「その商品は売り切れです」の後「しかし」がつく店が売れる理由

 欲しい商品があってお店に足を運んだものの、「在庫切れです」と言われてしまい、そのままショップを後にする…、そんな経験、ないでしょうか。このような販売員の接客を「非常にもったいない」とするのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは自身のメルマガ『販売力向上講座メールマガジン』にその理由を記すとともに、そんな場合の理想的な応対を紹介しています。

「ありません」は愚策

接客をしている時に、お客様の要望に合う商品が無いという場合があります。「こういうのが欲しいんですけど」と言われている、「こういうの」が、自店での取り扱いがなかったり、売り切れてしまっていて、もう在庫が残っていないというような場合です。

こういう時、あなたはお客様にどのように伝えていますか?

最近、あるお店でも似たような状況になりました。私が客側だったのですが、店内にあった商品を指して、「これが欲しいんですけど…」と伝えると、店員さんが探してくれました。しかし、サイズがもう無くなっていたようで、「申し訳ありませんサイズがもうありません」と言われたわけです。

いや、確かにもう商品が残っていないというのはしょうがありません。他のお店を探すという選択肢もありますが、それすらもすでにできないという状況なら、「無い」ことを伝える必要はあります。しかし、それだけで終わってしまうと、販売員としては非常にもったいないことになります。売れるチャンスをみすみす逃すことになるからです。

お客様の求める商品がないという場合、売れる販売員は、必ず代替案を提示します。「こちらの商品はもう無くなっているのですが、代わりにこういうものがあります」と伝えることができるのです。それにより、目的の商品がなかったとしても、別の商品が売れる可能性が生まれます。

これをやるためには、お客様は、求めている商品がないからといって、絶対にその商品でなければいけないわけではないと理解する必要があります。実際に、自分が買い物に行った時のことを想像してみると良いでしょう。

私の場合は、目的の商品がないという場合、残念は残念なのですが、必ずしもその商品を買いたいわけではありません。もちろん、それがあれば理想なのですが、似たようなもので代替できるのであれば、そっちでもよかったりします。何なら、代替案として提示された商品を買って後々になってこっちを買っておいて良かったななんて思うこともたくさんあります。そのおかげで、その店にまた足を運ぶなんてことも少なくありません。

もしこのタイミングで、店員さんから、「ありません」「もう無くなっています」とだけ伝えられていたとしたら、私もそれ以上のことは聞かないので、その店で買い物をすることは無いまま終わってしまっていたことでしょう。「ありません」で終わるか、代替品を提示するかでその店に今後に通うかどうかも変化するくらい、その一瞬は大事なタイミングなのです。

お客様の求める商品が、もう無くなっていた場合、販売員であるあなた自身は、どんな代替案を提示できるでしょうか?その案を持てるかどうかで、売り上げは大きく変わっていきます。

今日の質問です。

  • 自店で今一番売れている商品は何ですか?
  • その商品が売り切れたとしたら、どんな代替案を提示しますか?

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花粉症薬が「保険適用外」に?健保連の提言にネットで批判が殺到

企業の健康保険組合で構成する健康保険組合連合会(健保連)が22日、医療機関で処方される市販薬と同じ成分の花粉症治療薬について、医療保険の適用から除外し全額自己負担にすべきだとの提言を取りまとめたと、時事通信共同通信が報じた。日本人の「国民病」とさえ言われる花粉症。その処方薬が「保険適用外」になる可能性が出てきたことで、ネット上では批判の声が多く挙がっている。


健保連は、この提言を保険財政悪化への対応策と位置付け、最大で年600億円程度の医療費削減効果があると試算。その半面、1-3割の支払いで済んでいた患者の負担は重くなるという。時事通信によると、2020年度診療報酬改定に向け、今秋から本格化する中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関、中医協)で提起するとしている。健保連は、市販薬で代用可能な処方薬の医療費規模は2126億円と試算、これまでも医療機関で処方される湿布や保湿剤を保険適用から外すよう求めており「制度維持のため、一定程度の除外は必要」と強調しているようだ。

