10月から値上げ。お金のプロが火災保険の見直しを勧める理由とは

保険や住宅ローンは家計の中でも大きな金額となりがちなので、見直しを考えたいと思う人は多いかもしれません。そこで今回は、外資系生命保険出身の元ライフプランナー・豊福公平さんが自身のメルマガ『豊福公平の夢を叶えるハート&マネー』の中で、10月から値上げが決まっている火災保険や住宅ローンについてファイナンシャルプランナーの中村あいこさんと語った対談を紹介しています。

 

中村あいこ×豊福公平マネー対談「10月から値上げが決まった火災保険、住宅ローンの固定金利値上げをどう見る?」

ファイナンシャルプランナーの中村あいこさんと豊福公平さんによるマネー対談を行いました。中村さんは、現在お金の専門家として、提携保険会社41社、証券会社2社、不動産事業(フラット35取扱)、マネーセミナー講師などもやっているお金のスペシャリストです。

今回のテーマは、10月から値上げが決まった火災保険をはじめとする保険についての考え方、5月から始まった住宅ローンの固定金利値上げなどを中心にお話を聞いていきます。お金の専門家であるお二人は、今注目を集めるこの話題についてどんな角度で見ているのでしょうか。

火災保険が最大10.9%値上げ。最大保険期間も10年から5年へ短縮

豊福 「今回はお金の専門家として、ファイナンシャルプランナーの中村あいこさんにお越しいただきました。中村さん、よろしくお願いします。現在、どんな活動をされていますか?」

中村 「現在はオンラインでマネーセミナーを開催したり、Twitterや音声配信メディアなどを通して情報発信をしています」

豊福 「今回、中村さんにお越しいただいたのは、最新のマネー情報についての情報交換を行おうと思ったからです。早速ですが、火災保険についてはどうですか?というのも、2022年10月に火災保険が一斉値上げになりますよね。しかも全国平均で、過去最大の値上げとなる10.9%となりますよね」

中村 「火災保険は値上げと同時に、最長10年だった火災保険期間が5年に短縮するところもあります。長期契約による保険料の割引が受けられていたものがなくなることもあります。この機会に一度見直すことをおすすめします。

とはいえ、生命保険についての見直しをする人は一定数いますが、火災保険に関しては、実はみなさんのところは関心が非常に薄いようです。なぜかといえば、ご自宅を持っていらっしゃる方が非常に少なくなってきているからです」

豊福 「戸建てを購入するよりも、賃貸契約の人が多いということですね」

中村 「そうなんです。また、地震や集中豪雨などの自然災害は自分の身には起こらない。どこか他人ごとのようにとらえる人が多いんですよね」

 

4630万円誤送金、田口翔容疑者に大麻常習疑惑。阿武町移住は自分で栽培するため?同級生から数百万円カツアゲした金の亡者か

山口県阿武町の4630万円を振り込みミス問題で、山口県警は阿武町の田口翔容疑者(24)を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕した。今後、刑事事件として本格的な操作が始まることになるが、容疑者が逮捕されたことで、これまで明らかになってこなかった田口翔容疑者にまつわるさまざまな情報が錯綜しているようだ。

身寄りのない阿武町に移住してきた目的は大麻栽培?

田口容疑者は阿武町のミスによって4月8日に振り込まれた4630万円を、わずか11日間のうちに海外のカジノサイトで全額使い果たしたという。

阿武町は人口約3000人の小さな町で、田口容疑者の地元からは約60kmも離れている。2020年10月に阿武町の「空き家バンク制度」を使って一軒家に引っ越してきた田口容疑者、家賃2万5千円という格安物件だが、縁もゆかりもない限界集落になぜ20代の若者が移住したのか?

