オリラジ中田敦彦「事務所にカネ借りた粗品くんは何も言えない」お笑い審査員やりすぎの松本人志が牛耳る“吉本の闇”を暴露

お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」中田敦彦(40)が29日、自身のYouTubeチャンネルで「松本人志への提言」と題した動画を公開し、一部で話題になっている。収益化を停止してまでアップした今回の動画では、中田が以前から感じていたこととして「『M-1グランプリ』『キングオブコント』『IPPONグランプリ』『人志松本のすべらない話』など、松本があらゆるジャンルの大会に(審査員)として出ている」から切り込み、「全ジャンルの審査委員長が松本人志というとんでもない状況」「他の業界なら信じられないぐらいの独占状態」「審査員をやりすぎてしまっている」と展開。さらには「松本さんに何も物が言えない空気って凄いある」「松本さんの映画を面白いか、面白くないかって誰も言わないんだよ芸人が」「面白かったか面白くなかったを全員が押し黙ったように口をつぐんでいる」と言及し、絶口調な様子であった。

お笑い界の頂点に君臨する松本人志(59)に噛み付いたとも取れる今回の動画だが、芸能関係者は中田の「別の発言」に注目したようだ。

霜降り明星・粗品に対する“ぶっこみ”に驚き

ある芸能事務所の関係者は言う。

「中田さんはつまり、松本人志さん以外の人間にも審査員をやらせることで、『お笑い界に新しい価値観が生まれる』という的を射た意見を言っていただけで、何も間違っていないと思います。松本さんが出演されていて、ひな壇の若手~中堅芸人が頑張って笑かそうとしている絵はテレビ何度も見ていますからね。そんなことより気になったのは、霜降り明星の粗品さんが、吉本から数千万円の借金をしているという箇所ですよ」

中田の動画には続きがあり、「どう思います? これ見てる粗品君どう思う?」と、松本に対する意見への感想を霜降り明星の粗品(30)に尋ねる場面があった。

続けて、

「粗品君って全部(M-1、R1)獲ってるでしょ?」

「吉本から数千万借りてるから言えないでしょ。粗品君は言えないじゃん。言ったらお金とかいろいろあるから。言ったら「松本、動きます」とかになって、岡本社長が動いてくるから。「動きます」っていうか、「動かします」になっちゃってるじゃない、岡本さんを」

「会社にさ、お金借りてる若手は絶対何も言えないよね。粗品君、俺、代わりに言うわ。「松本さん、審査員やりすぎですよ」って」

などと、いきなりぶっこんだのだ。

「会社からお金を借りてるから事務所の大御所に意見を言えないって、まるでジャニーズ事務所なのでは?と思えるほど、薄気味悪いものを感じました。お笑いの事務所だからこそ、より闇が深いと感じます」(前出の関係者)

松本人志が吉本興業を牛耳っている?

一方、複数の吉本芸人と親交のある放送作家はこう話す。

「前に、麒麟の川島さんがご自身のラジオで『吉本に金を借りたら仕事が増える』と発言していて、若手時代に実際に借りていたそうです。その時、相席スタートの山添さんも、事務所からお金を借りてると話していました。昔から会社に金を借りたとネタのように話す芸人さんは多かったですが、返せる見込みのある若手にならば、普通に貸しているはずですよ。ただ、金を借りてるから事務所に何も言えないってどうなのよ…とは感じますよね」

そして、「中田さんの動画を見て、吉本の体制はどうかと思う」と続ける。

「昔から、芸能界はジャニーズと吉本の“二大帝国”と言われていましたが、闇営業問題あたりから風通しが良くなっているのでは? と感じていました。なので、“松本、動きますとかになって、岡本社長が動いてくるから”の箇所とかは、大御所が事務所ごとを牛耳っているのかと……。なんだか紳助さんがいた頃の吉本を思い出しますよ。確かに、若手芸人と飲んでいて、松本さんを崇拝する若手しかいないことは、以前から気になってはいたのですが……」