このニュースに対して、花粉症の症状で苦しんでいるネットユーザーからは怒りや不満の声が殺到。「殺す気か」「そもそも杉を植え過ぎたのが悪いのに」「増税して、さらに負担増とか死にたい」などと、悲鳴のような声が多数投稿されている。

Twitter上の反応





※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source: 時事通信共同通信

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N国党が本当に「ぶっ壊す」べき、政府広報に成り下がったNHK

参院選で立花党首が当選を果たし国政に進出した、NHKから国民を守る党(N国党)。元全国紙社会部記者の新 恭さんは自身のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』で、NHK報道が政府広報に成り下がったと言っても差し支えない今、N国党が目標とする「NHKのスクランブル化」はそれなりに合理性があるとしつつ、ここに来て同党が口にし始めた「政権交代をめざす」という主張については疑問を呈しています。

N国党はNHKの何をぶっ壊したいのか

めでたく参議院議員になった立花孝志氏のスローガンといえば、もはや永田町界隈で知らぬ者はない。「NHKをぶっ壊す」である。

ご本人いわく、職業は「国会議員ユーチューバ─」。話の折々にこのスローガンをはさみ、愛嬌たっぷりのポーズをとる。

8月18日に立花氏が投稿したユーチューブ。「明日東京MXテレビに行くべき?」とネットアンケートを実施。行くに「賛成」が多ければ「行く」し、少なければ「行かない」。これが「NHKから国民を守る党がやりたい直接民主主義」というのである。

なぜ東京MXテレビかというと、タレントのマツコ・デラックス氏が同局の番組で立花氏の当選をめぐり、コメントした以下の内容が気にくわぬからだ。

「今のままじゃ、ただ気持ち悪い人たち」「ふざけて入れている人も相当数いるんだろうな」。

娯楽番組の井戸端談義で毒舌キャラのタレントが思うがまま喋ったことに、それほど反応しなくても。と思うが、本人としてはこれをチャンスに暴れまわって耳目を集めたいということか。すでに今月12日にも同局に抗議に押しかけ、大勢の報道陣を集めて、首尾よくメディアの話題にしたはずだったが、それだけでは飽き足らぬようだ。

どうやら、売れっ子タレント相手の喧嘩はよほど美味しいのだろう。利用されたマツコ氏の心中はお察しするが、“お連れ”もある。

立花氏ならびに、同党幹事長になったジャーナリスト、上杉隆氏のさらなるターゲットになったのが番組スポンサーのひとつ「崎陽軒」だ。

崎陽軒といえばシウマイ弁当。ダルビッシュ投手が「崎陽軒に罪はない気がする笑」「てか良く新幹線乗るとき買ってたなー。また食べたい」などと気軽にツイートすると、さっそくこれを問題視。上杉幹事長が「崎陽軒に罪はないのならば誰に罪があるのでしょうか?」と文句をつけた。

こういう一連の言動に対し、ネット上で批判コメントが殺到するのは当然のことで、立花氏自身も“炎上狙い”のふしがあるが、さすがにN国のイメージを守る意識も働いたらしく、ネット投票の結果に従って次の行動を決めるN国流の直接民主主義」をひねり出したわけである。

なにかと話題を振りまくN国党だが、もともとは「NHKのスクランブル化というワンイシュー政党として、立花氏が議席を得たはずである。ところが、議席数を増やすため見境なくいわくつきの無所属議員に入党を呼びかけ、幹事長など役員をそろえる過程で、なにやら枝葉が多く出てきて、ワンイシューの信念が揺らいで見えるようになってきた。

あの「北方領土を戦争で奪い返す」発言をした丸山穂高議員を入党させたかと思うと、渡辺喜美参院議員と新たな会派「みんなの党」を結成し、NHK問題など考えたことがないという渡辺氏に配慮して、他の政策を付け加えることもにおわせた。

さらに上杉隆氏を幹事長に据えるや、政権交代をめざすと言い出した。それなら、国政全般にわたる政策を考えねばならず、崎陽軒不買運動なんぞやっているヒマはないだろうに。

