トランスジェンダーの社員を「彼」と呼んだら訴訟に。パワハラ裁判の結果は?

SNSの普及などによって、トランスジェンダーなどの性自認についての認知度があがり、企業でも社則の中に定めているところも多くなってきました。しかし、今回、無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』の著者で特定社会保険労務士の小林一石さんが紹介する事例では、トランスジェンダーの社員を「彼」と呼んだことがパワハラにあたるかどうかという裁判事例をあげて、その結果について説明しています。

トランスジェンダーの社員を「彼」呼びはパワハラになるのか

自分のことを一人称でどう呼ぶか。「僕」という一人称は一般的には男性が使うことが多いですが、あのさんのように女性でも使っている人はいます。

あのさんが自分のことを「僕」と呼ぶ理由について、「中性的でありたいから」「芸能界を生き抜くキャラ作り」とも言われていますが、ご本人は、はっきりと否定しています(後者についてはそもそも芸能界に入る前からなので「ありえない」そうです)。

私個人としては自分をどう呼ぶかは個人の自由であり、仕事上では、ビジネスマナーとして多少制限を感じるときはあるものの、自分が呼びたい呼び方で良いと思っています。

ただ、「相手をどう呼ぶか」は注意が必要な場合があります。

それについて労災事件があります。

あるインフラ関連の会社でトランスジェンダーの社員(性自認が女性)が、先輩社員からのパワハラが原因でうつ病になったとして労災申請を行いました。

そのパワハラの具体的な内容は以下の通りです。

・性自認が女性であることを説明したにも関わらず、(その先輩社員は)「彼」「〇〇君」と呼び続けた
・(その先輩社員は)「戸籍の性別変更はできるのだから、できてからそれを言いなさい」「女性としてみられたいならそういう細やかな気遣いも必要なのではないか」との発言を繰り返した
・上司を含めた3者で話し合った際やその後も「彼」と呼び続けた。配置転換をおこなった後も継続してそれを続けた

では、これはパワハラとして認められるのか?

なぜ、破産すらできないほどの状況からあの人は立ち直れたのか?

破産をするにも費用がかかる、しかしその費用すら捻出できない状況もありえます。このような場合、一体どうすればいいのでしょうか? メルマガ『倒産危機は自力で乗り越えられる!』 by 吉田猫次郎』の著者で事業再生コンサルタント、作家、CTP認定事業再生士の顔を持つ吉田猫次郎さんは、破産すらできない状況から立ち直るための方法を紹介しています。

「破産すらできない状況」 から立ち直った人

破産すらできない状況、というのがあります(私もそういう経験をしたことがあります)。

おそらく最も多いのは、破産費用すら捻出できない状況、でしょうか。

こんな方がいました。

「売上は年間3,000万円まで落ちています。赤字です。負債は、銀行借入金が7,000万円、社会保険滞納が600万円、消費税滞納が800万円、ほか、買掛金の未払いが1,000万円、広告費の未払いが300万円…。預金残高はほぼゼロです」

で、弁護士さんには相談したのですかと?訊くと、

「はい。但し、破産費用として、裁判所の予納金が100万円、弁護士費用が100万円、あわせて200万円必要ですと言われました。今すぐ用意できなくてもいい、売掛金が入金されたら弁護士の預り金口座に入れて、200万円用意できたら破産申立しましょう、と」

「しかし、最近は資金により仕入もまともにできなくて、売上も激減しています。売掛金で確実に入ってくるのは、これから2か月で50万円あるかないか…」

「資産も、もうありません。家は銀行にフルで担保に取られているし…」

「結局、弁護士さんには受任してもらえませんでした」

このような方は、決して珍しくありません。

でも大丈夫です。まだまだ手はあります。

この記事の著者・吉田猫次郎さんのメルマガ

異動先の部下の気持ちがつかめない…。悩める上司にプロが勧めた「ベストな解決策」とは?