「対話」の重要性。ChatGPTの誕生がプラトン哲学を復活させる

我々の生活のあらゆるものを変えるかもしれないAIという存在。中でも、ChatGPTに期待の声をあげる人はとても多いようです。メルマガ『j-fashion journal』の著者でファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんもその一人。対話形式のChatGPTがプラトン哲学を復活させるとしながら、様々な可能性に言及しています。

ChatGPTによるプラトン哲学の復活

こんにちは。

私は技術の進化によって人間がどのように変化するのかに興味があります。

例えば、デジタルなゲームの登場により、操作する人間の能力も進歩を続けました。これまで経験したことのない刺激に直面すると、人間は夢中になり、その刺激に対応しようとするものです。

活字印刷による書籍が生まれ、小説が進化し、それを読む人の想像力も進化しました。映画の誕生により、動画を見る経験をした我々は映画に夢中になりました。

そして、今我々はChatGTPに出会いました。チャットは対話です。人間の相手が不在でも、人は対話をすることが可能になったのです。これは、人間の知能に大きな影響を与えるのではないか。そんなことを考えています。

1.ChatGPTは知的労働の機械化を促す

ChatGPTの登場は、知的労働の機械化を意味しています。

しかし、対人的なコミュニケーションや創造的な仕事などは、人間の特性が必要であり、ChatGPTでは代替できないとされています。対人コミュニケーションとはどんな場合に生じるのでしょうか。

例えば、商談です。価格競争や条件交渉が行われ、最終的に納期、数量、価格が決定し、契約が結ばれます。これは、AI同士が直接つながるようになれば、人間は必要なくなるでしょう。

それでは社内の対人コミュニケーションはどうでしょうか。私は、最初に中間管理職の業務がAIに置き換わると考えています。

例えば、小売店で実際に接客販売する販売スタッフは必要です。しかし、予算を組み立てたり、売上を管理したり、値下げの指示や商品移動の指示はAIの方が的確ではないでしょうか。また、勤務ローテーションの調整もAIが行うでしょう。

これまでは都心の本社が司令塔であり、地方の工場や全国の店舗をコントロールしていました。しかし、本社機能はほとんどがAIに置き換わると思います。

もちろん、全ての人員が必要ないとは言いません。最初は、人間の補助をAIが行い、軌道に乗れば十分の一、百分の一の人員で回るようになるでしょう。

創造的な仕事についても、AIが補助するようになります。現在、人間が担当している画像作成、文章作成、音楽作成、音声合成、デザイン、編集等についても、様々なAI搭載のアプリケーションが誕生しており、かなりの部分がAIに置き換わるでしょう。

コンサルタントの業務もアシスタントレベルであれば、かなりの部分がAIに置き換わります。

現在はまだ発展途上ですが、今後、創造的な仕事と思われていた分野も、次々とAIに置き換わっていくと思います。

そう考えると、対人コミュニケーション、創造的分野もまた、人間が独占できる分野とはいえません。ということで、かなりの分野が自動化、無人化が進むと考えられるのです。

 

この記事の著者・坂口昌章さんのメルマガ

現役医師が回答。糖質制限を止めたら太りやすくなるって本当?

広島大学大学院の研究で、「血中のインスリン濃度が低いと、炭水化物などに対する食欲を増進させる機能、炭水化物などの糖質を脂肪に変換する機能を増幅させる」と発表されたことを受けて、読者から不安の声が届いています。これに、メルマガ『糖尿病・ダイエットに!ドクター江部の糖質オフ!健康ライフ』の著者で、糖質制限食の提唱者として知られる江部康二医師はなんと回答しているのでしょう? 2つの研究データを基に解説します。

血中インスリン濃度が低いと太りやすい?

【読者からの質問】

広島大学大学院の浮穴和義教授主導の研究で、血中のインスリンの濃度が低いと、炭水化物などに対する食欲を増進させる機能と、炭水化物などの糖質を脂肪に変換する機能を増幅させる脳内因子NPGLの産出量が増えてしまうそうです。

ということは、ずっと糖質制限を継続していくと、インスリン分泌量は低下しますが、食欲(主に炭水化物への欲求)が高まり、糖質を摂ったときには、それを脂肪に変換する能力が高まっていて、糖質制限をやめてしまえば、以前よりも太りやすいカラダになってしまっているということではないでしょうか?