ただ、齢50をこえたとはいえ、ユーチューブ放送で観察する限り、立花氏はおそろしく元気である。思うにあのエネルギーは、2005年4月の決起”に源泉があるのだろう。

週刊文春への内部告発NHKの不正経理についてだ。記事のタイトルは「NHK現役経理職員、立花孝志氏懺悔実名告白、私が手を染めた裏金作りを全てお話しします」。当時、立花氏はNHKの経理担当職員だったが、本人がジャーナリスト、若林亜紀氏に語ったところによると「不正経理をやらされてうつ病になった」という。

経産省の脅迫か。各紙の伝え方が炙り出す「消費増税とコンビニ」

10月1日に引き上げられる消費税の「周辺」がさらに騒がしくなってきました。コンビニ大手は、増税に伴う2%のポイント還元を支払い時に行うことを決定、新聞各紙も大きく報じています。この動きについて「釈然としない」とするのは、ジャーナリストの内田誠さん。内田さんは自身のメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』で各紙の報道を詳細に分析するとともに、ポイント還元制度について否定的な見解を示しています。

「消費税とコンビニ」、各紙の伝え方はどうだったのか?

ラインナップ

◆1面トップの見出しから……。

《朝日》…「被災地職員 過労死ライン」
《読売》…「徴用工解決へ意思疎通」
《毎日》…「日韓 安保も平行線」
《東京》…「小売業 自ら中小企業化」

◆解説面の見出しから……。

《朝日》…「象牙規制 国内市場が焦点に」
《読売》…「日韓「対話」は復活」
《毎日》…「こじれる日韓 観光直撃」
《東京》…「国内事情で譲れぬ日韓」

プロフィール

きょうのテーマは「消費税とコンビニ」です。統一したテーマとは言いがたいところがあり、また新聞によって濃淡はありますが、全体に大きく取り上げられています。

■大手の「例外」を簡単に認める経産省■《朝日》
■コンビニ店主の嘆き■《読売》
■コンビニ業界の理想の姿は■《毎日》
■偽装中小企業■《東京》

大手の「例外」を簡単に認める経産省

朝日】は3面にコンビニ大手のポイント還元について比較的大きな記事を書いている。これは、昨日の《毎日》朝刊4面に短く掲載された独自記事を後追いして大きな記事にしたものとみられる。《朝日》も独自の取材を加えているので、新しい内容も見られる。

見出しは「消費増税 ポイント即還元」「コンビニ大手 キャッシュレス決済2%分」「実質値引き消費減防止へ」「例外扱い■表示には制限」となっている。

《毎日》の昨日の記事では「コンビニ大手3社」(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート)となっていたが、今朝の《朝日》ではミニストップが加わって「コンビニ大手4社」に。「3社は直営店加盟店ともに実施ミニストップは直営店でも実施するか検討中とのこと。スーパーが追随する動きについては昨日から報じられているが、《朝日》は全国の中小スーパー211社が加盟するシジシージャパンは関連会社が運営する電子マネーを使えば5%分を還元支払いと同時にチャージされるという。

ポイント還元は本来、買い物ごとに溜まっていったポイントを事後的に現金として使えるようにする仕組み(10月1日から9ヶ月間)だが、「経産省はコンビニ大手などが導入する即時還元を例外として認める方針だ」という。「例外」はもう一つあり、大手カード会社(現状、キャッシュレス決済の大半を占める)は、毎月の請求額から還元分を相殺する方法を採用する見込みで、これも「例外」だという。

どうもこの話、釈然としない。全国に200万店あるといわれるポイント還元策対象の中小店舗のうち、参加登録は今のところ24万店しかない(急増中で、既に40万件に達したという情報もある)。コンビニにせよ大手カード会社にせよ、「2%組」の例外を広く認めてしまえば、大手での買い物はキャッシュバック感が強くなり中小は今以上に競争上不利になりかねない。禁止されているはずの事実上の「キャッシュバック」を経産省が「例外」として認めるのは、まだ登録していない中小店舗にとっては、一種の“脅迫”に見えないだろうか。売り上げを増やし、利益を増やさないと、年度末の消費税納付は大変になるよ…というような脅し。おそらくは“脅迫”の甲斐あって、登録店舗数は急速に増えていくのだろうが。

