買った時の“ワクワク感”は金になる。リピートされる店員の会話は何が違う?

高価な買い物をした時に得られる高揚感が、時が経つに連れ薄れてくるのは仕方のないこと。しかしその感情が後悔に変化してしまったら、お店としては大切なお客様を失ってしまうことにつながりかねません。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが取り上げているのは、お客様に商品購入時のワクワク感を持続してもらうため、販売員が心がけるべきこと。ちょっとしたサポートが好循環を生むようです。

ワクワクを失わせない

「清水の舞台から飛び降りる」ということわざは、大きな決心をする時によく使われます。販売の現場で言えば、高価な商品や普段はなかなか手を出さない商品を購入するお客様なんかは、まさにこの心情だと言えるのではないでしょうか?販売員としては、その決断をしてもらえるようなサポートができていれば、これはなかなか販売力の高い販売員だと言えるのかもしれません。

しかし多くの販売員は、お客様が清水の舞台から飛び降りるくらいの決断をして購入してくれたことに満足をして、そこから先のことをあまり考えてはいないように思います。ですが、この先のことが本来はもっと重要なのです。

例えば、あなたが清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入したものを思い浮かべてみてください。何でも構いませんが、それに対して、今もワクワク感は残っているでしょうか?何年も前に購入したものなどであれば、すでにワクワク感が失われているかもしれませんね。これって結構起こることなんです。

「高いなー、でも何とか頑張ってでも買いたいな」と思うような商品があったとして、それを勇気を出して購入する。物にもよりますが、その時点でお客様のワクワク感はほぼMAXに近くなっています。そしてだんだんと使っていく内に、所有していることに慣れてきて、そのワクワク感は次第に減少していきます。

すると、せっかく高いお金を払って買ったのに、せっかく使ってみようと決心して買ったのに、徐々に後悔のような感情が生まれてきます。そうなると、決断を後押ししてくれた販売員や、その商品を購入した店に対しても、似たような感情が生まれ出してしまうわけです。

そうなれば、購入後しばらくはあったはずの満足感は失われ、むしろ「買わなければよかった」と不満足が大きくなっていきます。これだと、販売員側にとってもお客様にとっても良くないことになってしまいますよね。

だから、ワクワク感を失わせないようなサポートが購入後にも求められます。それは、ちょっとした声かけなんかでもできます。「以前購入していただいた〇〇はどうですか?あれは本当によかったですよね」などと、だいぶ前に買ってくれたものでもその良さを再度感じてもらえるような言葉をかけていく。

そうすることでお客様も、次第に薄れかけていたワクワク感を取り戻し、「良い買い物だったな」と感じてくれ、満足を持続させることができます。その繰り返しから、次もまた良いものがあれば購入してみようという気持ちを呼び起こし、継続的にモノが売れるという状況が生まれるのです。

一度売って満足するだけだと、ただ清水の舞台から突き落とすだけの販売員になってしまいます(怖い表現だな)。長くワクワク感を持続してもらうためにも、一声かける、何か工夫を凝らしてみることも意識をしておきたいところです。

今日の質問です。

  • 購入後にワクワク感を失ってしまったものはありませんか?
  • そのワクワク感を持続するためには、誰からどんな言葉をもらえると良いと思いますか?

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プロが警告、中高受験に失敗する子の「夏休み前の危険シグナル」3つ

4月もまだまだ前半ですが、受験生にとってすでに「戦いの日々」はスタートしています。そんな彼らや親御さんに毎回有益な情報を紹介してくださるのが、無料メルマガ『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』。今回は受験指導のプロであるタイガー山中さんが、夏休み前までに志望校の合格圏内を目指すべき3つの理由を、自身の経験を交えながら解説しています。

夏休み前までに合格圏内に入りたい3つの理由とは?

