歴史を知れば見えてくる。年金はなぜ、今の金額に決められたのか

一部では破綻の危機もささやかれる「年金制度」ですが、これまで数々の工夫・改正により、現在のしくみが形作られたことをご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では、時代ごとに変化を重ねてきた年金の歴史を振り返りながら、著者のhirokiさんがその有益性についてわかりやすく解説します。

年金は給付と負担のバランスを均衡させないと、後代にツケを回すことになる

さて、今日は少し、年金の歴史を振り返りたいと思います。

年金は平成16年に改正があるまでは、年金給付水準を現役時代の60%以上を確保するために昭和29年厚生年金大改正以後5年間ごとに、将来の見通しを立てながら、年金給付を決めてそれに必要な保険料を決めてきました(財政再計算という)。

昭和30年代になり、高度経済成長期という時代に入って賃金がどんどん上がっていき(10年間あれば賃金が2倍以上になる感じ)、現役時代の賃金と年金水準の乖離が著しくなってきたから標準的な年金額も大体月額3,500円だったのが昭和40年改正で1万円年金になり、昭和44年改正で2万円になり、そして昭和48年改正で年金水準は現役時代の60%以上を確保するという考え方に立ち5万円年金になりました。

また、この昭和48年に物価が変動すれば年金もそれに連動して上げるっていう物価スライド制というのが導入された年でもありました。そして、過去の低い賃金をその当時の金額のまま年金額計算に含めると年金額が低くなってしまうので、年金額の価値を維持するために過去の賃金を現在の価値に見直す賃金の再評価」というものも導入された年でもありました。

ところが、物価スライド制が導入されたまさに昭和48年に第一次オイルショックというのが起こり、その後の物価が2年間で41%上がってしまうという狂乱的な物価上昇が発生しました。物価スライド制を導入したから、もちろんそれだけ年金額も上がりました(平成元年改正で物価の上昇が5%未満であっても年金額を上昇させる完全自動物価スライド制というのになった)。

昭和50年になり、高度経済成長期は終わって税収が急激に落ち込み、初めて税収より支出が上回る財政赤字が発生しました。つまり、足りない分は国債等で補う。でも、年金額は昭和51年に月額9万円、昭和55年に月額13万円と上がっていきました。

ホワイト企業の社員にプレミアムフライデーやる?と聞いた結果…

先日24日の金曜日から開始された、月末金曜は15時に仕事を切り上げ個人消費を促す『プレミアムフライデー』。

その日に関して、話題になっているツイートがあるのでご紹介させていただく。

カタールの猫(@Qatar_Cat)さんがホワイト企業に勤める人に「プレミアムフライデーやるんですか?」と聞いた結果・・・。

 

 

「金曜に早く帰るために他の日の残業が増えちゃったら本末転倒でしょ? だったら毎日ちゃんと定時に帰れるよう調整した方がいい」。

まさにその通りだ。金曜以外の日に負担がかかるのであれば、毎日“時間革命”を起こしていくべきだと思うが、あなたはどう思うだろうか。

この発言に以下のコメントが寄せられた。

 

■Twitter上の反応

 

 

 

 

 

 

 

 

“ほとほどエブリデー”に賛成! もちろん願わくば、毎日を“プレミアムな日”にしたいが・・・。

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

image by: Shutterstock

記事提供:ViRATES

 

ここにも東芝の影? サザエさんの視聴率が急降下した本当の理由

7000億円を超える特損を発表した東芝の「筆頭スポンサー降板劇」が噂されるなど、身辺が穏やかではない国民的アニメ「サザエさん」。最近では視聴率も低下気味とのことですが…、無料メルマガ『幸せなセレブになる恋愛成功変身術!』では、なぜこれまで私たちがサザエさんを支持していたのか、さらにその視聴率が落ちつつある原因についても考察しています。

なぜ日本人は「サザエさん」を観てしまうのか?

