欧米でCBD(カンナビジオール)関連産業が急成長する理由と可能性

古来日本人は「麻」を衣服や様々な道具などに巧みに利用し、生活を営んできました。しかし、現代では、「大麻草栽培」や「大麻所持」による逮捕などのイメージもあってか、なんとなく遠ざけたほうがいいと思っている人の方が多いのが現実です。しかし、世界ではまったく逆の流れが起きているようで、『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』の著者でNY在住のりばてぃさんは、さまざまな広がりを見せながら急成長しているCBD関連などのビジネスの現状をレポートしています。

マリファナとは違うCBDとヘンプの可能性

(1)CBDとは?

今週、ブログのほうでCBDに関する興味深い情報をご紹介した。

ご参考:
ニューヨーク初”CBD”入り炭酸水”Recess”(リセス)のPop-up店
米国“CBD”関連ビジネス市場、わずか3年で約40倍に急成長、2022年には220億ドル(2兆4,200億円)へ?!

せっかくなので、ブログには書ききれなかった「投資も盛り上がってますよ」というお話をお伝えしておこうと思う。

まず、CBDとは何ぞや?というのを整理すると、『カンナビジオール』(Cannabidiol)の略称で、ヘンプ(Hemp)という大麻(Cannabis)の一種から抽出される(気分がハイになる)精神活性作用のない成分のこと。日本で麻薬取締法で逮捕される、いわゆる大麻の『マリファナ』とは違う。

CBDやヘンプとマリファナの違いを決めるのは、『テトラヒドロカンナビオール』(THC)という物質の量で、通常、マリファナには10~15%ほどのTHCが含まれており、CBDやヘンプは0.2~0.3%以下となっている。

マリファナのようにこのTHCの含有量が多いと、精神の活性作用(いわゆるハイな気分)依存や乱用に繋がるということで、日本では麻薬取締法で規制されている。ちなみにアメリカでは州によっては(アメリカは連邦で取り締まる法律以外に州ごとの州法もあり、影響が高い)マリファナの使用が解禁されているところもあり、以下のリンクからその状況を確認できるようになっている。色分けは、濃い緑が合法(Legalized)、緑が医療と解禁(Medical and decriminalized)、濃い黄緑が医療のみ(Medical)、黄緑が解禁(Decriminalized)、薄い黄緑が完全に違法(Fully illegal)。 ニューヨークの場合は、医療目的では使用が可能だが、解禁は条件つきとなっている。
MAP OF MARIJUANA LEGALITY BY STATE

医療目的で使用されているマリファナがあるように、THCの含有量が非常に少ないCBDやヘンプは、不安(社交不安障害)やうつ病を和らげるサプリメントとして、ここ1~2年、アメリカで急速に注目を集めている。 ただし、使用や服用については個々人によるところがあるため、今後、普及が進むにつれて適応問題などが出てくる可能性はあると思われる。

1週間で進化の系統を再現する「胎児の世界」が示す人間の可能性

メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』を発行するジャーナリストの高野孟さんは、「インテリジェンスを発揮させるためには、人間が進化の最終段階で獲得した言語機能や論理的思考のみでは不十分である」と、哲学者パスカルも忘れていた「進化の記憶」を再現する「胎児の世界」を自身のメルマガで紹介しています。そして、人間が心身ともに高みへと到達するためには、進化の歴史を忘れてはならないと指摘します。

自分の祖先は魚類や爬虫類だったことを思い起こさないと──インフォメーションとインテリジェンス《その4》

このシリーズの第1回で、インテリジェンスは直感力、想像力、論理力の三角形の中に宿ると述べ、第2回ではそれがポール・マクリーン『3つの脳の進化』の言う爬虫類的な反射脳、前期哺乳類的な情動脳、新哺乳類的な理性脳に照応しているのではないかと指摘した。 その3つの脳が本能、感情、理性を司って三位一体脳をなしているというのに、これまでの認識論は、新哺乳類的な理性脳である大脳新皮質の言語機能や論理的思考にばかり過大な期待を寄せて袋小路に入ってしまった、とマクリーンは言う。

さて、生物進化の長い歴史が重層的に埋め込まれているのは、脳だけではない。ヒトを含むすべての動物のからだには、30億年前にこの地球で生命が誕生して以来の進化の歴史が「生命記憶」として埋め込まれ受け継がれていると、三木成夫『胎児の世界』(中公新書、83年刊)は述べている。