4月からの異動で新しい部署になった人も多いかと思いますが、新しい部下になじめないという悩みを持つ上司の方も少なくないと思います。メルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』著者で、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんが、そんな部下の気持ちをつかめない上司に対して回答しています。

今の部署に4月から異動してきて、1ヶ月たちますが、部下の気持ちをまだつかめていないようです。やることはやっていると思うのですが

Question

shitumon

新卒で13年、二度異動し、今の部署には4月からグループリーダーとして着任しました。管理職は初めてです。部下は9人いますが、部下の気持ちをまだつかめていないように思います。自分の考えがうまく伝わりませんし、心を開いてもらっている感じもしません。仕事はそつなくこなしていると思うのですが、あと何を変えればいいのでしょうか。

 

 

 

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。部下の気持ちをつかめていないと感じられるのであれば、その通りだろうと思います。つかめていると思ってもあやしいことのほうが多いので、つかめていないと感じられるのであれば、その予感は的中していると考えておいたほうが安全です。

「自分の考えがうまく伝わらない、心を開いてもらっている感じがしない」とのことですが、そもそも、新グループリーダーとしてグループのビジョンを明示し、そのための達成方針を5~7ヶ条で示し、それを実現するための5~10のアクションを示し、それを一人ひとりのタスクに落とし、それぞれに定量的・定性的なKPIを設定し、合意した上で、週次のKPI進捗確認会議を開催して強力に推進しておられますでしょうか。

それなしで、「自分の考えがうまく伝わらない」と思っても意味がありません。自分の考えを十分伝えず、どうすれば達成できるかも指示していないわけですから。

私の経験では多くの上司がこういう状況で、部下のやる気のなさ、スキルの低さを嘆いておられます。

まずは、今お伝えしたように取り組んでみていただけますか。

グループのビジョンを明示することも決して簡単ではありません。全社および上の組織のビジョンを踏まえて、それに沿ったビジョンを考える必要があります。全社および上の組織ビジョンが明確に示されていないことは日常茶飯事です。あるいは、どう考えてもちょっと不十分だったり、整合性が乏しかったり、間違っているのではと感じられたりすることも少なくありません。

それを嘆いても始まらないので、全社および上の組織のビジョンを踏まえながら、自分として納得のいく、部下にも初めて伝わるようなビジョンにしていく必要があります。そのビジョンは全社および上の組織のビジョンよりビジョンとしてのレベルが高いものかもしれません。

つまり、上司として、かなりのスキル、知見、見識が要求されるわけです。ここを棚に上げて、「自分の考えがうまく伝わらない」というのは、やめましょう。

ましてや、「心を開いてもらっている感じがしない」のは当然です。上司としてのリーダーシップが十分発揮されていない状況では、部下が心を開くも何も、チームとして成果を出していくことが出発点になります。

チームとして成果が出始めると、手のひらを返したように、部下の目の色が変わり、取り組み姿勢が変わり、いろいろな意見も言い始めます。本気の相談も始まります。

こういう状況を3ヶ月でも続けることができれば、「心を開いてもらっている感じがしない」とは思わなくなってくることでしょう。手応えも十二分に感じられることだと思います。

なお、ビジョンを明示するのと同時に、そのビジョンを達成するための達成方針を5~7ヶ条で示します。ビジョンはかなり難易度の高いものなので、部下のほうも「それはちょっとむずかしい」「そんなのできたらいいけど、無理なんでは?」と考えるのが普通です。

その懐疑心を打ち砕くような、全体観ある具体的な達成方針ですね。それを聞けば、「そうか、そこまで考えているのなら、そこまでするつもりなら、このビジョンも実現できるかもしれないな」「すごく大変そうだけど、今までの上司と違って、今度の上司は本気っぽいぞ」と考え始めます。

そこでたたみかけるように、達成方針を具体的なアクションに落とし、それぞれのタスクに落とし、定量的・定性的なKPIも合意し、週次のKPI進捗確認会議をすることで、部下は今までとは全く違う姿勢で仕事に取り組み始めます。

要は、部下のあれこれを気にするのではなく、チームとして最大の成果を挙げるための取り組みをきっちりと推進していくのが鍵です。これで少し納得いただけたでしょうか。

上司の役割は、高い目標を示して、部下を駆り立て、素晴らしい成果を出しながら、部下を驚くほど成長させることです。

この記事の著者・赤羽雄二さんのメルマガ

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新型コロナを「怖い病気」にした方が得する学者たちによって振り回されてきた日本人

ついに、あの新型コロナウイルス感染症がインフルエンザなどと同じ「第5類」になります。GWを迎え、多くの人がマスクなしで観光を楽しめるようになりましたが、ここ数年のコロナ禍とはいったいなんだったのでしょうか。今回、メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』の著者、現役医師で作家の和田秀樹さんは自身のメルマガで、コロナを怖い病気にしておいた方が得する感染学者たちを批判しながら、早くコロナを「普通の風邪」と同じ扱いにすべきだとの持論を展開しています。