5月18日の週刊文春によると、田口容疑者は大麻栽培のために阿武町へ移住してきたとされている。

田口容疑者は仲間と共に大麻を楽しむ「マンチーズ」というグループを結成し、購入先は主にネットで、時折、福岡、広島、大阪に出向き上物の大麻を仕入れていたという。

やがて、大麻を自家栽培する計画が立ち上がり、栽培先に阿武町が選ばれた。移住後、田口容疑者はカムフラージュと大麻栽培の軍資金集めのためにホームセンターで働き始めたと記事では報じている。

ところが、週刊文春によると、昨年8月マンチーズのメンバーが麻薬取締法違反で逮捕されため、逮捕を恐れた他のメンバーは大麻を山奥に埋めて、そのまま息を潜めているとした。

5歳年下の妹との母子家庭で育ったせいか、田口容疑者が金銭に対する執着は並大抵ではなく、小学校の卒業アルバムには「もしもタイムマシンがあったら、ロト6の番号を未来に見に行く」「将来の夢は造幣局職員」などと記している。

また、中学時代には同級生の祖父か祖母が亡くなり、その遺産が現金で家に置いてあったことから、その同級生をカツアゲ。数百万円を持ち出させたとデイリー新潮が報じている。

これらのすべてが真実かどうかは不明だが、仮に報道が事実でギャンブル依存性であるなら、11日間で4630万円を溶かしてしまうのも頷けるかもしれない。

どちらが本当の姿?相反する容疑者の実像

田口容疑者の裏の顔が報じられる一方、女性セブンの記事では誤送金が起こる前まで勤務していたホームセンターの同僚の話として、「勤務態度はいたって真面目で、仕事をもしっかりしていた」との声を紹介している。

高校中退後に働いていた建築会社でも「毎日日当1万円以上稼いでおり、仕事はサボらず、元請けから評判もよくて、頼りにされていた」という情報もある。

田口容疑者が逮捕されたばかりということもあり、メディアの報道も錯綜している。一体どれが本当の田口容疑者の実像なのだろうか。これからさらに深く掘り下げられていくことになりそうだ。

ある日突然、自分の口座の中に身に覚えのない大金が振り込まれるなど、まるでドラマや映画の中の話に思える。しかし、それが現実に起きてしまった。

そこから人生を大逆転できると考えてしまう人も、もしかしたら少なからずいるかもしれない。だが、その選択は明らかに間違いで、現に田口容疑者は逮捕され、名前を晒されることになってしまった。

果たして本当にネットカジノで4630万円すべてをうしなったのだろうか。これから捜査が進む中で、とんでもない真実が明らかになるかもしれない。

バイデンを苦しめるのは中国じゃない。ロシア蛮行の裏で暗躍するもう一つの大国

アメリカの外交問題の中で、史上最悪の関係にあるとされるサウジアラビアの話を前回しましたが、今回はその第2弾。インド太平洋に於ける安全保障の大きなカギを握るインド、とアメリカのまずい関係についてお話をしたいと思います。

国連人権理事会からロシアを排除する事に賛成しなかったインド

4月7日の国連人権理事会からロシアを排除する決議案は、24か国が反対、58か国が棄権と、なんと合わせて82か国もの国が賛成しなかったと言う話を以前ご紹介しました。

日本にいると驚かれるかもしれませんが、実は、ロシア包囲網を取る国は、実質NATO加盟国とその周辺国プラス、日・韓・オーストラリアだけ、と言っても過言ではない現実があり、そして、賛成しなかった国々の中に、ブラジルやメキシコ、インドネシア、そしてインドなど、経済的に今後無視できない大国が含まれています。

その中で、今後ロシアだけでなく、中国との、更には中露の連携体制との対立軸を考える際に安全保障上極めて重要な大国が「インド」です。

インドの立ち位置

インドは、ウクライナ紛争が開始された後も、味方に付けようと必死に画策するアメリカに同調する素振りを全く見せず、中立と言いながらロシア寄りの姿勢を保っています。

経済制裁にも全く同調せず、紛争開始後の3月に、ロシアからなんと1600万バレルの原油購入という契約を締結しました。

この量は昨年インドがロシアから輸入した1年間分の金額に匹敵すると言われ、5月から引き渡しが始まりましたが、更に今後増加すると見られていて、サウジアラビアと同様に、「ロシア支援」と取れる動きを見せています。

インドがアメリカに同調しない理由

インドが、容易にアメリカと同調しない理由は、長く続いた両国の決して良いとは言えない関係にあります。

第2次世界大戦後、一貫してアメリカはインドを敵対国とは言わないまでも、決して友好国としての扱いをしてきませんでした。

寧ろインドと敵対するパキスタンを支援し、1965年に当時のガンジー首相にベトナム戦争を批判された際から1998年のインドの核実験まで、アメリカは事ある毎に一方的に経済制裁を課し続けてきました。

