借金8億で倒産寸前。傲慢社長の謝罪から生まれた「奇跡のジャム」

「夢は見るものではなく、叶えるもの」を地で行く名物社長がいます。美味しいジャムやワイン、地方の隠れた逸品を取り揃える「サンクゼール」の久世良三社長です。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)では、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。絶対に諦めない粘り強さとチャレンジ精神で夢を形にしたものの、傲慢さがたたって借金8億円のどん底に陥った久世社長を救ったのは、家族と社員の「愛」でした。

食べたら買いたくなる~主婦が殺到、珠玉の食材店

埼玉県越谷市の大型ショッピングモール「イオンレイクタウン」の中に、女性たちに大人気の食料品店サンクゼールがある。売っているのはドレッシングに、自家製のソーセージなどのこだわり食材。あちこちで試食が行われている。

大人気の「オールフルーツジャム ラ・フランス」は617円。厳選したフルーツを原料に、砂糖を使わずフルーツの甘みだけで仕上げたもの。保存料や着色料を使っていない自然派ジャムだ。ジャムと並ぶ売れ筋のパスタソース。「ガーリック&トマト」(699円)など、バラエティに富んだ味が10種類も揃っている。人気の「トマトクリーム」はパスタの本場、イタリアのトマトと北海道の生クリームで製造。具を加えて茹でたパスタにあえれば、簡単に本格的なイタリアンパスタが味わえる。

ワインだって試飲し放題。サンクゼールはひと味違うものをバンバン試食してもらう「試食マジック」で、女性客の心を掴んでいる。

サンクゼールの本店は、長野県北部に位置する飯綱町の田園を見下ろす小高い丘の上に建つ。店内を覗くとこちらも大盛況。本店にはワイナリーが併設されていて、ワインコーナーが充実している。

ショップの隣にはデリカテッセンのコーナーが。自家製のソーセージ盛り合わせ(1400円)、キッシュ(700円)などの手軽なメニューも揃う。お客はそれを芝生の広がるガーデンに持ち出し、ワインと一緒に楽しむことができるのだ。

サンクゼールの本店はただの店ではなく、「ヨーロッパの田舎町のイメージで作られたテーマパーク。東京や大阪など県外からのお客も続々。年間12万人を引き寄せる観光スポットとなっている。

お客の目当ては買い物や食事だけではない。ソーセージ作りなど、様々な体験イベントが用意され、家族で楽しめる。この日、限定の体験ツアーで向かった先はサンクゼールの自社農園。ワイン用のぶどう畑だ。行われたのは年に1回だけのブドウの収穫体験。収穫の後は、去年仕込んだワインなどが飲み放題に。

この本店を中心に、サンクゼールは今や全国46店舗。年商は65億円に迫る勢いだ。

転機はヨーロッパ~田舎にこそポテンシャルがある

長野・信濃町。サンクゼールを作り上げた久世良三を社長室に訪ねると、不在。外で池の掃除をしていた。掃除の次は、ショベルカーに乗り込み、急な坂もおかまいなしで降りていく。広大なテーマパークを作る時も、久世は重機で大活躍したと言う。

仕事というより趣味みたいなもの。いろいろな道を作ったり、新しいことに挑戦することにやりがいを感じるんです」と語る久世は、やってみたいことを見つけたら挑戦せずにいられない、夢を追い続ける人生を送ってきた。

東京都豊島区出身。地元でも有名な食品卸問屋の三男として生まれた。学生時代は長野県に通い詰めスキー三昧。何不自由ない毎日を送った。大学を卒業後は一旦家業を手伝ったが、学生時代からの夢が捨てきれず、1975年、長野・斑尾高原にペンションを開業。スキー客を中心に繁盛した。

転機は34歳の時。妻のまゆみさんと共に旅したフランスで、その後の人生を変える出会いが待っていた。

訪ねたのはフランスの田舎町ノルマンディー。リンゴの発泡酒、シードルの名産地だ。そこで目にしたのは、リンゴ畑の中で牛が飼われるのどかな光景。同じ敷地にはシードルを作る工房もあった。しかも、村人たちは誇りを持って、世界に認められる本物を作っていたのだ。

当時の日本の田舎と言えば、若者たちが離れ、過疎が進んでいく、先の見えないイメージ。そんな日本とはまったく違う田舎の姿に久世は衝撃を受けた。

「世界中にお客さんを持っていて、でも作っている場所は本当に田舎。田舎にこそポテンシャルがあると気づかされ、それを長野でやってみたいな、と」

フランスから帰国した久世は、山を購入し切り開くと、加工工場やワイナリーを建設。そこで農産物を自社栽培し、加工、そして販売まで行うように。今で言う6次産業だが、そんな言葉もなかった時代の挑戦だった。