コロナを一刻でも早く「普通の風邪」扱いに

コロナがいよいよ5類になる。

今回は、大型連休中の空港の混雑回避のために水際対策を前倒して終了することにもなった。

せっかく外国人観光客が大幅に戻ってきているのだから、これだけは評価できる。

それにしても、これは遅かった。

中国でさえとっくにやめたのに、ずっと行動規制を続け、相変わらず2類のおかげで、未だに新聞は速報として、本日のコロナ感染者数を報じる。

相変わらずコロナが怖いと思わせているためか、今でもマスクをしている人はあまり減らず、すくなくとも多数派だし、それ以上に高齢者が外に出ない。

こんなことで数年もしないうちに要介護高齢者は激増するだろう。

現状維持であれば、それでよいと思う人が多いせいなのだろうが、実は現状維持でいるうちに、徐々にいろいろなものが蝕まれていく。

そこに想像力が働かないのが怖い。

2類から5類になったからといって、コロナがそれなりに怖い感染症であるという扱いには変わらない。

インフルエンザ並みというが、2019年にはインフルエンザで20歳未満が65人も亡くなっている。

インフルエンザなら怖くなくて、コロナなら怖いというのは思い込みだ。

少なくとも私はどちらにかかりたくないと言われたら、インフルエンザと答えるだろう。

コロナで高齢者や基礎疾患のある人が死ぬと言われ続けたが、実際は免疫力の衰えた高齢者と余計な治療を受けている基礎疾患のある人が死んでいるように思えてならない。

私の場合、重症の糖尿病と高血圧と心不全を抱えているが、コロナに陽性になったことは3回もあるが、すべて無症状だった。

おそらくは免疫力が強いのだろう。

血糖値や血圧はおそらくは人間の活力の源だし、おいしいものを食べると免疫力は上がりそうだ。

意味なく血糖値や血圧を下げるから基礎疾患を持つ人の免疫力は弱くなる。

私のように血糖値や血圧を高めに維持しておき、食べたいものや酒をがまんせず、人生を楽しむようにしていれば免疫力が保たれるようだ。

これはNK細胞の名づけの親の順天堂大学の奥村康先生も言っていたことだが、こんな自粛生活をしていると免疫力が落ちてしまうとのことだ。

つまり、高齢者がコロナに弱いからと言って、自粛を強いてしまうと免疫力が落ちてしまう。そうするとかえってコロナにかかった際に重症化しやすくなり、死にやすくなる。

コロナが怖い病気だということにしておいたほうが、感染症学者にとっては、テレビに呼んでもらえるし、日本の政策決定にもかかわれるし、金儲けもできるということで、都合がいいのかもしれないが、その犠牲になって大勢の高齢者が亡くなったとすれば犯罪的なことだ。

ワクチンにしても、免疫力をあげるわけでなくB細胞という免疫細胞に学習させて、敵を教えるものだ。B細胞は一度かかった感染症に対して、次にその感染症の病原体がきても、それに対する抗体を作るのだが、その病気にかかっていなくてもワクチンを打っていれば抗体を作ってくれるというのが免疫のしくみだ。

ところがB細胞が弱っていたら、ワクチンを打っても大して抗体をつくってくれない。

かくしてワクチンを打っていても、やはり要介護5の人のような弱い高齢者はコロナで亡くなった。

そして、コロナ自粛政策は人為的に免疫力を弱め、コロナで死ぬ人を増やした。

やっと5類になって、高齢者が外に出るようになって、普通の風邪と同じだと思えるようになって初めて、人々の免疫力があがって、本当に普通の風邪になるのだ。

本当は今のコロナはインフルエンザほどの強毒性はないはずだ。一刻も早く普通の風邪扱いにしてほしい。

※本記事は有料メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」2023年4月29日号の一部抜粋です。

この記事の著者・和田秀樹さんのメルマガ

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突如現れたプーチン。なぜ独裁者は深夜にクレムリンを訪れたのか

4月30日、兵士たちを前にした演説で近い時期の反転攻勢開始を示唆したゼレンスキー大統領。29日にはロシアが実効支配するクリミア半島で大規模火災が発生するなど、より一層きな臭さが増しています。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、両軍の現状と最新の戦局を紹介。さらに習近平国家主席がゼレンスキー大統領と電話対談を行った裏事情を解説するとともに、今後の戦争の行方を予測しています。