直近でも、アフガン撤退やミャンマー軍事政権への対応も、インドの敵対国であるパキスタンや中国により有利に働き、インドのアメリカへの不信感は決して薄まる方向に動いていない現状にあります。

【関連】バイデンが危惧。プーチンが触手を伸ばす新たな国、米との関係悪化で最悪の事態も

ロシアとインドの関係

逆にロシアは冷戦時代、つまりソ連時代から、実質的軍事同盟と言っても過言では無いくらいインドを軍事的に支援してきました。

インド軍が保有する武器の大半はロシア製と言って良く、インドの武器輸入に占めるロシア製の割合は直近20年で60%以上、例えば、ブラーモスと呼ばれる超音速巡航ミサイルはロシアとの共同開発であり、インド海軍が唯一保有する空母もロシア海軍より購入したものです。

また、ロシアはインドに特別原子力潜水艦のリースを認めています。

直近の問題としては、2018年にインドがアメリカの反対を後目に50億ドルで契約を締結した「トリウームフ」と呼ばれる防空ミサイルシステムです。

アメリカのパトリオットの進化版と言われているものですが、まだ昨年納入が始まったばかりで、これは、2017年に制定されたアメリカの法律上、自動的に経済制裁発動の対象となります。

バイデン政権は、制裁を課すか、免除するか今のところ未定だと言っていますが、こういったことも含め、アメリカが自国の都合で他国にものを言う態度にインドは歴史的に不信感が強く(反米感情と言って良いと思います)、今回のウクライナ危機でインドがロシアを批判しない態度に対するアメリカの発言も、反米感情がより高まる要因となっています。

そして今日は詳細は触れませんが、バイデン政権の民主主義イデオロギーと、インドのヒンズー教信仰のアイデンティティは相容れない部分が大きく、こちらも今後どう解決していくかがバイデン政権の大きな課題と言えます。

この様に問題山積のアメリカとインドの関係ですが、バイデン政権としては、インドの武器購入についてより選択肢を広げること(アメリカの高価かつ機密制約の多さを解消するだけでなく同盟国であるイギリス、フランス、イスラエルからの供給も)、そして、威圧的な態度を捨てて、今までの外交を見直し、今後のインド太平洋地域の安定の為にも、早急にインドとの関係を良好にすべくベストしてもらいたいと思います。

出典:メルマガ【今アメリカで起こっている話題を紹介】欧米ビジネス政治経済研究所

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プーチン暴走が引き金に。日本が直面する中国と露と北3正面からの侵攻リスク

プーチン大統領のウクライナ侵攻により、またも世界に訪れた戦争の時代。我が国は中国、北朝鮮、そしてロシアという「3正面の脅威」と、どのような姿勢をもって対峙すべきなのでしょうか。今回、その範を台湾に求めるのは、国際政治を熟知するアッズーリ氏。外務省や国連機関とも繋がりを持つアッズーリ氏は、新たに加わったロシアによる北方領土リスクを解説するとともに、日本が真剣に捉えるべき動きとして、蔡英文政権が取る中国の軍事侵攻への備えを紹介しています。

中国、北朝鮮、ロシアの3正面脅威に直面する日本

ロシアによるウクライナ侵攻から2ヶ月が過ぎるなか、欧米諸国はロシアへの警戒を強めている。その警戒は間違いなく冷戦後最大規模で、特に陸でロシアと繋がる欧州は懸念を強めている。最近でも英国国防省は4月下旬、今年夏までに英国陸軍の部隊8,000人あまりを東ヨーロッパに派遣する計画を明らかにした。今年夏までにフィンランドや北マケドニアなど東ヨーロッパ各地で合同軍事演習が実施されるが、英国が8,000人規模を派遣するのは冷戦後最大規模だという。

また、ロシアと国境を接するフィンランドやスウェーデンにおいては北大西洋条約機構(NATO)加盟を求める市民の声が増えていて、両国は今月中にもNATO加盟に向けた申請を行うという。ロシアはフィンランドとスウェーデンのNATO加盟推進は欧州の安全保障を害するものだと強く反発している。

