基本方針にない休校要請に現場混乱。各紙はどう受け止めたのか?

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国すべての小、中、高校などに春休みまでの臨時休校を要請した安倍首相。事前の「基本方針」に含まれない「休校要請」を新聞各紙はどう受け止め伝えたのでしょうか。ジャーナリストの内田誠さんは、メルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』で、各紙の記事を詳しく解説。その中で「基本方針」は、国民の評判を異様に気にする政権が上げた「観測気球」で、緩いとの批判に反応してのイベント自粛要請、休校要請であると自説も披露しています。

全小中高の「休校要請」を各紙はどう受け止めたか?

ラインナップ

◆1面トップの見出しから……。

《朝日》…全国小中高の休校 要請
《読売》…全小中高の休校要請
《毎日》…全小中高に休校要請
《東京》…全国小中高休校へ

◆解説面の見出しから……。

《朝日》…日本リスク 世界が警戒
《読売》…休校 授業時間足らず
《毎日》…米軍優遇 浮き彫り
《東京》…小児科医に聞く 子どもの感染予防

【プロフィール】

■なぜ全国一律?■《朝日》
■「断固たる措置」■《読売》
■首相による説明を■《毎日》
■文科省は「実施困難」と…■《東京》

なぜ全国一律?

【朝日】は1面トップ記事の最後段を「視点」と銘打ち、医療担当の阿部彰芳記者がコメントしている。

首相の要請は「子どもや教師だけでなく社会・経済へのインパクトは甚大」として、例えば子育て中の医療者が休みを取らざるを得ないことになれば、ギリギリ踏ん張っていた医療体制が崩れてしまうことはないかと、具体的な懸念を表明している。前日に行われたスポーツ・文化イベントへの自粛要請も唐突で、繰り返される「説明のなさ」は社会的な混乱と無用な不安の増幅をもたらすと。

25日の基本方針には「全国一律」に踏み切る記載はなかったとして、「この2日間で事態が変わったのか?なぜ全国一律?社会に及ぼす負担の大きさを上回る効果が期待できるのか?」と疑問を呈している。

uttiiの眼

どちらかというと安倍氏の「大英断」という受け止めが多い中、かなり深刻な疑問を呈していて、疑問そのものは全くその通りだと思う。この種の記事にしては激しい筆致で「クエスチョンマーク」が3つも立て続けに使われているのも珍しい。だが、なぜこの「全国一律」の要請が行われたかはむしろ分かりやすい話ではないかと思う。25日の基本方針が緩すぎて評判が悪かったため、まずはイベント自粛の要請、次いで休校要請を行ったのではないか。

「基本方針」は観測気球であり、その後の2日続きの「要請」で評価を得ればいいという計算。安倍内閣はとにかく、異様なほどに「評判」を気にする内閣。それは支持率に直結することだけに、彼らの最大の関心事になっていると思われる。余計なことだが、そのようなものであるが故の「底の浅さ」として、批判の論点を述べた方が、より強いインパクトがあったのではないだろうか。

犬猿の仲が意気投合。首相答弁に共産・小池氏「感動した」拍手も

3日に行なわれた衆院予算委員で、共産党の小池晃書記局長と自民党の安倍晋三首相の見解が一致し、大きな拍手を浴びたと朝日新聞が報じた。


小池氏の質問

小池氏は最初に、感染が拡大している新型コロナウイルスへの政府の対応についての問題点について発言。臨時休校を受けた保護者への新しい助成金制度をフリーランスが対象でない点や、貧弱な感染症対策について強く言及した。

続いて、G7のなかでフルタイム労働者の男女間賃金格差が最も大きい点を挙げた。自主性に任せるのみで賃金格差の公表を義務づけていない現状を述べ、「これでどうして是正が進むのか」と厚生労働省の加藤大臣を非難した。また、イギリスでは賃金格差の情報公開を、アイスランドでは同等業務に従事する男女従業員に同額賃金を支払うという証明書の取得を義務づけているなど世界の状況を挙げ、安倍首相に考えを問いただした。

安倍首相の答弁

安倍首相は「ジェンダー平等なくして21世紀の未来を切り開くことはできない」としたが、男女の賃金格差の公表義務化については「その方向性に合致するのか、今後も検討していきたい」と言うに留めた。

