火葬が追いつかず人工呼吸器はシェア。世界の惨状は明日の日本か

アメリカのニューヨーク・タイムズ電子版は、新型コロナウイルスの感染者が8万人を超え、死者は1000人を超えたと26日明らかにしたと、共同通信などが報じている。感染拡大が深刻だったイタリアでは、感染者は前日から6153人増えて8万539人、死者は8165人となっている。こうした世界的な大流行を受け、世界保健機関のテドロス事務局長は「すべての国で積極的な行動がなければ、数百万人が死亡する可能性がある」と感染抑制を呼びかけた。


「人工呼吸器」をシェアする惨状

アメリカでは感染者が急増し、中国やイタリアを抜いて世界最多となった。もっとも感染が拡大しているニューヨーク州では、人工呼吸器が不足していることから、1台を患者2人に装着する技術が承認された。

火葬が追いつかない惨状

イタリアでは26日、死者数が8000人を超えた。火葬は追いつかず、パンデミックの中心地となっている都市の近隣地域に遺体が運ばれているという。イタリアではこの2週間、外出禁止措置が取られているが、感染者や死者の数はあまり減っていないようだ。

新型コロナウイルスによる世界の惨状は、日本人にとっても決して他人事ではない。パンデミックを引き起こさないよう、これ以上の感染を食い止めるためにも、ひとりひとりが自粛要請に従い、じっと我慢するべき時ではないだろうか。

WHO「数百万人が死亡する可能性」

世界保健機関のテドロス事務局長は26日、20カ国・地域が開催したテレビ会議形式の首脳会談で「パンデミックは非常に急激なペースで加速している」とし、「すべての国で積極的な行動がなければ、数百万人が死亡する可能性がある」と感染抑制を呼びかけた。また、感染が疑われる患者の検査や隔離、感染経路の特定などは「(各国の)選択肢ではなく義務だ」と強く訴えた。

こうしたなか、世界ではWHOへの不信感が高まっている。テドロス事務局長は1月22日、23日に開催された緊急委員会で「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を見送った。これが感染拡大に繋がったとして、アメリカでは署名サイトでテドロス事務局長の辞任を要求する活動が行なわれており、25日時点では50万人を超えているという。テドロス氏は以前から「中国を擁護している」と見られており、米紙は「経済や指導部のイメージを損なうとする中国の懸念をWHOが重視しすぎたことの表れ」と批判している。

Twitterの声







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source:共同通信AFP産経新聞

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「東京はステージ変わった」ついに感染経路が追えなくなった首都

東京都が26日に発表した、新型コロナウイルスの感染者数はこれまででもっとも多い47人にのぼり、47人のうち3人は重症、半数以上の24人は感染経路がわかっていないと、NHKニュースなどが報じた。毎日新聞によると、大阪府の吉村洋文知事は26日、東京都の新型コロナウイルスの陽性率が高いことから「法に基づいてできることがあり、自粛要請ではなく、僕なら対象にしてもらいたい」と述べ、政府は緊急事態宣言を発令すべきだとの考えを示したという。また、東京都の感染者が2日連続で40人を超えたことについても触れ「ステージがひとつ変わった」と述べている。


半数以上が感染経路不明

小池知事は26日夜、感染者の感染経路を明かした。クラスター(集団感染)と思われる台東区の病院の関係者が10人、海外からの帰国者が5〜6人であり、残りの24人は感染源がわからないという。

パンデミック秒読みの首都

日本政府観光局の発表によると、2月に出国した日本人は1,316,800人、訪日外国人はパンデミック状態の韓国で143,900人、中国で87,200人、イタリアで4,700人、アメリカで73,400人。今後は各国が次々と外出規制をかけるなか、帰国者が増えることも予想できる。外国から日本に新型コロナウイルスが持ち込まれないよう、より一層の「水際対策」が重要になるだろう。