一方、ロシアの脅威は欧州だけではなく、その反対に位置する日本にとっても脅威となり、既にロシアはそれを臭わせる軍事的動きを見せている。たとえば、ロシア国防省は4月中旬、海軍の潜水艦がロシア極東沖の日本海で巡航ミサイルの発射実験を行ったと明らかにした。発射された巡航ミサイルはカリブル(Kalibr)で、ウクライナ侵攻の際にも使用されたという。

また、北方領土の国後島では3月30日に軍事訓練が実施され、根室などからは照明弾らしき光が相次いで確認された。ウクライナ侵攻以前にも、昨年10月にはロシア海軍の駆逐艦など5隻と中国海軍の最新鋭のミサイル駆逐艦5隻が北海道の奥尻島南西から津軽海峡を通過して太平洋に出て、千葉県の犬吠埼沖、伊豆諸島沖、高知県の足摺岬、鹿児島県の大隅海峡を航行して東シナ海に到達した。中露は同月にも極東ウラジオストク沖の日本海で合同軍事演習を実施している。

【関連】中露海軍が「津軽海峡」航行の衝撃。日本は“鬼門”の防衛力を強化せよ

ウクライナを巡って欧米とロシアの対立が深まれば深まるほど、ロシアにとって北方領土の戦略的重要性が高まる。これまでプーチン大統領は北方領土の経済開発や軍事拠点化を強化する姿勢を示してきたが、北方領土は米国の軍事的勢力圏を抑える最前線であり(実際、日米安全保障条約第5条により北海道までは米国の対日防衛義務の範囲が及ぶ)、道東や北方領土周辺を巡る日本の安全保障を今後さらに強化する必要があろう。

中国の海洋覇権もあり、近年、日本や米国の優先順位は圧倒的に日本の南方にあったが、今後は日本の北方への比重を高める必要性が出てきた。

押し付け、放置、そして差別。現総理大臣が沖縄復帰式典で吐いた大嘘

5月15日に本土復帰50年を迎えたものの、未だ在日米軍基地の70%が集中する沖縄。しかし岸田首相は復帰50周年記念式典の式辞で基地問題にはほとんど触れることがなかったばかりか、「嘘」と受け取られても止むを得ない内容を口にしたといいます。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、首相の式辞を具体的に引きつつ、その事実との乖離ぶりを指摘。さらに返還される米軍施設の使用用途について、地権者に相談なく決定した政権の姿勢を批判的に記しています。

 

「おとぼけメガネおじさん」岸田首相が露わし始めた馬脚

沖縄にはいろいろな思いの当事者がいますので、短絡的に「記念すべき」と言うことはできませんが、5月15日、沖縄は本土復帰50年を迎え、午後2時から東京と沖縄の2会場で、同時進行の記念式典が行なわれました。天皇、皇后両陛下がオンラインで出席され、沖縄会場には岸田文雄首相が参列しました。そして、岸田首相、玉城デニー知事の式辞に続き、天皇陛下がお言葉を述べられました。

ご覧になった人も多いと思いますが、玉城知事の式辞も、天皇陛下のお言葉も、その後の県民代表と県民若者代表のスピーチも、とても素晴らしかったです。しかし、あたしは、あまりにも酷すぎる最初の岸田首相の式辞への怒りを引きずったまま画面を見ていたため、他の式辞などをじっくりと味わうことができず、後から映像を見直しました。

もはや「首相」や「総理」ではなく「おとぼけメガネおじさん」とでも呼びたくなってしまう岸田首相ですが、今回の式辞では、本土復帰50年を迎えても今もなお全国の7割以上が集中する基地問題には、ほとんど触れませんでした。そして、そんな岸田首相が何を述べたのかと言うと、「権藤、権藤、雨、権藤」や、吉田照美さんのキャッチフレーズ「物販、物販、また物販」を彷彿とさせるような「経済、経済、また経済」でした。