そして、小池氏と安倍首相の見解が一致したのは、この後である。小池氏は男女格差の問題のひとつとして「#KuToo」運動を挙げた。安倍首相は、#KuToo運動を「承知している」とし、「職場での服装に関しては、単なる苦痛を強いるような、合理性を欠くルールを女性に強いることは許されないのは当然のことだろうと思います」と答えた。これについて小池氏は「大変大事な答弁だったんではないかと思います」と評価。女性だけに苦痛を強いる服装規定を政治の力でなくしていくという決意表明を改めて安倍首相に求めた。

安倍首相は「職場の服装について、単に苦痛を強いる、合理性を欠くルールを女性のみに強いることがあってはならない。男性と女性が同じ仕事をしているにも関わらず、女性の服装に対してそういう苦痛を強いることはあってはならないことは明確に申し上げておきたいと思います」と答え、小池氏は「大変勇気づけられる答弁だ」「安倍首相との質疑でこういう最後になるというのは、今まで経験のないこと」と笑いを誘い、「前向きに進めるためにこの点では力を合わせたい」と締めた。議場には大きな笑い声と拍手が響いたという。

source:朝日新聞Yahoo!ニュース

image by:首相官邸HP

韓国の健保公団理事長が「日本は新型コロナ感染者を隠蔽」と非難

「日本がオリンピックを控えて診断と防疫をしないで隠蔽戦略の方向に進んでいる」
「韓国より(日本の感染者数が)はるかに多い可能性があるが、非常に政治的な判断をしている」
韓国の国民健康保険公団理事長である金容益(キム・ヨンイク)氏が3日、日本の新型コロナウイルス対応に関連し、こう主張したと中央日報が伝えている。

金氏「日本の政治的な隠蔽戦略」

金氏は第19代国会議員(民主党比例代表)、青瓦台(チョンワデ、大統領府)社会政策首席、民主党民主政治本研究院長などを歴任した人物で、YouTubeチャネル『柳時敏(ユ・シミン)のアリレオライブ』に出演し、新型コロナウイルスの日本の対応を分析。

金氏は「普段なら日本も(感染病を)積極的に管理する国だが、今回はなんとかしようとは全く考えていない」とし「五輪という政治的動因があるためで、新型コロナは韓国の人々が考えるよりもはるかに弱い病気のため」とコメント。

続けて、「診断しなければそのまま風邪としてやり過ごせるもので、重症になれば肺炎治療をすればよい。日本も高齢者が多いから(重症なら)死ぬときは死ぬ、このような態度のようだ」とし「なら、これが本当に良い政治をしているのかどうか…」と言葉を濁した。金氏の発言は、日本が政治的意図によって新型コロナの検査と防疫を十分にやっていないという主張をしたことから、論争を呼ぶことが予想されると中央日報は報じている。

韓国国内の感染者数5000人を超える

韓国疾病管理本部中央防疫対策本部は4日、新型コロナウイルス感染者が前日0時から新たに516人(同日0時現在)確認されたと発表し、韓国国内の感染者数は5328人に増えた。死亡者は前日より4人増えて32人になった。

朝鮮日報によると、疾病管理本部の発表で、同日0時現在で13万1379人がコロナウイルス感染症の検査を受け、このうち10万2965人は陰性、2万8414人が検査結果を待っている状態だという。

買い占めや盗難被害も。トイレットペーパー品薄「デマ投稿」謝罪

新型コロナウイルスの感染拡大を受けた「デマ情報」が拡散され、トイレットペーパーや食品などの品薄状態が続いている。そんな中、米子医療生活協同組合は3日、トイレットペーパーが品薄になるという旨のデマの投稿者の1人が同組合の職員だったことを公表した。


謝罪文の内容は?

米子医療生活協同組合のHP上には、理事長名義で「職員の不祥事のご報告とお詫び」といったタイトルで謝罪文が掲載された。以下に、その一部を抜粋する。

「このたび、新型コロナウィルスにかかわりトイレットペーパーが品薄になる旨の事実とは異なる誤った情報のSNSへの投稿者の1人が、当組合の事業所に勤務する職員であることが判明しました。当組合の職員の極めて不適切な行為により多くの皆様方にご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます」

安倍首相も国民に呼びかける事態

安倍首相が先月29日に行なった記者会見では、トイレットペーパーがほとんど国内生産であることについて触れ、「十分な供給量と在庫が確保されている」と冷静な判断を促した。しかし、現在もスーパーや薬局でトイレットペーパーを求める人が後を絶たず、駅やコンビニなどのトイレから盗まれる被害も出ていた。





