元検事が暴くTBSの嘘。『朝ズバッ!』不二家叩きデマ報道との死闘全記録

2007年初頭に発覚し、各メディアが大々的に報じた菓子メーカー「不二家」による不祥事。中でもTBSの情報番組『みのもんたの朝ズバッ!』による同社へのバッシングは凄まじく、不二家商品の小売店からの撤去や製造停止など、影響は甚大なものとなりました。存亡の危機に立たされた不二家がこの時期に設置した「信頼回復対策会議」の議長を務めたのは、元検事で弁護士の郷原信郎さん。郷原さんは自身のメルマガ『権力と戦う弁護士・郷原信郎の“長いものには巻かれない生き方”』で今回、信頼回復の途上で明るみに出た『朝ズバッ!』の「捏造報道疑惑」とその疑惑追求の一部始終を公開するとともに、「電波の私物化」を始めとするTBSサイドのあきれた対応の数々を白日の下に晒しています。

 

プロフィール:郷原信郎(ごうはら・のぶお)1955年島根県松江市生まれ。1977年東京大学理学部卒業。鉱山会社に地質技術者として就職後、1年半で退職、独学で司法試験受験、25歳で合格。1983年検事任官。2005年桐蔭横浜大学に派遣され法科大学院教授、この頃から、組織のコンプライアンス論、企業不祥事の研究に取り組む。2006年検事退官。2008年郷原総合法律事務所開設。2009年総務省顧問・コンプライアンス室長。2012年 関西大学特任教授。2017年横浜市コンプライアンス顧問。コンプライアンス関係、検察関係の著書多数。

不二家信頼回復対策会議とTBS『朝ズバッ!』捏造疑惑追及

とうとう始まりました。有料メルマガ『権力と戦う弁護士・郷原信郎の“長いものには巻かれない生き方”』は、

  1. “長いものには巻かれない”「自分史」
  2. 独自のコンプライアンス論
  3. 組織の不祥事事例の分析
  4. 第三者委員会委員長等で関わった不祥事の解説
  5. 特捜事件の論評
  6. 弁護士として担当した「権力と戦う」訴訟事件の解説

をコンテンツとして、読者の皆様への発信を行っていきます。

創刊号の「2020年11月5日号」では、この中の【4.第三者委員会委員長等で関わった不祥事の解説】として、《「不二家信頼回復対策会議」でのTBS「朝ズバ!」捏造報道追及》を取り上げたいと思います。

「ペコちゃん」ブランドで国民的人気のある不二家が不祥事で存亡の危機に立たされて設置した「第三者委員会」の「信頼回復対策会議」は、不当なバッシング報道の中心だった巨大メディア企業TBSと真っ向から戦い、そこに、「文春砲」、BPO放送倫理検証委員会、国会での追及も加わって、当時、高視聴率を誇っていたワイドショー番組『みのもんたの朝ズバッ!』の「メディア不祥事」に発展するという“前代未聞の展開”になりました。

かなりの長文になりますが、この事件の経過の詳細を皆様にお届けします。


私は、検察に所属していた2005年から、桐蔭横浜大学法科大学院に派遣され、教授・コンプライアンス研究センター長を務めていたが、2006年3月末で検事を退職し、弁護士登録。それまでの組織のコンプライアンスの研究をベースに、企業不祥事についての具体的な助言・指導にも関与するようになった。

その後、企業不祥事の第三者委員会等にも多く関わったが、その原点となったのが、「食品企業不二家をめぐる不祥事」だった。それは、コンプライアンスの専門家として企業不祥事に具体的に関与する仕事の原点と言える。

「不二家信頼回復対策会議」の設置

不二家は、「ペコちゃん」ブランドで国民的に親しまれてきた菓子メーカーだ。

その不二家は、2007年1月に表面化した不祥事で、存亡の危機に立たされた。

消費期限切れの牛乳を原料に使ったシュークリームを製造・出荷していたことが発覚し、それを契機に、新聞、テレビなどから連日激しいバッシングを受けていた。

同月末、不二家は弁護士・有識者による「第三者委員会」としての「信頼回復対策会議」を設置、私はこの会議の議長に就任した。

不二家問題のキーワードは「発覚したら雪印の二の舞」という言葉だった。

「雪印」というのは、2000年に乳製品による集団食中毒事件が発生して厳しい社会的非難を受けた雪印乳業を指す。

「不二家は、この言葉を使って社内でかん口令を敷いて事実を隠蔽しようとした。そこまでやるぐらいだから、その『消費期限切れの牛乳』というのはよほど不衛生なもので、それを原料として使用した不二家の行為は食品メーカーにあるまじき悪質なものだ」というのが、世の中の認識だった。