フランスで見つけた夢をそのまま形にした商品もある。それがノルマンディーで見たシードルだ。

久世がこれを作るのに使ったのが地元にあった幻のリンゴ。「高坂リンゴ」という品種で大きさは普通の3分の1ほど。日本古来の和リンゴだ。ただし酸味が強すぎて食用には向かず、作る農家もほとんどなくなっていた。高坂リンゴをシードルの原料に使うことで、地元のリンゴ農家にも恩恵をもたらした。そのシードルは今、人気商品になっている。

フランス旅行から32年。久世は今、田舎から全国に本物を届ける夢を現実にした。

「小さな会社ですが、日本中、そして世界の皆さんに愛されるブランドに育てていきたい。農村に無限の可能性を感じていて、まだやれることはいっぱいあると思います」


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倒産寸前、借金地獄を救った夫婦愛

この日、本店のデリカで販売する新商品の試作が行われていた。名産のリンゴにシナモンをまぶしパイ生地の上へ。特製のアップルパイだ。普通はあらかじめリンゴを煮ておくが、生のまま包んで焼くことで、食感のいいパイになるという。

新商品の開発責任者は、久世の妻、まゆみさん。これまで多くのサンクゼールの味を手がけてきた。だが、まゆみさんが支えてきたのはサンクゼールの味だけではない。

二人の出会いは40年前。久世が始めたペンションにまゆみさんが客として訪れ、半年後の1976年に結婚した。育児とペンションの仕事で大忙しとなったが、そんな中、「果樹園があって、味は美味しいけど形が悪いりんごがコンテナで売っていたんです。これをジャムにしたらいいんじゃないかと思って」(まゆみさん)、宿泊客のために、砂糖を抑え、りんごの味を生かしたジャムを手作りすることに。これが夫婦の運命を変えたと言う。

「まず自分のペンションで売ったら飛ぶように売れまして、これはいけるかもしれない」と思った久世は、ペンションをたたみ、古い民家を借りて、ジャムの販売会社を作る。そして1987年、「サンクゼールの丘」事業に着手。フランスで見た光景を再現すべく山を切り開き、レストランや自社工場を作ったのだ。

しかし当時はバブルの絶頂期。田舎の、それも山の中までお客がくるはずもなく、閑古鳥が泣いた。無理な投資もたたり、借金は8億円にまで膨らんだ。こうなると銀行も黙っていない。サンクゼールは倒産の危機に追い込まれた

「夜、眠れなくて睡眠薬を飲んだり、それでも眠れなくて、声がだんだん出なくなりました。やはり自分を責めますよね、経営者として情けなくて」

久世は、連帯保証人になっていた妻だけでも守ろうと、離婚を申し出る。

「『離婚してほしい』と言った時に、妻が怒って、『私はペンションが好きで結婚したわけじゃない。あなたが好きでついてきたので、一番大変な時こそ私が支える。そんなこと言わないでほしい、ふざけないで』と」

妻に励まされた久世はギリギリの状態ながら会社を守り抜く。

すると会社から爆発的なヒット商品が生まれた。長野オリンピックが地元で開催された際、サンクゼールのジャムが公式商品に認められ注文が殺到した。翌年、軽井沢に直営店をオープンさせると、この店も大ヒット。こうして久世は最大の危機を乗り越えたのだ。

「本当にオオカミ少年みたいに、嘘というか、ビジョンばかり言っているので、嫌気がさしたこともあったんですけど、結果的に、言ったことはすべて実現しているんですよね」(まゆみさん)

久世の追い求めた理想郷。その存続の危機を救ったのは夫婦の絆だった。

傲慢社長が涙の謝罪~危機を乗り越えた感動秘話

古くからいる社員に昔の久世の印象を聞いてみた。経理部の山口幸枝は「今とはまったく違って、人を寄せ付けない雰囲気があったかなと思います」という。さらにMD本部本部長の山田保和によれば、「自分の意に合わないとすぐカッとなる。自分の考えと違う企画書だったりすると、『方向性が違う』と放り投げて、『こんなのやってられないよ』と」。

今の久世からは想像もできないワンマンの傲慢社長だったのだ。久世は「人に対して弱みを見せてはいけない。社員がついてこなくなる、と思い込んでいたんです」という。

しかし8億円の借金を抱え、にっちもさっちも行かなくなった時、久世は社員を集め、こう話した。

「今のままいくと、この会社は今年中に潰れるかもしれない。全部私の責任です。許してください」

涙を流しながら社員に心から謝った

「本音を話してくれたのはすごく嬉しかったですね。『じゃあ一緒に頑張ろう、立て直せるようにしよう』と思えました」(山田)