コンビニ店主の嘆き

読売】は、2面で経産省が始めたコンビニオーナーに対する聞き取り調査について報じている。見出しは「コンビニ店主「負担」口々に」「「人手不足」「24時間 分担制に」」。

24時間営業や人手不足を巡る軋轢が表面化して、経産省も実態把握に動き出さざるを得なくなったということだろう。経産省が設置した有識者会議「新たなコンビニのあり方検討会」が行ったヒアリングで、オーナーらからは「チェーン本部と加盟店の関係の見直しを求める声や、人手不足で24時間営業が難しくなっているといった意見が相次いだ」という(会議は非公開)。

経産省が出席者を募集したところ、応募者1,600人、そして抽選で選ばれたのが120人。今回は首都圏などのオーナー約20人が出席したという。終了後取材に応じた委員の1人は「環境が変わっているのに本部と加盟店の利益配分は変わらず加盟店の負担が大きいという意見が多かった」(消費者団体代表)と話したという。その他、参加したオーナーらからは、作業が増え人件費が増えるなか、24時間営業をやめようとすれば契約が更新されないかもしれないという「本部の圧力」などが話されたという。

この記事の下に、ローソンが軽減税率適用商品の値札に「軽」という表記を入れ、レシートにも反映させるとの記事。

中国の「外堀」を埋めろ。アメリカが台湾軍の強化をはじめた理由

8月20日、台湾の現職総統としては史上初の公開形式で米政府機関を訪れた蔡英文氏。これを受け、国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは自身の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で、米中関係の強弱を基準として変化する台湾の国際的な立場を時系列で紹介した上で、米中覇権戦争が続く当面の間の「米国と台湾」や、「中国と台湾」の関係に起こるであろう変化について事実を基に詳しく解説しています。

アメリカの台湾政策が変わった

アメリカの台湾政策が変わっています。なぜ?

まず、ここまでの流れを復習しておきましょう。第2次大戦中アメリカは蒋介石の国民党を支援していました。第2次大戦後、中国で国民党と共産党の内戦がはじまった。アメリカは国民党を支援し、ソ連は共産党を支援しました。勝ったのは共産党。1949年、毛沢東の共産党は中華人民共和国建国を宣言しました。国民党は台湾に逃げた

時は流れ、ソ連はますます強くなっていきました。ソ連は、世界初の人工衛星を飛ばし、世界初の「有人人工衛星」も飛ばした。技術的に、「アメリカを凌駕している」と思われていた。そんなソ連に対抗するため、アメリカは1972年中国とくむことを決意します。

1979年アメリカ中華人民共和国国交は正常化されアメリカと台湾中華民国断交することになった。そう、台湾は、アメリカに捨てられたのです。以後、アメリカと中国の仲は、概して良好でした(1989~1993年まで、天安門事件の影響で、関係は悪化していましたが…)。

2015年AIIB事件が起こりました。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、オーストラリア、イスラエル、韓国などなど、日本以外のほとんどの親米諸国が中国が主導する国際金融機関AIIBに入ってしまった。ちなみにアメリカは、親米諸国に、「入るなよ!」と警告していました。それを、完全に無視された。スリーピー・オバマさんも、これで、「嗚呼、真の敵は中国なのだ!」と悟った。そして、アメリカは、中国を大バッシングするようになったのです。

2016年11月、反中で知られるトランプが大統領選で勝利しました。彼は同年12月、蔡英文総統と電話会談。1979年の断交以後はじめてのできごとに、世界は仰天しました。ところが2017年4月、彼は訪米した習近平に会い、態度をがらりと変えます。トランプは、「私は習近平が大好きだ!と公言するようになった。何が起こったのでしょうか?