盗難防止のために鎖で繋ぐ店舗も…

五輪延期では済まぬ。韓国式「新型肺炎」検査が日本経済を潰す訳

2月27日に安倍首相が突如発表した全国一斉休校が、各方面で大きな波紋を呼んでいます。なぜ政府は、混乱が予想されるこのような判断をするに至ったのでしょうか。米国在住の作家・冷泉彰彦さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、今回の対策の真意、すなわち「国策」をあぶり出すとともに、もしも日本がこの先韓国のようにPCR検査を拡大した場合、経済崩壊に追い込まれる危険性があることを指摘しています。

全国小中高一斉休校、問題を抱えたギャンブルか?

それにしても唐突でした。改めて振り返ってみると、

2月25日(火)……基本方針発表、重症者増加回避策を最優先
2月26日(水)……基本方針に追加してイベント自粛要請
2月27日(木)……全国一斉休校方針発表
2月29日(土)……総理会見

という順序だったわけですが、いかにも急な判断であったという印象です。イベント全面自粛や全国一斉休校というのが、予め決定されていたら、25日の基本方針と一緒にまとめて発表すればよかったわけですが、日に日に厳しくなる情勢判断のもとでは仕方なかったのかもしれません。

良かったのは、この4つの発表には矛盾がないことで、1つの一貫したストーリーにはなっていることです。仮に、この4つの発表に矛盾点があるようですと、社会は大混乱に陥った可能性があり、少なくともそれだけは回避されたのは良かったと思います。

矛盾がない一貫したストーリーというのは、以下のような考え方です。

  • 市中感染は全国で相当に拡大していると見ている
  • また、若年層においては感染しても軽症でインフルと見分けがつかないか、無発症のケースも相当に出ているであろう
  • 市中感染が拡大し、その多くが無発症のケースだとすれば、これを放置すればどんどん拡大する。この点についてはSARSよりも、インフルよりも厳しい条件だと考えられる
  • その結果として、重症者が増加して医療機関が対応できなくなり、救命できる重症事例が救命できないケース、これが最悪シナリオであり、このシナリオを避けるのが国策の最優先事項である

この点に関しては、少なくとも2月25日以降の政府は「ブレて」はいません。例えば、加藤勝信大臣は、この25日の時点で「先手先手」ということを言っていました。この点に関して言えば、例えば春節時における膨大な入国許可とか、「ダイヤモンド・プリンセス」での防疫といった点に関しては「後手」であり、弁明の余地はありません。

ですから、この25日の「先手先手」という加藤発言は批判を浴びたわけですが、この発言に限って言えば、加藤大臣は「後手に回った過去の失態」を否定したり、ウヤムヤにしようとしたわけではないと思います。「医療機関の受け入れ体制が崩壊して、救命できるケースの救命ができない」という最悪シナリオに対しては、「まだ間に合うので先手を打っていく」という趣旨での発言であり、この点に関しては理解できますし、29日の総理会見に至る一連の施策との整合性もあると思います。

そこまでは良いことにしましょう。と言いますか、これは決定された国策であるばかりか、極めて大人数の生死のかかった判断であり、その対策の効果が見えないうちから否定したり妨害するべきものではないと思います。

問題は次の2点です。

1.子供は重症化しないという報告がある一方で、子供は無発症のまま感染を拡大させる可能性があり、高齢者や基礎疾患を持つ成人に感染させて重症患者を発生させるのを抑止するために、学校の一斉休校は有効と考えられます。

ところが、そのような説明は「結果を得られない」可能性があるため「子供の命と健康を守る」という説明に「言い換え」をしています。その判断が吉と出るか、凶と出るかはギャンブル性が高いと思います。

2.PCR検査については、キャパに限界がある中で軽症者、無症者が検査のために医療機関に殺到すると、必要な患者の検査ができず、治療体制を潰すことになります。また、医療機関こそ感染の場になりうることもあり、若年者や軽症、無症状の人を対象とした検査は最小限としたいわけです。

更に言えば、ウィルス量が少ない患者の場合は陰性判定となりますが、それで本人が100%安全と誤解するとかえって危険です。また韓国のように徹底的に検査しても一定程度以上感染拡大した場合は、制圧にはつながりません。従って、隠された国策としては、PCR検査の大規模化には消極的とならざるを得ません。