こんにちは、タイガー山中です。

入学式のシーズンとなりました。受験が終わって1ヶ月、2ヶ月経ちます。受験の緊張感が徐々に弱まっていくのを感じている親の方もいると思います。

受験の時を思い出すたびに、「ドキドキする」という方もいるでしょう。ということは、新しい受験生にとって、受験まで10ヶ月、11ヶ月になっているってことです。あっという間に、時間は過ぎてしまいます。

親技では、

  • 夏休み前までに、志望校の合格圏内を目指そう

といつも言っています。理想に過ぎないと言われそうですが、これまでの経験上いくつかの理由があるわけです。すぐに思いつくものは、以下の3つかな。

  1. 夏からはライバルも本気モードになる
  2. どのくらいのレベルかを知って欲しい
  3. 成績が上がる経験をして欲しい

1.は、いつも言ってますよね。夏休みに入ると、みんなが頑張るので、その前の方が成績を上げやすい。周りに受験を経験した人がいれば、夏休み以降に成績を上げることが、どれほど大変なことかを聞いてみるといいでしょう。

2.については、合格圏内の成績を1度でも取った者だけが、知ることができます。目標としている偏差値が、どのくらいのレベルを要求されているのかを知っていれば、普段の勉強のレベルだって合わせることができます。

具体的に言うと、「この問題は解けないといけない」「ここまでは必要ない」という選択ができるようになれば、塾での勉強だって、家での勉強だって常に合格圏内のレベルに合わせることができるからです。もちろん、選択を意識しないと意味ありませんよ。

3.については、合格圏内に入る入らないに限った話ではないのですが、私が重要視していることです。

例えば、「ここ半年間、成績上がっていないな~」という状態は好ましくありません。勉強をする子どもにとっては、苦しい状態だからです。日々、勉強に追われ、テスト、テストの生活です。半年くらい成績が上がる経験をしていないと、なんか上がる気がしなくなるわけです。受験まであと半年となる夏休み前のタイミングぐらいで、「成績が上がったぞ!」という経験をして、受験に向けて頑張るぞ!という気になって欲しいからです。

夏休み以降、さらに受験勉強が苦しくなったとき、成績が上がったときのことを思い出し奮起させますが、1年以上も前だとテンション上がりませんから(>_<)

夏休み前のタイミングで成績が上がると、大きな自信につながります。受験生以外だって、「ここ半年間、成績上がっていないな~」という方は、勉強をする子どもは苦しい状態だということに気づいてあげましょうね!(『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』より一部抜粋)

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人手不足は“漫画”で解決する時代?「憧れの職業」ウラに仕掛け人

少子高齢化の影響もありあらゆる業界で人手が不足している今、もともとの認知度が低い職種はさらなる苦戦を強いられています。このような状況を打破する手立てはないものでしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、テレビや漫画を利用した人手不足解消法を提案。記事中で佐藤さんは具体的なアプローチ法等を紹介した上で、業界が努力するだけでなく、国も支援すべしと提言しています。

人手不足を解消!テレビ・漫画による「職業教育」

人は何かに影響を受けやすいものです。見聞きしたこと、体験したことに刺激され、一生をそのことに費やしたりするもの。さまざまなものを知ることで視野が広がり、人生を掛けても良いものを見つけ出します。

誰しも子どもの頃、憧れの職業があったのではないでしょうか。野球選手、サッカー選手、パイロット、キャビンアテンダント、漫画家……。その“カッコいい姿”を見て、自分もなりたいと感じたのではないでしょうか。

どんな仕事なのかを知らなければ、憧れを抱くこともありません。知る機会がなければ、可能性さえ見出せないのです。つまり、憧れの職業とは、どこかで見聞きした“カッコ良さ”に影響されていることが多いのです。

子どもたちに憧れの職業を聞いて、石工(石材を加工する職人)、左官、製材工、と言うでしょうか。どんな仕事なのかを見聞きしたこともないでしょう。表舞台にほとんど出てこない職業に、憧れを抱く子どもが少ないのは、当然のことです。

いま世の中は、テレビや漫画がキッカケで、大ブームとなる事象が多くあります。囲碁・将棋の漫画が流行り、棋士になる人が増えました。酒蔵の漫画では、女性杜氏が増えました。

あまり知られていなかった世界の話をテレビや漫画で伝えれば、もっとその世界に飛び込む人が増えるのではないでしょうか。人手不足で困っている業界は、作家・漫画家にアプローチしてみてはどうでしょう。バックアップ体制を整え、全面協力で執筆してもらうのです。完成した作品のPRも積極的に支援します。話題になれば、業界への注目度も高まり、後継者不足も改善されるかもしれません。

業界のみならず、国も支援すべきです。産業の衰退は、日本の財産を失うことでもあります。興味を持ちやすい、注目しやすい、テレビ・漫画を活用した、「職業教育」に取り組むべきです。

“憧れ”は、夢に変わります。その選択肢が多いほど、夢は実現しやすくなります。子どもたちが夢を実現できる社会こそ、明るく生き生きとした生活が送れるのではないでしょうか。