2017年は、金正恩が主役だった年。ミサイル実験、核実験で世界を恐怖に陥れていた。北朝鮮の貿易、95%は対中国です。だから、「習近平がその気になれば、北朝鮮経済を破壊することも金を失脚させることも核を放棄させることもできるだろう」と、トランプは考えた。当然ですね。それで習近平は、にっこり笑って、「もちろん協力しましょう」といった。米中関係は2017年好転し、台湾はまたもや捨てられた格好になりました。

しかし習近平は全然北朝鮮問題で助けてくれない。1年経ってトランプは、「自分で会って解決しよう」となった。2018年6月、シンガポールで1回目の米朝首脳会談が行われました。これ、世界中のメディアが「失敗だ!失敗だ!」と大合唱していた。唯一RPEだけは、「成功だ!」と書いていました。理由は、トランプが制裁解除に応じなかったからです。そして、金はその後、ICBM実験も核実験もしていません。もちろん核兵器は放棄していませんが、「兵糧攻め」にあって身動き取れない状況になった。

トランプは2018年6月、北朝鮮問題を沈静化させ、いよいよ米中覇権戦争を開始しました。同年、7月、8月、9月と3か月連続で関税を引き上げた。こうして米中覇権戦争がはじまったので、中国に冷たくなり台湾に優しくなったのです。どんな風に?

蔡英文、アメリカで歓迎される

台湾の蔡英文総統が米国で存在感 NASA訪問、ロス郊外で講演も

産経新聞 2018.8.20 22:35

 

【台北=田中靖人】台湾の蔡英文総統は20日、中南米訪問を終えて台湾に戻る。経由地の米国では往路と復路でそれぞれ演説など公開の活動をこなし、米中両国の関係が貿易戦争で冷え込む中、台湾の存在感を示した。

中南米にいった「ついで」にアメリカによった。そうはいっても、メインはアメリカ訪問だったのでしょう。

蔡氏は19日、米南部ヒューストンで米航空宇宙局(NASA)のジョンソン宇宙センターを訪れた。米国は台湾の地球観測衛星の開発に協力しており、「政治性は低い」(台湾の研究者)ものの、現職の総統が公開形式で米政府機関を訪問するのは初めて。台湾側は米台高官の相互訪問を促す「台湾旅行法」の成果と受け止めている。

蔡総統、NASAを訪れた。現職の台湾総統がアメリカ政府機関を訪問するのははじめてだそうです。

台湾メディアが期待した米政府高官との接触はなかったもようだが、在米台湾人らとの夕食会には超党派の米議会議員も出席した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は19日、米議会では反中感情の高まりが親台派議員の行動をより大胆にしているとして、大統領の許可が必要ない議会演説を、蔡氏に認めることもあり得るとする米研究者の見方を紹介した。

蔡総統、議員とは会うことができたのですね。厚遇の理由は反中感情の高まりだそうです。そして、議会演説の可能性もある。実現すれば、まさに「歴史的」です。

動機は「善」か。「私心」はないか。人を動かす稲盛和夫の哲学

著名な経営者であると同時に、経営学の師としても広く知られる稲盛和夫氏。多くの人間に影響を与え続ける彼の「稲盛哲学」とはどのようなものなのでしょう。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、その生き様から直接伝わる経営の哲学が、フェリシモの矢崎勝彦社長とファミリーイナダの稲田二千武社長の対談を通じ紹介されています。

「神からのささやき」が聞ける方法とは─稲盛哲学の神髄─

京セラ名誉会長・稲盛和夫氏を囲む勉強会「盛和塾」の立ち上げに携わり、氏の教えを経営、人生に生かしてきたフェリシモ社長の矢崎勝彦さんファミリーイナダ社長の稲田二千武さん。

稲盛氏の教えの神髄を引き継ぐお2人に、そこから培った経営人生信条を語り合っていただきました


稲田 「私が稲盛哲学から学んだ人生信條を整理したいと思います。

まず塾長から1番初めに学んだ『動機善なりや私心なかりしか』ですが、私はもともとやんちゃで正義感が強く、商売でもどんな戦いでも、後ろから突いてはならない正面から戦うという信條を持っていましたが、どんな小さなことであっても『動機善なりや』と自分に問うということ。