まだ「他人事」な日本人

1月下旬から2月上旬には「他人事」だったアメリカも、わずか1ヶ月後にパンデミックが起きてしまった。人口や生活環境が違えど、明日は我が身なのかもしれない。しかしFNNが26日夜、表参道から青山に向かう人に行なった取材では「身近に感染者がいないので、自分は大丈夫」「なかなか危機感が持ちにくい」など、まだまだ他人事として捉えている人が多いことがわかったという。外出理由を聞くと「何人かで外食しに来ました」と楽観的すぎる回答も見られたようだ。

意識が低くなってしまうのも無理はない。いまだに不特定多数の人が乗降する「満員電車」に揺られながら出勤し、室内で複数人と働いている日本人。週末に外出を自粛しても、1〜2日後の月曜日からはまた危険に晒されながら働くことになる。感染拡大防止の面や日本人の意識を高めるために、「自粛」は週末だけで十分なのだろうか。

昭恵氏「桜を見る会」に批判の声。首相は「レストランだ」と擁護

新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、各地で花見イベントの自粛が呼び掛けられている。約1200本の桜が咲き誇り、見頃を迎えた東京都の上野恩賜公園では、宴会を控えるようアナウンスが入り、園内には「宴席禁止」の張り紙が見られた。ブルーシートは見られず、人もまばら。国民全体が年に1度の楽しみを我慢し、自粛しているなか、13人で「桜」を楽しむ安倍昭恵夫人の姿を週刊ポストが報じている。


私人による私的な「桜を見る会」

週刊ポストは、ライトアップされた桜をバックに肩を寄せ合う13人の写真を報じ、昭恵氏と以前から交流があった人を中心に3月下旬に集められたことを明らかにした。人気モデルや男性アイドル、音楽プロデューサーなど芸能関係者に囲まれ、笑顔を見せる昭恵氏を、国民はどう感じただろうか「私人」とはいえ、国民は「内閣総理大臣夫人」として、その言動や行動を注目しているはずだ。

首相「公園でなく、レストランの敷地内」

朝日新聞によると、27日の参院予算委員会では、昭恵氏の問題行動について安倍首相が追及を受けた。立憲の杉尾秀哉氏は、元職員の自殺などさまざまな問題を引き起こしてきた森友学園の国有地売却問題について触れ、「奥様(昭恵氏)の奔放な行動が森友問題のきっかけになったのではないか」と指摘し、「奥様(昭恵氏)はこうしたセレブな花見宴会ができる。だけど、大多数の国民はできない。しかも、東京はオーバーシュート、首都封鎖のギリギリのところにある」と強く批判した。

これについて安倍首相は「自粛が要請されていた公園での花見ではなく、レストランの敷地内の桜で写真を撮影した」と回答。杉尾氏が「レストランなら問題ないのか」と、国民に不要不急の外出の自粛要請が出ているなかの行動として「適切」だったか質問すると、「レストランに行ってはいけないのか。そのとき、何が求められていたのか。正確に発言をしてほしい」と回答した。

たしかに「レストランに行くな」という要請はなかった。しかし、私的な「桜を見る会」の開催時点では、東京都は「特に用事がないのに外を出歩くこと」「密閉された場所に出向くこと」「人と接触するような行動や、大人数で集まったりすること」を控えるよう要請していた。レストランという密閉された場所で、13人という大人数で食事をする。これは果たして適切だといえるのだろうか。

経営陣の責任はなし?かんぽ不正販売、局員の資格剥奪処分へ

かんぽ生命保険の不正販売問題で、同社は26日、保険業法に反して顧客に虚偽の説明をするなどした営業担当の郵便局員百数十人について、保険の募集人資格を取り消す「廃業」処分にする方針を固めたと毎日新聞が伝えている。近く発表する方針だという。

経営幹部の責任問題は認定せず

外部弁護士でつくる特別調査委員会(委員長・伊藤鉄男弁護士)が26日、追加の調査報告書を発表した。報道で問題が発覚する昨年6月までの経営幹部の問題認識について、「不正の実態は営業の現場ですら正確に把握できていなかった」と認定。

また、不正の疑いがある契約は2月末時点で13,396件あり、9,653人が関与したことを明らかにした。報告書によると、一連の不正は2007年の郵政民営化以前から、営業担当の郵便局員の口コミなどで続いてきたという。

