7月以降、順次変更。優しくなった障害年金更新の診断書提出期限

障害年金の支給が決定した場合、その後は1年から5年の間隔で提出する診断書の内容により年金額の決定等が行われるルールとなっていますが、診断書作成期間がこれまで1ヶ月しかなく、受給者泣かせの一面もありました。そんな手続きのルールが今年変更されたとのことで、無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』の著者・hirokiさんが今回、詳しく解説してくださっています。

障害年金の更新の診断書提出期限は今年8月生まれの人からは従来より緩やかになっている

障害年金というのは一度支給決定後は、その後は1~5年間隔で有期に診断書を提出してもらう必要があります(傷病がもう治る見込みがない人は永久に支給される人もいる。永久認定という)。障害年金支給開始後に、この一定の期間ごとに出してもらう診断書を「更新の診断書」といいます。この診断書は1~5年後の誕生月の前月ごろに届き、誕生月の末日までの提出が必要です。例えば2月生まれの人なら、1月末から2月初旬にかけて診断書が届き、2月末までに提出してもらうという流れ。

診断書が届いてから提出期限は誕生月の1ヶ月しかないから診断書を作成してもらうとか、病院への通院予約を取る面では診察や医師による診断書作成を急ぐ必要がありました。お医者さんは激務だから早め早めに診断書作成を依頼する必要がある(記載ミスとか、もしくは患者さんの状態が正しく反映されてないと修正とかにまた時間かかってしまう。なお、診断書の文書は医師しか手を付けてはいけない)。この期限までに診断書を提出できなければ年金が差し止められる事もある。差し止められてもその後提出すれば差し止められた時に遡って年金が支給される。

しかし、令和元年の8月以降に誕生月を迎える人からは3ヶ月前の前月(8月生まれなら5月末ごろ)に診断書が届き、誕生月以前3ヶ月以内(8月誕生月なら6月1日から8月31日までの現症を元に8月31日までに提出)の症状を元に診断書を医師に作成して年金機構に提出してもらいます。

診断書提出の手続きの変更について(日本年金機構)

こういう取り扱い変更のお知らせは令和元年5月ごろから送付されている。今までは誕生月の前月末ごろに届く診断書を、誕生月中の症状を元に診断書を作成してもらう必要がありました。今年からは誕生月から3ヶ月以内になって十分な提出期間が設けられるように変更されて余裕を持って提出出来るようになりました。

ちなみになぜ再度そのように診断書を提出する必要があるのかというと、その数年後に症状がどのようになってるのかを確認する為です。傷病は悪化したり、回復したりするからですね。

その時の診断書の内容をもとに障害年金受給の等級にまだ該当してるのかどうかを確認して、等級が上がれば年金額が増額し、等級が下がれば年金額が下がるもしくは等級に該当しないなら年金を停止するという事を決めないといけないから。


※例

国民年金の障害基礎年金2級なら定額の年額780,100円(令和元年度価額月額65,008円)ですが、1級になると1.25倍の975,125円(月額81,260円)に増額。3級以下に等級が落ちると年金が全額停止となる(厚生年金は3級まで年金があり、3級は年額585,100円が最低でも保障)


なお、等級が前回と変わらなければそのまま今までの年金額が保障される。次回診断書の提出の時期がお知らせとなり、またその時期に更新の診断書が来る。更新の診断書を提出してからの結果通知は最低でも3~4ヶ月はかかる。なかなか結果通知が来なくて不安になる受給者の方も多いですけど、3ヶ月は待ってもらう必要がありますね^^;

松下幸之助が江崎グリコ創業者の孫を3年間自社で鍛え上げた理由

互いに「盟友」として支え合っていた、日本を代表する経営者がいます。江崎グリコ創業者の江崎利一氏と、経営のカリスマ・松下幸之助氏。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、彼らの深い人間的な繋がりを、あるエピソードとともに紹介しています。

江崎グリコと松下幸之助の感動秘話

『致知』には毎号、心の琴線に触れる記事が掲載されています。本日は、『致知』1993年11月号より、城島慶次郎氏(サンパウロ学生名誉会長)の「致知随想」をお届けいたします。