ウクライナ軍ドニプロ川東岸に大攻勢も現地は雨で泥濘、ロシア軍との戦いの行方は

ロ軍は、バフムトとアウディーイウカの2拠点の攻撃に絞り、ザポリージャ州とヘルソン州は防御の方向になっている。

ウ軍はバフムト市から撤退しながら、ワグナー軍とロ軍空挺部隊の損耗を多くすることに価値を見出している。ワグナー軍は郊外のワグナー軍を市内に移動させて、攻撃を市内に絞り、市内中心部を確保しバフムト駅を占領して、郵便局までどんどん西側に前進している。

北側では、貯水池を抜けて遊園地まで前進したし、南側ではバフムト工業大学まで前進し、T0504号線を超え始めている。ウ軍は、撤退しながら、ワグナー軍が前進した地点を砲撃でビルごと潰している。

このため、ワグナー軍の損耗は激しく、プリゴジンもワグナーは消えてなくなり、歴史的な存在になると弱音を吐いている。この原因は弾薬が与えられないからで、このまま弾薬が与えられない場合、バフムトから撤退するとショイグ国防相を脅した。ワグナー軍が居なければ、この戦線も維持できなくなる。

郊外ではワグナー軍が抜けて、ロ軍空挺部隊だけで、クロモベ方向だけに攻撃して、O0506地方道を遮断して、バフムト市内への補給ができなくなることを狙っている。しかし、ウ軍は、無数の広範な塹壕陣地により、ここを固く守っている。

他には、オリホボバシュリフカにロ軍が攻撃したが、簡単に撃退されている。ワグナー軍とロ軍では、練度が違い過ぎるので、ロ軍だけになった郊外は、ウ軍優勢である。イワニフスクでのロ軍が攻撃しているが、ウ軍が撃退している。

どうもワグナー軍兵やロ軍空挺部隊兵士は、麻薬を打ち突撃してくるようだ。この麻薬は長い間眠らずに起きていることができ、恐れや痛みもなくなるらしい。そして、砲撃で手足を吹き飛ばされても、麻薬のために痛みを感じず、歩き続けられるようだ。手足から出血してるため、血がなくなるまで続けられ、それでも本人は何が起こっているのかわからないという。ゾンビの正体が分かってきた。

郊外では、ウ軍は、運河を渡河してクリシウカを奪還している。ウ軍は東部でも大攻勢をするとしたが、どうも、ここを越えて、バフムト包囲作戦をしているロ軍背後に前進して、逆包囲するようである。しかし、報道管制が引かれていて、これ以上は分からない。

ワグナー軍がほとんどの市内を抑えたようであるが、ウ軍が市内を撤退しているのは、逆包囲作戦を見ている可能性がある。

プリゴジンも、5月にはウ軍が攻撃してくるので危ないと述べるが、プーチンは、バフムト攻略を諦めないことで、ワグナー軍をウ軍攻勢阻止に回さないようであり、今回も負けた時点で、対応を取ることになりそうであるが、高練度なワグナー軍はなくなっている可能性が高い。プーチンの意向が、ロ軍やワグナー軍の足かせになっている可能性もある。

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ

日本が世界の笑い者に。G7首脳へ岸田が振り付ける“時代遅れのダンス”

自身の地元・広島での開催とあって、G7サミットの成功に並々ならぬ意欲を見せる岸田首相。しかしながらG7自体の存在価値を疑問視する声が上がっているのも事実です。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、もはやG7は時代錯誤としてそう判断する理由を解説。その上で、「G20こそが現在の世界の問題を協議する場に相応しい」との持論を記しています。

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2023年5月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

中国もインドも不在。もはや存在価値失くした「G7」にしがみつく日米

岸田文雄首相は、統一地方選・衆参補選のまずまずの結果に勢いを得て、5月19日からの「G7」の成功に全力を注ごうとしている。

そこで想定される「成功」とは、盟主である米国の意を受けて、日本が「西側先進国」のまとめ役となって憎きプーチン露大統領に最大限の非難を浴びせ、返す刀でそのロシアに同情的な中国を牽制して台湾侵攻を許さない覚悟を示すことにあると見て間違いない。しかしそのような設定は、二重三重に間違っている。