しかし、食品衛生の専門家による調査の結果、「消費期限切れの牛乳」と言われていたのは、食品衛生上、品質上は何の問題もなく、それを原料として使用したのは社内ルールに違反した形式的なコンプライアンス違反に過ぎなかった。

「雪印の二の舞」という言葉も、不二家の内部者が考えた言葉ではなく、同社が業務の全面見直しのために委託した外部コンサルタント会社が、消費期限切れ原料使用の事実を発見し、センセーショナルな表現を使った報告書を作って不二家の経営陣も加わった会議の場にいきなり提出し、それが外部に流出したものだった。

「雪印の二の舞」という悪意に満ちた表現のために、不二家が隠蔽を図ったかのような誤解を受け、食品メーカー失格の烙印を押されてしまったというのが、この事件の真相だった。

信頼回復対策会議にとって重要なのは、不二家が、この程度の行為で、なぜマスコミから猛烈なバッシグを受け、存亡の危機に立たされることになってしまったのか、その原因を究明し、信頼の回復のための対策を講じることだった。

議長としての私の役割は、それを具体的に実行していくことだと考えていた。

 

総合的・俯瞰的判断?流行語大賞から消えた安倍政権に批判的な言葉リスト

5日に発表された「ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネート30語。今年は新型コロナ関連語が半数近くを占めましたが、昨年現れた「ある傾向」も引き継がれているようです。今回のメルマガ『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、かつてはいくつも選ばれていた「政権に批判的な言葉」を紹介するとともに、それらが消えてしまった理由を推測しています。

【関連】2020年の流行語は「鬼滅の刃」か「半沢直樹」か?ノミネート30語を発表

新語・流行語大賞にまで政治介入?

今年も11月に入り「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補30語が発表された。そして約1カ月後、この候補30語の中から、いろいろな大人の事情によって大賞が選ばれるわけだけど、あたしとしては「どれが大賞に選ばれるか」なんて興味がない。それよりも、この候補30語のほうが興味津々だ。何故かと言うと、テレビのない生活、世の中の流行とはズレまくった生活をしているあたしにとって、毎年この時期に発表される「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補30語を見て、このうちいくつ知っているかを確認することが、その年の自分の「ガラパゴス度」を知る物差しになるからだ。

ちなみに、去年は30語のうち17語、何とか過半数は知っていたけど、残りの13語はまったく聞いたこともない言葉で、もちろん、意味も分からなかった。ここ数年、あたしはずっとこんな調子で、だいたい半分くらいしか分からない状況が続いて来た。でも、今年はちょっと違う。発表された一覧をザッと見てみたら、知らない言葉はわずかで、大半があたしでも知っている言葉だったのだ。

まずは、今年の候補30語を50音順に挙げてみるので、皆さんも自分がどれくらい知っているか、チェックしながら目を通してみてほしい。すでに発表されてから1週間近くも経っているし、新聞やテレビなどの30語の解説を目にしてしまった人も多いだろうけど、そこはいったん記憶をリセットして、初見でいくつ知っていたか、ザックリと数えてみてほしい。それではどうぞ!

  1. 愛の不時着/第4次韓流ブーム
  2. 新しい生活様式/ニューノーマル
  3. あつ森
  4. アベノマスク
  5. アマビエ
  6. ウーバーイーツ
  7. AI超え
  8. エッセンシャルワーカー
  9. おうち時間/ステイホーム
  10. オンライン◯◯
  11. 顔芸/恩返し
  12. カゴパク
  13. 鬼滅の刃
  14. クラスター
  15. 香水
  16. GoToキャンペーン
  17. 3密(三つの密)
  18. 自粛警察
  19. Zoom映え
  20. 総合的、俯瞰的
  21. ソーシャルディスタンス
  22. ソロキャンプ
  23. テレワーク/ワーケーション
  24. 時を戻そう(ぺこぱ)
  25. NiziU(ニジュー)
  26. 濃厚接触者
  27. BLM(BlackLivesMatter)運動
  28. PCR検査
  29. フワちゃん
  30. まぁねぇ~(ぼる塾)

さて、あなたはいくつ知っていただろうか?あたしは、ナナナナナト!26個も知っていた!こんなこと、ここ数年で初めてのことだ。それは何故かと言うと、今年はヤタラと新型コロナ関連の言葉が多かったからだ。ザッと見ても、2、4、5、8、9、10、14、17、18、21、23、26、28の13個が新型コロナ関連だ。さらには、6の「ウーバーイーツ」も新型コロナによる外出自粛から利用が拡大したわけだし、16の「GoToキャンペーン」は新型コロナ対策だし、19の「Zoom映え」も新型コロナからの派生だ。

22の「ソロキャンプ」にしても、新型コロナ以前からブームは始まっていたけど、新型コロナの「3密」の回避によって一般にも広まった。こうした二次的なものまで含めると、30語のうち半数以上が新型コロナ関連ということになる。いくら世の中の流行とズレまくっているあたしでも、新型コロナ関連の報道はずっと追って来たから、ぜんぶ分かった。ちなみに、あたしが分からなかったのは、12の「カゴパク」、24の「時を戻そう(ぺこぱ)」、25の「NiziU(ニジュー)」、30の「まぁねぇ~(ぼる塾)」の4つだった。

【書評】池上彰が斬る。なぜ韓国で自国批判本がベストセラーになったか?