かんぽ生命は、契約乗り換えの際に顧客に不利益を与えた疑いのある18.3万件の「特定事案」と、過去5年間で15回以上保険の新規契約と消滅を繰り返した「多数契約」などの調査を進めており、大半は今月末までに終える見込み。並行して、不正に関与した営業担当者らに聞き取り調査を行ってきたという。

その結果、虚偽説明など保険業法に違反した郵便局員が約200人。このうち違反行為を自ら申告しなかったり調査に非協力的だったりした百数十人に対し、資格取り消しという最も重い処分を科す方針を固めた。

同社はこれまで、不正を認めた郵便局員のみ処分を行ってきたが、「対応が甘すぎる」との批判を受け、本人が認めなくても顧客の訴えや状況証拠をもとに処分できるよう方針を見直していた。

違反行為を自ら申告するなどした郵便局員は、処分を軽減して資格の一時停止などとする。このほか、社内ルールに違反した約1500人の職員に対しても処分を行うと毎日新聞は伝えている。

今年も二桁人気馬が好走?高松宮記念「春の短距離王」に輝くのは…

高松宮記念、馬格のない馬は過信禁物?

春も秋もJRA芝G1シリーズの開幕を告げるのは快速自慢のスプリンター。今週、中京芝1200mを舞台に行われる春の短距離王決定戦がG1高松宮記念だ。昨年はアメリカ産馬のミスターメロディが勝ち馬となっていたが、過去にもオーストラリア産馬のキンシャサノキセキが2010年・2011年と連覇を果たすほか、2015年には香港から来日したエアロヴェロシティが外国調教馬として初制覇を飾るなど、国際色豊かな顔ぶれが躍動するレースでもある。

 

中京競馬場のリニューアルに伴い、現行コースでの施行は今年で9年目となるが、毎年のように二桁人気馬が上位に入選することも特徴の一つ。昨年に至っては、2着に12番人気のセイウンコウセイ、3着にはブービー人気となる17番人気のショウナンアンセムが入り、3連単は4,497,470円の大波乱となった。過去8年、特に穴馬として激走傾向にあるのが前走G3オーシャンS組で、先述のショウナンアンセムほか、2018年ナックビーナス(10番人気3着)、2013年ハクサンムーン(10番人気3着)がヒモ荒れを演出している。今年も同レースに出走していた馬が波乱の立役者となるか注視したい(以下のデータはいずれも過去8年)。

また、3着以内に好走した24頭のうち延べ9頭(勝ち馬においては3頭)はダートでも好走歴があり、当時はダート実績のなかった2013年2着ドリームバレンチノも後に2014年JBCスプリントを制するなど地方交流重賞で活躍してみせた。上位人気馬でも馬格のないタイプが期待に応えられないことは往々にしてあり、ダートも熟せるような大柄なパワー型が狙い目との見方もできるだろう。

 

今年はG1ウィナー6頭が集う注目の一戦となるが、そのうち4頭は芝1200m自体に初出走と少々異質なメンバー構成だ。その中でも上位人気の筆頭と目されるのが、昨秋に行われたG1スプリンターズSの勝ち馬(9)タワーオブロンドン。2歳時から「1200mがベスト」とルメール騎手に進言されていた通り、スプリント路線転向後の躍進ぶりには目を見張るものがある。高松宮記念連覇の掛かる福永騎手との初コンビにも注目したい。

ダート実績に着目するのであれば、G3根岸Sで1年8カ月ぶりの勝利を飾った勢いそのままにG1フェブラリーSをも制した(14)モズアスコットが最右翼。なお、同馬を管理する矢作調教師もJRAのG1レースを目下3連勝中と快進撃が続く。

ほか、昨年1番人気4着の雪辱を遂げたい(6)ダノンスマッシュ、距離を縮めたG2阪神Cで新味を出した(8)グランアレグリア、リピーターとしても活躍する2017年の勝ち馬(12)セイウンコウセイなど、目移りしてしまうあたりにも混戦模様がうかがえる。

