もう他人事でも特別でもない。訪れた大災害時代を生き抜くために

「命を守る行動を」と何度も呼びかけられ、人々を入念な事前対策に走らせた台風19号。それでも、実際の被害が予測を超えた地域が多く出てしまいました。これを受け、マンション管理士の廣田信子さんは自身の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』で、今回の被害は他人事でなく「予想を超える自然災害が自分の身に常に起こり得る」ことを意識すべきとして、その理由を記しています。

大災害は必ず自分の身近で起こると思い知らされた台風19号

こんにちは!廣田信子です。

台風19号の被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

数十年に一度と言われる危険な台風19号の襲来とラグビーワールドカップ「日本─スコットランド戦」の勝利が重なり、感情が揺れる3連休でした。

皆さま、大丈夫でしたか。

台風19号の襲来では、高波強風河川氾濫大規模停電等を心配して準備したマンション住民の方も多かったと思います。地震とちがって前もって分かっていたので、金曜日には、スーパーマーケットから物が消え、ガソリンスタンドに行列ができました。

1か月前の台風15号による千葉県の停電被害が頭にあるので私も、今回は、しっかり準備しました。台風に対して、こんなに備えたのは初めてです。備えてみて、改めて、地震の備えと台風の備えは違うな…と思いました。

まず、前もって襲来が分かっているか、突然かでは大きく違います。地震では揺れによる被害が心配な高層階が水害に対しては間違いなく安全な住まいです。しかし、風害には気を付けなくてはなりません。今回、飛来物に備えて、初めて窓ガラスを養生テープで補強しました。

また、台風の場合は、停電で給水が止まることがあっても、汚水管や雑排水管が破損するということはないので、水があればトイレも流せる。したがって、お風呂にトイレ用に水をためておきました。水を運ぶために用意していた灯油用のポリ容器に、初めて水を入れてみましたが、重すぎて、一人では運べないことがわかりました。やっぱり、給水用パックの方が役立ちます。

また、地震のときと違い、ガスが止まることはないだろうと、調理の心配は最低限にしました(着火装置は電池ですので)。停電対策では、明かりをとることと、スマホ・パソコンの電源確保に限って、いろいろ用意しました。ソーラーランタンもあるだけ充電しました。

持っていた防災用品を実際に使えるように確認したのですが…携帯電話用の手回し発電機というのを東日本大震災直後に買っていたのが、スマホには合わなくて使えなかったというお粗末な状況も確認できました。車からの充電も実際に初めてやってみました

幸い停電もなく、備えた準備がいらなかったのは、ありがたいことだったのですが…それは、たまたまの幸運で、マンションでも実際に停電浸水の被害が発生し人命までも失われました。多摩川沿いの二子玉川、高津区、武蔵小杉…と知り合いがいるマンションが多い地域の浸水情報が次々入りました。水が出ない、エレベータ─が使えないという不便な生活を強いられている方々もいらっしゃいます。

川から離れている地域でも、下水が溢れれば内水氾濫が起きる怖さを改めて思い知りました。どんな最新のタワーマンションでも、地下や1階にある電気施設や機械式駐車場やエレベーターは水に弱いのです。

私は、個人的には、つい先日行ってきた伊勢神宮の伊勢市の五十鈴川の氾濫と、親戚が多い長野県の千曲川の氾濫(佐久、長野)のことが心配で、落ち着かない3日間でした。

被害の大きさが日を追うごとに分かってきます。「数十年に一度」の災害といわれましたが、これまではそうだったとしてもこれからは毎年のように、日本のどこかで、このような大災害が起こるのでは…と思うのは、私だけではないでしょう。