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米選手団が渡航拒否なら五輪は中止。それでも進まぬワクチン接種の後手後手

前回の記事「五輪中止は決定か?放送権を持つ米NBC「聖火リレー批判」が意味するもの」で、東京五輪中止の可能性に言及していた、メルマガ『国際戦略コラム有料版』の著者で日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さん。今回、津田さんは日本のワクチン接種が遅々として進まない理由を挙げながら、菅首相の指導力不足が致命的なレベルだと指摘し、このままでは米国の選手団が渡航拒否した段階で「五輪中止」が決定的になると推測しています。

五輪開催は「絶望的」に

4月5日に「まん延防止等重点措置」が大阪、兵庫、宮城に発令された。このままだと6月には再度、緊急事態宣言発令の可能性も出てきたし、東京は3週間遅れで大阪に続くことになるだろう。

3月22日に東京で緊急事態宣言が解除されたが、先週号「五輪中止は決定か?放送権を持つ米NBC「聖火リレー批判」が意味するもの」でも懸念した通り、新規感染者数の増加が止まらない。そして、大阪、兵庫、宮城で、4月5日に「まん延防止等重点措置」が発令された。

大阪は緊急事態宣言を2月末で解除したが、1ケ月で再度感染者が増えて、「まん延防止」を発令することになった。東京は3月22日に解除したので、大阪と同じく、1ケ月後の5月には「まん延防止」を発令することになる。

大阪ではコロナ変異株が蔓延して、感染者数の半分が変異株となっている。コロナ変異株は感染力が強く、かつ、子供でもかかるように進化している。東京でも、大阪とは違う変異株が徐々に増えている。

ワクチンの認可遅れにより現在、日本国民の1%未満しか接種されていない。ファイザーだけではなく、少なくともJ&Jやモデルナのワクチンを認可するべきである。

米国や英国は約半数の人が接種を受けて、コロナによるロックダウン解除が進んでいる。それに比べると、日本の遅れは致命的なレベルとなっている。

諸外国では、コロナ感染症との戦いということで「戦時対応」をしているが、日本は今でもコロナワクチンの認定を平時モードで行っていて認可しないままでいる。このため、ファイザーのワクチンしか接種できず、ファイザーのワクチンが取り合いになっている。

逆に認可が早いと、副作用などの問題があって日本の評論家に叩かれる心配がある。しかし、他国での接種が進んで、ある程度の副作用が分かった時点で緊急認可すべきである。

世界の接種情報から、アストラゼネカのウイルスベクター・ワクチンは「血栓ができやすい」ということが分かってきた。また、中国やロシア製のコロナ不活化ワクチンを接種してコロナに感染する事例が出ている。こちらも不活化のレベルが重要なのだろう。

といったように、問題があるワクチンの認可はしないことである。しかし、副作用の低いワクチンの認可も「遅過ぎ」である。副作用がないワクチンなどないので、低いレベルなら早く認可すべきだ。

日本人の治験が必要ということでは認可が遅くなるし、コロナでの正常化を大幅に遅らせることになる。

コロナワクチンで、早期にコロナ回復を想定して株価が下がった株に買いが入ったが、第4波が予想されるために、株価は再度下落している。「コロナ被害」業界に光が見えない。

知性の欠如も安倍前首相ゆずり。「まん防」菅政権のドロ船が沈没する日

緊急事態宣言を全面解除してはみたものの、わずか2週間足らずで感染が再拡大、慌てて「苦肉の策」とも囁かれるまん延防止等重点措置の初適用を決めた菅政権。それもこれも東京オリンピック開催のためと言われていますが、はたしてこの状況で五輪を行うことなど可能なのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、新型コロナ対策における菅政権の姿勢を「ズルズル」と酷評し、背景には3つの問題体質があることを指摘。その上で、このままの対応が続けば東京五輪は中止になるとの予測を記しています。

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2021年4月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

4月リバウンド、5月緊急事態、7月感染ピークか?――「まん防」という逃げ腰の対応でますます泥沼へ

全国的な感染状況は、明らかにリバウンドから第4波の爆発へという危機的な様相を示していて、このまま行けば、3月21日の緊急事態宣言の全面解除の前後にすでに多くの信頼すべき専門家が懸念していたように、5月連休明けにも再度の緊急事態宣言、それでも抑え切れずに7月に入り第4波がピークに達することもありえよう。