マンガやアニメもキャラクタービジネスの一種です。登場人物の人気はそのまま作品全体の魅力に直結します。

特にマンガなどの場合、読者の「アバター」を意識する必要があります。人はマンガを見るとき、無意識のうちに自分のセルフイメージに近いキャラと同化し、そのキャラをアバターとみなします。

たとえば女の子が「ドラえもん」を読むときには、アバターはしずかちゃんであることが多く、「クレヨンしんちゃん」ならネネちゃんであることが多いのです(ひまわりだと小さすぎる)。

だいたい自分自身と同性で年齢の近いキャラが無意識のうちにアバターに選ばれます。特にしずかちゃんは、のび太から出木杉に至るまで男子全員の憧れを独占する「絶対的ヒロイン」です。女子にとってひとつの理想像であることは間違いないでしょう。

もしも「ドラえもん」にしずかちゃんが登場しなければ、どんなに話が面白くても女の子はほとんど「ドラえもん」を見ないと思います。実際に中学生くらいになると、あまり「ドラえもん」を見たいとは思わなくなるはずです。それは、内容が小学生向けであるというだけでなく、アバターとして感情移入できる適当なキャラがいなくなってしまうからなのです。

今だからこそ花粉症対策。枕のメンテナンスで寝不足を解消せよ

震えるような寒さが緩んでくるのは嬉しいのですが、花粉症の方にとっては辛い季節の到来です。その症状を悪化させる原因として「寝不足」が挙げられますが、それがもし枕が引き起こしているとしたら…。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、寝不足解消の効果が期待できる「枕のメインテナンス」について記しています。

花粉シーズンの枕

さて、本日は花粉のお話。

早くも花粉症の方々には辛い季節が到来しましたね。私も横浜にいたころには花粉症に悩まされていたんですが、イナカに暮らすようになったら、いつのまにか治ってしまいました(*゜∀゜*) 今ではシーズン中の飛散量がも最も多いころに「ちょっとノドとハナが・・・・(@@;」と違和感を感じる程度です。だいたいこういう日は風が強いことが多いので、花粉症じゃなくたってホコリっぽいなあと感じる日です。元花粉症患者としては、このくらい仕方がないかなあと思っています。

花粉症の辛い症状をさらに悪化させるのが、睡眠不足ですよね。鼻が詰まったり目がかゆかったりして、夜にぐっすり眠れないんですよね。横浜にいたころには、ヨコでグースカ寝ているオットの寝顔を見ながら「ノンキな顔しちゃってさ…(ー_ー#」と全くオットに責任のない怒りを感じたものでした(笑)。

この睡眠不足のキーになっているのが、寝具に着いた花粉です。寝具はこの時期は外に干したりせず、ダニ除去用掃除機でブインブインやって花粉を取り除くものですよね。

ところが意外な盲点になっているのが「」です。髪の毛や身体についた花粉がどうしても枕に溜ってきてしまうんですよ。まあ、花粉がどうのと言う前に、枕って秋も冬も洗わないままに過ぎてきていますから、花粉だけじゃなく純粋に汚れてしまっているんですよね。そこに、花粉が着くと。

なので、ハイシーズンになるまえに1度はメンテナンスしてほしいんです。で、シーズンが終わったらまたメンテ。これでシーズン中にいつの間にかついた花粉もちゃんと落とせますから。

「加齢臭」はどうして出る? 40過ぎたらあきらめるしかないのか

加齢臭は中高年に特有な体臭のことです。

俗に“オヤジ臭”ともいわれるので男性に特有な臭いと思っている人が多いかもしれませんが、男女差に関係なく40歳以降に増加が認められるそうです。

この臭いの正体は何でしょうか。

加齢臭とは

加齢臭とはどのような臭いなのでしょうか。

一般的には、青臭いチーズ、ロウソクや古本のような臭いといわれています。男性の方が皮脂腺から分泌される皮脂量が多いこと、汗をかきやすいこと、女性ホルモンが加齢臭のもとを発生しにくくするといった理由から、加齢臭は男性特有のにおいと思われがちですがそうではありません。

汗臭さ、口臭、ワキガ、足のにおいなど、人間にはさまざまな体臭がありますが、加齢臭も体臭の一種です。

ただし、40歳台以上になると、それまでとはどこか違った臭いだと感じられるのが加齢臭です。

2000年に某大手化粧品メーカーが、加齢臭の原因物質を「ノネナール」だと発表しました。

ノネナールは、脂肪酸の一つ「9-ヘキサデセン酸」が皮膚の常在菌や過酸化脂質によって分解されることで発生します。身体の老化や代謝の衰え、コレステロールの増加などから、こうしたプロセスは促進されます。

ほかにも、飽和脂肪酸である「ベラルゴン酸」も「使い古した食用油に似た不快な臭い」、有機化合物の「ジアセチル」が「脂っぽい臭い」など、他社からも加齢臭の原因物質について発表されましたが、現在ではノネナールと相まって、これらさまざまな原因物質が加齢臭を構成していると考えられ、なおも、原因物質についての研究は進められているそうです。

いずれにしても、共通しているのは、加齢とともに現れる代謝の衰えとホルモンバランスの変化が、皮膚上に脂質と老廃物を増やし、酸化や菌の繁殖を促進するということです。

加齢臭の予防法は?