●固体発生は系統発生を繰り返す

地質年代で言う始生代に多細胞動物の進化が始まり、原生代の海に原初の無脊椎動物が現れるが、それはホヤのようなもので、体軸は垂直で上に向かって口を開けた腸が尾の部分で海底に着地しているほとんど植物に近い姿をしている。

ところがそれが、波に揺られて口を開けて食物を待つだけでは飽き足らなくなり、横倒しになって海底から離れ、獲物に向かって泳ぎ寄っていくようになり、4億8000万年前の古生代シルリア紀に今のヤツメウナギのような最初の脊椎動物が誕生する。それが1億年かけて鰭と顎をもつ魚類に進化しさらにその一部は古生代終わり近くに両生類に変わる。次の中生代は恐竜≒爬虫類の時代で、その終わりに哺乳類が一挙主役に躍り出て新生代を迎えた……。 という、魚類→両生類→爬虫類→哺乳類という系統発生の進化史の概略は誰でも知っているけれども、その痕跡が実は、我々1人1人が母親の胎内に宿ってすぐに成長し始めて10カ月後に誕生するまでの胎児の個体発生の過程に、ものの見事に再現されているという驚天動地の事実を説いたのが三木前掲書である。「胎児は、受胎の日から指折り数えて30日を過ぎてから僅か1週間で、あの1億年を費やした脊椎動物の上陸誌を夢のごとくに再現する」。 

カラダの黒ずみ「色素沈着」でわかる長年の疲労。早めの解消を

皆さんは、ご自分の顔色、日々確認していますか?全身の肌の色は気にしていますか?メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者、のぶ先生によれば、顔色は2~3日前からの体調が出て、黒ずみ(色素沈着)は何年越しかのたまったカラダの疲れがそこに現れているのだそうです。まずは、よくあるカラダに黒ずみについて、考えられる原因を教えてくれました。

色素沈着は疲労の目安

【色素沈着とは】

長年無理がかかったカラダの場所って、他の肌の色と比べて黒くくすんでいることがあります。そんな黒ずみのことを「色素沈着(しきそちんちゃく)」とよびます。

【色素沈着エトセトラ】

  • 長い間座りっぱなしの人は、「お尻の坐骨」がイスにあたるあたりが黒く変色しています。
  • がんばって、カラダに鞭打って過ごしてきた人って、「腰のベルトのあたり」が黒く色素沈着しています。
  • 精神的に我慢をかさねてきた人は、「肩甲骨」のあたりがやっぱり黒く色がついている。
  • 気が向かないのに、人から頼られやらされることの多い人は、「ひざの下」が黒く目立ちます。
  • 他人に頼られ寄りかかられて、がんばって人のことを支えてきた人は、「首肩のつけ根」のあたりが黒く変色しています。

【長年の疲れは、こまめに解消】

心とカラダはつながっています。肌の色が変わるほど、気持ちのストレスを抱えているようなら、人との過ごし方や時間の過ごし方を変えていく必要があります。

肉体疲労が慢性化している人は、休憩時間を増やす工夫が必要ですね。肌の色はカラダからのメッセージ。わかりやすいのは顔の色。顔の気色、血色がよければ元気のサイン。

顔がくすんで見える日は、寝不足や心の負担でカラダが疲弊しているサインです。顔色はその日から2~3日前の体調を示してくれますが、色素沈着は何年越しかのたまったカラダの疲れ

わかっていてため込んでいるカラダの疲れをそのままほっておくことは、さきざき体力でカラダが支えられなくなった時、最初に故障する原因です。わかっているカラダの疲れは、原因を明確にして取り除くことができます。

大事な大事な自分のカラダ。時々鏡で全身の「色」、気にしてみてあげてくださいませ。

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鹿児島で大王川が決壊。災害級大雨に気象庁「命を守る行動を」

気象庁は3日、前日同様に緊急の会見をおこない、「九州を中心に続く大雨について特別警報を出す可能性がある」と発表。大雨、土砂災害、浸水、洪水に厳重な警戒を呼びかけた。また、朝日新聞福岡報道センター九州朝日放送などによると、鹿児島市和田を流れる「和田川」が一時氾濫したと報じている。また、国土交通省の「川の防災情報」によると、南さつま市の「万之瀬川」が3日14時頃に避難勧告等の発令の目安となる「氾濫危険水位」に到達したと警告。「万之瀬川の堤防決壊等による氾濫により、浸水するおそれがあります。市町村からの避難情報を確認するとともに、各自安全確保を図るなど、適切な防災行動をとって下さい」と呼びかけている。そして、日本テレビは同日16時半ごろ、鹿児島県南さつま市で「大王川」が幅20mにわたって決壊したと報じた。