ですが、検査に消極的だなどという方針は明快に説明はできないので曖昧な説明をせざるを得ません。けれども、それが政府不信やモラルダウンを招くと感染拡大につながる可能性があり、この意図的な曖昧姿勢それ自体にもギャンブル性があるわけです。

原発事故と同じ構図。新型肺炎に官僚システムが太刀打ちできぬ訳

もはや国内での拡大を防ぐことは不可能となったと言っても過言ではない、新型コロナウイルスによる感染症。水際対策に失敗したばかりか蔓延にも打つ手なしという、国としての危機管理能力が疑われる事態となっているわけですが、その原因に「日本の官僚システム」を挙げるのは、世界的エンジニアの中島聡さん。中島さんはメルマガ『週刊 Life is beautiful』にそう判断する理由を記すとともに、官僚システムにメスを入れない限り日本が変わることはないとの見方を示しています。

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2020年3月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

危機に弱い日本の官僚システム

新型コロナウィルスに対する日本政府の対応は惨憺たるものです。原発事故の日本政府の対応に通じる部分もあり、「日本の官僚システムは危機に弱い」ことが証明されたと感じています。

二つの事例で共通する点をあげると、

  • 人権よりも秩序が重視される
  • 「国民のパニックを避ける」「国の評判を落とす」などの理由で情報が隠蔽される
  • 「痛みを伴う決定」が出来ない
  • 誰も責任を取らない

福島第一原子力発電所での過酷事故においては、事故後数時間の段階で炉心融解(メルトダウン)が起こっていることは、専門家の目から見れば明らかだったにも関わらず、東電も政府もその事実を隠蔽し続けました。「メルトダウンを起こす」ことは、原発を運営する国としてとても不名誉なことであり、なんとかメルトダウンという言葉を使わずに誤魔化そうとしたこと(当初は、「炉心損傷」という言葉が出てきたのがその証拠です)が明確です。さらに悪いのは、米国政府が空から測定したデータで、かなり広い地域が放射能で汚染されていることを把握しながらも、速やかな避難命令を出さずに、数多くの国民を被曝させてしまいました。

今回の新型コロナウィルスの件に関しても、既に感染の経路が特定出来ない感染者が出ているにも関わらず、日本政府は「市中感染が起こっている」ことをなかな公式には認めたがりません。それもこの状態を見れば、既に国内に数千人から数万人の感染者がいるだろうことは科学的に見て明らかなのだから、民間の力を使った大規模なPCR検査により、「現状の把握」をすることが何よりも大切なのにも関わらず、それをしないのは「見かけ上の感染者の数」を増やしたくないとしか思えない行動です。

二つのケースで共通するのは、専門家の意見(メルトダウンが起こっている、市中感染が起こっている)という意見が、専門的な知識に乏しい官僚と政治家によって握りつぶされ、「正確な情報に基づいた施策」というプロセスそのものが否定された結果、せっかく手に入れた情報を活用しない、自分たちに都合の悪い情報を隠蔽するなどの行動に出るというパターンです。

この手の話をすると、すぐに「政治家が悪い」、「官僚のモラルが低い」と批判する人がいますが、私はそんな考え方では、この問題は解決しないと思います。

根本的な問題は、日本の官僚システム(および、その結果の「票集めと利権争いだけをする政治家」)にあり、そこにメスを入れない限りは、未来永劫、何も変わらないと私は思います。

日本の官僚は、東大法学部に代表される、知能指数は高く、事務能力だけは高いが専門的な知識に乏しいエリート集団です。彼らに(システムから)与えられたミッションは、「誰が政治家になろうと、方針をコロコロと変えずに、国の秩序を安定して遂行すること」にあります。

この官僚システムにとっては、親から引き継いだ「票田」を活用して政治家になったビジョンのかけらもない二世議員だらけの政治家を、後ろから操る形で国を運営するのが一番都合が良いのです。

このシステムは、平時で、国としてやるべきことが明確な時はとても有効に作用します。戦後の高度成長期が良い例です。「欧米になんとか追いついて先進国の仲間入りをする」という一つの明確なゴールのために、政官民が一緒になって働くことが出来ました。

しかし、原発事故のような「想定外」の事態になると、途端に日本の官僚機構は機能不全を起こします。政治家はもちろんのこと、原子力安全・保安院すら経産省から出向した素人の集まりだったため、事故を起こした当事者である東電に適切な指示を出すことが出来ないのはもちろんのこと、人権よりも東電や保安院のメンツが重視されたりすることになってしまうのです。