上昌広=医療ガバナンス研究所理事長は「変異株が主流になれば、夏の流行が拡大し始める4~5月に感染者数が一気に増え、7月の五輪開催時にピークになる可能性が高い。緊急事態宣言下の大会になりかねない」と述べている(サンデー毎日4月11日号)。

そうなる以前の4月2日段階ですでに国際水泳連盟(FINA)は、4月から5月にかけて日本で開かれる予定だった、

  1. 飛び込みのW杯兼五輪最終選考会(4月18日~)
  2. アーティスティック水泳の五輪予選(5月1日~)
  3. オープンウォーターの五輪予選(5月29日~)

の3大会を中止する可能性があることを日本側に通告していた。理由は、一言でいえば日本のコロナ対策の不備で、具体的には、日本側がコロナ対策の費用負担をFINAに求めていること、審判など関係者が入国後に少なくとも3日間の隔離を義務付けていること、などに不満と不安を抱き、一部は渡航を拒否しているためである。

当たり前の話で、日本が感染の抑え込みに見事に成功して、さあ世界の皆さん、安心して日本に来て気持ちよく競技に取り組んで下さいとお迎えし、それこそ“おもてなし”しなければならないというのに、リバウンドから第4波の爆発に向かうかというホストである日本人自身も恐怖せざるをえない状況の真っ只中に、来たいならコロナ対策費を分担し、隔離ルールにも従いなさいというのでは、世界の役員・審判・選手の一体誰が喜んで来るだろうか。

3大会とも五輪予選であり、1.と2.は五輪テストイベント(本番の会場を用いての競技運営の最終予行演習)も兼ねている。これらが中止となると、代表も決まらず〔代替的な決め方はないではないが〕、予行演習抜きのぶっつけ本葉とならざるをえず、結局、少なくともこの3競技については本番も中止となるのではあるまいか。

こうして、日本がコロナ禍での混乱と組織委スキャンダルとの重なり合いでドタバタを繰り返す醜態を世界に晒す中、早くも東京五輪は足元からズルズルと崩れ始めているのである。

 

死をも覚悟。台湾の特急列車脱線事故で日本人乗客が見た地獄絵図

日本でも大きく報じられた、台湾東部の花蓮県で発生した特急列車の脱線事故。多くの死傷者を出す大惨事に、台湾中が悲嘆に暮れています。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、さまざまな記事を引きつつこの事故を改めて振り返るとともに、花蓮県と日本とのつながりの深さを紹介。さらにいち早く被害者に寄り添う姿勢を明らかにするなど、いつもながらのリーダーシップを発揮する蔡英文総統の対応を「万全」と評しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2021年4月4日号外の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【台湾】台湾鉄道の事故の状況と、日本とのゆかり深い花蓮県

日本など80の国や国際組織が台湾の脱線事故を追悼 外交部「心からの感謝」

4月2日午前9時35分頃、台湾で悲しい事故が起こりました。日本でもリアルタイムでニュースが流れてくるので、皆さんもよくご存じでしょう。花蓮県を通る東回りの台湾鉄道「タロコ号」がトンネル内で脱線しました。乗客数496人のうち、現段階で確認されているのは死者54名、負傷者188名。そのうちアメリカ人2名とフランス人1名の死亡が確認されています。日本人の乗客は親子2名のみで、どちらも軽傷とのことです。事故当日は、清明節の連休初日で、多くの乗客は墓参りのため地元に帰る人々でした。

事故の原因は、クレーンを装備した工事用の重機が列車に衝突したことだと、台湾当局は発表しました。事故現場のトンネル付近では、斜面の安全対策工事が行われており、トンネル付近の斜面に停車していた重機が滑落してきて、列車に衝突。バランスを崩した列車は、トンネル内で脱線したということです。

脱線30分前、工事責任者が事務所に入ると…滑り出したトラックが線路脇に滑落

8輌編成の列車で、最も被害が大きかったのは、先頭のほうの車両でした。乗車していた運転手と運転訓練生も死者に含まれています。特に運転士の男性は、結婚して1年余りの新婚だったそうです。

タロコ号脱線 運転士と訓練生が死亡 死者54人に/台湾

ほかにも、乗客についての情報が次々と報じられています。死者のなかには6歳女児もいました。父と姉と3人で乗車し、女児だけが帰らぬ人となりました。父親は、意識のない状態で見つかった女児を「もう一度抱きしめていいですか」と、抱きかかえていたそうです。