そこから社員たちは一丸となって頑張り、あのオリンピックジャムの逆転劇を呼び込んだのだ。

スタジオで「あれがなければ会社は元気がなく、活性化していなかった」と、当時を振り返る久世。村上龍が興味を抱いたのは、人間関係などでは反省をすることで壁を乗り越えながら、一方で「いやなものはいや」を貫いたその生き方だった。久世はこう語る。

「世界を見てきて理想があるので、それは譲れない。結構、頑固だと思います」

地方の逸品が大集結~和の食材で世界に挑め

ヨーロッパの田舎」をテーマに成功した久世がまた違った店を打ち出した。

千葉県千葉市の「イオンモール幕張新都心」にある「久世福商店」。ここで売られているのは普通のスーパーなどにはまず並ぶことのない和の食材だ。自社製造しているサンクゼールとは違い、作っているのは地方のメーカー。それも特にこだわっている隠れた逸品を探し出し、一堂に集めている。

例えば「さば節屋のさばスモーク」(432円)。屋久島で揚がったゴマサバを使った無添加の燻製。半ナマで品のいい味わいだが、地元以外にはほとんど出回っていない。金沢のメーカーが作った味噌汁「お吸い物最中」(280円)は、最中の皮がモチモチした具になる。

「地方のメーカーさんを回ったら、皆さん未来に対する漠然とした不安を感じている。そういう皆さんと一緒に成長できる、海外の人に知ってもらえるブランドを作りたいとひらめきました」(久世)

地方メーカーとタッグを組んで世界進出を狙う久世福商店。中には3年間で累計267万個を売った大ヒット商品もある。それが「風味豊かな万能だし」(5袋入り648円)。このだしを作ったのは静岡県焼津市の老舗鰹節メーカー「新丸正」。昔ながらの伝統製法にこだわって薫り高い極上の鰹節を作ってきた。その鰹節を使いだしパックを作ったが、地元以外に販路がなかった

これに目を付けたのが久世福。日本一のだしパックを作ろうと、3年前から共同開発に乗り出した。「新丸正」の久野徳也社長は、「当初の『だしパック』より28倍の数量が動いています。非常にありがたいビジネスをさせていただいています」と語る。

地方の埋もれた商品をどう売れる商品に変えるのか。そこには久世福流の仕掛けがあった。ある日、サンクゼールの商品検討会議で提案されたのは、新潟県内でしか売られていないお菓子「新潟チップス」。一旦、炊いた米を潰さないようにチップスにする。特許製法で作った、他にはない味わいだ。

味は申し分ない。しかし、そのままでは売れないことが多いと言う。始まったのはパッケージの検討。中身はそのままに、外側を売れるように変えているのだ。バイヤーの佐々木道子が取りかかったのは最も重要な部分。パッケージに乗せるキャッチコピーだ。

端的にどんな味なのか、どう美味しいのかが想像できなければダメ。これを2行で表現する。

店頭に並べられた商品の最終形を見てみると、商品名は「新潟チップス」から「お米チップス、米職人」に。キャッチコピーは、「こんなお菓子食べた事ない!」「ご飯から作った特許製法のお米チップス」になっていた。

狙うは年間3万6000個。地方の埋もれた商品が次々とお宝に変わる

 

~村上龍の編集後記~

日本も本当の豊かさに気づきつつある、久世さんと話していて、そう思った。

貧しい国は、衣食住など、切実に優先すべきことがあり、田舎にこそ美しい風景があるというような実感を持つのがむずかしい。

「外部の視線を持ったよそ者だったから信州の風景の良さを発見できた」 久世さんはそう言う。

ただ、よそ者として存在するのは簡単ではない。往々にして孤立する。だが、孤立から目をそむけず、現実に立ち向かうとき、必ず同志が現れる。

つまり、孤立を恐れない永遠のよそ者だけが、同志を得て、新たなる地平を拓くのである。

 

 

<出演者略歴>

久世良三(くぜ・りょうぞう)1950年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、ダイエー入社。1973年、父の会社、久世に入社。1975年、ペンション経営を開始。1982年、斑尾高原農場設立、社長就任。2005年、社名をサンクゼールに変更。

 

source:テレビ東京「カンブリア宮殿」

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帰りたいけど生活レベル落とすの嫌。疲労と残業の狭間で悩む人達

労働問題に関連する様々な話題を、分かりやすい会話形式で解説してくださる『新米社労士ドタバタ日記 奮闘編』。今回は、電通新入社員の過労自殺問題でも話題に上がった「36協定」と、安部総理が掲げる「働き方改革」がテーマです。政府はこれ以上苦しむ人が出ないように、どのように法律を変えようとしているのでしょうか?