もしくは、一生糖質制限を続けていくことが、リバウンドを防ぐために必要なことなのでしょうか?

参考研究
https://www.hiroshima-u.ac.jp/souka/news/41197

【江部先生からの返信】

結論としては、少なくともヒトにおいては、血中インスリン濃度が高いと肥満し、血中インスリン濃度が低いと肥満しにくいです。

何故ならインスリンは肥満ホルモンだからです。

臨床的には、ヒトの研究<DIRECT>で、322人の肥満の患者を3群にわけて調査しています。2年間の研究です。

https://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/nejmoa0708681(Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet. NENGLJ MED JULY 17,2008、VOL359. NO.3 229-241)

カロリー制限ありの「地中海食」、「脂肪制限食」、カロリー制限なしの「糖質制限食」での比較検討です。

カロリー制限なしの糖質制限食でしたが、満腹感と満足感が高いので、自然に摂取エネルギーが減少して、地中海食、脂肪制限食と同じだけ摂取カロリーが減少しました。

その結果、3群とも同一摂取カロリーとなりましたが、糖質制限食で一番体重が減少してHbA1cは唯一、改善しました。

つまり、ヒトでは、糖質制限食で、食後インスリン分泌は、通常食に比して低下しますが、自然に過剰な食欲がなくなり、満腹・満足して体重が減少したということになります。

糖質制限食で減少するのは食後の追加分泌インスリンで、必要最小限で済みます。

空腹時基礎分泌インスリンは糖質制限食でもなかなか減りにくいことがあります。

広島大学のラットの研究は、空腹時や糖尿病などのインスリン分泌が低い状態では、NPGLの発現が上昇して、炭水化物の摂取量が増加して、脂肪蓄積を促進するということです。

従って、糖質制限食実践者の食後追加分泌インスリンが少ないこととは、単純に比較はできないと思いますし、現実にヒトの研究で、糖質制限食は満腹度・満足度が高くて摂取エネルギーは適正に減少し、体重減少効果も一番あったということで問題ないと思います。

また、ラットの主食は穀物で、炭水化物が主です。

従って、炭水化物摂取にあるていど特化した摂食システムを持っていると思います。

人類は、雑食ですが、狩猟・採集時代の700万年間は、穀物なしですので、ヒトの摂食システムはラットとはかなり異なっていると思います。

この記事の著者・江部康二さんのメルマガ

プーチンを「クソ馬鹿野郎」と呼ぶロシア最強部隊トップの不可解な“撤退宣言”

20日、ロシア国防相がウクライナ東部ドネツク州の激戦地・バフムトを制圧したと発表しました。そして25日、ロシア最強部隊「ワグネル」が、同地から撤退を開始しています。一連の流れに違和感を覚えるのが、無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんです。今回の不可解な「完全制圧宣言」と「撤退宣言」について、独自の視点で解説しています。

ワグネルのバフムト撤退は何を意味するのか?

今年1月、プーチンは、ロシア軍のトップ・ゲラシモフ参謀総長を、ウクライナ特別軍事作戦の総司令官に任命しました。

プーチンはゲラシモフに、「3月中にルガンスク州、ドネツク州を完全制圧しろ!」と命じます。

2月、ロシア軍の大攻勢がはじまりました。主戦場になったのは、ドネツク州のバフムトです。

地図を確認してみましょう。

● 東部バフムト「中心部維持」(埼玉新聞)
https://search.yahoo.co.jp/image/search?p=%E3%83%90%E3%83%95%E3%83%A0%E3%83%88%E5%9C%B0%E5%9B%B3&fr=top_ga1_sa&ei=UTF-8#cc7e3b619a020036e077263fa1177444