このまま夜にかけて、さらに雨足が強くなることも懸念されており、気象庁は「自分や大切な人の命を守るための行動を」と自主的な避難をうながしている。

ツイッター上でも、今回の九州の豪雨に関してさまざまな動画や画像などが投稿されている。

Twitter上の投稿


※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source:気象庁朝日新聞福岡報道センター九州朝日放送国土交通省

Photo by: 気象庁「大雨警報(土砂災害)の危険度分布 」

日本の悪癖を象徴。「黒い就活スーツ」をすぐに辞めるべき理由

これまでも「日本企業に蔓延する『ビジネス謎ルール』が国の衰退を加速させる」等で、日本企業が抱える問題点を指摘し続けてきた米国在住の作家・冷泉彰彦さん。今回冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、学生たちが就職活動時に黒いスーツに身を包むという「文化」を今すぐ止めるべきとし、その理由を記しています。

就活の黒スーツ、一刻も早く断ち切らねばならない理由

別に学生を批判するつもりはありません。限られた予算の中で、汎用性を考えれば「黒」になるという極めて現実的な判断は、当然といえば当然だからです。

そうではないんです。バブル期のように、灰色やネイビーもいいじゃないかとかそんな話ではありません。

とにかく就活の時点では、就活生は学生です。だったら、スーツ姿ではなく、自然体のカジュアルでいいんじゃないでしょうか?無理に就活スーツを着るという文化これは一刻も早く止めるべきです。

何故なのでしょうか?

それは、スーツを着て、ぎこちない尊敬語を使い、謙譲語を操る中で「私は旧世代の経営者に服従します反抗するような危険人物ではありません」ということを必死にアピールするという「就活コスプレゲームがもうオワコンだということなのです。

そんなことをやっているから、紙と日本語の事務をヤメられず、長時間労働やパワハラ、マタハラ、パタハラがヤメられず、その結果として、先端技術は空洞化し、先進国中最低の生産性にあえいでいる、もうこのままでは日本経済は終焉です。

その象徴が就活スーツではないかと思うのです。

歴史で言えば、黒船が来て薩長同盟ができて、もう幕府は風前の灯なのに、裃(カミシモ)を着て、江戸城に登城して将軍に「ハハー」とひれ伏している…西郷軍はもう品川に迫っているのに…という感じでしょうか。

とにかく、その象徴が黒スーツであり、下らない「御社が第一志望」「本当ですか?」というコスプレ対話劇という「面接」というわけです。

日本型の組織にも、仕事の進め方にもいい点がある…私ですら、長いことそう思ってきました。でも、もう底が抜けたんですもうダメです。一刻も早く、この黒スーツをヤメていただきたいです。というか、新卒一括採用をヤメて学生の即戦力スキルを客観評価して専門職というジョブ型採用するという仕組みをスタートさせねばダメです。

と言いますか、もう渋谷系のテック企業などはこっそり始めているんです。ということは、新卒一括採用とか総合職採用とか言っている企業は、もうその時点でオワコンなんじゃないでしょうか?

日本の大企業がちっともイノベーションを起こせない決定的な理由

一昔前には思いもよらなかった新しい技術や製品が日々の生活に次々ともたらされる今、大企業にも変革が求められる時代となっています。そんな中にあって、「どうやったらイノベーションを起こせるか」という日本企業からの相談が増えてきているというのは、世界的エンジニアでアメリカ在住の中島聡さん。中島さんは今回、自身のメルマガ『週刊 Life is beautiful』で、相談者に対して面と向かっては言わない「厳しい現実」に即した回答を記しています。

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2019年7月2日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール中島聡なかじまさとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

シリコン・バレーの空気

ここ数年、日本の大企業の人から「どうやったらうちの会社でもイノベーションを起こせるか」という相談を受けることが増えています。

質問が「なぜ日本の大企業はイノベーションを起こせないのか」であれば、終身雇用制、サラリーマン経営者、合議制、多すぎるミーティング、天下り、出る杭を打つ文化、膨大な時間をかけたエビデンス作り、など箇条書きにして明確な答えを示すことも可能ですが、「どうやったらイノベーションを起こせるか」の答えは簡単ではありません。