36(さぶろく)協定

主人公26才男性、フリーターの新米幸多(しんまい こうた)。たまたま本屋で、「社労士で年収1,000万円稼げる本」を読み、必死に勉強!! ギャンブル気分?? で試験にチャレンジ、運良く見事合格!! 無事に? 社労士事務所に勤めることは出来たが、今までのフリーター仕事とは打って変わり、業務の細かさと責任感に戸惑う毎日。はてさて、これからどうなることやら?

朝礼前、今日はボスが事務所にいる。

E子 「今朝、また労働時間のことニュースでやってましたね~!ボス、見ました?」

所長 「あぁ、カトクのこと? それとも36協定違反のことかな?」

E子 「あ、36協定の方です」

所長 「最近、労働時間のこと、よく取り上げられているね。うちのお客様にもより伝えていかないといけないね」

E子 「監督署の調査も最近多いですよね」

所長 「そうだね。でも、労基法違反に対してはまだまだ甘いからな」

E子 「今朝のニュースは、あれ、要するにどういうことですか?」

所長 「時間外労働が1ヵ月45時間1年360時間を超えているから法違反だと伝えていたね」

新米 「え、それだけ?」

所長 「いや、その後、実際の時間外労働は月に113時間だとか言ってたな。詳しいことはわからないけれど、特別条項もないのに、時間外労働が100時間を超えているということなんじゃないかな」

新米 「36協定の上限を超えているから、労基法違反っていうことですか?」

E子 「特別条項って、使っていても年のうち半分しか使えないんだから、年中残業時間が長いってところは絶対に労基法違反になってますよね」

所長 「そういうことだよな。特別条項は、あくまで『特別』なときしか使えないっていうのが前提だから、年中45時間を超えていたらダメだね」

海外と比べても長いと言われる、日本の労働時間。こうした状況の中で、残業のあり方を変えようという動きが始まっています。

政府は働き方改革の一環として、労働者の残業時間に上限を設けたり、上限を超えた場合の罰則について検討を進めています。そんな中、大きな焦点となっているのが、36協定なのです。

また学校側の隠蔽。原発避難いじめでも明らかになった教師の無能

東京電力福島第1原発事故で、福島県から横浜市に自主避難した生徒が転入先の横浜市の学校でいじめに遭い、総額150万円もの金銭を脅し取られたという事件。現在多くのメディアに取り上げられ、大きな話題となっています。無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』ではこの案件に関する学校側の責任逃れや言い訳を記した上で、いじめ防止対策推進法を学校側がまったく守ろうとせず、むしろ隠蔽を行っているとして厳しく糾弾、その対策を論じています。

守られないいじめ防止対策推進法

また悲しい事件が明らかになりました。原発避難の生徒がいじめで不登校になり、小学校の卒業式にも出られず、中学になった今でも不登校が続き、現在はフリースクールに通っています。報道によりますと、この生徒は小学2年だった平成23年8月、原発事故で福島県から横浜市に自主避難し横浜市立小学校に転校。その直後から、名前に菌をつけて呼ばれたり、蹴られたりするなどのいじめを受けました。また、小5のときには、同級生に「(東電から原発事故の)賠償金をもらっているだろう」と言われ、遊ぶ金として5万~10万円を計10回ほど、総額150万円ほど払わされたと証言しています。

父親は、何度相談しても一向に動こうとしない学校に不信感を持ち、弁護士に相談しながら、学校側やいじめたとされる同級生の保護者らと話し合ったが、改善せず、昨年12月に第三者委に調査を申し入れました。第三者委は、学校の対応について、一昨年に生徒側から相談を受けていたにも関わらず、適切に対応しなかったことを「教育の放棄に等しい」と批判しました。市教委に対しても、重大事態と捉えず調査の開始が遅れ生徒側への適切な支援が遅れたと指摘しました。生徒は中学1年の現在も不登校が続き、カウンセリングを受けていますが、今は、フリースクールに通い前向きに過ごし始めています。

いじめ防止対策推進法では、不登校や金品の被害があれば、学校は「重大事態として速やかに市教委を通じて有識者でつくる第三者委員会で調査するよう定めています。しかし父親の話では、学校側は「お金が絡んでいるので警察に相談してください」と言うだけで同級生への指導はしてくれなかったといいます。また、市教委は「学校が調べたところ、被害者と加害者の証言が食い違い、いじめの認定ができなかった」と釈明しています。しかし、文科省生徒指導室は「自治体には、いじめと確定していなくても第三者委で調査するよう指導している。証言が食い違うからこそ、中立公平な第三者委が早く調査する必要がある」としています。