改めて、だれもが自然災害に合う可能性からは逃れることはできないのです。災害は必ず身近で発生することを前提に、命を守れるか、被災後の生活ができるかを考え、どこに住むかを真剣に選ぶ時代になったことを感じています。

image by: h4fiz / Shutterstock.com

店員の声掛けを拒むお客様が、店員に声をかけたくなる商品提案法

 声をかけても無視、もしくは「見てるだけですから」などと接客を拒むようなお客様に対して、どのように対応すれば売上につながるのでしょうか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、「潔く諦めることも大事」とした上で、「声をかけずに商品を提案する方法」を紹介しています。

潔く離れる

昨今のお客様の様子を見ていると、なかなか接客に入るのが難しいお客様もたくさんいらっしゃるように思います。声をかけても、ほとんどリアクションが返ってこないこともありますし、場合によっては、無視に近いようなことや、「大丈夫です」と断られてしまうこともあります。販売員としては、なかなか厳しい現実です。

しかし、そういう場合にどうしていくべきかは、常に考えておく必要はあると思います。そんなお客様が、ついつい買い物をしたくなるような状況が生み出せなければ、売上は下がってしまう可能性が高いからです。

そうやって考え出すと、「じゃあどうやって接客させてもらえるようにしていくか」という議論になります。確かに、接客させてもらえる流れができれば、それに越したことはないので、そこを考えることも大事なのですが、個人的には、潔く諦めることも時には必要だと思っています。

例えば、リアクションの薄いお客様に対して、どうすれば接客させてもらえるかを考えて、何回も声をかけにいくとします。販売員として、そうしたい気持ちはよくわかりますが、お客様は嫌がることの方が多いでしょうし、場合によっては、お怒りを買ってしまう可能性も出てきます。それよりは、できるだけ自由に商品を見ていただきつつ自分でも買い物ができる雰囲気を作るということも大事です。

ただ、そのまま放置し続けると、何も起きず買ってもらえないではないかという意見も、よくわかります。実際、多分そうなってしまうので、そこは、やっぱり工夫ではないでしょうか。

先ほどのようなお客様で、声をかけても、「いや大丈夫です」とか、全然リアクションがないような場合。例えば、私だったら、お客様の目に入る範囲で商品をどんどん出していきます。アパレルショップだとしたら、そのお客様が好きそうなコーディネートを近くの什器などでどんどん作っていくわけです。

もちろん、他の仕事をしているかのような雰囲気で行います。

すると、お客様は、自分が接客をされているわけではないので、自由に商品を見られますし、そのコーディネートが気になってくれるかもしれません。そうなれば、その商品を見せることもできますし、お客様が見ている商品について、コーデを作りながら、声をかけることもできます。

ただ離れるだけではなくて、お客様が自ら行動しやすくなる状況を作っていくということです。そういうテクニックをいくつも持っていれば、潔く諦めて離れることも、しやすくなります。

接客をさせてもらえず、難しいと感じるお客様に対しては、どんなことができるでしょうか。まずは考えることが大切です。

今日の質問です。

  • リアクションが薄いお客様に対して、どんな方法で、商品に興味を持ってもらいますか?
  • そうなった場合にやること(テクニック)を、3つ考えてみましょう

image by: Shutterstcok.com

どうすればバズる?口コミ拡がる?と考えた商品ほどバズらない訳

SNSを使った宣伝が当たり前になっている昨今ですが、「どうすればバズるのか?」「どうすれば口コミが広がるのか?」と考える経営者も少なくないようです。無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で人気コンサルタントの中久保浩平さんは、そんなことを考えて作られた企業の商品ほど「バズらない」と断言します。その理由とは何なのでしょうか?

口コミは仕掛けるもの?