忘れ得ぬ人 城島慶次郎

江崎グリコの創業者・江崎利一さんは、松下幸之助さんよりちょうど一まわり上の同じ午年(うまどし)である。昭和10年頃、大阪に出てきてグリコを売り出すとともに、広告を朝日新聞と毎日新聞に出した。そうしたら朝日の広告部が、熱海にスポンサーを招待したことがある。そのときに、たまたま同席したのが松下さんであった。

お互いに業種は違っても、事業に対する信念、精神には相通ずるものが多く、どちらも裸一貫から事業を興した境遇が似ているせいか、非常に尊敬の念を覚え、かつ意気投合したものである。そして時折会って話を交わそうではないかということになった。二人とも一文無しから商売をはじめたのだから「文なし会」といつとはなしに名付けられた。

江崎さんは戦後間もなく長男をなくした。あとを継がせるべく専務として育成中のことで、江崎さんは失望落胆した。すでに70歳近くになり、孫はまだ幼い。親類の人たちは「もうこれ以上、事業は広めるべきではない。大阪だけでこぢんまり縮小した方がいい」と忠告し、そうするようにすすめた。

どうしたものだろう、江崎さんは決断がしにくいので松下さんに相談した。このくだりは江崎さんの『商道ひとすじの記』に感動的に書かれている。

すると松下さんは

 

「江崎さん、今さら何をいうのか。ここまで営々と築きあげたグリコはもうあんた一人のものではない。日本のグリコだ。やりなさい。親類がどういおうとやりなさい。あんたがこれだけ広げたことはたいしたことだ。もう息子さんのことでくよくよしなさんな。

 

よし私があんたのところの重役になろう。なんでも相談に乗ろう。あんたが死んで、あとうまくいかんようやったら、私がうちの若い者を引っぱってきて応援する。お孫さんのことは引き受けたから、あんたはいままで通り積極的にやってほしい。いやいっしょにやろうじゃないですか」

 

そういって力強く励まし、私の肩をゆさぶってくれた。さすがの私も、このときばかりはなすすべもなく、ただ男泣きに泣いた。松下さんの友情はほんとうにうれしかった。持つべきものはほんとうの友人だということを、しみじみ感じた。

 

感動にうちふるえながら私は松下さんのいうように長男の死を乗り越え、事業の鬼になることを心に誓ったのである。

松下さんは、江崎さんの孫の勝久さん(江崎グリコ社長:掲載当時)が大学を卒業したとき、「はじめから江崎グリコに入れると甘やかされるから一人前になるまでうちで鍛えてやる」と、3年間預かって鍛えた。

また江崎グリコが株を公開すると、さっそく株をもって、死ぬまで重役として応援しつづけた。

江崎さんと松下さんの交友は深く、友情というより、切っても切れぬ人間的なつながりになっていた。松下さんを盟友にもったことは、私の誇りであり、心の財産だと、話されたこともある。

たかが子供の十銭菓子からグリコ王国を、電気ソケットから世界一の家電王国を築いて悔いなき生涯を終えたふたりは今、あの世で熱海の湯につかりながら、あれこれ話がはずんでいることだろう。

おふたりに受けた有形無形の深い感銘が温かく甦ってくる。

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今宵は部分月食の満月。「生命エネルギーを浪費してない?」

本日7月17日(水)は部分月食の満月です。部分月食は、満月の一部が地球の影にかくれる現象。月食は、「死と再生」をあらわし古い悩みを手放し新しい幸運をむかえるのを後押ししてくれます。運命を変えたい、転機を迎えたい。といった方に最適のタイミングです。そして、今回はやぎ座の満月。先日、触れたようにやぎ座は、成熟した大人の星座です。子ども時代と違って制限なく経済的にも、精神的にもどこまでも豊かにできるのが、大人の世界。人として生まれ大人になったからにはもっと人生を楽しみたいですよね。

ただし、満月で願いを叶えるとき生命エネルギーを浪費しているとなかなか叶わないと、紫音先生はいいます。多くの人が、気づかないうちにご自身の生命エネルギーを浪費しているためになかなか願いが叶わない。生命エネルギーの浪費をやめればもっと人生を楽しむことができる。では、どうすれば生命エネルギーを浪費せずに人生を楽しむことができるのでしょうか?無料メルマガ『【毎日が奇跡】今日のメッセージ By 星のしずく』の著者・紫音先生にズバリ、聞いてみました。

生命エネルギーを浪費していないですか?