そして、ロシア軍は当初、優勢に戦いを進めていました。

3月初め、NATOのストルテンベルグ事務総長は、「まもなくバフムトは陥落する可能性がある」と語っていた。しかし、ウクライナ軍は、踏みとどまりました。

ロシア軍は3月末時点で、バフムトの大部分を支配していましたが、完全制圧には至りませんでした。ゲラシモフは、プーチンの命令を完遂できなかったのです。

そして、3月末、欧州から続々とウクライナに戦車が届くようになってきました。ゼレンスキーは4月30日、「重要な戦闘がまもなくはじまる」と宣言します。世界は、「近い将来、ウクライナ軍の反転攻勢がはじまる」とを知ったのです。

不可解な「完全制圧宣言」と「撤退宣言」

さて、バフムトの最前線で戦っていたのは、民間軍事会社「ワグネル」です。その創設者プリゴジンが5月20日、「バフムトを完全制圧した!」と宣言しました。

そして、プーチンは、ワグネルとロシア軍に祝意を示したそうです。時事5月21日。

<ロシア国防省は20日深夜、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトを制圧したと発表した。タス通信によると、ロシアのプーチン大統領は「(作戦に当たったロシアの民間軍事会社)ワグネル突撃部隊と共に、必要な支援を行ったロシア軍に対し、解放作戦の完了に祝意を表明した」という。>

そして、5月25日、ワグネルはバフムトからの撤退を開始しました。プリゴジンは「6月1日までにバフムトをロシア軍に引き渡す」としています。

の流れ、今までの動きを追っていた人たちには奇妙に感じるでしょう。

「バフムト完全制圧宣言」の15日前(5月5日)、プリゴジンは「弾薬不足」に激怒していました。鬼の形相で、「ショイグ(国防相)!ゲラシモフ(参謀総長)!弾薬はどだ!?!?!?」と叫んでる映像が全世界に流れた。以下の動画50秒ぐらいからごらんください。

● 「弾薬はどだ」ワグネル創設者が激怒 ロシアが必要な武器供給を「一晩で約束」(2023年5月8日)
https://www.youtube.com/watch?v=NPb-Z3dPk80&t=85s

そして、怒りがおさまらないプリゴジンは、ついにプーチン自身を批判しはじめました。彼は5月9日、プーチンのとを「クソ馬鹿野郎!」と呼んだのです。

以下の動画2分27秒ぐらいからごらんください。

● 「おじいさんがクソ馬鹿」ワグネルトップ ロシア軍を痛罵「戦争にどうやって勝てば」(2023年5月12日)
https://www.youtube.com/watch?v=fDiAq_mzGcg

の動画では、「ロシア軍の指導部をおじいさんと呼んだ」と解釈しています。しかし、れは間違いで、プリゴジンはまさにプーチンのとを「クソ馬鹿野郎」と呼んだのです。 

見捨てられたプーチン。ロシア政府が「クーデター蜂起」を託す人物の名前

国際社会からの孤立を深めるプーチン大統領ですが、ロシア国内での地歩も危ういものになりつつあるようです。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、ウクライナ戦争の最新の戦況を解説。さらに民間軍事会社ワグナーのトップが発した「不気味な予言」を取り上げ、ロシアにおけるクーデター勃発の可能性を指摘しています。

第2のロシア革命勃発か。止まらぬワグナー軍トップのプーチン批判

ウ軍は反転攻勢に出ていたが、バフムトでの反撃も、ロ軍のザポリージャからの援軍で、膠着した事態になっている。このため、ウ軍ではなく、自由ロ軍を使い、ロ軍の手薄な国境沿いに、ロシア国内への攻撃を仕掛けた。

また、全体的にウ軍の地上攻撃は下火になっている。ウ軍の反転攻勢はどうなったのであろうか、という事態である。

バフムト郊外で本格的な反転攻勢に打って出たウクライナ軍

ウ軍はバフムト郊外で本格的な反転攻勢に出ているが、ロ軍の守備が整い、そう簡単には撃破できなくなっている。

ベルヒウカ貯水池で、ロ軍は強固な陣地を構築して、ウ軍の攻撃を防いでいるので、膠着状態である。逆に、ロ軍が市内から、クロモベ方向に向かった攻撃を、ウ軍は撃退している。