G7に「世界に偉そうなこと」を言う資格などあるのか

まず第1に、G7そのものが20世紀の遺物であって、21世紀の課題を解決するための指導的な国々の会合の枠組みとして今も、そして将来にわたって有効であるかどうかは大いに疑問がある。そのような指摘はすでに散々為されてきたが、一例を挙げれば、米ペンタゴンに直結するランド研究所の上席政治分析官のマイケル・マザールが2018年6月に書いた「我々が新しい国際秩序を必要としているその理由」(*1)がある。当時本誌はそれを紹介しているが(*2)、その時彼は2016年の世界経済の景色と2050年までに予測されるそれとを比較する2枚のチャートを並べて示した〔図1図2〕。今となると数字はやや古く、また将来予測の数値も違ってきているかもしれないが、細かいことにこだわらずに全体のイメージを捉えて頂きたい。

(*1)「We Need a New International Order. Here’s Why
(*2)INSIDER No.949=2018/07/02「10年以上前から始まっていた『米国の没落』2020年には中印に遅れ

図1は、2016年の購買力平価(PPP)方式によるGDPの大きさを表していて、この方式ではすでに中国が米国を抜き、インドが日本を抜いている。とはいえ、このトップ9のうちG7国は5カ国を占めていて、「先進国」という言葉がまだ完全には死語化していないことを示している。しかし図2の2050年予測となると、米国は中国ばかりかインドにも抜かれて第3位であり、その後にインドネシア、ブラジル、ロシア、メキシコが続き、日独英仏はその後塵を拝している。

世界構造がこのように変容していくことが避けられない中で、それでもG7が集って21世紀の諸問題について偉そうなことを言おうとするのは、如何なる資格認定によるものなのか。それをきちんと示して世界の人々を納得させなければならない。

この記事の著者・高野孟さんのメルマガ

ホンマでっか池田教授が説く「コオロギ食バッシング」デマの構造

SNSで噴出した「コオロギ食」バッシングの背景として、前回記事で、昆虫食どころか昆虫そのものが身近でなくなったことによる嫌悪感を指摘したのは、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの池田清彦教授。今回のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』では、「コオロギ食」に関するデマを具体的に取り上げて検証し、SNSが作り出す「現代版オカルト」の構造をあぶり出しています。

現代版オカルトのデマの構造

前回は、科学が発達してきて、ごく一部の専門家しか、ある科学理論の当否を判断できなくなった現代社会では、少なからぬ人がSNSというおもちゃを駆使して、その感性はだんだん中世の迷信社会に近づいていると述べたが、中・近世の迷信と現代社会のオカルトは、エビデンスも再現可能性もないという点では同じだが、社会的な存在様式が異なるのだ。

中・近世の迷信は、信じるか信じないかはともかくとして、地域社会のほぼ全員に共有されていた言説であり、長い伝承性を持つが、現代のオカルトの多くは、SNS上で、一部の人たちに一瞬で広がり、線香花火のように消えていくことが多い。

中・近世の迷信には科学的エビデンスという概念はもちろん存在しないが、現代のオカルトは、科学的なエビデンスらしきものやごく常識的な主張が言説の一部に含まれていることが多く、なんとなく正しそうに見えるように装っているので、論理的思考力がない人が騙され易くできている。

これは、現代版オカルトに見られるデマの特徴で、このメルマガではコオロギ食バッシングと、新型コロナワクチン接種に対するバッシングについて、いくつかの事例を紹介したい。コオロギを食って死んだ人はいないが(日本では聞かないが、外国では、甲殻類アレルギーの人で、コオロギを食って死んだ人がいるかもしれない)、新型コロナのワクチンを打って死んだ人がいるという違いはあるが、デマの構造は良く似ている。

まず、前回でも述べたコオロギ食バッシングについて、いくつかの事例をこの観点から説明したい。最初に紹介するのは、日本では伝統的にイナゴは食べられていたが、コオロギを食べる習慣はなかったので、コオロギを食べると不都合が起きるという言説である。

確かに日本では、イナゴは伝統食として、日本各地で良く食べられていたし、コオロギはあまり食べられていなかったのは事実である。オカルトのオカルトたる所以は、ここから非論理的な飛躍をして、日本人が食べなかったのは、コオロギは日本人には毒だからだ、あるいは、日本人はコオロギを分解する消化酵素を持っていないからだ、という結論にもっていったことだ。