今夜のやぎ座の満月のタイミングは未熟な子どもから成熟した大人へと生まれ変わるベストタイミング。成熟した大人は、どんなことよりも「人生を楽しむ」ことを優先します。

たとえばお金はたくさんあったほうがよいでしょう。けれどもお金がたくさんあったからといってかならずしも人生を楽しめるわけではありません。お金を追いかけ、求めるのは人生を楽しもうとするよりもお金を失う怖れが原因かもしれないからです。そうした怖れを持っていると生命エネルギーを浪費してしまい願いを叶えるエネルギーが不足してしまいます。

あるいは正しい・間違っているという判断基準によって人や自分を評価してしまう人がいます。これも、生命エネルギーを浪費する要因です。
正しい・間違っているというものに気を取られていると自分の願いを叶えて人生を楽しむためのエネルギーが不足してしまいます。

願いを叶えるには「人生を楽しむ」を判断基準とすること。そうすれば生命エネルギーを浪費することはありません。「人生を楽しむ」ためにお金を得ることや善・悪は考慮しなくてもよい、というわけではありません。「人生を楽しむ」ためにどれぐらいのお金が必要であるのかを考えること。このように人生を楽しむことを中心にお金との付き合いを考えればよいのです。

それに、モラルに反することをすれば当然、人生を楽しむことはできません。人生を楽しんでいれば自然と、正しいことを実践していくでしょう。人生を楽しむよりも前に自分や、まわりの人を正しい・間違っているという基準で判断していては生命エネルギーを浪費してしまいます。すると夢を叶えたり人生を楽しんだりする生命エネルギーが不足してしまいます。あなたが人生を楽しんでないのに善悪の基準だけで人を変えようとしてもムリが出てきます。いずれかのタイミングで反発して離れていくことでしょう。

もし、まわりの人を変えたいのであればまずは自分の人生を楽しむこと。あなたが人生を謳歌していればその楽しそうな雰囲気に引き寄せられて人はあなたのまわりに自然と集まります。そして、一緒に人生を楽しむなかで自然と人は変わっていきます。

本日7月17日(水)はやぎ座の満月です。やぎ座は、成熟した大人の星座。目的もなく、お金だけを求めたり、人の善悪を判断したりすることはやめて、自分のために人生を楽しみたい。そのような新しい生き方をはじめたい方は、本日の満月にお願いしてみてくださいね。

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北朝鮮が日本を経由して高級外車を密輸か。米シンクタンクが公表

世界の違法ネットワークを調査する米シンクタンク「C4ADS」は16日、1台50万ドル(約5400万円)以上のドイツ製高級車2台がオランダから日本の大阪などを経由しながら北朝鮮に密輸された可能性を指摘する報告書を公表した、と共同通信時事通信NHKニュースなどが報じた。時事通信によると、高級車などぜいたく品の北朝鮮への輸出を禁じた国連安全保障理事会の決議に違反する疑いがあるという。



NHKニュースによると、北朝鮮は2015年から2017年までの間に、国連の制裁で北朝鮮への輸出が一部禁止されている、日本車256台を含む合計803台の外国製の車などを90の国から調達しているとしている。この車両の輸送には大阪市と兵庫県尼崎市に拠点を置く企業も関係しているという。

また、時事通信の報道では、同米シンクタンクの報告書によると、独製高級車はメルセデス・マイバッハS600ガードで、2018年6月にオランダ・ロッテルダムのターミナルに運び込まれ出港。中国・大連、大阪、韓国・釜山の順で別の船に積み替えながら10月にロシアに渡り、北朝鮮に空輸された可能性があるという。北朝鮮情報サイトが今年1月、平壌を走る同型の車両の画像を伝えているとした。大阪には9月18日に到着し、同27日に出港したという。

NHKニュースは、密輸に関わったと指摘された大阪・西区にある物流会社がNHKの取材に対して「中国の大連から韓国のプサン(釜山)にベンツを積んだコンテナを輸送しただけで、それが北朝鮮に運ばれているとは思いも寄らず、驚いている。意図的にしたことではない」と説明したとしている。