さらに、文科省生徒指導室の担当者は「今回のように、学校が重大事態と認識せず対応が遅れる例は全国的にある」と説明。速やかに第三者委を立ち上げられるよう、マニュアルを策定し、指導を強化する方針だということです。

つまむなら鼻より耳を。押せば効く耳ツボと叩けば効く足裏刺激法

鼻つまみ者は周囲から嫌われてしまいますが、「耳つまみ」は全身マッサージと同じ効果があり、代謝が活発になるのだとか。無料メルマガ『美容と健康ひとくちメモ』では、自分でできる耳ツボマッサージの方法と、下半身の血行を良くする足裏刺激法が紹介されています。

耳をつまむだけで…

耳には全身の各器官に働きかけるツボ(反射区)があり、東洋医学ではその人の分身とまで言われているそうで、耳を刺激すると体中の血液のめぐりを改善し、代謝を活発にすることができ、全身をくまなくマッサージするのと同様の効果があるそうです。

また、耳の周辺には顔の筋肉に繋がる動脈や静脈がながれているので、耳をつまむだけの簡単な方法で、周囲の筋肉がほぐれ、圧迫されている血管が拡張し、目や顔への血流が促進される大きな効果があるのだそう。

耳つまみの方法は、下から上へ向かってつまむ場所を移しながら1周を1日3セット。強さは気持ちいいと感じられるぐらいがベストで、あまり強い刺激を与えると、痛みで血管を収縮させて血流を悪くしてしまうそうですのでご注意ください。

不眠解消の足裏マッサージ

不眠解消に繋がるツボは、失眠(しつみん)。このツボは、足裏のかかとのふくらみの部分、ここのちょうど中心にあたる所です。

このツボを朝と寝る前、1日2回、片足30秒ずつ、こぶしで軽くたたきます。失眠への刺激は、下半身の血行を良くしていくことで、脳の神経興奮を鎮め、脳や全身をリラックスさせ、呼吸を深くして安眠へと導いてくれるのだそうです。

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日本が1位を獲得。「世界読み書き能力ランキング」が意味すること

世界の大学を順位付けした「世界大学ランキング」は、世界中が注目する影響力の強い指標となっていますが、近年日本の大学のランク低下による凋落ぶりがメディアでもよく取り上げられています。しかし、それは一面的な見方なのかもしれません。というのも、先日、OECD(経済協力開発機構)が発表した「大人の読み書き能力」のランキングでは日本が1位に輝いているからです。

OECDの「読み書き能力ランキング」で日本は1位

BBCは先日、OECDが毎年発表している「Education at a Glance(図表でみる教育)」を考察し、「どの国の学生が1番賢いか?」という分析記事を掲載しています。

記事の中では、大学を卒業した25歳〜64歳までの大人を対象にした、世界の読み書き能力ランキングに注目していますが、この1位に輝いたのは日本。

続いて、フィンランド、オランダ、スウェーデン、オーストラリア、ノルウェイ、ベルギー、ニュージーランド、イギリス、アメリカという順位となりました。

OECDが発表した「読み書き能力テスト ランキング」

1位 日本
2位 フィンランド
3位 オランダ
4位 スウェーデン
5位 オーストラリア
6位 ノルウェイ
7位 ベルギー
8位 ニュージーランド
9位 イギリス
10位 アメリカ

英インディペンデント紙は、「英国は日本や他のヨーロッパ諸国よりも下位だった」と、この結果を懸念した内容で報じています。

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image by: OECD

同紙は、この結果を踏まえた上で、アメリカやイギリスは世界大学ランキングの上位を占めているのに、OECDのテスト結果ではなぜ上位ではないのか、といった疑問を投げかけています。

こちらが、イギリスの評価機関が毎年発表している「世界大学ランキング」です。

世界大学ランキング(QS World University Rankings 2016-17)

1位 マサチューセッツ工科大学 (アメリカ)
2位 スタンフォード大学 (アメリカ)
3位 ハーバード大学 (アメリカ)
4位 ケンブリッジ大学(イギリス)
5位 カルフォルニア工科大学 (アメリカ)
6位 オックスフォード大学(イギリス)
7位 ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(イギリス)
8位 チューリッチ工科大学(スイス)
9位 インペリアル・カレッジ・ロンドン(イギリス)
10位 シカゴ大学 (アメリカ)

ご覧の通り、世界大学ランキングの表を見てみると、MITやスタンフォード、ハーバード、ケンブリッジなどのアメリカやイギリスの名門校が上位を独占しています。

しかし、OECDのランキングに名を連ねる国は、トップの日本を含め1つもありません。

この違いから見えてくるものとは?