コンサルタントや広告代理店の営業マンから、「この商品を広めていくには、口コミを起こさせる仕組みが必要ですね」とか、「今はとにかくSNSです。インスタで映える演出を考えバズマーケティングを仕掛けていきましょう」みたいなことを言われた経験がある方もいらっしゃるのでは?そして、「そうか口コミを起こさせる仕組みか~」「口コミには、やはり仕掛けが必要か~。」といった具合に考えてしまいます。

「どうやって口コミを起こさせるか?」
「どうすればバズってくれるか?」

実は、こんなことを考えている以上、口コミは起こりません。どうやって口コミを起こさせるか?なんて考えを捨てない限り口コミは起きません。なぜなら、口コミは起こさせるのではなく、“起こる”ものだからです。ちょっと考えてみれば誰にもわかることです。

たとえば、お客さんが、友人にあなたの会社の商品の口コミをしているとき、「これさ、口コミを起こさせているらしいから今、君に話しているんだよ」「この商品さ、口コミを起こさせているんだって。」なんてこと言いませんよね(※わかりやすく表現してます。あしからず)。なんらかの感動や感激があり、話したい衝動にかられて話しますよね。そうゆうことです。

しかしならが、多くの会社やお店は、コンサルや広告の営業マンが“それっぽく”言う事を鵜呑みにし「口コミを起こさせる、仕掛ける」という思考になります。ですが、実際取り組んでも大した口コミは起こりません。費用対効果なんて無いに等しい結果になります。

じゃぁどうするの?ってことですが、口コミを起こさせる、なんて考えは捨て、「口コミはどうやって起きているのか?」その場面に焦点を絞ることです。

誰でも1度や2度経験があるかと思いますが、ついつい友達や家族に話したくなっちゃうエピソードがあったり、友達や知人などに見てもらいたい写真や動画などは、すぐSNSにアップする。その瞬間にフォーカスするのです。「なんで、このとことを早く話したいと思うんだろう?」「どうして、この写真をみんなに見せたいと感じるのだろう?」など。

その自問自答にある答え。これが口コミの真実です。起こさせる、のではなく、起こる瞬間を考えるのです。そういう考えにシフトチェンジしない限り、口コミするお客さんの視点には立てません。

“口コミを起こさせる”

「起こさせる」と言っている以上、これはあくまで販売者側の考えでしかないのです。ということで、口コミを起こさせるのではなく、口コミが起こる真実にフォーカスを当ててみましょう。そして、お客さんが自社の商品やサービスについてどんな場面でどんな時に、どんな風に友人や知人、家族などと話すか?そのことをよく知り理解するように努めてみましょう。

その理解が深まっていくに連れて、商品やサービスに対する見え方であったり、販売や提供に対しての考え方、情報のあり方や提供の仕方、そして、売れ方がどんどんと進化していくはずです。

自信のある商品やサービス、クオリティーの高い商品やサービスだからこそ、変に“口コミを起こさせよう”ではいけないのです。安っぽい一過性のもので終わるだけです。

■今日のまとめ

「口コミは起こさせるのではなく起きるもの」

  • 自社の人気商品、サービスを列挙する
  • 列挙したものを対象に、それらをお客さんはどんな時にどんな場面でどんな風に知人や友人、家族に奨めたり、あるいは、話題にしたりするか?調べる

image by: Shutterstock,com

鍼灸師推奨。秋口の風邪やポッコリお腹の予防に適度な運動と白湯

冷えはカラダにさまざまな変調をもたらします。ポッコリお腹も、内蔵の冷えによりガスが溜まっているせいかもしれません。対策を教えてくれるのは、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者、のぶ先生です。先生は、適度な運動や入浴のほかに、朝晩の白湯が効果的だとオススメし、飲み方や注意点を伝えています。

ポッコリお腹は白湯を飲む

【ポッコリお腹の正体】

朝夕、涼しい風が吹くようになります。汗をかくことがずいぶん減ったカラダは、じつはすでに冷えやすくなっています。十分内臓が温まっていないと、腸内にガスがたまって、ポッコリとお腹が出っ張るようになります。

【ポッコリお腹は早めに対処】

ポッコリお腹の原因は低代謝、深部体温の低下ですから、内臓から温まる必要があります。カラダが十分に温まったサインは、汗をかくこと。体温が十分に高まると、カラダは汗をかいて冷却を始めます。運動して汗をかくことで全身の血流が高まり、内臓が温まることで、ポッコリお腹は予防することができます。