北朝鮮への密輸出をめぐっては、すでに韓国の国会議員が11日「日本の資料で『日本が北朝鮮にフッ化水素を密輸出して摘発された』と報告して波紋が予想される」と指摘し、波紋を呼んだ。

【関連記事】● 韓国議員「むしろ日本が北に密輸出し摘発」に日本のネット大荒れ

日本のTwitter上では、「アメリカにバレたw」「日本の貿易はザル」「やっぱり日本にも手引きしてる者がいたのか」など、さまざまな意見が投稿されている。

Twitterの反応







※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source: 共同通信時事通信NHKニュース

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韓国の言いがかり。EUも隣国をホワイト国に指定せずという事実

15日には文在寅大統領が「日本経済に大きな被害が及ぶ」と発言するなど、日本による半導体材料輸出規制に韓国側がますます反発を強めています。出口の見えない日韓関係ですが、この先どのような道を辿ることになるのでしょうか。メルマガ『国際戦略コラム有料版』では著者の津田慶治さんが、「日本も機会損失を被る可能性がある」とするものの、より大きな被害を受けるのは韓国と断言しています。

ドイツ銀行の混乱警戒

米FRBが7月末利下げはパウエル議長の議会証言で確定した。しかし、NY連銀ウィリアムズ総裁の発言、特に「貿易や世界的な経済成長に関し不確実性がある」が気になる。検討しよう。

日米株価

NYダウは、2018年10月3日26,951ドルで、12月26日21,712ドルと暴落したが、7月末利下げ確定で7月12日27,332ドルと過去最高値を更新した。

日経平均株価も、同様に2018年10月2日24,448円になり、12月26日18,948円と暴落し、米利下げ確定ではあるが107円台と円高、安川電機の決算は60%減益で、7月12日は21,685円になり、米国株に比べて大きく見劣りがするレベルに留まっている。

日本の株価が低いのは、7月末の米国利下げで円高や10月消費税増税や、中国への輸出が陰り機械類、電子部品などの企業業績が減益による。この上に韓国との貿易摩擦が出てくるので、市場は警戒と、出遅れで海外投資家の450億円程度の買いやGPIFや日銀ETFの買いで、上下方向のトレンドが出ずに、硬直状態が続いている。閑散小動きの相場から上下に動くには、何か悪いショックや非常に良いことが起きる必要がある。

米国は、雇用統計もよく過去最高の株高でも、7月のFOMCで利下げをするとパウエル議長が議会証言したことで、過去最高値を更新している。パウエル議長は、インフレ率の下押しで利下げというが何かおかしいが、NY連銀ウィリアムズ総裁は世界経済の不確実性での利下げと、これが気にかかっている。1つには、勿論、米中通商戦争であるが、もう1つにドイツ銀行の破綻があるのではないかと思う。

ドイツ銀行問題

ドイツ銀行は、どのくらいの損失が出ているのか見えないが、社員の2割1万8,000人を解雇した。この状況と並行して、公式行事で震えが出るメルケル首相の健康問題も出ている。この震えが出始めた時期が、ドイツ銀行の問題が出て、その処理を検討している時期に重なっている。

一説には、ドイツ銀行は、デリバティブ取引で7,000兆ドルの取引があり、相当な損失が出ているという評論家もいる。少なく見積もって1%の損失でも、70兆ドルの損失で、7,000兆円というとんでもない損失になる。この損失を年利1%で飛ばしたとしても、1年で70兆円の利子支払いが必要になる。これではドイツ銀行は持たない。

そのため、ドイツ銀行の正常化が必要になり、ドイツ政府が前面に出てきた。もし、ドイツ銀行を倒産させたら、世界的な投資銀行の倒産連鎖が起きて、世界経済はリーマンショック以上の大混乱に陥ることになる。そして、デリバティブ取引の中心は米国である。米国の多くの投資銀行の倒産になる。