国際的な指標として知られるこの2つのランキングの違いは何でしょう?

【対象者】

OECDテスト:高等教育を受けた者が対象

大学ランキング:エリートグループに分類される各大学を指標化したもの

【重視する点】

OECDテスト:テストの結果を重視

大学ランキング:個々の大学の制度に重点を置き、評判、職員数から研究論文まで、広範囲に渡る要因が測定されている

根本的に対象者やランキングの測り方が違いますが、どちらかというと、OECDはテスト結果に基づいているので、各国の学力をフェアに比較することができます。

インディペンデント紙は、OECDのトップ35カ国の中で、日本は高学歴者が最も多く、2位のフィンランドも同じ状況で、どちらの国も15歳の生徒を対象にした「国際学力調査(PISA)」でも上位を占めていることを指摘。

つまり、日本やフィンランドは子供も大人も国際的に学力が高いということが言えます。

一方、「大学ランキング」のトップを占めているアメリカはどうでしょう。

「アメリカのすべての大学を比較した場合、最上位と最下位のどちらにもランクインするだろう」(OECDの教育ディレクターのAndreas Schleicher氏)という見方もされているように、国単位で考えた場合、名門大学を抱えるアメリカ全体の学力には差があり、極めて2極化した教育システムを形成しているため、エリート層を対象にした大学ランキングシステムではその対極にある部分は見えてこないというのです。

また、「読解力」や「数的思考力」は移民を受け入れている国で低い傾向があり逆に移民の少ない日本においては、均一的な学力が備わっているという見方もあります。

移民を多く抱えるアメリカやフランスなどは、確かにこのランキングでは下位にあり、少なからずとも影響を与えているのかもしれません。

また、2013年の国際成人調査の結果が発表された際に、ワシントンポスト紙は、他国と比べて、アメリカ人の大人の学力が低いことを深刻な問題として報じています。

高度な読み書き能力を身につけるという意味では、下位にランクインしたイタリア、スペイン、ギリシャの大学や職業専門校を卒業するよりも、日本、フィンランド、オランダにおける高卒資格の方が良いかもしれない」(Schleicher氏)

世界的にみて、日本人の大卒者は高度な読み書き能力があるという結果は、日本人としては喜ばしいことですね。

一方では、「数的思考スキル」、「データ読解」なども考慮に入れて、その総計を図るべきだというも上がっているように、何を持って「優秀さ」や「頭の良さ」を図るかは意見の分かれるところではあります。

今回のOECDの結果のような「大学ランキング」とは違ったデータをみると、世界的に日本の学力の高さが判明しましたが、OECDのデータもまた新たな視点から日本と世界を比較する大きな指標になるのではないでしょうか。

Image by: Shutterstock

Source by: BBC,  OECD

文/桜井彩香

【素朴なギモン】男性より女性の寿命が長い理由とは何か?

 

男性よりも女性の寿命が長いことは、皆さんご存知のことでしょう。いわゆる「平均寿命」というものです。

しかし、どうしてそのような差が生まれてくるのか、考えたことはありますでしょうか?

実はいくつか理由があるようです。詳しく見ていきましょう。

平均寿命とは

日本大百科全書によると、「その年の男女別にみた年齢死亡率が将来もそのまま続くと仮定して、各年齢に達した人たちが、その後平均何年生きられるかを示したものを平均余命(よめい)といい、出生時、つまり0歳時の平均余命を特に平均寿命」といいます。

5年ごとに行う国勢調査での簡易生命表によると、2014年の平均寿命は男性が80.50歳・女性が86.83歳で、女性は3年連続世界一、男性は世界3位にランクインしています。

日本は長寿国だということです。

このままいくと、2050年には男性80.95歳・女性89.22歳にまでなると考えられています。

男女差については、2014年に6.33歳だったものが8.27歳になり、今後はますます広がるだろうと予測されています。

ちなみに明治の時代でも男性が42.8歳、女性は44.3歳となっていて、当時から女性のほうが長寿でした。

そして世界的にみても、女性のほうが寿命は長い傾向なのです。その理由をみていきましょう。

理由その1:ホルモンの違い

女性ホルモンのエストロゲンには、血圧を下げる・LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の血中濃度を下げるなどの働きがあり、高血圧や動脈硬化を防ぐ効果があります。