加齢がもたらす「加齢臭」。これを防ぐことはできるのでしょうか。

代謝が衰えて皮脂が過剰分泌したり、酸化を促進する体内の活性酸素を増やしてしまったりするのが老化です。

ですから、アンチーエイジングとして生活習慣をよくすることで、加齢臭の発生原因を抑えることが可能となるでしょう。

次のような項目がポイントに挙げられています。

食事:脂肪の過剰摂取

外食が多かったり、肉類や揚げ物ばかり食べていると、脂質の過剰摂取がノネナールの多量分泌につながってしまいます。バランスの取れた食生活にしましょう。

ちなみにですが、特に加齢臭に気を付けるべき人のタイプとは、「お酒好き」「野菜や果物嫌い」「こってりした洋食好き」「甘いもの大好き」なのだそうです。

タバコ

喫煙は活性酸素を発生させ代謝を落とす原因です。せっかく食品から抗酸化物質を摂っても、1本タバコを吸えば台無しになるとさえいわれます。

また、血液中の中性脂肪が多い人やメタボリックシンドロームの人などは特に、喫煙が加齢臭を促進させるとされています。

ストレス

ストレスは体内に活性酸素や過酸化脂質を増やし、ノネナールを増加させます。

すると、自分の臭いが気になってますますストレスが高まるという悪循環が生じます。

激しい運動

激しい運動によって急激に呼吸量が増えると、活性酸素も多く発生します。無理のない運動を続けることが、加齢臭の予防にはおすすめです。

加齢臭対策

頭髪・頭皮、脇、股間や足など体臭が強く出るところは、とくに加齢臭も出やすい部位です。

これらも含めて全身を清潔に保つことは、加齢臭対策の基本でしょう。シャワーや入浴、タオルで身体を拭くこと、着替えをこまめにすること、歯磨きをする、などが挙げられます。

そのうえで、つぎのようなグッズが利用されています。

消臭グッズ

石鹸や乳液、パウダー、汗ふきシートなど。意外と中高年に人気があるのは「ガム」だそうです。

香水

加齢臭対策として多くの人が行っているようですが、香水と体臭をマッチさせることが重要なポイントです。ミスマッチをすると強烈な「におい」になってしまいます。

ミョウバン

市販の粉末ミョウバンを水に溶かして、脇や足など臭いが気になる部分にスプレーしたり、コップ一杯分のミョウバン水溶液を湯船に入れて入浴したりすることも、昔から「デオドラント(防臭・制汗)として活用されています。

加齢と臭い

加齢に伴い、加齢臭も含めてさまざまな「老人臭」とつき合っていかなくてはならなくなります。

アンモニア臭、口臭、便臭などさまざまですが、少々変わったケースとして、パーキンソン病の臭いがあります。

50代、60代といった高齢者に多いパーキンソン病。ドーパミンの減少によって発症するといわれる神経変性疾患の一つです。

イギリス人の女性が、夫がパーキンソン病になる前から「パーキンソン病に特有のにおい」に気がついたことがきっかけで、パーキンソン病患者を支援する慈善団体が、患者の呼気や皮脂の成分を調べる研究を始めているとのことです。

臭いからさまざまなことを嗅ぎとって、高齢者の病気予防など健康寿命に役立てられるなら、臭いも単なる邪魔者ではなくなるかもしれませんね。

 

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
 

<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお・かおるこ)
株式会社 とらうべ 社員 産業保健(働く人の健康管理)のベテラン

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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【書評】学校vsモンスター母。息子を殺したのはいじめだったのか

いじめが原因とされる自殺事件が後を絶たない昨今ですが、「特殊なケース」もあることを知っておいたほうがいいようです。無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』の編集長・柴田忠男さんが紹介されているのは、「我が子の自殺はいじめが原因」として亡き息子が通っていた公立高校を糾弾する母親と、いじめはなかったと主張する学校側の裁判について記された一冊。その衝撃の結末とは?