今のうちから深部体温を高めることで、秋口の風邪や冬場のインフルエンザ予防に役立ちます。また、気力の低下や気持ちの落ち込み対策にもなりますから、適度な運動習慣を持つことは必要です。

【手軽なのは入浴と白湯】

毎晩お風呂にしっかりつかって、カラダを温めることで質のよい睡眠と体温の上昇をうながすことができます。また、起床時や食事の前、就寝前に白湯を一杯飲むようにすると、お腹のガスの発生を軽減できます。

足がむくんだり、胃もたれしているときには、たくさんの白湯を飲むと、気持ちが悪くなります。小さい湯呑み一杯程度、熱めの白湯をゆっくり飲んで、胃腸を温めるようにしましょう。

汗をかいた後などは、多めに白湯を飲むことで、さらに内臓への血流をうながすことができます。熱めの白湯をゆっくり時間をかけて飲むのがポイントです。

動くことが基本ですが、ぼちぼち寒さも気になる頃。まずは内臓を内側から温める取り組みを、日常の習慣に取り入れたらと思います。

image by: Shutterstock.com

「すごく」の言い換えでよくわかる。話し言葉の語彙を増やすコツ

人前で話すあらゆるシーンに役立つプロの技を伝えてくれるメルマガ『話し方を磨く刺激的なひと言』の著者で、アナウンサー歴30年の熊谷章洋さんによる「話し方の表現力を上げる5つのアプローチ」シリーズ。今回は、アプローチその4「語彙を豊かにする」ための具体的な方法について教えてくれます。熊谷さんは、話し言葉を豊富にしていくには、同じことを違う言葉で付け加えたり、言い直す習慣が効果的と伝えています。

語彙の増やし方

話す「内容」の良し悪し、完成度に関係なく、表面的な「しゃべりの技術」によって、話し方の表現力を上げる5つのアプローチ、前回は、アプローチその4、語彙を豊かにすること、として、語彙という言葉自体の捉え方が、話し方における語彙の誤解を生んでいる、というお話をしました。

うまく話せない時、自分の頭のなかのイメージを言葉にできない時に、「語彙が足らない」と皆さんおっしゃいますが、足らないのは語彙、つまり知っている言葉の数なのではなく、知っている言葉を使って、そのものごとを表現する術(すべ)あるいはその能力が足らないのではないか?ということです。

ちょっと角度を変えて表現しますね。あなたが尊敬しちゃうぐらい、おしゃべりが上手なAさんという人がいるとします。ではそのAさんの話、聞いていてちっとも理解できない、なんてこと、ありますか?ありませんよね。なにしろ尊敬しちゃうぐらい話し上手なんですから。

おそらくそんなAさんですから、聞く人にわかる言葉を選んで話しているはず。ということは、Aさんが使っていた語彙は、あなたが知っている言葉ばかり。前回ご紹介した、理解語彙、発表語彙という言葉で言えば、Aさんが話す時に使った言葉、話す時の発表語彙は、すべてあなたの理解語彙の範囲内だったことになります。

つまり、あなたが尊敬しちゃうぐらい話し上手のAさんが話す時の語彙は、ほんとうは、あなたでも話せる語彙、なんですよね。だからこそ、話す時の語彙力とは、自分が知っている言葉を使って表現できる能力なのだ、ということなのですね。

お待たせしました。ここからが、本題。実際に、話す時の語彙力(表現する能力)をつけるためには、どうすればいいのか、という話に移ります。

結論から言うと、もっと良い表現、最適な表現、しっくりくる表現を、付け加えたり、言い直したりする習慣こそ、言葉の数を増やす、話す時の語彙力(表現する能力)を伸ばすために必要なのです。