この記事の著者・池田清彦さんのメルマガ

始める理由と終わりを設定。続かないダイエットを成功させるコツ

ダイエットしたいと思っていろいろ試しても、長続きせず家族にも呆れられている。意志の弱い自分を嫌悪する読者の悩みに答えるのは、メルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』著者で公認心理師の永藤さんです。まずはなぜダイエットをするのか理由をはっきりさせ、いつまでにと期限を決めることをアドバイス。三日坊主で終わっても100回やれば300日坊主と後押ししています。

ちょっと御相談がありまして:意志が弱い

皆様からお寄せいただいたご相談や質問にお答えしたり、一緒に考えたりしていきます。

Question

shitumon

50代女性。兼業主婦です。私は意志がとても弱いです。具体的に言うと、ダイエットができません。ネットや雑誌などに書かれている方法を試してみたり、いわゆるダイエットサプリのようなものを飲んだりしているのですが、続きません。ジムにも入会していますが、ちゃんと通えていません。

夫や娘には「またダイエット?何回目?」とあきれられています。私が家で何か甘いものを食べたりしているときに、二人からイヤミを言われたりします。自分の意志の弱さに、嫌になります。

【永藤より愛をこめて】

うんうん、わかります、ダイエットが続かない、ということ。ワタクシ永藤も、何年も何年もこの問題を放置しておりましたもの。放置していた期間だって、別に何もしていなかったわけではなく、あなたのようにサプリ飲んだりはしてましたもの。痛いほどわかりますよ。

ところで、質問者さんは、何のためにダイエットを成功させたいんでしょうか?

そう、ご存じだと思いますが、ダイエットにはとにもかくにもそれを阻む誘惑が非常に多いです。美味しいものというのは、十中八九カロリーが高いものですし、現状のサイズが理想と離れれば離れているほど、運動するのにはハードルが高くなっています。

ただなんとなく「体重落とさなきゃなー」では、阻む強敵になかなか勝てないので、「〇〇のため、絶対に成功させるんだ!」の、強力な〇〇が必要になってくるのです。この〇〇が強ければ強いほど、結果として私たちは「やらねば!」という意志が強くなるのではないでしょうか?

え?ない?

そっかー。じゃ、それを作ることから始めてみませんか?別になんだっていいんです、サイズアウトしてしまったお気に入りのこの服を着るため、でも、推しに会いに行く日にキレイでいるため、でも。

始めるからには終わりも設定しておいた方がいいです。3か月後の私、6か月後の私、1年後の私。どうなっていたいですか?どんな服を着ていたい?どんな笑顔をしていたい?パートナーや娘さんに、なんて言われたい?3か月後そうなっているために、今すべきことは?6か月後そうなっているために、今すべきことは?逆に、今好き放題食べていたら、明日、1週間後、1か月後、どうなってる?

この記事の著者・永藤かおるさんのメルマガ

櫻井翔の父親が“黒幕”か?ジャニー喜多川の性加害を上回る「日本のタブー」

被害者たちの勇気ある告発を受け、これまでの「慣例」を破る形でジャニー喜多川氏の性加害について報じ始めた大手メディア。しかし未だマスコミが沈黙を貫く「ジャニーズのタブー」が存在するようです。今回のメルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』ではジャーナリストの伊東森さんが、櫻井翔氏の父である桜井俊氏を巡る疑惑を紹介。メディアどころか与野党議員までもが桜井氏に対して及び腰である理由を解説しています。

【関連】全メディアが沈黙。ジャニー喜多川「性加害」問題を報じぬニッポンの異常

ジャニー喜多川氏の性加害問題を上回る、ジャニーズのタブー 嵐・櫻井翔パパ 桜井俊氏(元総務官僚) 自民党と電波利権をつなぐ者 放送法文書の“黒幕”か?