バフムト市内のワグナー軍は、5月25日から撤退を開始して、6月1日まで完全撤退するとプリゴジンは言う。今、ウ軍はワグナー軍の撤退を待っているようにも見える。

しかし、25日を過ぎても、ISWによる映像確認ではワグナーはバフムト市街を出た様子がない。単に、DNR旅団などが入ってきて、配備兵力が増大しているだけである。

イワニフスク方向にロ軍は攻撃したが、ウ軍は撃退している。

ウ軍第3突撃旅団はクリシチウカやアンドリウカ方向に攻撃しているが、こちらの前進も、ロ軍陣地を1つ1つづつ潰していくので、時間がかかっている。

クリシチウカに向けて、第24と第3突撃旅団が攻撃しているが、前進速度は遅くなっている。このクリシチウカの後方のイワノハラドの弾薬庫が大爆発した。地域の中核的弾薬庫であったようだ。

一方、市内ではロ軍とワグナー軍が、ほぼ全地域を占領した状態であり、ウ軍は、南の一角を残して撤退した。ウ軍は市内でゲリラ戦を行っている。

このバフムトの戦いでは、ザポリージャ州のロ軍を増援でバフムトに投入したことで、ザポリージャ州の兵員が若干少なくなったようだ。バフムトの反撃が、本格的な反転攻勢の前哨戦の位置づけなのであろう。

もう1つが、バフムトのワグナー軍交代要員として、ロ軍部隊が入るが、その部隊もドネツクからの移動であり、アウディーイウカ方面の部隊のようである。

しかし、ウ軍の反撃がなくなったことで、この地域の戦闘は少なくなり、ロ軍の戦死者数も500名以下程度と今までと比べると、非常に少なくなっている。

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ

台湾有事切迫論の大ウソ。習近平が軍事侵攻を考えているはずもない証拠

今やメディアで「当然に、しかも近々」勃発するかのように伝えられる、中国による台湾への軍事侵攻。プーチン大統領がウクライナ戦争で国際社会から猛烈な批判を受ける中にあって、習近平国家主席がそのような「暴挙」に出る可能性はあるのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、「台湾有事切迫論」を一蹴。さらに岸田首相の軍拡路線を、架空の前提に基づく大愚策とバッサリ斬っています。

【関連】立憲の腰砕け。野党第一党が聞いて呆れる「岸田軍拡」擦り寄り姿勢の醜態

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2023年5月29日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

岸田軍拡の無理筋。「台湾有事切迫論」という大嘘に基づき国の行方を誤る大愚策

前号で「野党第一党の腑抜けの原因の第2は、米日好戦派から繰り出されてくる『中国脅威論』『台湾有事切迫論』の心理操作に対して、この党が戦えないどころか、完全に巻き込まれてしまっていることにあるが、これは話せば長いことになるので別の機会に譲る」と述べた。その後、鹿児島の護憲平和フォーラムの集会で「台湾有事切迫論の嘘に惑わされるな」と題して講演したので、その中で前号と重ならない部分を中心にしつつ若干の補充を加えた要旨を採録する。

【関連】立憲の腰砕け。野党第一党が聞いて呆れる「岸田軍拡」擦り寄り姿勢の醜態

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辛口評論家が感心。亀井静香の「核心」を突く岸田首相評と連合批判

芳野友子氏が会長となって以来、自民党にすり寄る「連合」の醜態を厳しく批判し、組織としての存在意義をなくしていると主張してきた辛口評論家の佐高信さん。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、雑誌『クライテリオン』の自身も登場した特集記事内での、亀井静香氏による岸田文雄評と連合批判が的確であるとして紹介。「これからは下手したらテロの時代に入る」との指摘に続く言葉は、連合の幹部らに聞かせたい提言として抜き出しています。