自分が知っている言葉だけでも、こう使えば、自分の今の気持ちをもっとぴったり言い表すことができるんだ!という発見が、定着につながるのです。これが、理解語彙が発表語彙にまで高まる過程なんですね。語彙関連本で新しい単語を知ったとしても、こういう過程が無ければ、話す時に使える言葉にはならないのです。

安倍首相、即位礼で来日の韓国首相と「日韓会談」か?賛否両論に

安倍晋三首相は16日の参院予算委員会で、天皇陛下が即位を宣言される22日の「即位礼正殿の儀」に合わせて来日する予定の韓国の李洛淵首相と会談する可能性に含みを持たせたと、共同通信などが報じた。ネット上では、「やめたほうがいい」「断れ」などと批判の声が多く挙がる一方で、日韓関係の修復を期待する意見など、賛否がわかれている。

共同通信によると、安倍首相は「対話は常に続けなければならないと考えている。そういう機会について、われわれは閉ざす考えは全くない」と述べたという。一方で、韓国側が日韓請求権協定の違反状態を放置していると重ねて指摘し、「まずは国際法に基づき国と国との約束を順守することで、健全な関係に戻していくきっかけを作ることを求めている」とも語ったとしている。

この件について、ネット上には「日韓会談」に反対する声や、日韓関係の修復を期待する声など賛否両論。さまざまな意見が投稿されている。

Twitter上の反応







※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source: 共同通信

image by: 首相官邸

いきなり!ステーキ、売上35%減の大ピンチ。業績悪化3つの敗因

「いきなり!ステーキ」の業績悪化に歯止めがかかりません。一時はまさに飛ぶ鳥を落とす勢い、客足が途切れることが無かった「いきなり!ステーキ」ですが、何が不振を招いたのでしょうか。今回の無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』では著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、同社のみならず外食チェーンが軒並み厳しい状況に追い詰められた原因を探るとともに、そこから脱却するため打つべき施策を考察しています。

いきなり!ステーキ、8月売上35%減

ペッパーフードサービスが運営する「いきなり!ステーキ」が深刻な状況だ。8月の既存店売上高は前年同月比35.2%減と大きく落ち込んだ。前年割れは17カ月連続。しかも、悪いことにマイナス幅は拡大している。18年4月からマイナスが続いているが、18年4~12月の各月のマイナス幅は大きい時でも13%程度に過ぎなかった。しかし、19年1~6月は各月20~27%減とマイナス幅は拡大している。そして7月は29.6%減と大きく落ち込み、8月はさらに落ち込んだ。こうしてみると、月を追うごとに悪化していることがわかる。

「いきなり!ステーキ」の業績が悪化している原因として「ブームが去った」「値上げ」「自社競合」の3つが挙げられる。

「いきなり!ステーキ」は13年12月に1号店が東京・銀座にオープン。立ち食いスタイルを取り入れたこともあり注目を集めた。その後出店を加速し、店舗数は大きく増えた。メディアに取り上げられる機会も多くなり、注目度はより高まっていった。ただ、それも一服し、ブームが去った感はある。それにより顧客が離れていった感が否めない。

これまでに実施した値上げも影響しているだろう。値上げにより割高になり、それを敬遠して「いきなり!ステーキ」に行かなくなった客は少なくないとみられる。

自社競合も大きく影響した。「いきなり!ステーキ」は早い段階から出店攻勢をかけ、店舗数が一気に増加。18年4月から17カ月連続で既存店売上高がマイナスとなっているが、18年3月末時点の国内店舗数は234店に達していた。その後もどんどん店舗を増やしたが、それにより自社の店舗同士で客を奪い合うケースが増えていった。これが既存店売上高の低下につながっている。

自社競合については8月18日に閉店した「いきなり!ステーキ 君津店」(千葉県君津市)がわかりやすい例となるだろう。同店から車で約15分のところに「木更津店」(同木更津市)、同約20分のところに「イオンモール富津店」(同富津市)があり、これら3店舗間で客の奪い合いが起きた。こういった自社競合が増えている。