このような混乱手前にドイツと米国はあり、EU人事でもECB総裁のポストは、ドイツ連邦銀行総裁のイェンス・バイトマンと噂されていたが、ドイツ銀行問題があり、タカ派のバイトマン氏ではなく、ハト派でフランス人でIMF専務理事のラガルド氏になったのである。金利を思いきりゼロにするしか、ドイツ銀行の救済はない。メルケル首相が、マクロン大統領との議論で負けて、EU議長ポストだけで我慢した理由でもある。

そして、ドイツは、ドイツ銀行に代わって、7,000兆円の穴埋めをすることになる。黒字国ドイツ国家予算は120兆円程度であり、予算の20%を穴埋めに使うとしても、24兆円しかないので、完済するのに292年もかる計算になる。マイナス金利にあるドイツ国債発行で、埋め合わせるとしても、発行額が巨大なために金利上昇を起こしてしまう。

ドイツ銀行の投資部門の中心は米国にあり、ドルでの借入金がある可能性が高く、不確実性のために7月0.5%の下げが必要とウィリアムズ総裁は述べている。トランプ大統領とパウエル議長の7月の電話会議でも、ドイツ銀行の問題が出ているはずである。

中東の悲劇の再来を予感。アメリカが求める有志連合の「踏み絵」

7月9日、アメリカは同盟国に対し、タンカー攻撃などで緊張が高まるホルムズ海峡の防衛やパトロールのため、有志連合への参加を呼びかけました。この問題について、メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』の著者で、数々の国際舞台で活躍する国際交渉人の島田久仁彦さんは、日本がハンドリングを間違え中東諸国の信頼を失ってしまえば、第3次世界大戦の口火となるかもしれないと大きな懸念を抱いています。

踏み絵か?アメリカが同盟国に有志連合参加を要請

「今後は、ホルムズ海峡の防衛やパトロールの任を、日本など直接的に影響がある同盟国とシェアすべき」。7月9日にトランプ大統領から出された“要請”です。 実際に、大阪でのG20サミットの前から、トランプ大統領の「米軍による同盟国の防衛負担への不満」が出されていましたが(実際の数値に信憑性があるかどうかは別ですが)、少し内容を変えて出されたのが今回の“要請”です。

この裏には、先に述べた“不満”もあるでしょうが、実際にはホルムズ海峡での2隻のタンカー(日本の権益)への攻撃を受け、迅速に「イラン犯人説」をぶち上げたものの、追従してくれたのは英国だけで、日本も他の欧州各国も、起きたことへの憤りと懸念は表明するものの、米英のイラン批判に乗っかることはせず、「真犯人捜しの必要性」を述べるにとどまっていました。それにしびれを切らしたのか、「ならば、同盟国も、自国のタンカーは自分たちで守るべきだ!」ということになったようです。

実際に世界の原油取引の5分の1は、ホルムズ海峡を通りますし、中国は8割強、日本もかなり高い割合で、中東地域からの調達に依存していますので、無視できない“要請”ですし、常日頃、地域安全保障およびエネルギー安全保障上、ホルムズ海峡を閉鎖された場合の膨大なネガティブインパクトが懸念されているため、日本のタンカー護衛についてはずーっと懸案事項ではあります。これまではアメリカの第5艦隊に海域の防衛を依存してきましたが、今後は、もしかしたらそうはいかないかもしれません。

アメリカの統合参謀本部議長も、「これから2週間ほどを目途に、各国からこのCoalition of the willing(有志連合)に加わるかどうか、そして、加わるならどのような貢献ができるか、伝えてほしい」というお達しが出ています。では、同盟国・日本はどうするのでしょうか?

現行の法律では、拡大解釈してもこの要請への対応は困難でしょうし、ソマリア沖の海賊対策に派遣している海上自衛隊の艦船のカバレッジの拡大も法解釈的にも苦しい中、政府は大きな決断を迫られそうです。現在、参議院議員選挙真っただ中という政治的な制約もありますが、やはり、現在、与党が推している憲法改正議論への影響が懸念されることもあり、とても難しい舵取りとなるでしょう。