亀井静香の根底的な連合批判

西部邁のやっていた『表現者』の後継雑誌の『クライテリオン』5月号が「『岸田文雄』はニッポンジンの象徴である」という特集をやっている。

編集長の藤井聡が亀井静香と私にそれを語らせているが、亀井の発言がおもしろい。岸田はアメリカだけでなく中国にも依存し出すだろうと藤井が言うと、亀井が、「これじゃ売春婦と一緒だよな」と語り、こう続ける。

「売春婦でもいいというのは人間を否定することと同じだよな。だけど、オレは売春婦は好きだよ(笑)。俺は若い頃、恋人らしい恋人はいなかった。唯一いたのが、玉造温泉の温泉芸者だったし。学生時代、アルバイトで金を作って、夏休みと冬休みに玉造温泉に通ったのが俺の青春よ」

脱線気味の告白はともかく、彼女らは生活苦からやむにやまれずだったと指摘する亀井には弱者へ寄せる思いがある。共感である。それが死刑廃止議員連盟の会長にもならせたのだろう。つぎの発言も、まさに現在の連合の幹部らに聞かせたい提言である。

「これからは、下手をしたらテロの時代に入るよ。議会とか労働組合とかの集団が世の中を正す力を持たなくなってきたからね。今の連合なんて、労働者の利益を代表して経営者と交渉していますか。ストもしていないでしょう。

 

かつて京都のUAゼンセン(繊維・化学・流通サービス業などの労働組合が加盟する組織)に招かれて行った時、『あなたたちの組合でスト権を確立した経験があるのはいるか?』と聞いたら、1社だけだった。労働組合の幹部が本当に社員のために経営者と交渉しようと思うなら、スト権を確立しなきゃならんでしょう。そのうえで勝負に行かないと、すべてを持っている経営者にはかなわないよ」

岸田に信念があるのかと藤井が問うと、亀井は見事に茶化す。

「そりゃあるだろうな。『事なかれ主義』という信念が(笑)。岸田は国会でも記者会見でもいつも下を向いて原稿を読んでいるだろう。あれはよくないよな。俺が大臣だった時には、答弁を官僚に書かせたことは一度もないよ。それで何も困らなかった。だけど、今も国会の中堅議員はお互いに原稿を棒読みし合っているだけだ。もっと国民の方を向いてしゃべらないと。だから原稿なんか見ていたらダメだな」

藤井は私に左と右と正反対の西部となぜ懇意だったのかと尋ねた。それで私は答えた。

「私も西部さんも基本はアナーキストですよね。西部さんも学生運動をやっていた頃はトロッキストと呼ばれていた。私も正統派の左翼にいろいろ言うからトロッキストに近いと言われていた。だから、トロッキストという分類、それからアナーキストというのが共通していた」

藤井がフォローしているように「もともと政府は必要悪」に過ぎないのである。

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image by: 首相官邸

明らかな“オカルト”「人為的地球温暖化論」はなぜ広がったのか

台風の巨大化や大雨の頻発などの異常気象は、地球温暖化の影響とされ、温暖化の原因を人間の活動によるものとする説も広く信じられています。この「人為的地球温暖化論」こそが政治的プロパガンダで、20世紀後半以降最悪の“オカルト”であると声を大にするのは、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの池田清彦教授です。今回のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』では、「人為的地球温暖化論」が政治的に利用されるようになった経緯を振り返り、すでに事実を無視して手放せないものになってしまった現状と、ウソを隠す動きがあることを明らかにしています。

人為的地球温暖化という最悪・最強の現代版オカルト

20世紀後半から現在に至るまでの最悪の現代版オカルトは、人為的地球温暖化論であることは間違いない。CO2の排出によって起こる人為的地球温暖化が、人類の存亡を左右する危機をもたらすという言説は、他の現代版オカルトと同じ針小棒大な与太話なのだけれども、権力とマスコミの大々的な宣伝により、多くの無知な人々は、人為的地球温暖化を絶対の真理と信じ込まされているようだ。

しかし、科学的エビデンスは人為的地球温暖化論が怪しげな説であることを示している。例えば、渡辺正は膨大なデータを基にCO2元凶説を論駁している。『「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ』(丸善出版、2018)あるいは『「気候変動・脱炭素」14のウソ』(丸善出版、2022)などを参照されたい。