エストロゲンが出ている閉経前の女性には、心疾患が少ないのはそのためだと考えられています。

ですから、死亡に結びつきやすい心疾患や脳血管疾患が女性に少なく、寿命を延ばす一因となっています。

理由その2:基礎代謝の違い

基礎代謝とは生きていくために最低限必要なエネルギーのことをいいます。

男性より女性のほうが基礎代謝量は少なく、それだけ少ないエネルギーで生きていくことができます。つまり、環境の変化に適応しやすいといえます。

また基礎代謝量が多いということは、その副産物である活性酸素も増えてしまいます。

そうすると、細胞レベルで障害を起こし、病気が起こるもとになるので、寿命が短くなるともいわれています。

理由その3:疾患の違い

男性と女性では、かかりやすい病気に違いがあります。

厚生労働省の「患者調査」によると、男性、女性それぞれに多い病気は以下になります。

男性に多い病気

痛風、胃がん、心疾患、狭心症、肺炎、アルコール性肝炎、尿路結石など

女性に多い病気

骨粗鬆症、アルツハイマー病、関節症、脂質異常症、カンジダ症、膀胱炎、甲状腺炎など

日本人の死因トップ3は「がん・心疾患・肺炎」ですが、いずれも男性のほうが患者数は多いのです。このような病気に女性がかかりにくいことが、寿命を延ばしている一因でもあります。

女性がかかりやすい病気の代表は「骨粗鬆症」ですが、他の病気いずれもが、高齢になってからかかる病気です。それもあって、女性は健康寿命が長い傾向にあるのです。

理由その4:特性の違い

女性には月経があり、化粧をすることで鏡を見るので、男性よりも自分の健康状態を気にする習慣が身についているといえます。

医療機関に受診する頻度は女性の方が高いという統計もあります。また女性は食事の栄養バランスを気にしたり、アルコール摂取量や喫煙習慣も少ないでしょう。

自分の生活習慣を見直そうとする傾向が、寿命を延ばしていることにつながっているのでしょう。

そして女性はいくつになっても趣味や友人関係などを作り、行動的で気分転換もうまく、ストレスの管理が上手なようです。

男性は定年退職した後、家にこもりがちですね。

女性が男性よりも寿命が長いのは、子孫を産み、育てるという意味で「種の保存」ということもあるのかもしれません。

最近は、健康寿命の大切さが叫ばれています。

寝たきりのまま命を長らえるよりも、日常生活に支障がなく元気に生きて「ピンピンコロリ(病気に苦しむことなく、元気に長生きし、病まずにコロリと死のうという意味の標語)」を男性も女性もが望まれますね。

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)

image by: Shutterstock

 

<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

 

【関連リンク】

都会だし、マンションごと森にしてしまおう。これがホントの森ビル

都会にいながら、大自然をまるごと体感できる建物がイタリア・ミラノにありました。「直立した森」を意味する『バーティカルフォレスト』というタワーマンションなんです。これを手がけたイタリア人建築家が、今度は中国に『マウンテン・バーティカル・ホテル』を建設予定なんだそうです。その見た目はまさに森!

マンションごと森に。ミラノにあるタワーマンション

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イタリアの建築デザインスタジオStefano Boeri Architetti (SBA) が手がけるプロジェクト「バーティカルフォレスト (直立した森) 」は、都会での森林再生のためのモデルとして、その土地を都市開発によって侵すことなく、環境と都市における生物多様性の再生をテーマとしています。

都市の中の自然の直立的な高密度化のモデルであり、森林再生のポリシーに従い、広域にわたる都市の自然化を目指しているそうです。

同プロジェクトの建築物として最初に完成したのは、2014年にミラノの中心部に建てられた高さ110メートルと76メートルの2つのタワーマンションです。

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image © designboom

image © designboom

ミラノで賞を授与されたこの建築物には、27階にわたり1ヘクタール (約1万㎡) あたりの森林と同じ本数の木々があしらわれていて、2棟合わせて730本の樹木と5,000本の灌木11,000種の植物が使用されているとのこと。

 

Rafaelさん(@ravemantt)が投稿した写真

紅葉中。季節によって違う表情を見せます。

 

Greentopiaさん(@greentopiabr)が投稿した写真


 

 

Yeşil Odakさん(@yesilodak)が投稿した写真

ちゃんと手入れもされています!