本来ならば、菅総理が「脱原発」を宣言した時点で、日本は脱原発に舵を切るべきだったし、東電は破綻させて解体し、発送電分離を加速させる良いチャンスだったのですが、電力会社と持ちつ持たれるの関係になっていた経産省が、そんな急激な方針変更を許すわけがなかったのです。

今回の新型コロナウィルスに関しても、結局厚労省の役人も大臣も、伝染病に関して全くの素人であり、専門家の意見を聞きつつ、リーダーシップ不在で行動するしかないので、今回のような体たらくになってしまうのです。

一方、米国の場合、NCR(アメリカ合衆国原子力規制委員会)やCDC(アメリカ疾病予防管理センター)などの組織は、専門家集団の組織で、トップにはその道の専門家(原子力工学の博士号を持った人や医者)がおり、そこが専門知識と強い権限を持って事故や大流行に対処する仕組みになっています。

ちなみに、この問題と、私が常日頃から指摘している日本のITゼネコン問題は、根っこは同じところにあると思います。簡単には人を解雇できない解雇規制と終身雇用・年功序列制度が、専門職の人を要所に置くことを嫌い、霞ヶ関の官僚に代表される「専門知識はないけれど、事務処理能力や管理能力は高い人々」を重要なポストに置き、専門家は必要に応じて外部から調達する、というシステムが日本のあらゆる所に作られてしまっているのです。

今回の事件を受け、日本にも米国のCDCに相当する組織が必要という意見が聞かれますが、組織作りを官僚たちに任せておくと、厚労省からの出向者ばかりで構成される「非専門家集団」を作りかねないので、注意が必要です。

日本より中国の方が安心。上海在住日本人が漏らす日本への危機感

「これから1~2週間が急速な拡大に進むか収束できるかの瀬戸際となる」と、政府が異例の「小中高臨時休校」の要請を出し、イベントの中止・延期も多く見られるようになった日本。新型コロナウイルスの感染拡大防止にようやく動き出した感がありますが、中国・上海では今どのような状況のでしょうか。今回の無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』では上海在住の日本人著者のジンダオさんが、現在の上海の様子と、日本のあまりの対応の遅さに思わず「中国のほうが安心」と呟いています。

ついに小区で体温検査実施!意外と安全な上海と危うい日本

前回の記事から1週間が経ちました。中国より日本に大きく変化が生じているように感じます。私の身の回りで起きた動きも含めて今回は紹介したいと思います。

2月28日深夜、小雨。自宅待機は1ヶ月超え。在宅勤務が始まって2週間という感じですが、日本との打ち合わせ準備や、現地で進めていたプロジェクトの準備など出来ることを進めている、という感じです。

湖北省武漢の工場が3月中旬を目処に稼働する可能性もある、と情報も聞いたのですが、臨機応変に変わるので状況を見守るばかりです。

小区で新しく始まった取り組み

週イチの買い出しを終えて自宅がある小区に戻ってくるとオバサマが近寄ってきてピッ。体温チェック体制が整い、小区に戻ってきた住民にチェックを開始。

上海でも他の場所では始まっていたと聞いていた取り組みなのですが、我が小区でも開始。

正直万に一つだと思うんです。高熱の人って。だけども目に見えないから、何とかして見える形で予防線を張ろうと取り組んでいます。

届いた宅配便用に机の準備も。もちろんすべて置けません。荷物の受け取り間違いの可能性も考え、届いた荷物にマジックで大きく住所情報を追加で書き加えたりと、管理部で対応をしています。

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日本、見習ってください。ここまで中国は徹底しています。

柔軟に対応ではなく強制的にでも一律中止にする意味

定例となった週イチの買い出しに行った時に中華麺の店舗が営業開始。店員は全てマスク。テーブルは4つくらいの小さい店で客は一人だけ。久しぶりに恋しい中華麺。客の入りも少ないのでちゃちゃっと食べて帰ろうと注文。

すぐさま出てきた麺をひと口すすると、マスクをした二人組の50代の上海人の女性が入店。入店とともにマスクを外して、あれこれと上海語を交えて喋りだしました。どんな感じで喋っているかは想像におまかせします。