岸田首相は、まず「この50年、沖縄は着実に発展の歩みを進め、政府は5次にわたる振興計画や各種の特別措置等を講じ、その歩みを後押ししてまいりました」などと大嘘を抜かし、沖縄の人たちをポカーンとさせました。自民党政権はこの50年、沖縄にばかり米軍基地を押し付け、その基地に所属する米兵や軍属がどれほどレイプや殺人や強盗などの凶悪犯罪を繰り返しても、米国有利の「日米地位協定」の見直しなど一度も進めず、沖縄を差別し続けて来たじゃないですか。

そして、県が辺野古の新基地建設に反対していることへの嫌がらせとして、ここ数年、ずっと沖縄への振興予算を減額し続けて来たじゃないですか。一体どの口で「その歩みを後押ししてまいりました」などと抜かせるのか、さすがは「おとぼけメガネおじさん」です。その上、こんなことまで抜かしたのです。

「開業率が全国トップの沖縄は、創業意欲にあふれる地です。地元や民間の熱意により既に成果が出つつある取り組みをさらに後押しするため、科学技術スタートアップの拠点構築や支援を推進・強化します」

「沖縄のさらなる発展の鍵は、未来を担う子どもたちにあります。引き続き、子どもの貧困対策を沖縄振興の重要課題の一つと位置付け、着実に取り組みを進めます」

「引き続き、基地負担軽減に全力で取り組んでまいります」

沖縄は、開業率だけでなく廃業率も高いのに、そこには触れず、これまで何もやって来なかったのに「さらに後押しするため」などと抜かして、あたかも自民党政権が沖縄の発展を支えて来たかのような言い回し。沖縄の子どもの貧困率が全国平均の2倍となってしまったのは、これまで自民党政権が沖縄の貧困問題をホッタラカシにして来たからなのに、「引き続き~着実に取り組みを進めます」などと抜かして、いかにもこれまで取り組んで来たかのような大嘘アピール。

 

飛ばなかった「終末の日の飛行機」。今ロシア軍に何が起きているのか?

ウクライナへの軍事侵攻からまもなく3カ月、マリウポリ完全掌握の可能性が伝えられてはいるものの、他地域での戦闘ではウクライナの反撃に劣勢となりつつあるロシア。紛争の長期化を予想する識者も少なくありませんが、ロシアにその力は残されているのでしょうか。今回のメルマガ『uttiiジャーナル』では著者でジャーナリストの内田誠さんが、さまざまな情報を総合し現時点における戦況を分析・考察。その上で、「紛争長期化」との専門家の見立に疑問を示しています。

 

なぜロシアは「終末の日の飛行機」を飛ばさなかったのか?:「デモくらジオ」(5月13日)から

ロシアの対独戦勝記念日の5月9日。軍事パレードがあり、プーチン大統領の演説があり、それについては色々な話がなされました。今、それを繰り返すつもりもないのですが、プーチンさんの話は基本的には国内向けであって、大統領選挙で勝つためにすべてやっているのだなということがバレバレの内容だったと思います。核の話が出てこない、ウクライナ侵攻についてウクライナの「ウ」の字も言わず、「戦争」宣言もしませんでした。まあ全体に低調な演説だという印象もありましたが、ウクライナに攻め込んだことについては正しい選択だったのだ、唯一の避けられない選択だったのだと言いたいようでした。まあ、いい気なものだなという感じがするんですけれど。

一番注目していたのは、イリューシン80が飛ぶと思っていたのが、天候が悪かったということで空軍の参加がなかった。で、イリューシン80、例の「終末の日の飛行機」という。核戦争が始まったときにプーチンさんが飛行機の上から枢要な指示を出す、そのための「兵器」ですが、それが飛ぶと言われていたのが飛ばなかった。戦闘機も飛ばなかった。何にも飛ばなかった。ゼットの文字を8機の戦闘機で描きながら飛んでいく、あるいは赤青白のロシア国旗の色の煙を吐きながら戦闘機が横一列になって飛んでいく。風がちょっと強いと国旗の模様を描いた煙が流れてしまうのは縁起でもないということで止めたのかどうか。結局、飛ばなかった。まあ、これはおそらくは「残念」なことだったのでしょうが、天気には勝てないということだったのでしょう。ただ、なんとなくチンマリした感じの中、上空には飛行機が飛ばない、参加人数も少なめ、戦車に関しても戦車隊はちゃんと出てこなかった。今、T14アルマータが一番新しい戦車ですが、これはそもそも台数が作れていないので出しようがない。T90の改良型が最新鋭最強の戦車だったはずですが、その登場もなかったようで。全体に低調な感じ。それについては、戦況の影響があったのではないかと思います。