まさに「大自然」に抱かれていますね。

今度は中国に建設予定。大自然に囲まれた豪華なホテル

Image by: Stefano Boeri

Image by: Stefano Boeri

同スタジオがミラノのタワーマンションに続いて手がけるのは、中国・貴州省に建築予定の「マウンテン・フォレスト・ホテル(Mountain Forest Hotel)」。

これは、同地にかつて存在した山々の光景を再現しています。

250室の部屋数をもつそのホテルでは、以前あった丘を真似た設計によって、当時の地形やそのエリアのエコシステムを再現しようというのです。

200エーカー (約160万㎡) にわたる緩やかな丘に建てられるそのホテルには、ジムやラウンジVIPエリアやバーレストランや会議室などが併設される予定だそうです。

想像しただけでその豪華さが目に浮かびますね。

空気をきれいにする目的として木々で覆われたそのホテルに宿泊すれば、まるで自然の中で横になっているかのような気持ちになるでしょうね。

SBAによると、自然界と人工の世界との共存がデザインのコアとなっているそうです。

「これで中国の汚染された空気がきれいになるの?」など、SNSでも話題になっています。

 

バーティカルフォレストでは、微気候や湿度の生成、二酸化炭素やダスト粒子を吸収して酸素を作り出す植物性のシステムをその機能としており、エコを意識した今後の建築業界を担うと言っても過言ではありません。

「世界中の建築家たちは空中に展開する樹木のアイデアについて日々試行錯誤を繰り返している。その試みは建築の将来にとっても、我々の住む地球にとっても重要だ。1つのアイデアでは叶わないことも複数のアイデアであれば実現することができるし、その結果世界を変えることも可能なのだ」とSBAは主張しています

これらのデザインを通して、SBAは気候変動の緩和や二酸化炭素の排出の減少を狙い、今後私たちが自然と共存していく社会の実現を目指していくと公言しています。

世界中でエコへの意識が高まり、このようなプロジェクトが増えていけば、本当に世界は変わることができるかもしれませんね。

Source by: MailOnline , itsliquid

文/貞賀 三奈美

 

奈良時代以前、母の発音は「パパ」だった? 面白い発音の話

普段は別段意識していない発語の際の口の動き。実は、「ある理由」で言葉自体が変化していくことがあるそうです。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、その理由を紐解きつつ、興味深い「言葉の変化」を紹介しています。

母は昔、パパだった

まず、次のなぞなぞを考えてください。

パパとママはあうけど、父と母はあわない。これなんだ?

このなぞなぞはジッと見ているよりも、「パパ」「ママ」「父」「母」と口を動かしてみると簡単に…いかがですか?

「パパ」と「ママ」の時には、口が閉じますね。上唇と下唇があいます。「父」と「母」の時には、口が閉じません。唇はあいません。そう、答えは「」です。

パ行やマ行の子音は、音声学では「両唇音」といいます。音を作る時に両方の唇を閉じる音です。他にバ行の音もそうです。他の子音は、みなさんも外国語の勉強で苦労されたと思うのですが、「舌を丸めて」とか「舌をひっこめて」など舌の動きが複雑ですよね。でも、この両唇音は簡単に作れます。口の中で複雑な動きが不要です。

だから、赤ちゃんが最初に出す音は、「ムー」「バー」などの音なのです。口を閉じれば出せるからです。お母さんのおっぱいを飲みながら、徐々に舌が自由に動かせるようになるにしたがって色々な音を作れるようになりますが、最初はマ行」「バ行」「パ行」です。

ママ、パパが最初に出てきやすいのもこういう背景があるのですね。お子さんがいらっしゃる方は、最初にどんな音を出したか、思い出していただければ嬉しいです。

歌詞の英訳に挑戦!お題は映画『フラッシュダンス』のあの名曲

『英語のまぐ!』の人気コンテンツ「Rocl Me 英語!」のイワサキ先生は、毎回、洋楽の名曲(たまには迷曲)から歌詞を抜き出して出題してくださいます。最高のロックミュージックを聴きながら、ゾクゾクするようなヤバい日本語歌詞を作ってみよう!

Irene Cara 『Flashdance… What a Feeling』

Rock好きの皆様、こんにちは!英会話講師のイワサキです!このコーナーでは洋楽の名曲(たまには迷曲)から歌詞を抜き出して出題するゼ!今週は1983年公開の『フラッシュダンス』主題曲から出題だ!

【問題1】(再生時間 1:10~)
「What a feeling!」

【問題2】(再生時間 1:20~)
「Now I’m dancin’ for my life」

【問題3】(再生時間 1:25~)
「Take your passion, and make it happen」

以上の3問だ!!

この曲聴いてテンションが上がった、そこのアナタなかなか良いセンスだ(笑)!
上がったままのテンションで翻訳してみてくれ!

歌詞カードを見るのはダメだぜ!

さぁ、自分なりに翻訳してみてくれ!