ジャニーズ事務所創業者ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害問題について、NHK、そして各キー局ともに“ようやく”というべきか、報道するようになった。

今月12日、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトさんが日本外国特派員協会で記者会見。以後、NHKが日本のテレビ局として初めて、13日に報道。テレビ東京と日本テレビは14日に、それぞれ自社のWebメディアの「テレ東BIZ」「日テレNEWS」で報道。

その後、21日にジャニーズ事務所が社員や所属タレントに対し、聞き取り調査を行い、今後の対応について取引作企業に説明したと、「朝日新聞デジタル」が報道。

以前とは違い、ジャニーズ事務所の“タブー中のタブー”を大手メディアがここまで報道するようになった背景には、明らかにインターネットの存在があっただろう。

だからこそ、テレビがあからさまに報道しなくても、Web媒体が報じて、単なる“噂”として終わらなかった。

一方で、ジャニーズ事務所をめぐっては、もう一つ、触れなければならない問題がある。

活動休止中の「嵐」の櫻井翔氏の父親、桜井俊氏についての問題だ。くしくも、放送法をめぐる「政治的公平」の問題が国会でなされている。その“黒幕”が、桜井氏であると噂されているからだ。

目次

  • 放送法文書の”黒幕”か?
  • 桜井俊氏とは?
  • 自民党と電波利権をつなぐ者

放送法文書の“黒幕”か?

放送法が定める「政治的公平」についての解釈をめぐり、立憲民主党の小西洋之参院議員が公表した文書は、松本剛総務大臣は、総務省が作成した行政文書であることは認めたものの、しかし、それ以上の動きはみられない。

しかしことの本質は、問題の黒幕が当時の旧郵政省出身者の総務審議官であった桜井俊氏であること。

ただ、小西議員が示した文書には、「配布先」として当時の高市早苗総務大臣や事務次官の名前は入っておらず、“最初に”桜井総務審議官の名前が登場。

あるいは、

「礒崎陽輔総理補佐官からの連絡(総理レクの結果)」

の報告では、

「桜井総務審議官限り」

となっている文書もある。

つまり、桜井氏は“当時の全てを知る人物”であるのだ。

「『取扱厳重注意』の文書を小西洋之議員に手渡したのは、国家公務員法違反の機密漏洩に当たる可能性がある。文書は情報流通行政局保管だったが、大臣室からも閲覧できない。

つまり、旧郵政省グループしか知らない文書だった。おのずから『犯人』も限られてくる。桜井氏が招致されれば、監督責任問題が当然のことながら出てくる。与野党ともに『櫻井パパ』を追及することに腰が引けている」(*1)

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

プロに講釈を垂れてしまうド素人さんがビジネスで成功しないワケ

SNSを見ていると時折みかける、プロに講釈を垂れてしまうド素人さん。そのような人たちはビジネスで成長できると思いますか?今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょうおんさんは、 勝てない相手と戦うのは無駄であるとして、持論を語っています。

勝てない相手と戦うな

人間の能力は公平でも平等でもないのどころか、極端な偏りがあるので、巨大な能力を持つ人がいる一方、その状態だと大変ですね、ご愁傷様と言いたくなるような人もいるわけです。厳しいですが、これが現実ですよ。

そこに意欲とか努力の差が加わるわけですから、猛烈な格差が生じるのは当然です。

で、このメールマガジンの読者さんは、その平均的なところ、中間層にいる人が多いわけですが、それはつまり何を意味するかというと、

 ● 自分よりも圧倒的に優れた人間と戦う愚を犯すな

ということであり、

 ● イージーに勝てる相手を見つけて楽に勝て

ということなんですよ。

なんだか最近はえげつないことを書いていますが、リアルな社会ってそういうもんですよ。

どこに行けば自分が有利に戦えて、イージーに勝てるのかを考えることが人生の戦略を考えるということですよ。

ツイッターを見ていると、素人がプロに講釈を垂れたり、プロの意見に異論を唱えたりしている人がいて、どんだけエラいヤツなのかとプロフィールを見ると、完全な素人さんだったなんてことが良くあるんですね。

会社にも、その道のプロっているモノで、それが専門職と言われる人たちで、開発だろうが商品管理だろうが、プログラマーだろうがマーケターであろうが、門外漢が及びも付かない知識や経験を持っていたりするんですよ。

ところが自称頭の良い人に限って、そういう人にマウントを取ろうとしたりするんです。なんであんた素人のタダの営業なのに、マーケティングのプロに集客のやり方でマウント取ろうとしているの?

エンジニアでもないあなたがなんで、ウチの会社の技術力をバカにするようなことを言えるわけ?

あなたはPLを背負っていないのに、なんで部門の責任者の人事にケチを付けられるわけ?

これは門外漢がその道のプロにケンカを売ってしまったおバカな例なんですが、同じ専門家、プロ同士であっても、そこにはレベル差があるわけですよ。

現実にはこちらの方がシビアな結果になるわけなんですがね。