突き詰めて考えれば、イノベーションを起こすのは「こんな世界を実現したい」「こんなライフスタイルを人々に提供したい」という誰かの熱い思い」なのです。

しかし、イノベーションのアイデアは、先進的であればあるほど、大半の人にとっては「突飛で理解できないもの」であり、合議制でものを決めようとすると、「そんなもの作れるはずがない」「そんなもの作っても、誰も喜ばない」「売上に結びつくとは思えない」と反対されて潰されてしまいます

多くの従業員を抱え、既存のビジネスと数多くの顧客、株主を抱え、かつ、鶴の一声で物事を決めることが出来たカリスマ創業者が去り、会社のオーナーでもない「サラリーマン経営者が経営する大企業において、そんなイノベーションをどうやって起こすのか、というのは、本当にとても難しい問題なのです。

日本の会社にありがちな「社長直轄の新規事業開発部」は、発想としては面白いのですが、そこに配属される人たちが典型的なサラリーマンばかりなので、なかなかうまく行きません。私はしばしば、そんな新規事業開発部に配属された人から、「何かアイデアをいただけませんか?」と相談されますが、私から見れば、そもそも「こんなものを作りたい!」という熱い思いを持っていない人を新規事業開発部に配属した時点で失敗が決まっています

もう一つのダメな例が「形だけのシリコンバレー・オフィス」です。「イノベーションを起こすにはシリコンバレーの人材との交流が必要」という気持ちでオフィスを開設するのでしょうが、日本の典型的なサラリーマンを、シリコンバレー・オフィスに駐在させたところで、本当の意味での「シリコンバレーの空気に触れることは出来ません

シリコンバレーでは、「Googleで3年、Facebookで2年働いたエンジニアが、Google時代に上司だった人が作ったベンチャー企業からリクルートされる」、「Ciscoで5年働いていたエンジニアが、自分が作りたいものを作らせてもらえないので、同僚と一緒に会社を飛び出して会社を作る」、「作った会社を売却したエンジニアが次に何を作ろうとしているのか知るためにVCの重鎮がお茶に誘う」のようなことが毎日のように起こっており、そこに流れる人材のエネルギーこそがシリコンバレーをシリコンバレーたるものにしているのです。

これは、AmazonとMicrosoftがあるシアトルでも同じですが、ベンチャー・ビジネスに少しでも関わりがある人同士が出会う時には、必ずと言って良いほど、「この人は一緒に働く価値がある人だろうか」「この人が働く企業は今後、爆発的に伸びる可能性があるかどうか」「この人を通して、自分のキャリアアップに結びつく人材ネットワークを拡大することが出来るかどうか」などの品定めをお互いにしているのです。

そして、「この人と付き合う価値がある」とお互いに思えば関係は何年、何十年に渡って続くし、そうでなければ名前すら覚えてもらえないのが、この業界なのです。

先日も、シリコンバレーで上場したばかりのベンチャーで働く人とゴルフをしたのですが、ゴルフをしながら二人で話したのは、どこにビジネスチャンスがあるとか、次は一緒に働くとしたら何をするか、ばかりでした。側から見たら、「ゴルフを楽しんでいない」ように思えるかも知れませんが、これが私たちのゴルフの楽しみ方なのです。

巧妙に仕組まれた戦略。外国人が日本のドン・キホーテに夢中な訳

耳に残るテーマソングにおもちゃ箱をひっくり返したような陳列。所狭しと並べられた商品の幅は広く、「ここに来さえすれば何でも揃う」と思わせてくれる…。圧倒的な人気を誇る「ドン・キホーテ」ですが、その全国各地の店舗に今、外国人が押し寄せているといいます。いったいなぜなのでしょうか。無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者で人気コンサルタントの佐藤きよあきさんが分析しています。 

なぜ、外国人は「ドン・キホーテ」に魅了されるのか?

全国各地の「ドン・キホーテ」に、外国人が押し寄せています。大都会はもとより、観光地、地方の店舗にまで、アジアを中心とした外国人の姿が見られます。「ドン・キホーテ」のどこに魅力を感じているのでしょうか。

日本人である私もその楽しさに惹かれ、たびたび訪れてはいますが。何といっても、店内で商品を見ることが楽しいのです。笑える商品、驚く商品、感心する商品……。変わったもの、面白いものばかりで、ついつい長居をしてしまいます。外国人も私と同じ感動を味わっているのでしょうか?