セブンペイ問題の根本要因。日本の悪習慣「ウォーターフォール」

鳴り物入りで導入されるもすぐに大規模な不正アクセスが発生、セブンイレブンという企業自体のITリテラシーを疑われる事態にまで発展してしまった、セブンペイ問題。なぜこんなことになってしまったのでしょうか。世界的エンジニアでアメリカ在住の中島聡さんは今回、自身のメルマガ『週刊 Life is beautiful』で、いびつで時代遅れな開発体制を持つ日本ITゼネコンと、そんな組織にセブンイレブンが開発を委託したところに根本の原因があると指摘しています。

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2019年7月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール中島聡なかじまさとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

7pay事件

最近、セブン・イレブンが導入した 7pay というペイメント・システムの脆弱性をついた犯罪が起こるという事件がありました。誕生日と電話番号さえ分かればパスワードをリセット出来てしまうという、ごく初期的な設計上のミスがあったため生じた事件ですが、「なぜこんなことが起こったのか」の根本原因をさぐり出し、そこから直す必要があると感じています。

私は、以前から繰り返し指摘していますが、日本のコードを書かない上流のエンジニアが設計しコーディングは下請けに任せる、という開発手法(ウォーターフォール)そのものに大きな問題があると考えています。

ソフトウェアの設計は、ただでさえ難しいのに、コードを書かずに設計することは私から見れば「どう考えても不合理」な方法です。どんなに丁寧に初期設計をしても、実際にコードを書き始めると様々な問題点が見つかり設計を変更せざるを得ないケースがほとんどです。

理由は、

  • 当初の設計通りに作るとコードが煩雑になって読みにくくなることが判明する
  • コードを書いているうちにより良い設計を思いつく
  • コードを書いているうちに設計に欠陥があることに気がつく
  • プログラムが動くようになってからリファクタリング(メンテナンスしやすくするために、コードを書き直すこと)を始めた時点で、設計変更を伴うリファクタリングが必要になる

など、様々なものがありますが、これまで私が関わったプロジェクト全てにおいて、「コーディング中の設計変更」は日常茶飯事だし、それなしには良いソフトウェアは作れないと私は考えています。

仕様書を書いて、それに基づいてコードを書くというウォーターフォール型の開発手法の1番の問題点は、この手の設計変更がとても難しい点にあります。

そもそも、上流にいる人たちは仕様書作りに莫大な時間を割きます。そのため、設計変更のたびに仕様書を書き換えていては、そこのコストが馬鹿にならないし、仕様書とコードの不一致もどうしても生じてしまいます

さらに問題なのは、仕様書を書く人が雇用する側で、コードを書く下請けの人が雇用される側、という上下関係であり、さらに、下流でコードを書くエンジニアの多くが、大学でコンピュータ・サイエンスをちゃんと勉強した人たちではないという現状があります。

こんな状態では、そもそもコーディング中に設計に問題があることを見つけることが出来る人も少ないし、たとえ見つけたとしても、これだけはっきりと上下関係がある環境で、上流から渡された仕様書に文句をつけるのは簡単ではありません

7pay事件の根本の問題は、こんないびつで時代遅れな開発体制を持っているITゼネコンにセブン・イレブンが開発を委託していることにあり、そこから根本的に直さない限りは、この手の問題は決して無くなりません。

image by: NYC Russ / Shutterstock.com

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2019年7月16日号の一部抜粋です。

とどのつまり、すべき事をすべき時にしなかったら人生どうなる?

やらなくてはいけないとは思っていることであっても、「やりたくない気持ち」を「できない」に都合よくすり替え、いつまでも先延ばししてしまう…。当然ながらこんなことでは何一つうまくことが運ぶはずはありません。そんな状況からどう脱却すればいいのでしょうか。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者の佐藤しょ~おんさんが、自身の若かりし頃の経験を踏まえつつ、アドバイスを記してくださっています。

やりたくないと感じた時に読む話

ちょっと前に、メールでコンサルをやるよと書いたら、10数人の人が応募してくれたんです。コンサルですから、何か解決させたい問題があって、そのためのヒントとか道筋を教えて欲しいということが趣旨になるわけですよね。

ところが不思議なことに、私が提示したヒントとか道筋に対して、

 ■ 仰ることは分かるんですがそれは出来ないんですよ

みたいに言う人が一定数いたんです。

この時点で私的には日本語をどうにかしろよ、と内心思うわけです。だってこれって、「出来ないじゃありませんから。私は出来そうもない無理難題を解決策で言ったりしません。誰でもやろうと思えば必ず出来ることを教えているのに、それを「出来ません」と言って拒否されたら、コンサルなんて出来ませんから。