例えば社員1人を動かすにしても、『動機善なりや』と思うとなかなか難しいことなんです。利己的な本能は無意識のうちに働くのでそれを理性でコントロールするというのは半端な気持ちではできない。『動機善なりや、私心なかりしか』というのは、そういう御しがたい自分を制御するために自分の中で反芻しなければなりません。

それから、『考え方』というのが稲盛哲学の中では常に出てきますね。その『考え方のベースは心です。『正しく』ということもよくおっしゃるけれども、その前提になっているのは人間愛です。その愛そのものが原点になった考え方、それが生き方、ビジネスの仕方をすべて左右するということを心得ておかなければなりません。

次は『努力』。稲盛哲学の努力というのは、すさまじい誰にも負けない努力であってこれこそ稲盛哲学の神髄だと思うんです。誰にも負けない努力を続けて、ついに限界まで達した時神からの言霊が降りてくると。ひらめきと捉えるのが普通ですが、そうじゃない、それは神からのささやきなんだと。しかしそのささやきを聞ける域に達するためには、普通の努力では無理だということです。

そして『パーフェクトということ。塾長と食事をご一緒させていただくと、米粒1つ残さず隅から隅までお食べになる(笑)。ビジネスの仕方も同じで、やっぱり徹底しておられます。組織が大きくなればなるほど難しいことですが常にパーフェクトを目指して経営していくということ。自分の生き方についても、まだ問題はないか、ここに問題があるんじゃないかと、問題の芽を全部潰していく。稲盛塾長という方はそういう自分との戦いに打ち克つものすごく強い意志を持っておられるのだと思います。信念と哲学によって己の弱さを見事に制覇されている。その姿勢を私も学んで、自ら実践していくことを改めて心に誓います』

矢崎 「私も稲盛哲学を学ぶことで非常に深い気づきをいただきました。それが本を読んで得られるような学びと重みが違うのは、塾長ご自身が生き様でそれを見せてくださっているからだと思うんです。

それを我々自身も、血の通った人間としてどう受け止めるか。ですから1回でも多く塾長例会に出かけて行き、できるだけ塾長の謦咳に接しながらその学びを受け取り直し続ける。そこに非常に大事な塾生としての学びの姿勢があると思っています。

また、そこで得た学びを社内で共有しさらに地域社会と共有しなければせっかくの気づきが一代一社で終わってしまう。ですから、自分の得た学びをできるだけこの大阪の地域社会と共有していきたいというのがいまの私の思いであり、信條とも言えます」

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日本語ってけっこう難しい。頭の体操、仲間はずれはどの言葉?

普段から何気なく使っている日本語も、漢字の意味や熟語の構成を考えると、なかなか一筋縄ではいきません。学術的な探求となると大変ですが、気楽なクイズ形式ならば、頭を柔らかくして楽しく学ぶことが出来そうです。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、漢字・熟語を使った、頭の柔軟体操を出題しています。

頭の柔軟体操、してみませんか

私たちが普段、何気なく使っている日本語の言葉たち、あらためて見るといろんなグループがあることが分かります。今回は「仲間はずれを一つ見つけてください。まず、「反義語」の関係から。

  • ア 南/北
  • イ 上/下
  • ウ 表/裏
  • エ 赤/白
  • オ 北半球/南半球

簡単ですね。エの「赤/白」のコンビ。これは「対語」ではありますが、「反対」の意味ではありません。これはどうでしょう。二字の漢語がどんな風にできているか、という観点です。

  • ア 来客
  • イ 停電
  • ウ 無敵
  • エ 登山
  • オ 降雨

文の形に読み直してみると分かります。

  • ア 客が来る
  • イ 電気が停まる
  • ウ 敵が無い
  • エ 山に登る
  • オ 雨が降る

もうわかりますね。エだけが、後ろの字が目的語になっています。他は後ろの字が主語です。エと同じ仲間は、例えば

  • 読書 書を読む
  • 開店 店を開く

などがありますね。最後にもう一つ。

  • ア 控室
  • イ 雨具
  • ウ 歩道
  • エ 石炭
  • オ 書棚

これはちょっと難しいですね。どれも前の字が、後ろの字を詳しく説明しています。

  • 控室 控えのための室(部屋)
  • 雨具 雨の時に使う道具

という漢字です。どれか違うものというと…「エ 石炭」です。これだけは、前の字が後ろの字の材質原料を表しています。そう考えると、他の言葉は使い道・用途」を示していますね。

