて、3回目の接種を加速させるのが筋でしょう。それなのに「聞くだけ番長」は、一番忙しい官房長官の松野博一にワクチン相を兼任させた上、4回目の接種のためのワクチン確保を進め始めたのです。

鳴り止まない「後手後手」との批判にそうとう焦っているのか、3回目の接種が予定より大幅に遅れているのにも関わらず、まだ承認申請も行なわれていない4回目の接種をアピールすることで、あたかも先手先手で対策しているかのような「やってる感」の演出、本当にご苦労様です。

それに、そもそも「4回目の接種は必要なのか?」という声もあります。イスラエル、イギリス、フランスなどでは、医療従事者や高齢者などを対象に4回目の接種を始めましたし、感染者数が急増している韓国でも、重症化リスクの高い人を対象に4回目の接種を始めました。このように対象者を絞っての接種なら分かりますが、ウイルスが変異して感染予防効果がほとんど期待できない従来型ワクチンの全員接種、本当に必要なのでしょうか?

結局のところ、新たな変異株の特性に合わせた対策など何ひとつ打ち出せずにいる「聞くだけ番長」ですから、たとえ効果など期待できないワクチンであっても、3回目の次は4回目、4回目の次は5回目、5回目の次は6回目…と、マシンガンのように連射し続けなければ「やってる感」が途切れてしまうのでしょう。

でも、こんなに何度もワクチンを接種して、大丈夫なのでしょうか?国内のワクチン接種後の死亡者は先月までに1,571人、1日当たり約4人が亡くなっている計算ですが、厚労省は1,571人全員を「因果関係なし」「原因不明」として、国の予防接種健康被害救済制度の一時金4,420万円を誰にも支払っていません。しかし、個別の報告を見ると、明らかに副反応が原因と思われる事例が散見されますし、今も接種後の死亡者は増え続けています。

そんな中、4月1日付でドイツから「エイプリルフールのジョークか?」と疑ってしまうほど驚くべきニュースが飛び込んで来ました。ドイツの主要各紙の報道によると、ドイツのプライバシー規則に従って名前は公表されていませんが、ドイツ東部のマクデブルク出身の60歳の男が、昨年の夏から今年4月1日に警察に逮捕されるまでの約8カ月間に、少なくとも87回以上、新型コロナのワクチン接種を受けていたというのです。

 

韓国ですら危険。日本にとってウクライナ侵攻が「他人事」ではない訳

誰しもが「あり得ない」と信じて疑わなかったロシアによる軍事侵攻。しかしそんな思い込みはいとも簡単に覆され、ウクライナでは深刻な人道危機が今この瞬間も続いています。我が国が同様な事態に襲われた際、国民の命は守られるのでしょうか。今回のメルマガ『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』では著者でジャーナリスト・作家として活躍中の宇田川敬介さんが、ウクライナと日本それぞれの状況を比較しシミュレーション。そこから見えてきたのは、あまりに戦争に対して無防備な日本の真の姿と、他国の侵攻を受けた際に逃げ場がないという絶望的な現実でした。

 

ウクライナ情勢を見て思う「我が国は生きのこれるのか?」

まずは日本の備えをウクライナの例から比較してみよう。

2月3月と、このメールマガジンでは「第52話 緊迫するウクライナ情勢に見るロシアと中国と北朝鮮」と題して行ってきました。

【関連】プーチンすら策に嵌めるか習近平。中国「ウクライナ戦争」を利用した債務の罠

実際に、現時点でまだロシアのウクライナ侵攻は終わっていません。

この話をオンラインサロンの方と合わせてこのように文章化してみると、やはり考えなければならないと思いますのが「日本にウクライナと同じようなことがあった場合。どのようになるのか」というような心配が先に立ってしまうのです。

ウクライナのことが、とても他人事には見えないというような状況になります。
日本人の多くはそのような感覚はなく、ウクライナ侵攻に関して「他人事」「対岸の火事」としか見ていません。

その為に、ウクライナ侵攻に対するテレビのコメンテーターのコメントなども、何とも無責任なもので、驚くことばかりではないかと思います。

あのような事件に対して、日本人は根本的に「自分の所に他国が攻めてくる」というようなことを想定していることは全くないのですから、大変困ったものです。

戦争を「する」「しない」ではなく、攻めてきたらということと同じで「備える」ということを考えなければならないのではないかと思うのです。

そのような観点から考えると、今の日本はあまりにも「防衛」が出来ていないのではないかと思います。

今回の連載で、まずは今の日本がどのようになっているのか、日本の防衛を考えるということで、見ていきたいと思います。

実際に「危機」というと、日本の場合は「災害」ばかりになってしまっていて話になりません。

地震に備えるとか、津波に備えるというようなことは、様々な人が積極的に行っていますが、例えば「北朝鮮のミサイルが落ちてきた場合に備える」とか、「大規模なテロが発生した場合に自分のみを守る」というような「人為的な危機」に対する警戒が出来ていないということになります。

日本は、自然災害に関しては、様々なことが起き、なおかつ毎年のように報道されている尾で身近なものとして認識しているのではないかと思います。

また自然災害に関しては「いつ起きるかわからない」と同時に、「自分に災害の影響がある」という認識があるので、様々な意味でこれ等の災害に備えるということになります。

しかし、ロシアのウクライナ侵攻のような内容に関しては、全く備えていません。

もちろん、このようにかけば「どのように備えて良いのかわからない」などということが声が上がり、初めから、思考を停止してしまい、備えることに関して考えることすら拒否してしまうということになっているのではないでしょうか。

同時に、「攻めてくるはずがない」などというようなことをいう人も少なくありません。

北朝鮮は、今年に入ってからミサイルの発射をどれくらいしているのでしょうか。

ニュースになっているだけでも既に6回、つまり平均すれば1ヶ月に2回のペースでミサイルの実験を行っています。

その中には日本のEEZ内に落下したものもあります。