台湾特急脱線、6歳女児も犠牲に 父「もう一度抱きしめても」

「衆院選めあて」は明らか。不安だらけの菅首相「こども庁」創設

菅首相が与党からの提言を受け、「こども庁」創設を指示したとメディアが一斉に伝えました。この報道に一番の感想として「選挙」を感じたと語るのは、メルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』著者でジャーナリストの内田誠さん。こどもの問題を一元的に扱う組織は必要でも、警察官僚と警察組織を中心に出来上がった場合は不安もあると指摘。教育格差とこどもの貧困の問題にどれだけ焦点が当たるのか、不透明なことにも不安を覚えているようです。

菅首相が二階幹事長に指示を出した「こども庁」創設を新聞はどう報じてきたか?

きょうは《毎日》から。菅首相が「こども庁」創設に向けて、二階幹事長に指示を出したとのニュース。《毎日》は2面に掲載しています。「こども庁」にはちょっと唐突感があるので、いつから登場した言葉なのか検索を掛けてみました。すると…。

《東京》は紙面掲載記事もサイト内も0件。《朝日》はサイト内が4件、紙面は0件。《読売》は紙面が0件でしたが、サイト内には488件という嘘のような数字。これは多分、サムネイルまで拾ってきた結果なのか、とにかくこれでは役に立ちません。唯一使えそうな《朝日》のサイト内4件(実質3件)を見ていきたいと思います。

まずは《毎日》2面の記事の見出しと【セブンNEWS】第4項目の再掲から。

首相「こども庁」検討
自民提案 準備組織設置を指示

菅首相は自民党の自見参院議員らから「こども庁」創設を求める提言を受け、二階幹事長に児童虐待や教育格差など、子どもに関する諸課題に一元的に取り組む司令塔発足に向けた準備組織を設置するよう指示。次期衆院選の公約に盛り込み、目玉政策化する狙いか。

自見英子参院議員は、自民党内の少子化対策に関する勉強会のメンバー。政府は提言を「骨太の方針」に盛り込み、2022年度予算案への反映を目指すという。専任の閣僚を置き、省庁横断でこどもに関する情報を一元的に把握し、政策立案や関連省庁との調整などを行う。

●uttiiの眼

選挙が近い…というのが第一の感想。こどもの抱える諸課題を一元的に担う組織は必要と思われるが、記事の中からは「こどもの貧困」という問題がハッキリとは見えていない。「格差」のなかに含まれているのかもしれないが、真っ先に「課題」として意識されることの1つであるべきだ。

また、「省庁横断で虐待や自殺、不登校などこどもに関する情報を一元的に把握」というあたりには、「管理」に伴う不安も過ぎる。組織が警察官僚と警察組織を中心にしてできあがった場合に、懸念が強まるかもしれない。

【サーチ&リサーチ】

*最初の2件は、今を遡ること5年近い、2016年6月と7月。

2016年6月21日付
7月の参院選での、新党改革(荒井広幸代表)の公約の中に、「チャンスある社会づくり」との項目があり、「最低賃金を1000円に近付ける」ことと並んで、「「こども庁」設置」が掲げられている。

*中身の説明は特にない。7月の記事もこの公約に関するもので、説明はない。
*新党改革は、この選挙で東京選挙区に候補者を擁立したが落選。比例区も荒井代表含む9人全員落選。その結果、政党要件を喪失し、その後消滅した。

ミャンマーの犠牲者増加が、なぜ中国を利することになるのか?

ミャンマーでは国軍が弾圧姿勢を強め、3月中に市民の死者が500人を超える事態となっています。日本政府もついに国軍を非難するコメントを発出するに至りましたが、ミャンマー軍の姿勢を転換させるには、中国の動向が鍵を握りそうです。メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストの小川和久さんは、中国にとってミャンマーがいかに戦略的に重要な位置にあるかを解説。死者数が天安門事件の公称死者数を超えたことで、軍部へ働きかけをする可能性が高まったと注目しています。