 

【高松宮記念】3月29日中京、G1・芝1200m、フルゲート18頭 発走 15:40 サラ系4歳上 オープン(国際)(指定)定量

馬名

性齢

斤量

騎手

1(1) ステルヴィオ

牡5

57.0

丸山

1(2) アウィルアウェイ

牝4

55.0

松山

2(3) ダイアトニック

牡5

57.0

北村友

2(4) ティーハーフ

牡10

57.0

国分優

3(5) ラブカンプー

牝5

55.0

酒井学

3(6) ダノンスマッシュ

牡5

57.0

川田

4(7) グルーヴィット

牡4

57.0

岩田康

4(8) グランアレグリア

牝4

55.0

池添

5(9) タワーオブロンドン

牡5

57.0

福永

5(10)アイラブテーラー 

牝4

55.0

武豊

6(11)クリノガウディー

牡4

57.0

和田竜

6(12)セイウンコウセイ

牡7

57.0

7(13)ダイメイプリンセス

牝7

55.0

秋山真

7(14)モズアスコット 

牡6

57.0

Mデム

7(15)ナックビーナス

牝7

55.0

田辺

8(16)モズスーパーフレア

牝5

55.0

松若

8(17)シヴァージ

牡5

57.0

藤岡佑

8(18)ノームコア

牝5

55.0

横山典

 

今年も一筋縄では行かない雰囲気がひしひしと伝わる上に、週末は断続的に雨予報が出ている中京競馬場。馬券の妙味を求めたくなる難解な一戦ではあるが、果たして如何なる結末を迎えるのだろうか。

 

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成田空港で「検疫漏れ」発覚。米から92人が入国に「ありえない」

朝日新聞によると、厚生労働省は27日、入国制限を強化した後の26日午後に米シカゴから成田空港に到着した全日空便の乗員乗客92人について、自宅などでの待機の要請をせず検疫を通過させたと発表した。

検疫ミスという失態

通常の検疫しか行わず、そのまま入国させてしまったのは、シカゴから成田に到着した全日空11便の乗客76人と乗員16人。厚労省は航空会社から乗客名簿を取り寄せ、待機要請などをするとともに、健康状態の確認を進めている。

政府は26日午前0時から、日本人を含む米国からの入国者に対する事実上の入国制限措置を開始。自宅やホテルなど検疫所長の指定する場所での2週間の待機や、公共交通機関を利用しないように求める要請をすることとしていた。

厚労省によると、到着便は日本時間で26日午前1時の出発だったが、成田空港検疫所で時差計算を誤り対象外と誤認してしまったことが原因だという。

この騒動に対し、厚労省は「ご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます」としている。

阪神・藤浪投手と同僚2人も新型コロナ「陽性」反応で球界に激震

阪神・藤浪晋太郎投手(25)が新型コロナウイルスのPCR検査を受け、陽性反応が出たことが26日分かった。日本野球機構(NPB)の選手としては初めての事例となる。藤浪は数日前から嗅覚の異常を訴え、兵庫県内の病院で複数回受診。食事を共にして味覚異変を申し出た2選手も同様に陽性を確認したという。

プロ野球現役の選手がコロナに感染

プロ野球界に激震が走った。25日まで通常通り練習に参加していた藤浪。数日前から「ワインやコーヒーのにおいがしない」と嗅覚の異常を訴えていたという。当初は花粉症とみられていたものの、24日と25日に兵庫県内の耳鼻科や内科で受診。チームドクターと相談して26日にPCR検査を受け、深夜になって陽性反応が確認された。

発熱やせき、倦怠感などの症状は出ておらず、健康状態も良好なため、自らハンドルを握って病院へ行っていた。軽症者のため入院はせず、今後も自宅で静養するとみられるとスポーツニッポンは伝えている。

藤浪の同僚2人からも陽性反応

球団関係者は藤浪に対し、過去2週間の行動のヒアリングを実施。当該期間に藤浪と食事をともにした選手2人もこの日までに味覚障害の症状を訴えたため、PCR検査を行ったところ、陽性が確認されたという。検査を受けることが決まった段階で、球団は鳴尾浜球場で予定していたソフトバンクとの2軍練習試合の中止を決めた。