ウクライナの首都キーウ包囲戦で失敗し、大量の戦車を失い、残った軍団を編成し直して東部の戦線に投入する。そこにおそらく10万人近い兵隊を投入しているのですか、全然うまくいっていないようですね。色んな理由があるのでしょうが、結果としてウクライナ軍が2014年からずっと戦争をしている地域の隣になるわけですが、ウクライナ軍が強固な陣地を築いていたりするので、全然突破も出来ない。軍事の専門家の言い方ですと、進撃が遅れているなんて言いますけれど、進撃がそもそも出来ていない。そういうかたちになっています。

 

手強い“ボスキャラ”仕事も残さずやり切る「1面クリア仕事術」とは

面倒な仕事や嫌いな仕事を後回しにしていると、日々たくさんの業務をこなしてもちっともスッキリしません。そのうち嫌な仕事ばかりが残ってストレスに。そんな悪循環を断ち切る「1面クリア仕事術」を伝授してくれるのは、『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』著者で「5つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」の石川和男さん。例えばメールの返信なら、返信しづらい“ボスキャラ”メールも含めて全部を片付ける。「メール返信」というゲームの1面をクリアする感覚が大切で、仕事が速い人ほどやっていると伝えています。

 

仕事が溜まってストレスだらけのあなた!その地獄を解消します!

新年度。今までの仕事に加えて、ゴールデンウイークの休みあけで、新しい仕事も増えてきたのではないでしょうか。新プロジェクトの企画書、会議の書類作成、得意先への訪問。

優しい、難しい、楽しい、辛い、好き、嫌い、円滑、面倒、簡単、大変、緊急、重要……。毎日の業務は様々な仕事を広範囲にこなします。ストレスがたまるのは、大変、面倒、難易度の高い仕事ばかり残ってしまうから。そんな仕事ばかりが残ると地獄です。

この地獄から回避するゲーム、いや仕事があります。それは1面ずつ確実にクリアしていくこと。ひとつのジャンルの仕事を全て終わらせてから、次のジャンルの仕事に進む。名付けて、「1面クリア仕事術」。

例えば、メールの返信。無意識に返信していくと、返信しづらいメールを後回しにすることはありませんか?返信しやすいメールばかり処理していたら、返信しづらいメールだけが残り、嫌になりますよね。そこで受信トレイにあるメールは、上から順番に強制的に返信していくのです。

面倒、読みづらい、長文で改行のないビッチリ文字が詰まっているメールでも、全て順番に返信して受信トレイをゼロにする。ビジネスメールは、いつかは返信しなければなりません。だったら今すぐ全部やる。面倒なメールだけを残して書類確認や伝票整理など、ほかの仕事にうつらない。メールの返信をすると決めたら、そのメール(面)は、すべてクリアする。

想像してみてください。受信トレイにメールがなくなった状態。なんとも言えない爽快感ですよね。

私は、メールを開いたなら、絶対返信をするか、返信できない正当な理由があるなら返信する日時を決める。その2択です。最悪なのは、後からまた読み、見直すこと。読み返して、面倒になって、また時間を空けて読み返して……同じ箇所を読み返すのは時間のムダです。

書類箱に入っている書類を処理しようと決めたら、ひとつ残らず処理していく。この書類は読むのが面倒だ、この企画書を上司に渡したら嫌味を言うから嫌だな。そんな気持ちで後回しにしない。書類箱にある書類は、上から順番に淡々と処理していく。

途中まで読んで明日に回すと、メールの場合と同じように、明日また読むことになるので、時間がかかります。書類を処理すると決めたら、一面クリアするまで、つまり、すべての書類を処理するまで他のジャンルの仕事をしない。

私も意識をしないと、各ジャンルで面倒なものだけが残ります。お詫びのメール、難解な書類、ノートに書いた面倒な報告書の作成……。各ジャンルのボスキャラだけが残っていると本当に辛い(笑)。