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福田ますみ・著 新潮社

「学校、いじめ、自殺、裁判」なんてのがキーワードのニュースなんて見たくもないが、マスコミや一部評論家・弁護士・政治家などの好餌であることは間違いない。それと勘違いの支援者たちがいる。福田ますみ『モンスターマザー』を読んだ。長野県の教育史に深刻な傷を残したいじめ自殺事件の全貌を明らかにする、戦慄のノンフィクションである。不登校の高校生・悠太が自殺した。その母親は常軌を逸した執拗な追及で学校の責任を迫り、なんと校長を殺人罪で告訴する。息子を失った気の毒な母を演ずる女・高山さおり、その本性は恐るべきモンスターだった。信じられないレベルの。

悠太がバレー部でいじめられたのが自殺の原因だというさおりの主張を、事実であるかのように報じた記事が「週刊金曜日」に掲載された。「長野県立丸子実業高校のいじめ殺人事件 母親に原因を押しつけて逃げるのが『教育者』か」というセンセーショナルなタイトルで、「子どもへのいじめに気がついたら、あなたはどうするだろうか。しかも学校の対応が不誠実だったら。息子を守ろうと必死だった母親が、その行動力ゆえに変わり者扱いされてしまい、最悪の結果の後でも『原因は家庭』などとデマをながされている。なぜだろうか」というリードがじつにうまい。筆者は著名なルポライター・鎌田慧である。

【千葉・上本郷】ラーメン官僚が「試行錯誤の賜物」と絶賛した、醤油ラーメン【キリンキッチン】

日本全国に数多あるラーメンの中でもとっておきの一品を食べ歩きながら紹介する、ラーメン官僚かずあっきぃこと田中一明さん。豪華執筆陣による興味深い記事を1本から購入できて読める、まぐまぐの新サービス「mine」で無料公開中の、田中さんの記事から本日ご紹介するのは、千葉・上本郷「キリンキッチン」の、ラーメン&ミニハヤシ。今まで12,000杯のラーメンを食べ歩いたラーメン官僚が、「店主の試行錯誤のたまもの」と褒め称える、一見オーソドックスなラーメンのスープとハヤシライスのお味とは?

オススメ!【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】キリンキッチン

キリンキッチン@上本郷にて、ラーメン&ハヤシミニ。

店舗の場所は、千葉県松戸市の「松戸南部市場」の一画。

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オープンは、2016年9月。

親子で営業しており、ご様子を窺っていると、麺茹で、麺上げなどラーメンづくりは、御子息が担当している模様。

息子さんが店主で、東池袋大勝軒系の名門「滝野川大勝軒」の御出身。

同店ではラーメンメニューのほか、カレーライスやハヤシライスを提供。

カレーはともかく、ハヤシライスを一品ものとして提供しているラーメン店は珍しい。

というわけで、折角なので、ラーメンにミニサイズのハヤシライスを付けてみた。

ラーメンは、ビジュアルこそオーソドックスだが、味構成はかなり独創的。

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スープは、鶏ガラ・香味野菜といったベーシックな素材に加え、干しエビ・カニなどの甲殻類をジックリと煮込んだ、店主の試行錯誤のたまもの。

舌が馴染むにつれ、多種多様なうま味が茫洋と姿を現す「追い込み型」のスープであり、レンゲを持つ手が止まらない牽引力を有する。

甘く味付けされたメンマは、メンマにありがちな臭みが皆無で頗る好印象。

サイドメニューのハヤシライスも、専門店顔負けの本格的な味わい。

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ラーメンと交互に戴くと、ハヤシライスに含まれる香辛料の効果により、スープの味わいがキリリと引き締まる。

このエリアは千葉県内でもかなりの激戦区。

新店でありながら、他店に引けを取らないレベルの高さを維持できている点は、見事の一言に尽きる。

「ミートソースまぜそば」など、変わりメニューの開発にも積極的。

今後とも、その動向から目が離せそうにない、注目の新鋭だ。

自身が食べて美味かったラーメンのみUPする、田中一明さんの記事をチェックしたい方はこちらでフォロー

DATA

キリンキッチン

営業時間 9:00~16:00(ラーメンの提供は11:00~のよう)
住所 千葉県松戸市松戸新田30(松戸南部市場内)
定休日 水曜

 