工場再開の武漢、賑わい戻る上海。新型コロナ「制圧後」中国は今

2ヶ月間の封鎖の甲斐あって、ついに新型コロナの新規感染者数がゼロになったとされる武漢市。中国全土での感染もピークを過ぎたと伝えられていますが、市民生活はどのような状況となっているのでしょうか。今回の無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』で日本人著者・ジンダオさんが、その様子を写真とともに伝えています。

湖北省武漢も工場再稼働。マスク販売も増え始めた中国の状況

今週に入って湖北省武漢も少しずつですが街が動き出し始めたとの連絡が。まだ移動制限があるものの日常を取り戻しつつあるようです。また今週の上海自体の様子もご紹介。

ある程度の難局は脱したのかなという感じがする中国です。

2ヶ月ぶりの嬉しい知らせ

3月16日武漢のお客様と連絡用に作っているWeChatグループチャットに「本日より100名体制で再稼働」と久しぶりの通知がありました。

通常は350名ほどの規模で稼働しているお客様なので1/3程度の規模でありますが、湖北省武漢市内の工場が稼働再開。

縮小している理由として2/3が外地人であるのだと思います。まだ湖北省へは外地からの移動制限がされているでしょうから、春節に田舎に戻らなかった、または武漢出身のスタッフのみで稼働再開となったようです。

他の武漢のお客様でも同様の動きになると思います。一安心と言った感じです。ただ私達が湖北省に移動できる訳でありませんので、フォローはリモート対応のみです。

今スグ出張という事ではありませんが、完全に正常稼働になり移動制限が解除されれば私の出張も再開するので顧客動向を注視。

何にしても春節前の状況から2ヶ月ほど経過しましたが、ここ最近でホッとした出来事でした。

意外と知られてない中国事情

日本在住の日本人からお問い合わせがあり質疑をしていたのですが最後に「中国に出張して現場視察を予定」とコメントがありました。

中国は重点国扱いの日本は強制隔離措置があると伝えると「日本の入国の措置を知っていたが、中国の状況は知らなかった」との事でした。日本より中国の方が強制力のある対応中です。

中国に拠点をお持ちのようですが、現地から情報を収集していないようで少しばかり驚き。海外と関わるビジネスを展開している場合は、出来る限り現地情報を収集するようアンテナを伸ばしておきたい所ですね。

ただ日々発信される情報が多く精査できないという点もあるのかも知れません。

浮足出つ上海の街

前回もお伝えしましたが上海はコロナウイルスを抑制したとニュースが出回っているようで、街に明るさが戻りつつあります。外出している人の数も日頃の8割くらいという感じ。

人々から緊張感がなくなり、マスク着用しない人もちらほら。マスクを着用したから完全防備できる訳ではないのですが、着用していない人が歩いていなかった数週間前と比べると街の雰囲気も徐々に変化がみられています。

人間らしいと言えば人間らしいのですが、春節前は他人事のようだった上海も猛威を振るうと緊張感漂う街になり、感染者が激減の一報が広がるとマスク着用者が減り始めています。

人の行動や考えというのは、こんな感じで一気に変わっていくんだなと肌で感じた2ヶ月間の出来事でした。

皆さんがどう思うか分かりませんが、日本人も中国人もイザという時の行動というのは似ているのではないでしょうか。マスクやトイレットペッパーの買い占め、高額転売など。ニュースに踊らされ緊急時に本来の性格が現れる生き物なんでしょうね。