さまざまなメディアで、「ドン・キホーテ」を利用する外国人の感想が伝えられています。それを見ると、日本人よりもっと大きく感動し狂喜しているとさえ思えます。

まず口から出てくる言葉は、「クールなものがいっぱい」。つまり、“イケてる”“カッコいい商品がたくさん並んでいる、ということです。外国人の彼らにとっては、日本製品の質の良さは当然として、売り場に並んでいる商品のアイデアやデザインすべてが、“クール”なのです。そんな商品が所狭しと並ぶ中から、自分の欲しいものを探し出すことを楽しんでいるのです。

「ドン・キホーテ」は、探し出す楽しさを演出するために、敢えてぐちゃぐちゃ感のある煩雑な陳列をしています。欧米にはない、アジアンチックな売り場を作っているのです。そこには、「美容・健康」「雑貨」「家電」「ファッション」「ブランド品」「インテリア・家具」「スポーツ・アウトドア」「ペット」「車・自転車」「玩具」「食品」「コスプレ衣装」まで揃っています。「ドンキに行けば何でもある」という情報が、外国人の間に流れているくらいです。すなわち、外国人が集まって来るのは、口コミが広がっているからだと言うことができます。

しかし、この口コミは自然発生的なものではありません。「ドン・キホーテ」が自らの意思で、企てたものなのです。海外からの観光客が増えることを見越し、店舗を外国人対応に変えていったのです。

  • 店内には、外国語表記を掲げる
  • アジア人スタッフを増員する
  • 外国人を呼ぶための専門プロジェクトチームを作る
  • 外国人向けの情報発信をする
  • 観光地と連携して、ツアーを組む
  • DUTY FREE SHOPの認可を受ける
  • 中国の企業連合が運営する
  • オンライン決済システムを導入する

こうしたきめ細かな対応策を講じた結果が、いまの賑わいに繋がっているのです。すべてが巧妙に仕組まれた戦略だったのです。

しかし、外国人がその“ワナ”に引っ掛かった、というわけではありません。根本的には、お店が楽しいからです。「あそこへ行けば、何かある」という期待感です。知らなかった日本の文化に触れることができるのです。クール・ジャパンがたくさんあるのです。そんな感動を味わうために、集まって来るのです。

私も海外に行くと、地元の市場やスーパーマーケットに必ず行くことにしています。その土地の文化を知るには、もっとも適していると思うからです。それと同じで、外国人が日本の文化を知るためには、「ドン・キホーテ」のような“雑多な”お店が最適なのです。

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「新しい」はなぜ「あらたしい」ではないのか。正しさとは何だ

自分では「正しい」と思っていてもまわりがそうは受け止めてくれないこと、よくあるケースですよね。そもそも「正しさ」とはどういうことなのでしょうか。今回の無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』では現役教師の松尾英明さんが、言葉の正しさに対する考察から、批判的思考を養うことの大切さを論じています。

「新しい」は何と読むのが「正しい」か

言い間違い。読み間違い。人間なら、当然ある。当然あるのだが、これを影響力のある人がやるとそれが正しいことになる

言語の世界は、これが顕著に出る。

着替える」。何と読むか。これは「きかえるが本来の読み方としては正しい。教養ある年配の方だと「きかえる」と言うことが多い。

しかし、今はきがえるの方が主流である。だから「きかえましょう」と言うと違和感が出る。だから、学校教育であっても「きがえる」がよいことになっている。なぜかというと、それが「一般的だから正しい」ということである。多数の人がそう使い続けてきたから、「数は力なので正しくなったといえる。

「スマホ」。何の略か。言わずもがな「スマートフォン」の略である。しかし「スマフォ」とは言わない。あくまで「スマホ」である。元の言葉云々は脇に置いて「言いやすいから」である。

2年生の新出漢字に「新」がある。訓読みに「新た」(あらた)や「新しい」(あたらしい)がある。この二つの読み方は、これを初めて読む2年生にとって「違和感」である。「新しい」は「新た」(あらた)からして、「あらたしい」ではないのか。これも、誤用が転じて正しくなった言葉の一つだという。「あらたしい」が本来の読み方らしい。しかし当然、テストでそう書いたら、「×」である。本来正しいけれど、「×」である(参考文献『違和感のすすめ』松尾貴史著 毎日新聞出版)。