大変、面倒、難易度の高いボスキャラから逃げ、やらない言い訳ばかりを考えているほうが、ストレスが溜まります。楽な仕事や簡単な仕事ばかりしていると、心の奥のモヤモヤは晴れず、仕事が片付いているわりに、仕事をした気にならないのです。

 

セクハラを“古い価値観”で済ます無神経。思考停止が新たな被害者を生む

さまざまなハラスメントに対して、「昔ならこれくらいのことは問題にならなかった」との思いを抱いている方がいるとしたら、その姿勢こそがハラスメント連鎖の空気を醸成している可能性が高いと言えるかもしれません。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では著者で健康社会学者の河合薫さんが、教師から子供たちへのセクハラを報じるニュースを取り上げ、調査にあたった教育委員会担当者の「昔の価値観は通用しない」との見解に違和感を抱いた理由を詳説。その上で、ハラスメント防止のために徹底させるべき作業について考察しています。

プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

 

セクハラ問題を「古い価値観」で終わらせないで

静岡県教育委員会が、小学5年から高校3年までの計15万6,306人を対象に実施した「セクハラ実態調査」で、「セクハラを受けたと感じた」との回答が97件あったことがわかりました。

調査は生徒たちにセクハラの意味などを説明した上で、家庭で回答を記入してらもい、直接校長らが回収しました。97件のうち、強制わいせつに該当するなど懲戒処分の対象になる事例はなかった一方、「不必要な身体的な接触」と「不必要な接近・凝視」が全体の約7割を占めたそうです。

具体的には、

「ほめられた時、頭をなでられた」
「部活の指導中に腕を触られた」
「体育館で整列していた時、40秒ぐらい肩に手を置かれた」
「あいさつをした時、胸を見られた気がした」

などで、県教委の担当者は「古い価値観はもはや通用しない」との見解を示した
とされています。

さて、いかがでしょうか。「頭なでるのダメ、指導するのに腕さわるのもダメ、ダメダメだらけ。何もできないじゃん!」と思った人は、多いかもしれませんね。

奇しくも、担当者はそれを「古い価値観」という言葉で表現したわけです。

でも、これって本当に“古い価値観”と言ってしまっていいのでしょうか?“古い価値観“という言葉を使うことによって、思考停止に陥っていないでしょうか。

2013年に、厚労省がセクハラ対策を強化するとして、男女雇用機会均等法の指針や施行規則を見直しを進めたときも、“古い価値観”という言葉が飛び交いました。

―「男のくせに」「結婚まだなの」同性間セクハラも禁止―という見出しが大手新聞社の一面にデカデカと掲載され、テレビの画面には「何も言えないね」と失笑する人や「女子社員とコミュニケーションとれないじゃん」と呆れた顔をする人、「子供は?も聞いちゃダメってこと?」と戸惑う人たちが映し出されたと記憶しています。

 

金価格が20年で7倍!北海道で起きるか、令和の「ゴールドラッシュ」

金の価格は2000年代に入って上がり続け、1グラム1100円前後だった価格が20年で7倍以上、現在は8000円台で推移しています。かつて「黄金の国」と呼ばれ、実際に多くの金を産出したわが国ですが、すべてを掘り尽くしてしまったのでしょうか。今回のメルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』では、著者で小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院議員の石川知裕さんが、地元北海道のオホーツク海に面した雄武町で聞いた金の採掘計画を紹介。政治家から珍しく出てきた「夢のある話」を伝えています。

 

令和のゴールドラッシュが起きるか

ゴールド(金)の値段が、さらに上がっている。戦争が起きると安定資産である金の値段が上がると言われている。金の値段は20年前と比べて7倍になった。いまや1グラム8000円だ。ついこの前まで1グラム4000円と覚えていたが、いずれ1万円になるだろう。

日本がかつて「黄金の国 ジパング」と呼ばれていたことはご承知の通りだ。これまで人類が採掘してきた金の総量は約18万トンと言われている。これからどれだけ採掘されるかわからないが、地中の埋蔵量は約5万トンと考えられているそうなので、最近の採掘は年間約3000トンのペースだから、10数年後には金がなくなると言われている。しかし、石油も「ピークオイル」と言われながら産出し続けているので、私は5万トン掘ったあとも、まだ金はあるだろうと思っている。