このように「いきなり!ステーキ」は厳しい状況にあるが、不振の外食チェーンは「いきなり!ステーキ」だけではない。

ラーメンチェーン「日高屋」を展開するハイデイ日高も厳しい状況にある。既存店売上高は9月まで11カ月連続でマイナスだ。「大戸屋ごはん処」を展開する大戸屋ホールディングスも厳しく、9月まで8カ月連続でマイナスとなっている。リンガーハットの長崎ちゃんぽんもマイナスが続いており、19年3~9月累計は前年同期比2.5%減だった。このように苦戦を強いられている外食チェーンは少なくない。

これら外食チェーンが苦戦を強いられている背景として共通しているのが「値上げ」だ。ハイデイ日高は18年4月に一部メニューを10~30円引き上げた。これ以降、既存店売上高の苦戦が鮮明となった。大戸屋は定期的に価格帯を引き上げており、例えば今年4月に定食メニューの12品目を10~70円値上げしている。リンガーハットも定期的に値上げを実施している。18年8月には13品で平均3.3%値上げした。大戸屋もリンガーハットも値上げ後の既存店売上高は低迷している。

近年は食材費や人件費の高騰で多くの外食チェーンの収益が悪化している。体力がないところは価格に転嫁せざるをえないが、客が移ろいやすい外食業界では客離れにつながりやすい

特に近年は飲食店では少しの値上げでも顧客が流出しやすくなっている。以前は業界内だけで顧客の奪いをしていればよかったが、近年はコンビニエンスストアが台頭しており、コンビニとの顧客獲得競争が激化しているためだ。また、スーパーも食品販売を強化している。こういった「中食が外食の大きな脅威となっている。

外食市場は伸び悩んでいる。日本フードサービス協会によると、18年の外食の市場規模は17年比0.3%増の25兆7,692億円。7年連続で前年を上回ったが、ここ数年は伸びが鈍化しており、伸び率が1%に満たない年が続いている

一方、中食市場は大きく伸びている。日本惣菜協会によると、18年の中食の市場規模は17年比2.0%増の10兆2,518億円で9年連続で前年を上回った。08年から17年の10年間では22.3%増えたという。大きくけん引したのがコンビニで、18年の購入場所別の割合は32.3%と最も多く、17年比2.4%増の3兆3,074億円だった。

このように中食市場が大きく拡大しており、外食各社はかつてない危機にさらされている。わずかな値上げでも顧客が流出してしまう経営環境にあるのだ。

台風19号という国家的危機にエース級を投入せぬNHKの危機感不足

大型で強い勢力を保ったまま日本に上陸し、列島に甚大な被害をもたらした台風19号。多くの人命が失われる事態となってしまったのですが、防ぐすべはなかったのでしょうか。米国在住の作家・冷泉彰彦さんは今回、自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、今回の台風に関するNHKの報道姿勢・内容を強烈に批判するとともに、犠牲者を減らすためにも改善すべきと記しています。

台風被災、犠牲者を出さないために報道姿勢の見直しを

台風19号については、上陸前の伊豆諸島沖で中心気圧が915ヘクトパスカル、上陸時の予想でも945ヘクトパスカルという「壊滅的な規模」であり、政権の中枢では、もしかしたら数百から千の単位の犠牲者数を覚悟したのかもしれません。仮にそうだとして、60前後という犠牲者数を知って「安堵」したにしても、二階幹事長はそんなことを口にすべきではなかったと思います。

理由は簡単です。

いまだに予測技術の確立していない地震と比較しますと、同じ自然災害ではありますが、台風の上陸や接近というのは予測可能だからです。

予測が可能であるにも関わらず、犠牲が出てしまうというのは「人災」です。そこには様々な問題が潜んでいますが、今回は台風接近時点での報道について見直しを提言したいと思います。

まず「特別警報出た」ということをニュースにするというのは、そのぐらい深刻だから「すぐに避難をという警告のためだと思います。にも関わらず、無意味な報道が多すぎます。例えば十何県も同時に出たのは史上初だとか、うちの県での特別警報は初の発令だとかいうのですが、その「史上初に何の意味があるのでしょうか?