「話さないでもらえます?」と注意しても「話して何が悪い」と言い返され、仕方なく食べかけの麺はテイクアウトで持ち帰る事に。

ストレス発散に喋りたい気持ちも分かります。

マスクは自衛のため。自分は感染していない、と勝手に思い込み。だから喋って何が悪いという発想なんでしょう。店舗にマスクが無い方の入店制限をしても、そんな人がいるのです。そんな人と場所を共有して食べても不愉快で美味しくないのでテイクアウト。

中国でも日本でも自分勝手な発想の人物は一定数いる訳です。だから柔軟に対応を求めるのではなく、強制的に徹底的に中止して行動を抑止する。時と場合で性悪説が必要です。

二人組を見て少し緩んでいた気を改めて張り直したのでした。ありがと!おばちゃん。

再予約と再延長になったクリニック

歯抜け生活10日。本当は3月2日に歯を詰める予定でしたが、歯医者より3月7日まで再延期の通知が。早速予約を変更したのですが、更に5日ほど歯無し生活の継続決定。歯の痛みじゃなくって良かった。詰め物が取れただけだもん。

そんな予約をした翌日、日系クリニックの延期通知。こちらは16日までの延長。うーん、歯医者も更に伸びる可能性大。更に伸びたら接着剤で接着しようかと検討中…。

逆輸入を恐れて強制隔離を開始し始めた中国

どうやら中国が日本からの訪中時に2週間の強制隔離を始める(始めた)との話しが。

日本人の訪中ノービザ入国は2週間。つまりノービザでは隔離されてそのまま日本に帰国となってしまいます。ビザ取得して入国しても強制隔離。そんな形では中国に出張できないので、ビジネスが遅延を始めています。

私個人の感覚ですが4月か5月まではこんな感じと腹を決めているので、慌てても仕方がありません。ジタバタしても一人では、どうしようもないので。

感染が増えている日本を見て、中国はすぐさま日本人の入国を厳しく取り締まりだしたようですが、中国ができて、なぜ日本が春節時に出来なかったのか?中国で起きたことが日本では起きないと思ったのか?日本は不思議でなりません。

新型肺炎検査もままならぬ日本。韓国は「足跡マップ」の共有も

新型肺炎を巡っては、すべてが後手に回っている感のある日本に対して、お隣の韓国では徹底的とも言える検査体制を敷き、罹患者の足跡もマップで公開されるなどその対応には差があるようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴31年の日本人著者が、新型肺炎罹患者を徹底的に洗い出し、感染拡大阻止に立ち向かう韓国の現状を伝えています。

新型コロナで「サンミルチョル」報道はほぼ聞かれず

韓国の3月1日は「サンミルチョル」といって1919年の3月1日に日本からの独立を叫ぶ全国民運動を記念する重要な日である。が、今年は新型コロナのせいでテレビのニュース画面は1日中新型コロナで持ち切りだ。「サンミルチョル」に関する報道はほとんど聞かれない。筆者が韓国へきて30年を越えたけれど、こういう3月1日ははじめてのこと。日本人としては心休まる3月1日となった。

その新型コロナ、3月1日午前10時基準で韓国は、確定者3,526人、死亡17人、退院(治癒)30人となっている。中国は確定者7万9,968人、死亡2,873人となっている。震源地中国はやはり桁が違う。日本では北海道などの一部の地域で検査したいのだけれど検査できない「検査難民」などというニュースもみられるようだ。安倍政権が積極的に検査を行わない“感染者隠し”の疑いが浮上しているという話もある。その点、韓国は隠蔽したり検査をわざとやらないという卑劣なやりかたはしていない。

筆者の住む天安(チョナン)市は、ソウルから南に約80キロくらいの中堅都市である。ここで数日前、ジュンバダンスのダンススタジオでコロナ感染者が発生した。ダンスの講師が感染者だったため、次から次へと伝染し、今3月1日現在62人の感染者がいる。死亡者はいまのところまだいないようだ。

感染者の動線が一目でわかるアプリがあって、彼らが立ち寄った喫茶店やマートや食堂などがどこにあるかが一目瞭然だ。そういった店は即消毒作業にはいり、店は閉店となる。何日間閉店措置しなければならないのかはわからないけど、店の経営者にとってはとんだ災難になるわけだ。客が感染していたというだけで店を閉めなければならないのだから。でも、それくらい厳しく対処しているということでもあり、近くの住民からすればそういう点ではかなり安心できるというものである。