これ本当はやりたくないということなんですよ。それをそう言うと角が立つから「出来ない」に置き換えているだけです。そこがイラッとするわけです。

ではどうして「やりたくない」という結論になるのかというと、

  • 今の状態が続いても困らないと考えているか
  • 今の耐えられる状態がまだまだ続くと考えているから

なんですね。つまり口では困った困った、解決しなきゃと言っていても、本心では

 ■ イヤなことをするくらいならガマンした方がマシ

って考えているということで、そしてこの状況はこれ以上悪化しないと楽観視しているんです。

実はこの思考が不幸への鉄板ルートなんですよね。

快か不快かと訊かれたら、不快だと答えるのにそれを治すための施策は、何か理由があってしたくない。そうやってこの状況を放置していたら、あわよくば勝手に良くなってくれるか少なくともこれ以上は悪くならないだろうと根拠も無く考えているんですね。まさにおめでたいお花畑発想です。

誰かに(例えば私に)相談をしたということは、自分の潜在意識ではこれは直さなきゃならない問題なのだと自覚しているということです。それをあなたの表層意識が理屈を使って却下したというのが、今の状態なんです。

そして未来というのは、潜在意識が感じた通りになることの方が多いですから、多くの場合で事態はドンドン悪くなっていくんです。当たり前の話ですが、そうなってから対処しようとすると、今やるべきプロセスの数倍の負荷が掛かることも珍しくありません。ま、放置したために延滞金を支払うようなものですよ。

このような逃げ続けてドツボにハマって、長期に亘って精算させられる人生って、私は若い頃に何度もやっていて、もうイヤってくらい痛い思いをしましたから、これは人生の法則だと思うんですよ。数ヶ月、数年経ってから、

 ■ あああの時に手を打っておけばここまでヒドくならなかったはずなのに

って思うようになりますよ。この種の後悔って、人生を蝕むというか、投げやりにさせるというか、簡単には立ち直れないようにさせる威力がありますから、早めにやるべきことをやっておいた方が良いと思いますよ。別に叱ったり、怒ったりするつもりはないんですけど、この部分だけは人生の先輩としてリアルに実感していて本当に深い後悔をすることになりますから、教えてあげているだけです。

それでも分からない人は、是非是非力一杯、痛い思いを満喫してください。それもまた人生のスパイスですから。

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未来永劫忘れてはいけない恩。スリランカが救ってくれた戦後日本

第二次世界大戦後、連合国による分割統治計画も浮上するなど、厳しい制裁にさらされる危機にあった日本。そんな我が国の「救世主」がアジアの地にいたことをご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、“博多の歴女”として活躍する白駒妃登美さんが、サンフランシスコ講和会議で日本の窮地を救った、スリランカ代表ジャヤワルダナ氏の演説を紹介しています。

日本人としての誇りが湧いてくる感動実話

かつて吉田茂首相はスリランカへの恩を日本人は未来永劫伝えなければならいと口にしたといいますが、その日本とスリランカの関係をいまどれだけの人が知っているでしょうか。

戦後の混乱期、日本を救ったスリランカのジャヤワルダナ氏の言動に、いま改めて耳を傾けてみましょう。お話を聴かせていただいたのは、“博多の歴女”として活躍する、ことほぎ代表の白駒妃登美さんです。


いまから71年前に終戦を迎えた日本は、昭和26年に締結されたサンフランシスコ講和条約によって主権を取り戻しました。しかし、約6年にわたるGHQ(連合国総司令部)の占領下に置かれた日本は、様々な統制のもとで贖罪意識を植えつけられその後遺症はいまも引き摺っていると言えるでしょう。

昭和30年にインドネシアのバンドンで開かれたアジア・アフリカ会議においても、その影響は顕著でした。なぜなら、そのような国際会議に出ようものなら袋叩きに遭うだろうと恐れた日本側は、代表を派遣することを躊躇し、会議当日もぎりぎりまで会場に足を踏み入れようとしなかったのです。