【書評】すしざんまいを日本一有名な寿司屋にした「3人の女性」

新しいビジネスを生み出すために、既存のマーケットのデータを収集することは必須ではありますが、そのデータをどんなに読み込んだとしても、「隠れた需要」を見つけることは難しいもの。今回の無料メルマガ『ビジネス発想源』では著者の弘中勝さんが、そんな「隠れた需要」を見出し大成功を収めた人気寿司店「すしざんまい」の社長が著した一冊を紹介しています。

手付かずのマーケット

最近読んだ本の内容からの話。

バブル期、東京築地の水産会社や寿司店は本業よりも不動産投資に明け暮れて、バブル崩壊後にどこも経営が悪化して活気を失い、かつて年間600万人もの集客があった築地は150万人を下回るお客様しか集まらなくなった。

若い頃から築地で水産物の卸に従事してマグロの目利きに定評のあった木村清氏は、立地条件の良い土地のオーナーや銀行担当者から、「ここを貸すから、なんとか人を集めてよ。保証金などのお金は、儲かってからでいいから」と頼まれ、築地への恩返しとして引き受けた。

木村氏は何十年もの築地での経験から、「おかしいな」「なんでそうなってるんだろう」と疑問に思ってきた寿司業界の常識を自分なりに覆し解決する店を作ろうと思った。そこで、「時価」を無くして価格をメニューに記し、一貫98円、高級ネタは398円と明朗会計を徹底、24時間年中無休という、業界では前代未聞の「すしざんまい」を2001年4月18日にオープンした。

24時間営業は寿司屋としては前代未聞だが、当時すでにコンビニでは当たり前のことであり、木村氏もかつて、24時間の弁当屋を経営していて、「どうして寿司屋にはできないんだろう」と思っていた。築地には日中だけではなく、深夜帯にも5,000台に上るトラックが往来しており、その運転手たちが利用するだろうという読みがあった。

ところが「すしざんまい」をオープンしてみると、トラックの運転手たちは全く来店せず当てが外れたので、木村社長が運転手に聞くと、「早く荷物を降ろして、東京を脱出しないといけない」と、みんな急いでおり、完全に読みが外れた

深夜にお客様が来てくれないのでは、24時間営業をする意味がない。悩んでいた木村社長は、一つのアイデアが浮かび、すぐに電話で3人の女性に連絡をした。それは、銀座のお店のママたちである。銀座のクラブには「アフター」があるから、うちに来てくれてはどうかと連絡したところ、3軒のママが次から次にお客様を連れて来てくれた。

夜中の12時過ぎから早朝5時という深夜帯に着物の女性と一流会社のお偉方が寿司屋に次々と吸い込まれていく、という様子が話題となって新聞やテレビなどで報じられた。その話題を見て、地方から観光に来る人が、「東京で寿司を食べるののは憧れだが、24時間の明朗会計の店なら自分にも行ける」と思ってくれて、続々とやって来た。

さらには、ある時期から、外国人の利用者が増えるようになっていった。成田空港の国際最終便の到着は夜22時台なので、翌朝のトランジット便利用の外国人が、「せっかく日本で数時間滞在するのだから、SUSHIを食べたい」と考えていたところ、当時その時間帯にやっている寿司屋は「すしざんまい」しかない、とガイドブックに紹介されており、成田空港からわざわざタクシーで訪れてくれるようになった。

スタートは閑古鳥が鳴いていた深夜の時間帯も、こうしてお客様が行列してくれるようになった。こうして、35坪、40数席の1号店は、年間10億円の売上を記録する人気店となった。「すしざんまい」はその後、築地を中心に店舗数を増やしていって急成長を続け、「日本一有名な寿司店」と言われるほどになった。

「すしざんまい」の順調な集客を契機にして、バブル崩壊後に活気を失った築地は再び、多くの観光客が賑わう観光地となった。

木村氏は今でも、深夜帯に真っ先に訪れてくれた最初の3人のママに感謝をしており、銀座で飲む時はこの3軒と決めている。当時の恩を忘れてはいけないと思っているからだ、と「すしざんまい」の木村社長は述べている。

日本人同士の方が通じない? メールできちんと用件を伝える裏ワザ

仕事上のメールを受け取ったものの何を依頼されているのかよくわからない、もしくは自分が送ったメールに対して「結局何をどうすればいいのでしょうか」などと返されてしまった…。無料メルマガ『音多秀茂の【富と成功の5つのタネ】』では、こんな状況に陥らないために、「文章伝達スキルを上げ、それをチームで共有することが重要」とし、具体的な「伝わるメールの書き方」を記しています。