世の中は、こういう仕組みである。その時代の多数の賛成を得たものはとりあえず正しい」ことになる。

好きか嫌いかは自分が決める良いか悪いかは時代が決める正しいか正しくないかは歴史が決める(師の野口芳宏先生から直接学んだ言葉である。福岡のとある方の言葉らしい。次のH.P「想片拾遺 折々の記」にも書いてある)。

「正しさ」というものも、危ういものである。本当の「正しさ」なんて移ろうものである。歴史の裁きを受ける中で変わるし、時の為政者によっても変わる。ヒトラーの時代におけるドイツ国内の正しさとは何だったのかと、考えるまでもなくわかる。

時代によっても変わる。ある時代に正しかったものが、次の時代には正しくなくなることもある。逆もある。「天動説から地動説」も「アメリカ大陸発見」も全部そうである。みんなが「馬鹿じゃないの」と言ってたことが、正しかったとわかると、急に掌を返すこともある。

正しさを考えすぎて執着しゅうじゃくすると生きにくくなる。周りと調和しなくなるからである。しかしながら、「これは違うのではないか」と腹のどこかで違和感を持つことも時には大切である。

偉いあの人の言っていることも、間違っているのではないか。あるいは、自分の考えの方こそが間違っているのではないか。そういう「批判的思考」(クリティカルシンキング)をもつことで、見えるものが変わる。

これからの時代を生きる子どもたちにも、何でも鵜呑みにせずに自分の頭でまず考える力を育てるようにしたい。

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通信社「書き得」記事が示す、ジャーナリズムを成熟させる必要性

6月23日に共同通信が配信した北方領土に関するプーチン大統領の発言を受けた署名記事について、書きっぱなしの「書き得」記事との印象を受けると厳しい目を向けるのは、メルマガ『NEWSを疑え!』の著者で軍事アナリストの小川和久さんです。小川さんは、安倍首相の失敗を強調したいために、言外の意味を汲み取ることなく自説を声高に書き立てるその姿勢に、日本のジャーナリズムの未熟さを感じ憂えています。

プーチンが使った「計画」という言葉

実刑の確定した男が神奈川県内を逃げ回るなど、色んなニュースが大きく取り上げられていますねぇ。私も、そうしたニュースに対してコメントしたいことは山ほどあるのですが、今回は、その中に埋もれている気になるニュースを取り上げてみたいと思います。

6月23日に配信された共同通信・太田清記者の長文の記事は、「北方領土引き渡し拒否「公約」、安倍政権が招いた結末」との見出しを掲げ、安倍首相の対ロ外交の失敗をやり玉に挙げています。 同じプーチン大統領の発言を取り上げた他社が「北方領土「引き渡す計画はない」プーチン大統領、訪日前に表明」(東京新聞)、「プーチン大統領北方領土、「ロシア国旗を降ろす計画はない」国営放送番組で」(毎日新聞)の見出しなのと比べ、別の発言を取り上げた記事ではないかと思われるほど攻撃的です。とりわけ毎日新聞の記事は、ロシア国営のタス通信の記事を使っているもので、共同通信の記事のほうがロシアの通信社の記事ではないかと思ってしまうほど、客観的な印象があります。 以下、共同通信の記事のさわりの部分を紹介しておきましょう。

「ロシアのプーチン大統領は22日放映のロシア国営テレビの番組で、北方領土でロシア国旗を降ろす『計画はない』と断言、日本への引き渡しを拒否する考えを明確にした。プーチン氏が公の場で、これほど明確に『北方領土を渡さない』と明言したのは、少なくとも、昨年11月のシンガポールでの安倍晋三首相との首脳会談で日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意、日本側で領土問題解決への期待が高まってからは初めてだ。交渉担当者のラブロフ外相は強硬姿勢を繰り返してきたが、大統領の発言は重みが違う」

「今回の大統領の発言を受け、いつものようにプーチン氏が『領土問題で日本をけん制』したと報じたメディアもあったが、けん制などという甘いものではない。ロシア国民に対し、金輪際、領土を引き渡すことはないと『公約』したに等しい」

「発言はロシア国営テレビのニュース番組『ベスチ・フ・スボーツ(土曜日のニュース)』でのインタビューで行われた。同番組は日曜日の『べスチ・ニェジェーリ(1週間のニュース)』と並ぶ国営テレビの看板ニュース番組で、著名ジャーナリストのセルゲイ・ブリリョフ氏が司会している。」