そのぐらい厳しいからすぐに逃げろというニュアンスではなく、単に「目新しい」とか「記録的なのでニュースの価値がある」というような思考停止で喋っているだけのように聞こえます。猛省していただきたいです。同時に多くの県で出ようが、その県において史上初だろうが、とにかく水位上昇が見込まれてハザードマップ上危険な場所に住んでいる人に、あるいは土砂災害のリスクが高まっている地域に対して、警告を出すことが最優先のはずです。

この点に関して言えば、台風接近の途中での死亡・不明者の数に意味があるかという問題があります。これはNHKではなく、新聞社だと思いますが、12日のある時点で「台風19号で現時点では死亡2、不明が3、避難所に17万」などという数字を発表していました。失礼ながらバカじゃないかと思うのです。

どうして「死亡2」とか言うのでしょうか?もう既に死者が出たのだから警戒を強めよと言うのなら分かりますが、最終的には50を超える犠牲者が出る災害の序盤で2名とか事実を伝えることに何の意味があるのでしょう?

もっと意味不明なのは「避難所に17万と言う数字を死亡や不明と並べて発表する神経です。これではまるで「大勢避難していて大変」と言っているようなものです。勿論、平常の生活を中断して、不自由で慣れない避難所に行く人は少ないに越したことはありません。

ですが、台風が接近上陸の真っ最中であれば、とにかく避難所に入って安全を確保したと言うのは「良いことであるはずです。そのことをしっかり理解していれば、「避難所に17万」と言う数字を死亡や不明と並べて伝えるということはないはずです。

ついで言うのなら「避難所では不安な夜を過ごしていると言う常套句があります。これもヤメていただきたいです。とにかく台風被災の真っ只中では、避難所で安全を確保しているのは「良いこと」なのです。勿論、被災者の方々にとっては、自宅が壊れていないか「不安な夜」を過ごしているのは本当だと思います。そうではあるのですが、とにかくこの時点では避難を徹底するのが最優先なのですから「とりあえず避難所に入って安心したと言うコメントを拾って流すべきと思うのです。

国際交渉人が懸念。アジアを混乱に陥れるトランプ外交の袋小路

アメリカの大統領選まであと1年。再選のみをターゲットとして繰り出されるトランプ大統領の外交・経済戦略が袋小路に入り込んでいると語るのは、メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』の著者で国際交渉人の島田久仁彦さんです。島田さんは、トランプ外交により混乱に陥っている朝鮮半島情勢と中東情勢を詳しく解説。特に中東に関しては、トルコとサウジの動きにより世界戦争が始まるかもしれないと、最大級の懸念を示しています。

トランプ外交がもたらす国際情勢への甚大な危機

アメリカ大統領選まであと1年ちょっととなり、トランプ政権の外交フロントもいろいろと騒がしくなってきました。強硬姿勢を崩さない対イラン情勢、過度な肩入れをするイスラエル情勢、シリアやイラクなどに代表される中東情勢、中国との激化する一方の貿易戦争、日本以外とは遅々として進まないFTA交渉、そして北朝鮮情勢。

何とか外交・経済面で得点を稼ぎ、来年の再選に繋げたいとの思惑とは逆に、成果は乏しく、もしかしたら、トランプ大統領の足を引っ張りかねない状況になっています。国内の政治的なゲームと結びついているウクライナ疑惑や、解決の糸口が見つからず、相手にもされていないメキシコ・ベネズエラをはじめとするラテンアメリカ問題は別として、トランプ政権は中東地域とアジア地域の2正面で戦いを仕掛け、どれも袋小路に陥っています。

米中貿易戦争(報復関税合戦)は、このところ、中長期的にはアメリカへの打撃も大きく、中国を利する可能性があることで少しアメリカ側の軟化も見られますが、米中間の実務者協議での議論も平行線をたどり、今期中の解決は期待できないかと思います。