ミャンマーの犠牲者増を中国は利用するか

ミャンマーの軍事クーデターから2カ月。軍の強行策はエスカレートするばかりで、人権団体によると死者は30日現在、500人以上にのぼっています。

米国はミャンマーとの貿易と投資の協定に基づく協力関係を停止し、ミャンマー軍に関係する企業の在米資産を凍結しました。及び腰だった日本政府も3月29日、加藤勝信官房長官が市民弾圧を厳しく非難するとコメント、経済関係の見直しを示唆するに到りました。今後、国際社会がどのような形でミャンマー軍の姿勢を転換させるのかに関心が集まっています。

なかでも中国の動向は注目の的です。中国は今年1月、王毅外相を派遣し、ミャンマーとの関係強化の姿勢を強調しました。昨年1月には、習近平国家主席もミャンマーを公式訪問しています。

中国側は、与党NLD(国民民主連盟)を率いるアウンサンスーチー国家顧問側だけでなく、軍のトップであるミン・アウン・フライン司令官とも等距離外交を進めてきました。総選挙で惨敗した軍側に対しても、中国製武器の売却に便宜を図り、中国の影響力を維持してきた訳です。ミャンマーという国は、それほど中国にとって重要な戦略的位置にあります。

そのうち最も重視してきたのはオイルルートの確保です。中国は中東産原油の大部分をタンカーで輸入していますが、南シナ海の領有権をめぐって米国などと緊張が高まった場合、海上輸送ルートは使えなくなります。航路を封鎖される以前に、西側諸国からチャーターしているタンカーの多くが提供されなくなる可能性があるからです。

そうした事態に備える意味もあって、中国はミャンマーからパイプラインで雲南省などに原油と天然ガスを供給するルートを建設してきました。タンカー輸送が1バレル1ドルほどなのに対し、パイプラインは2倍以上のコストがかかりますが、喉元を締め上げられるような事態にあっては、パイプラインは重要な意味を持ちます。

このパイプラインのリスクは、軍だけでなくミャンマー政府とも対立するカチン族など少数民族による破壊活動です。中国としては、アウンサンスーチー側の政府が事態を安定させるのに期待する一方、場合によっては軍の強行策でパイプラインの安全を図ることが必要で、嫌でも、二股膏薬のように見えようとも、両者との関係を維持せざるを得ないのです。

そこで今回の軍の強硬姿勢による多数の犠牲者の問題ですが、中国はこれをどのように自国の利益に活用するか思案していると思われます。ミャンマーの犠牲者は、既に中国が公表している天安門事件の319人を上回っています。これは、ミャンマーで犠牲者が増えるほどに、人権問題や民主化弾圧について中国を非難する場合にも、天安門事件が大きく取り上げられることが減っていくことを意味しています。

中国の立場に立つとき、天安門事件の公称の犠牲者数を出し、その後の中国の国際的な立場を教訓とするよう、ミャンマー軍部に働きかけ、強行策を転換させて国際的な評価を手にし、同時にミャンマー軍部への影響力を強化することもひとつの選択でしょう。中国がどの段階で行動を起こすのか、政治のリアリズムの立場から冷静な視線が注がれています。(小川和久)

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コロナ禍のNYで日本人が営む「お弁当屋さん」が売上を伸ばした秘訣

新型コロナウイルスのパンデミックにより、長い長いロックダウンを経験したニューヨーク。1日3000食提供可能なお弁当屋さん「BentON」は、街からオフィスワーカーが消えたことでほとんど売上がなくなったそうです。そんな危機的状況で、日本人オーナーが打って出て見事に成功した新たなビジネス展開とは?『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』著者で、NY在住人気ブロガーのりばてぃさんが伝えてくれました。

BentONのミールキットが美味しすぎました

新型コロナのパンデミックで私たちの生活が大きく変わり、それに伴い食生活も変化。その結果、飲食業界も新たな商品やサービスを提供しないと生き残れない状況に…。そんな逆境を経て、売上を大きく伸ばしている飲食会社の1つのがBentOn(ベントオン)さんです。

BentOnはもともとお弁当などをNYで販売していました。日系スーパーに卸したり、オフィスから注文を受け日々のランチのためのお弁当を販売したり、店舗展開もしていました。数年前の記事によると、1日3000食の生産が可能なセントラルキッチンを持つ他にミッドタウンと金融で有名なウォール街にも店舗展開していました。