私も『環境問題のウソ』(ちくまプリマ─新書、2006)、『新しい環境問題の教科書』(新潮文庫、2010)、『ほんとうの環境白書』(角川学芸出版、2013)、『環境問題の嘘 令和版』(MdN新書、2020)、『SDGsの大嘘』(宝島社新書、2022)、『専門家の大罪 ウソの情報が蔓延する日本の病巣』(扶桑社新書、2022)などで、繰り返し、人為的地球温暖化論のいかがわしさを公表しているが、衆寡敵せず、人為的地球温暖化を信じているオカルト信者の心には届かない。

人為的温暖化論は科学的エビデンスを捻じ曲げて作った砂上の楼閣で、事の最初からして、科学というより政治的プロパガンダであった。1960年代後半から1980年頃まで、気候学者は地球寒冷化を警告していた。日本では気象学者の根本順吉が1973年に『氷河期に向かう地球』を出版して、俄かに寒冷化の恐怖が人口に膾炙して、1980年代初頭まで、20冊くらいの寒冷化警告本が出版されている。

歴史的に見ても、温暖化は豊作をもたらし、寒冷化は飢饉を引き起こすので、地球寒冷化が恐ろしいことは間違いない。実際、1940年から1970年の30年間に地球の温度は0.2℃下がっている。しかし、1970年から地球の温度は反転して2000年まで上昇を続けた。付言すれば2000年以降、地球の温度は余り変わっていない。

この記事の著者・池田清彦さんのメルマガ

市川猿之助とあの俳優の“遺書”に共通点。深まる向精神薬の謎

5月18日に自宅で倒れていた歌舞伎俳優・市川猿之助。両親の死因が「向精神薬による薬物中毒」と発表され、警視庁による猿之助への事情聴取が行われています。しかし、事件に関してまだまだ疑問点が多いのも事実です。今回は、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが、この事件で記者たちも疑問に思うあることについて言及しています。

猿之助の両親の死因…意外と身近な向精神薬

先週末、若い芸能記者たちと集まる機会があったのですが、そこで話題になったのは市川猿之助に関して警視庁捜査一課が正式発表した“向精神薬による薬物中毒”という死因についてでした。

大人が亡くなってしまう程の向精神薬の入手ルートとその効用について、普段こんな薬物とは縁のない若い記者たちにとっては想像もつくはずがなく、陰で何か恐ろしい、得体の知れないものが暗躍しているんじゃないかと口にしていました。

実は私、もう10数年くらい前から向精神薬を服用しているのです。

昨日和田アキ子も、明日の仕事の為に寝ようと思っても、その日の仕事終わりの脳が覚醒したままでなかなか寝付けず「睡眠導入剤をお医者様に処方していただいている」と話していたようですが、私の場合は睡眠が慢性的に非常に浅く、深い眠りを確保できないのがその理由です。

日中に入って来た大量の情報や大脳から出た老廃物の処理をして脳の働きを修復し、よりよい活動をするために必要なのが睡眠だと言われています。

その処理をする時間が少なければ当然精神的にも肉体的にも支障が出てくるわけで…医者の指導のもと、向精神薬が必要になってくるわけです。

『デイリー新潮』は、猿之助の御両親が服用した向精神薬は“医師の指示通りには服用しておらず、大量にため込んでいた模様”と推測しています。

御両親なのか猿之助なのかはわかりませんが、普段から多めに処方されていた余りを捨てずにとっておいたのか、それとも虚偽の申告だったのかは定かではありません。

更に“50~60錠を飲み込んだ”とも報じていますから、それだけの量となれば処方された薬を飲んだり飲まなかったりしていたのか、手元に残るまで数ヶ月はかかるでしょう。

そう考えると『女性セブン』が報じたセクハラ、パワハラ記事が引き金を引いたきっかけになったのかもしれませんが、もしかしたらかなり以前から、『澤瀉屋』が輪廻転生を信じていたとするならばその時はこれで…と計算されていたことも否定できないような気がします。