ただ、きのうテレビに出ているパネリストの医者が、「消毒してコロナウィルスはいなくなっているので、お客さんはそこへ行っても大丈夫ですよ」と言っていたが、そんな医者の話を100%真に受けて店に行く人はほとんどいないと思われる。

韓国の確定者が3,526人と中国に次いで多い。これはキムチパワー262号「全韓国が憎悪に近い非難。新型肺炎を蔓延させた新天地教会とは」でお伝えしたように、大邱(テグ)の新天地教会の信徒らによる影響が大だ。新天地教会の信者の全数調査にはいってきょうで3、4日になるはずだが、だいたい80%ほど(21万人)の調査が終わっているらしい。まだ少しのこっているのであす、あさってあたりまでは確定者の数は増える見込みだ。新天地教会の信者の調査が終わってしまえば、韓国での確定者の数はそれほど増加しないものとみられている。

韓国では、コロナ対策として免疫力をあげるという観点から、ある種のきのこや、高麗人参などが爆発的な売れ行きを示している。高麗人参は、これを蒸して乾燥させた「ホンサム」(紅人参)が人気だ。これのエキスやちょっと飲みやすくした栄養ドリンクみたいなスティックタイプのものも人気だ。さらに味噌やニンニクなども免疫力を上げる食品として注目されている。

韓国の中では、上述の大邱が最大の危険地帯となったが、ソウルや釜山もそれに次いで危険地帯だ。そしてその次がわが天安(チョナン)。きょうは追加の感染者がいないからなのかどうかわからないけど、きのうは、1時間に1、2回の割合で「追加の感染者が1人」とか「2人追加」などの文字メールが来ていた。さらに感染者の動線がわかるファイルがついていたり。文字メールがつくと、地震などの自然災害が発生したときのような特殊な音が鳴るので、きのうは1日中落ち着かない時間を過ごすことになった。きょうは増加がないのか日曜日からなのか、ドキッとするあの着信音がならない。平和な日曜日を過ごしている。

生後45日の赤ちゃんが感染したというニュースがあって、ちょっと心が痛い。この子の親も二人とも感染者だという。高齢者はかなり危険だけれど、若い夫婦の場合は今のところは症状がほとんどないという。45日の赤ちゃんといっしょに快癒してほしいところだ。

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稲盛和夫が驚く、一流研究者が経験する「ひらめき」を受ける瞬間

新しいビジネスモデルの構築、技術のイノベーション等々、革新的な仕事をやってのけてきた先人たちの「創造の源」はどこにあるのでしょう。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、新しい発想やひらめきが生まれる瞬間と源泉について、稲盛和夫・京セラ名誉会長が綴ったコラムを紹介しています。

「創造」の瞬間はいつ訪れるのか?

京セラやKDDIを、日本を代表する大企業に育て上げ、不可能と言われたJAL再生を成し遂げた稲盛和夫さん。

本日は『致知』2006年4月号に掲載され、当時大きな反響を呼んだ「知恵の蔵をひらく」という巻頭コラムの記事をご紹介します。

「知恵の蔵をひらく」 稲盛和夫(京セラ名誉会長)

私は技術者として、また経営者として、長く「ものづくり」に携わる中で、偉大な存在を実感し、敬虔な思いを新たにすることが少なくありませんでした。

大きな叡知に触れた思いがして、それに導かれるように、様々な新製品開発に成功し、事業を成長発展させ、さらには充実した人生を歩んできたように思うのです。

このことを、私は次のように考えています。

それは偶然でもなければ、私の才能がもたらした必然でもない。

この宇宙のどこかに、「知恵の蔵(真理の蔵)」ともいうべき場所があって、私は自分でも気がつかないうちに、その蔵に蓄えられた「叡知」を、新しい発想やひらめきとして、そのつど引き出してきた。

汲めども尽きない「叡知の井戸」、それは宇宙、または神が蔵している普遍の真理のようなもので、その叡知を授けられたことで、人類は技術を進歩させ、文明を発達させることができた。

私自身もまた、必死になって研究に打ち込んでいる時に、その叡知の一端に触れることで、画期的な新材料や新製品を世に送り出すことができた――そのように思えてならないのです。