2017年の金産出量は以下の通りだ。

  1. 中華人民共和国=約440t
  2. オーストラリア=約300t
  3. ロシア    =約255t
  4. アメリカ合衆国=約245t
  5. カナダ    =約180t

10年前まで世界一の金産出国であった南アフリカの産出量は減っている。昔は金と言えば南アフリカだったが、いまや中国が一番になっているのだ。

日本は金は掘り尽くしているのが現状なのは、言うまでもない。徳川家康が掘り尽くしてしまい、「お宝伝説」もテレビ番組の作り話でしかない。

と思っていたが、先日、雄武町へうかがったら、「金の採掘をカナダの会社と行おうと計画しているんです」というお話を聞いた。かつてこの地域には鴻之舞鉱山があり、ゴールドラッシュがあったのだそうだ。ウイキペディアから鴻之舞鉱山を引用する。

紋別市鴻之舞にある。鴻之舞は、紋別市の中心市街地であるオホーツク海側から約25キロ程度、遠軽町の旧丸瀬布町方面に南下した地点である。この地を含めて、オホーツク海側、特に北オホーツク枝幸のパンケナイ、ウソタンナイなどの川では、明治30年代頃に砂金が発見され、砂金掘りたちが集まり、「ゴールドラッシュ」となった。

石井友蔵・雄武町長は、私に「夢のある話をしないとね」と話した。確かに。政治家は夢を語ることも必要だ。再びゴールドラッシュになることを期待したい。

 

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マンション業界が悲鳴。ロシアへの経済制裁で価格が爆上がりするワケ

ロシアのウクライナ侵攻に反対する国々がロシアに対して経済制裁を行っていますが、それにより実は国内のマンション事情にも影響が出ているそうです。そこで今回は、メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者で一級建築士及びマンション管理士の廣田信子さんが、その影響について詳しく語っています。

ロシアに対する経済制裁はマンションにも影響!

こんにちは!廣田信子です。

4月7日には、G7(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7つの加盟国による先進国首脳会議)が開催され、その首脳陣が、共同声明で「ロシアからの石灰輸入の段階的廃止や禁止を含む計画」を進めることを表明しています。

それを受け、岸田総理は4月8日、ロシアへの追加制裁として、「ロシアからの石炭の輸入を禁止する」と表明しました。「早急に代替案を確保し、段階的に輸入量を削減して、ロシアへの依存を低減する」としています。

石灰は、石灰石などのセメント原料を焼成するための主燃料です。2020年度、日本では、製造時における熱エネルギーの約72%を石灰が占めており、そのうち、ロシア産の割合が約5割で、セメント業界が、ロシア産石灰の禁輸で受ける影響は極めて大きいといいます。

セメント業界の大手は、ロシアからの輸入を下げる努力をしていますが、代替輸入はコスト面で高いハードルがあり、たいへんです。

ロシア以外の主要な輸出国は豪州ですが、ウクライナ侵攻前から、労働者の不足や豪雨によって、品薄感が強かったといいます。その上、ウクライナ侵攻で、欧州各国が、輸入をロシアから豪州に切り替える動きが相次いでいます。

他の地域も、日本までの海上輸送の距離が長い分、燃料価格の高騰により影響が大きいといえます。

セメント業界大手は、22年初頭に相次いでセメント製品を値上げしているものの原料費の価格高騰に伴うコスト増は転嫁し切れておらず、今後セメント製品、生コンクリートの更なる値上げは避けられない見通しだといいます。

ここのところ、鉄鋼製品の価格上昇も顕著です。これに加えてセメント製品、生コンクリートの価格上昇は、マンション建設にも大きな影響が出ます。これをどうやって乗り越えていくのか、ただでさえ、もうマンション価格が上限に達していると思われるのに…。

ウクライナ危機は、マンション建設の今後にも、大きな影響を与えます。中古マンション市場がより活発化する…ことも大いに考えられます。

何か危機が起こると、思いもかけない方向に進化が進むということもあります。これを機に、始まったばかりの木製マンション建築が一気に進むかもしれません。

低コストで工期も短縮可能な「木造」の中高層マンションが常識になる日(21年10月5日記事)

変化を怖れず、そこから生まれる進化を活かす…そう言う時代になりそうです。

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