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【書評】炎上や「いいね」欲しさに言葉を選ぶのが辛い人に贈る本

SNSで発信する言葉によって炎上したり、逆に多くの高評価を得たりできるこのご時世、一昔前までは考えつかなかったほど言葉の選び方に敏感になっている人が増えているようです。そんな向きには「教科書」として使える一冊を、無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』の編集長・柴田忠男さんがレビューしています。

偏屈BOOK案内:齋藤孝『100年後まで残したい 日本人のすごい名言』

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100年後まで残したい 日本人のすごい名言
齋藤孝 著/アスコム

はっきり言って、イージーな企画である。編集チームが「名言」集めをして、それを著者に渡す。そういう分野は楽勝の人だから「100年後まで残したい日本人の名言」というコンセプトで30個選んでサクサク解説、というコース、だと思う。そんな平凡な企画が通るのは、誰でもネットで言葉を発する機会が増えそれが常に評価にさらされている時代への傾向と対策」なのだろうか。

「いいね!」の数、リツイートの数、相手からの好評価の数、みんな欲しいから、とにかく評価を前提に発信するため言葉を選ぶようになる。「こう言ったほうが、いいね!を押してもらえる」「逆に、炎上して注目してもらえる」なんて考える人も多いらしい。わたしなんぞ、無警戒に危ない発言(じゃないな、発信か)をして、痛い目にあったような記憶があるが、おそらく気のせいであろう。

でもたぶん、ネットで高評価を狙って発言するには、あるいは用心深く言葉を選んで発言するには、かなりエネルギーを消耗するだろう。そんなとき名言を利用すれば楽チンである。名言を日常生活の中で使っていく。引用したり、価値基準としながら行動すれば、自然に身について、心を支えるものになる。というわけで、著者は「100年後まで残したい日本人の名言」を30個提示する。

日本人ならこの30個は暗唱できるようになってほしい、後世に語り継いでほしいという言葉たちである。「名言は心の砦になります。雪崩のように心が崩壊するのを食い止め、漏電のように常にエネルギーが消耗されていくのを防ぎます」っていうくらい凄いパワーらしい。暗唱せよ後世に語り継げ、という。

本文中の重要なところはゴシック、というこのごろ実用書定番の安易な手法は正直うっとうしい。本文組版として美しくないし、ゴシック拾い読みでも大まかな内容が分かってしまうのは、読書といえるのだろうか。言葉のプロ中のプロが、叙述に軽重をつけるため書体を区別するなんて、情けないではないか。

心が折れそうなとき、背中を押してほしいとき、成長したいと願ったとき、人付き合いに悩んだとき、道に迷ったとき、と5分類しほぼ等分に名言を配する。各名言に「名言年齢」を記す。古い言葉、新しい言葉、それぞれの良さを味わってほしいからだという。その言葉の普遍性や実用性の証として、どれくらいの年月、歴史を超えて受け継がれてきたのか一目でわかる。好配慮だと思う。

いいと思った言葉に出会ったら、「声に出して読む」。その次は「暗唱する」。そこまではその通りだが、その場の文脈に合わせて取りだし、雑談の中でどんどん使えば「教養のある人になれる」という。そうかなあ。このご時世、かなりリスキーな行動だろう。残念ながら。そんなストレートなやり方は嫌われる

先生の選んだ30の名言。わたしも共感したのをいくつか。赤塚不二夫『天才バカボン』のパパの決めゼリフ「これでいいのだ」。金子みすゞ「みんなちがって、みんないい」。藤子・F・不二雄「いじわるされるたびにしんせつにしてやったらどうだろう」。これだけかい。ほかはけっこう辛気くさい(使う気にならない)名言揃いだが、さすがに齋藤先生の解説はウマすぎるわ。

編集長 柴田忠男

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