同時に日本人ってやはり危機感が薄く、何でも性善説で物事が動く国なのかと思いました。

それと今回発生した出来事で有事の準備というのが大切なんだな、と考えさせられました。

日本人も台風や地震など多くを経験していますが、いざ自分の身に置き換えると対策を練っていない事ばかりだと思います。身の回りについて考え直すきっかけになっています。

これでも安倍首相は無関係か。森友学園文書から消された「記述」

先日掲載の「メディアは死んだ。森友問題で自殺した職員の訴えを無視する愚行」でもお伝えしたとおり、文書改ざんを巡り自殺に追い込まれた財務省職員・赤木俊夫氏の遺書と手記が公開され、大きな話題となっています。赤木氏の妻は改ざんを指示したとされる佐川元理財局長と国を提訴しましたが、これを「個人的な怨念」と受け止めてはいけないとするのは、元全国紙社会部記者の新 恭さん。新さんは自身のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』で、「ことは国家的犯罪の問題」とし、そう判断せざるを得ない理由を詳述しています。

真実を求め森友改ざん犠牲者の妻が提訴

近畿財務局職員だった赤木俊夫氏(享年54)を自殺に追い込んだ森友文書改ざん事件の真相を求めて、その妻、A子さんは3月18日、国と、財務省元理財局長、佐川宣寿氏に、計1億1,000万円余りの損害賠償を求める訴えを、大阪地方裁判所に起こした。

赤木氏は財務省の近畿財務局で上席国有財産管理官をつとめていたが、安倍首相夫妻の関与をうかがわせる公文書の改ざんを本省に強要され、自責の念と心身の疲労がもとで自殺した。

なぜ夫が、国家公務員にあるまじき違法行為を押しつけられて犠牲にならなければならなかったのか。一方で、改ざんの首謀者たちは、なぜ今も、のうのうとしていられるのか。

A子さんは提訴と同時に、俊夫さんが自宅のパソコンに保存していた「手記」と、自筆の遺書を公開した。俊夫さんの苦悩とともに、公文書改ざんを現場の職員に迫る財務省本省の動きが克明に書き込まれている重要資料だ。

提訴の手続きを終えて記者会見した代理人弁護士は、A子さんのコメントを読み上げた。

「夫が亡くなって2年…心のつかえがとれないままで夫が死を決意した本当のところを知りたいと思っています。夫が死を選ぶ原因となった改ざんは誰が何のためにやったのか。…今でも近畿財務局の中には、話す機会を奪われ、苦しんでいる人がいます。…佐川さん、どうか改ざんの経緯を、ほんとうのことを話してください」

A子さんは代理人を通じて佐川氏本人に手紙を送り、誠実な回答を望んだが、なしのつぶてだった。麻生財務大臣に墓参りに来ていただきたいと財務省職員を通じて頼んだが、麻生大臣は国会で「遺族の方が来てほしくないと言っているから伺っていない」と、なぜか事実と違う発言をして素知らぬ顔を決め込んだ。

訴訟に至った決め手となったのは、夫の自殺を人事院が公務上災害と認定したにもかかわらず、その認定理由などが記された資料の情報開示が適正に行われていないことだった。出てきた資料のほとんどは黒塗りにされていたのだ。

人事院は、A子さんから提出された「手記」と遺書、関係者からの聞き取りによって、事実認定を行ったとみられる。

「手記」には、当時の財務省理財局長、佐川宣寿氏から公文書改ざんの指示があったと、はっきり書かれている。その内容を認めたからこそ、人事院が公務上災害に認定したのではないのだろうか。「手記」の内容に目を凝らしてみよう。

赤木氏は、森友学園が「神道の小学校」を計画した大阪・豊中市の国有地を、2016年6月に国が払い下げたさいの契約にはかかわっていない。だが、豊中市議が売り渡し価格の公表を求めて提訴し朝日新聞などがスクープした2017年2月には、この問題の担当になっていた。

問題発覚から半年間。「その対応に連日の深夜残業や休日出勤を余儀なくされ、その結果、強度なストレスが蓄積し、心身に支障が生じ、平成29年7月から病気休暇(休職)に至りました」(手記より)

赤木氏が抵抗しながらも逆らいきれず、ついに手を染めてしまったのが決裁文書の改ざんだった。

「佐川理財局長の指示を受けた、財務本省理財局幹部、補佐が過剰に修正箇所を決め、補佐の修正した文書を近畿局で差し替えしました」(同)