私は「京都賞」の授賞式のときなどに、世界の知性ともいうべき、各分野を代表する研究者と接することがあります。

そのとき、彼らが一様に、画期的な発明発見に至るプロセスで、創造的なひらめき(インスピレーション)を、あたかも神の啓示のごとく受けた瞬間があることを知り、驚くのです。

彼らが言うには、「創造」の瞬間とは、人知れず努力を重ねている研究生活のさなかに、ふとした休息をとった瞬間であったり、ときには就寝時の夢の中であったりするそうです。

そのようなときに、「知恵の蔵」の扉がひらき、ヒントが与えられるというのです。

エジソンが電気通信の分野で、画期的な発明発見を続けることができたのも、まさに人並み外れた凄まじい研鑽を重ねた結果、「知恵の蔵」から人より多くインスピレーションを授けられたということではなかったでしょうか。

人類に新しい地平をひらいた偉大な先人たちの功績を顧みるとき、彼らは「知恵の蔵」からもたらされた叡知を創造力の源として、神業のごとき高度な技術を我がものとして、文明を発展させてきたのだと、私には思えてならないのです。

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なぜ総理は学校を休校しても中国全土からの入国を禁止しないのか

新型肺炎対策として、小中高の全国一斉休校や各種イベントの中止を要請した日本政府。2月29日には首相自らが記者会見を行いましたが、その内容は国民を納得させられるものではありませんでした。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、新型肺炎蔓延を防ぐためにも、そして国民の理解を得るためにも、政府が今すぐ実行すべきことを記しています。

安倍総理、「中国全土からの入国拒否」について回答

2月29日、安倍総理は、記者会見を行いました。もちろんテーマは、「新型コロナウイルス対策」についてです。全文は、こちらで読む(見る)ことができます。

● 令和2年2月29日 安倍内閣総理大臣記者会見

私が気になったところは、こちらです。

中国全土から入国拒否について

読売新聞今井さんからの質問。

入国拒否措置についてお伺いします。政府は、これまでに中国の湖北省、浙江(せっこう)省、韓国の大邱(テグ)などからの入国を拒否しております。一方で、自民党内などからは中国全土に広げるべきとの意見も出ていますが、今後、中国全土を含め、対象を拡大していくお考えはありますでしょうか。

総理の回答

政府においてはですね、これまで、新型コロナウイルス感染症が蔓(まん)延をしている地域から来訪する外国人や、感染症が発生しているおそれのある旅客船に乗船する外国人について、入管法に基づき、入国拒否の措置を講じてきたところであります。

 

まず、感染の中心地である武漢市を含む湖北省を、その感染者数や移動制限措置の有無を踏まえて、2月1日に対象地域としたほか、13日には浙江省を追加したところであります。また、27日には感染者数の増加が顕著である韓国の大邱広域市等を対象としたところであります。

 

感染拡大の状況が時々刻々と変化をしているわけでありますが、どこの地域を入国拒否の対象地域とするかについてはですね、政府として、今後も感染者数や移動制限措置の動向等をしっかりと分析をし、機動的な措置を、必要であれば、国民の健康を守るために躊躇なく講じていく考えであります。

この回答には、心底失望しました。

新型コロナウイルスは武漢で発生しました。

  • 武漢 → 中国全土 → 世界

という経路で広がったことは、誰にも否定できません。日本においても、初期の頃は、中国人の感染者と接触した人が発症し、感染経路がはっきりしていた。ところが、そのうち2次感染、3次感染がはじまり、感染経路がわからなくなった。

町を見ると、中国人の数は激減しました。それでも、彼らはほとんど自由に日本に入ってきています。その中には、おそらく感染者もいて、無意識のうちに感染を広げていることでしょう。

総理は、すべての学校を休校にするほど「重大な事態」だといっている。しかし、中国全土からの入国を禁止するほどではないというのです。本当に理解しがたいです。ちなみに、韓国についても、全土からの入国を禁止すべきです。

安倍総理は、いいます。

内閣総理大臣として国民の命と暮らしを守る。その大きな責任を果たすため、これからも先頭に立って、為すべきことは決断していく。その決意であります。

総理は昨日、さまざまな方策について語られました。しかし、たった一つの重要事項を軽く見ることで、ほとんどすべてを台無しにしています。

今回の話、「そのとおりだ」と思われた方。是非、総理官邸にメールをお送りください。「東京五輪を無事開催するためにも、中国全土からの渡航、中国全土への渡航を禁止してください」と。デモより、効果は大きいそうです。

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