向精神薬というのは実に厄介な薬のようで、この10数年の間には何度となく厚生労働省からの物言いが入り、そしてその度患者と担当医とのディスカッションが必要になるものなのです。

概ね“クオリティ・ライフの維持”とか“依存症への警鐘”…この経験から向精神薬が“諸刃の剣”であることを実感させられたものです。

100錠飲んでも「死ぬ」とは限らない

先週末の会合で特に熱い議論が交わされたのは“70代半ばの人間がどのくらいの量の薬をフィジカルな負担が無く飲むことができるのか”という疑問でした。

私の手元には直径0.5㎝程度の薬がありますが、大量の水と一緒に飲めば40~50錠、数回に分けて飲めば100錠でも“大仕事”ではないと思われます。

ただそれで確実に死ねるかと言えば、100%死に至らないと専門家たちは口を揃えます。

櫻井翔の“フレームアウト”は「24時間テレビ」が原因か?大御所・和田アキ子もジャニーズ問題“無視”を貫く異常

28日、KAT-TUNの中丸雄一(39)が、自らがレギュラー出演する『シューイチ』(日本テレビ系)にて、故ジャニー喜多川の性加害問題について語った。ジャニーズ事務所は同日、心のケア相談窓口の開設と、外部専門家による再発防止特別チームの設置、そして、3名の社外取締役の就任を書面で発表している。これに中丸は「全てが補完されるわけではないだろうが、前進の一歩」などとコメント。問題について言及した点は評価されている一方、「社会貢献が好きな会社」と、事務所の擁護とも取れる発言もしており、苦言を呈する視聴者もいるという。

中丸は無難なコメント、櫻井は?

今回の中丸の発言について、テレビ関係者はこう口にする。

「事務所最年長の東山紀之さんが問題について発言したので、次は櫻井翔さんかと言われていた中、まさかの中丸さんでしたね。最後の事務所擁護のような発言については賛否が分かれそうですが、個人的には中丸さんのキャラクターらしい無難なコメントだったなと思います」

一方、月曜のレギュラーキャスターとして出演する「news zero」(日本テレビ系)で、性加害問題について2週連続言及しなかった「嵐」の櫻井翔(41)。彼は今、「キャスター失格」などと厳しい評価を受けているが、これについてはどう感じているか?

「様々な事情があるんだと思いますが、ネットの声が大きい時代ですからね。もう少し、良い意味で視聴者に媚びる必要があったんじゃないかな?とは考えます。先々週の放送で有働さんに言わせるのではなく、自分で言っていたら、結果的に本人も楽だったはずです。完全に、タイミングを逸しましたよね」

ジャニーズによるジャニーズのための24時間テレビ

一方、芸能情報に詳しい夕刊紙記者は違う見方をする。

「東山さん、中丸さん、後、元ジャニーズの近藤真彦さんらに言えることは、結局、あなたは知ってたの? ということ。このままじゃ良くない……のような薄っぺらいコメントじゃ、視聴者は納得しないでしょう」

だが、「結局、そんなことを言えるわけがない」と続ける。

「ジュリー社長の“知らなった”発言に“そんなわけないだろ”といった批判が殺到していますので、ジャニーズタレントが“私は知りませんでした”なんてリスクを取れるはずがありません。もちろん、“私は知っていました”も無理でしょう。結局、賢い櫻井さんは、何を言っても逆効果ということが分かっているのでは?と分析する記者も多いです」

また、この記者は「24時間テレビ」の存在も大きいとも話す。

「日テレにとっては“ドル箱”コンテンツで、視聴率の取れるジャニーズタレントに出てもらいたい。なので、性加害に深く言及はせずご機嫌を取るしかないんじゃないですか? ただ、児童に性加害をした疑惑のある創設者の事務所に所属するタレントがメインで、『愛は地球を救う』は、視聴者をバカにしすぎだろうと個人的には思いますが(苦笑)。それに、チャリティを謳っておいてジャニーズ事務所に一体いくらの金が入るんだ? と視聴者が訝しむのは当然。今年はどうなるんですかね」