これにより、東南アジア諸国の経済成長ミラクルは止まるかスピードが著しく落ちますが、すでに『アジア経済のアジア化』(アジア地域で生産し、消費するというアジア版地産地消で、アジア外の地域への輸出が減っているという状況)を受けて、ショックの吸収も進んでいるかと思います。同時に、東南アジア諸国のアメリカ離れも加速しています。今回、中国に終わりなき戦いを挑んだことで、アメリカは東南アジア諸国を失うことになったようです。

「足して二で割る」式の中間解が薬にはならず、むしろ毒である訳

日常生活において不思議に思ったり、ちょっと気になったあれこれについて考察するメルマガ『8人ばなし』。著者の山崎勝義さんは今回、世の中のさまざまな問題が、なかなか解決しないのは、「足して二で割る」式の中間解の採用があると持論を展開します。その例として、似たような薬が追加されていく多剤少量服用の実態をあげ、「最高解」を導くには「毒を食らわば皿まで」のような方法論こそ合理性があると主張します。

足して二で割ること

一般的に「中庸」と言えばそれは良い意味である。元々が何事も極端はいけないということを説く語であるから当然と言えば当然だが、その一方で適当なところで妥協することの便利な言い訳として通用しているのも事実である。

実際のところ、中庸からは何も生まれない。「足して二で割る」式の中間解は、その場に限っての最適解としてはあり得ても、創造的(あるいは建設的)最高解とは全くの別物なのである。双方の良いとこ採りなどといったことは、現実にはただの夢想である。そもそも長所と短所が可分なら、その長所だけを以てプレゼンテーションされている筈である。もとより不可分なればこそ、良いところだけを切り離して採用するなどできないということである。

さて、この「足して二で割る」式中間解だが、その最大の弊害は、成功するにせよ、失敗するにせよ、原因が分からないというところである。若干大げさなもの言いではあるが、人類進歩の原動力が仮にトライ・アンド・エラーの繰り返しにあるとするなら、この中間解というものが如何に非創造的であり非建設的であるかが分かるであろう。エラーの原因が分からぬ以上は結果として無駄なトライをしたことになるし、それがためにまた無駄なトライをする羽目になるからだ。やるからには、きっちり挑戦し、きっちり失敗しなければ意味はない。

これは理屈の上の話ではない。世の中のさまざまな問題の根本の周辺には不思議なほどこの中間解的発想が散見する。前にも述べたように、原因が判然としないから対処法も修正や改善程度のことしかできず、ズルズルといつまでも引きずることになってしまうのである。

この間、たまたま目にした医学系のレポートでも、この中間解的発想に基づく適当さの弊害が指摘されていた。それはこういうものである。ある症状に対して薬を処方する。それでも症状の改善が見られない時は最初の薬と同じような薬を追加処方する。これを何度か繰り返しているうちに患者は大して効きもしない薬をいくつも飲まされることになる。多剤少量服用である。その記事ではこれを大いに批判し、単剤十分量服用を目指すべきであると指摘していた。つまり、トライ・アンド・エラーの明確化である。一種類の薬を最大量まで試してこれを評価し、効果が得られない時(または副作用が強い時)は別の薬にスイッチするというやり方である。

よく「毒にも薬にもならない」と言うが、毒にも薬にもならないものは少なくても医学的には毒である。何であろうと摂取すれば、肝細胞には必ず負担が掛かるからだ。加えて時間的にも経済的にも負担が掛かることは言うまでもない。

日本には「毒を食らわば皿まで」という諺がある。一見、乱暴な言い様だが逆説的にその真理をよく言い得ていると思う。結局、最後は胆力の問題なのかもしれないが、これを合理性という観点から冷静に評価しても、やはり優れた方法論と言っていいのではないだろうか。

image by: Shutterstock.com