ビジネスに必須の文章スキル

今回は自分の絶対価値を劇的に向上させる文章スキル」をテーマにお伝えします。このスキル、自分ないしはチームで共有化する事で、組織内の連携が抜群に強化されるので侮れません。

普段我々は自分の母国語や文章を書くスキルに関して「既に当たり前に身についているもの」として再チェックする機会はあまり無いですよね。しかしそこに実は思わぬ落とし穴が潜んでいます。ビジネス上で使えるコミュニケーション能力なんてものは、もちろん学校では教えてくれないわけです。よって我々は過去に自然と身に付けてきた能力を使っている事がほとんど。よってそこには人それぞれバラつきがありますから、一度スキルを適正化する事で仕事の効率や成果が大幅に上がる事に気づきます。

今回、改めて「文章スキル」というシンプルな内容について書こうと思ったのは、先々週、海外業務をしていた時でした。海外担当とのコミュニケーションは「最初は何とかなりそうかも」と思うんですが、やがて深い谷底に落ちて行きます。実際、このメルマガ読者の中にも海外駐在経験者はいるかもしれませんが、この「面倒さ」は経験した人にしか分らない「あるある」だらけのモノ(笑)。

言葉と文化が違う人とのコミュニケーションは白黒逆転が頻繁に起こるようなものです。「白はどう見ても白でしょ」という我々の感覚に対し、平然と「いや黒にしか見えませんよ」と返されるのが異文化交流です。すごく些細な事に毎回調整が必要ですから、すぐに時間が経ってしまいます。

例えば私が経験した中で言うと…、ある会議の中で現地人に「良い、悪い」を伝えるのに、とりあえず「○と×」で表現した事があります。これは日本人にとっては当たり前。しかしその国では「×」という表記が「良い」という意味だと言われました。はじめ相手がきょとんとしているので何かな? と思ったんですが、この違いに気づくまでに数十分経過。

そこで「なるほど! じゃあどうしよっか」と30分ほど談話が始まり、ようやく決まったのが「○とレ点」で表現しようという結論。ここまで1時間ほど経過(笑)。気付くと会議の本題が全く進んでいない事を思い出し脱力。そして「まず一服」と外にタバコを吸いに行く(-。-)y-゜゜゜。

そんな業務外のつまづきに何時間も取られ全然仕事が進まないのが海外業務ですから、自然と激務続きとなって行きます。あ、海外駐在でタバコを吸い出したというのもアルアルでしょうか(笑)。

そんな日本ではお目にかかれない些細なトラブルを余裕でかわせるようになれば一人前です。ま、1、2年はかかると思います。なので海外にいると、共通言語で仕事ができる国内業務を思い出し、国内は楽だよなぁ~なんてすごく羨ましく思えるんですが…、実はこれ違うんですよ。

え? 何が違うか?

ABCマート、成長神話に陰り。スニーカーブームは去ったのか?

昨年まで13期連続増収増益と、まさに靴小売り業界のトップに君臨しているABCマートですが、ここに来て減益に転じてしまう可能性が出てきています。成熟期を迎えてしまったシューズ市場で、同社はこのまま沈んでしまうのでしょうか。無料メルマガ『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』では、著者でMBAホルダーの安部徹也さんが、ABCマートが成長を持続させるために取るべき戦略について論じています。

ABCマートは成長の踊り場に差し掛かったのか?

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ABCマートの14期連続増収増益に黄色信号が灯っています。

シューズ市場で圧倒的なシェアを誇り、トップを快走するABCマートは、積極的な出店を背景に2016年2月期まで13期連続で増収増益を達成。2017年2月期は14期連続への挑戦となりますが、1月に発表された第3四半期の決算短信では売上高こそ1,789億円と前年同期比0.8%増を維持しましたが、営業利益は320億円に留まり、2.3%の減益となってしまいました。

これは何もABCマートの事業に急ブレーキがかかったというよりは、業界全体が成熟していることが要因と考えられます。

なぜなら、業界2位のチヨダも同期間の決算で売上高は1,050億円と前年同期比4.1%の減収、そして営業利益に至っては65億円と前年同期比17.4%も減少しているからです。

この業界2位のチヨダの決算数字を見る限りは、ABCマートは厳しい経営環境の中で健闘しているといっても過言ではないでしょう。