ところが、どうでしょう。意を決して日本代表が会場に入ると、会場を埋めた各国代表がスタンディングオベーションで迎えてくれるではありませんか。

確かに日本が戦争を行ったことで、傷ついた人々がいたことは事実です。その半面、日本が米英を相手に立ち上がったから、独立を果たせたと考え、日本に感謝してくれている人たちも多くいたことを、この歴史の一場面は物語っています。

ではサンフランシスコ講和会議はどうだったのかというと、連合国側の思惑が錯綜し、例えばソ連が日本の分割統治を要求するなど、日本に対していかなる制裁措置を取るかで議論は紛糾しました。そのような中、会議の流れを一変させる演説が行われたのです。

憎悪は憎悪によって消え去るものではなくただ慈悲によって消え去るものである

スリランカ代表のジャヤワルダナ氏は、仏陀の言葉を引用して国家間の礼節と寛容を説いた上で、次のように言葉を続けました。

「アジアの諸国民が日本は自由でなければならないということに関心をもっているのは何故でありましょうか。それは日本とわれわれの長年の関係のためであり、そしてまた、アジアの諸国民の中で日本だけが強力で自由であり、日本を保護者にして盟友として見上げていた時に、アジアの諸国民が日本に対して抱いていた高い尊敬のためであります」。

長年西洋諸国に虐げられてきたアジアの民にとって、大国ロシアを破り独立を守った日本は希望の星だったのです。

そしてジャヤワルダナ氏は、スリランカが一切の対日賠償請求権を放棄することを明言。演説が終わると、賞賛の声の嵐で会場の窓のガラスが割れるほどだったそうです。

これによって日本は特別な制裁を受けることなく今日の平和を享受することができたのです。

※本記事は『致知』2016年9月号より一部を抜粋・編集したものです。

なぜその子供は、いじめではなく両親の不仲で不登校になったのか

「どんなに頑張っても問題を解決できない」と思ってしまうとこと、ありませんか? そんなときはそもそもの解決法が間違っているのかもしれません。問題解決には「現実を直視することが必要」と言うのは、心理カウンセラーの吉田こうじさん。今回吉田さんは自身の無料メルマガ 『東北NO1メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』で、悩みを解決するための「正しい考え方」を解説します。

間違った悩みの解決方法

色々な方の心のお悩みを伺ってきて思うことは、現実を直視することなく何とかして問題を解決しようとするケースがとても多いということ。

例えば、本当は夫との関係性が非常によろしくなくて夫に激しい敵意を持っているにもかかわらず、その敵意をむき出しにしてしまうと自分が社会的に不安定になってしまいかねないから、その敵意を夫ではなくて、姑さんに向けてみたり、職場の人に向けてみたり、あるいはお子さんに向けてみたり……。

で、さらにもっと深く掘り下げると夫よりも実の父親への抑圧した怒りがあったりするのは本当に良くあることです。

この「抑圧されてきた怒り」は様々な悩みを生み出す原因になるのですが、そこには目を向けずに現状をなんとしようとしてもそれはなかなか無理な相談なわけです。

以前、ある不登校のお子さんがいました。いわゆる対人恐怖でクラスに入れないんです。

このお子さんの不登校の原因は学校でのいじめではなく両親の不仲でした。両親が互いに攻撃しあい、そのフラストレーションをお子さんにぶつけていたのです。そこを修正しないままお子さんの不登校をなんとかするってのはやっぱりちょっと無理な相談なんです。

とは言っても現実を直視するのってはとても頭にきたり、苦しんだり怖いことだったり……、と思うかもしれませんが、実は現実を見ないからとてもイライラしたり苦しんだり怖いワケで。

現実を無視して泣いて騒いでいたら誰かが手を差し伸べてくれたのは赤ちゃんの時までなんです^_^。大人になったら、

  • 悩みの本質はなんなのか?
  • 怒っている本当の相手は誰なのか?
  • 自分が変えられることはなんなのか?
  • 自分が変えられないことはなんなのか?
  • 自分は本当にどうしたいのか?

こうしたことを一つひとつしっかりと現実の自分と向き合いながら答えを出していくと、悩みだらけの世界から少しずつ抜け出せると思います。

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