ご参考:
セントラル・キッチンについて~biz’16
創業の背景~COURRIER-JAPON

お弁当屋さんで数店舗も展開していたのはこのBentOnだけでしたし、今後、他店舗展開とかフランチャイズなど事業展開について取り組み進めていたはず。

そんな矢先にパンデミック勃発。オフィスワーカーたちのほとんどがリモート・ワークとなります。そう、BentOnが店舗を出していたミッドタウンとウォール街はゴーストタウンのようになってしまったのです。当然、他のエリアにある企業さんからのお弁当の注文もピタっと停止。まったくお客さんが来ない状況に…。

BentOnの古川社長にはクラブハウスの飲食のルームでお話してもらったことがあるのですが、その際に仰ってたのは、「うちの商品に問題はないのに(味や質の変化なく)、お客さんが来ないということは人々の生活が変化したということ。だからロックダウンになってから注文がなくなり、時間ができたので人々はいまどこにいるのか?どこに商機があるのか考え調べました」…といったこと。

いろいろ調べ考えた結果、これまで店舗に来てもらって販売したり、オフィスからの注文を受ける需要は無くなった、自宅にいる人たちにどうやって届けたらいいのか考えたそうです。そして生まれたのが、「和食のミールキット」です。

で、今回いろいろご縁ありまして、BentOnさんからミールキットをご提供頂きました。早速食べたところ、めちゃくちゃ美味しかったので、アメリカにお住まいの方はぜひ食べてみてください。近々ブログのほうに動画と写真付きでご紹介予定ですが、ミールキットは以下をご参照。

1品ずつ真空パックされたものを指定の時間湯煎にかけるだけで食べられます。おすすめはご飯も一緒になっているセット。現在受け付けている、鮭の粕漬け焼きと彩り野菜五目煮セットは品数も豊富なのでかなり満足します。

ご参考:
BentOnのミールキット

『しくじり先生』ディレクターが明かす、デキるカメラマンは「耳がいい」ってどういうこと?

普段何気なく視聴しているバラエティ番組ですが、そこにはたくさんのプロフェショナルのさまざまな職人技が駆使されていることをご存知でしょうか。今回のメルマガ『テレビ解体新書』では、「しくじり先生」などを担当するフリーのテレビディレクター・宮本大輔さんが、カメラマンのスゴ技を紹介。彼らはいかにして「次に笑いが起こるタイミング」を読んでいるのでしょうか。

優秀なカメラマンは耳がいい(メルマガ第222号)

普段、収録では多くのカメラを使い撮り分けながら番組を作っています。しかし、多くのカメラがあるといえ、出演者の人数分のカメラはありません。例えば「しくじり先生」は先生1人・生徒6人、合計7人のテレビタレントを計6台のカメラを使って撮りわけています。

1カメ=先生1sカメラ
2カメ=生徒の左サイド3人
3カメ=生徒の右サイド3人
4カメ=生徒全員グループショット
5カメ=生徒横からのカメラ
6カメ=生徒ごし先生の全員をとらえたカメラ(クレーン)

といった具合に。それで、上記で言う2カメと3カメは話をしている出演者によって3sから1sにズームしたり、また逆に1sからズームアウトして3sしたり、業界用語で「よりひき」をしています。

この「よりひき」をするカメラはとても技術が必要とされます。その理由は「笑い」が起こるコメントの時、その人の1sにしていないといけないからです。

このカメラマンの技量、当然のように人によって力量が違ってきます。放送に流れることは決してありませんが、カメラワークをしくじったりしたら画面全部を管理しているサブコンから「怒号」が飛ぶことも多々あります。当然、大事な場面で、そのタレントの1sを逃していたら、ディレクターである僕も怒ります。

でも考えてみましょう。数多くのタレントさんがいる中で会話の流れから「この人だ!」と1sにカメラを合わせるのって大変だと思いませんか?特にバラエティ番組において「合わせられる人」は売れっ子カメラマンです。フリーの人も少なからずいます。

では、合わせられるカメラマンと合わせられないカメラマンは何が違うのでしょうか?

正解は「耳」です。優秀なカメラマンは「耳」がいいのです。

この耳の違いは特にバラエティの番組で重要です。丁寧に説明すると、優秀なカメラマンはタレントの会話に神経を傾けています。タレント同士の会話のやりとりから、「笑いが来るのはココだ!」と狙いをつけて笑いが起こる1sに合わせにいきます。

しかし、台本があってないような世界のバラエティ番組。「タレント同士の会話に神経を傾けろ」と言われても「笑いが来るのはココだ!」と、未来を予測するのは至難の業であるともいえます。

どうしているのか?