昨年、韓国と日本で大きな話題となった一冊の本、『反日種族主義』をご存知でしょうか。韓国人である李栄薫氏が自国を批判する内容になっているにもかかわらず、韓国でもベストセラーとなりました。そこで今回は、日本を代表するジャーナリストである池上彰氏が李栄薫氏にインタビューした内容をまとめた一冊ご紹介。無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』で編集長の柴田忠男さんが取り上げています。

偏屈BOOK案内:池上彰+[池上彰スペシャル]制作チーム『日本VS韓国 対立がなくならない本当の理由』

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日本VS韓国 対立がなくならない本当の理由

池上彰+[池上彰スペシャル]制作チーム 著/文藝春秋

日韓でベストセラーになった『反日種族主義』の著者は、韓国の学者やジャーナリスト、研究者たちのグループで、編著者は元ソウル大学教授で経済史学者の李栄薫である。

日韓関係が悪くなっている時にこういう本を出版したため、深刻な反発が今も続いている。電話やメールによる脅迫は後を絶たない。それだけの反応を予想していながら、なぜ出版したのか。池上彰がインタビューした。

李栄薫は今、韓国社会に深く潜んでいる野蛮性と原始性の克服なくては、韓国社会が先進化できないと考え、彼なりの使命感でこの本を出版した。

李は1991年頃から親日派だといわれてきた。韓国の教科書には、当時全国の土地の40%が朝鮮総監府の所有として収奪されたと、いまだに記されているが、それは事実ではないという論文を書き、左派の猛攻撃を受けた。ところが、40%という数値を証明した研究者は一人もいない。

『反日種族主義』は自国を批判する本なのに、韓国でベストセラーになっている。その理由を池上が聞くと、著者らもまったく予想外だったという。せいぜい2~3万部ぐらいと思っていたが、実際には11万部近く売れた。2、3週間、総合ベストセラー1位だった。

動画サイトにアップした研究者たちの講義は、韓国人が皆共有している一種の危機意識であり、それをまとめたのがこの本である。

そのサイトは日本で大きな反応があり、アメリカ在住の300万人以上の韓国人からも評価され、出版につながった。

「日本の戦争責任は日本人の問題です。私は韓国人として韓国人の責任を話しているだけです。韓国人が自ら近代化を行い改革をして、近代国家を建てることができていたら、20世紀の東アジアの歴史はまったく違っていたと思います」。

それにしても意味深で刺激的なタイトルだ。

「安売り品のまとめ買いは損か得か」論争に終止符!? 節約プロの結論は

新型コロナの影響でまだまだ景気の先行きが見えない今、家計の節約を心掛けているという方も多いのではないでしょうか。そんな節約のポイントとして、「まずは身の回りのものを使い切れているか否かを見直すこと」を挙げるのは、無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』著者の真井花さん。真井さんは今回、節約のつもりで安いものを大量に買いすぎることが、結果的に無駄につながるという事実を解説しています。

使い切れていない

さて、本日は使い切れていないモノのお話。

秋ですねえ♪秋には美味しいものが多くて、ついいろいろ買ってしまいます。で、ちょっと食費を見てみると、すごいことになっていたりするんですよね。

家計の中でも大きなウェイトを占めている食費。固定費以外では一番節約できそうに思えて、ここを節約しようとする方も多いでしょう。

あ、ちなみに、節約するなら固定費ですよ。王道です。ところが、みんな王道より違う道を選びたがるモンなのが難しいところ。なので、節約しようとして食費から削ったりすることになるんです。

しかーし!食費の節約が王道にならないのにはワケがある。そう、ありていにいえば、節約の効果があんまり出ないからでしょう。

食費を節約すると言うと

  • 安売り品をまとめ買い

しますよね。これのやり方に無理があるんですよね。いや、ほら、要するに

  • 使い切れない

から。安売り品を買うのは悪くない。それが大量なのも悪くないです。ですが、それは

  • ソコソコ

である必要があるでしょう。使い切れなきゃ、ただの無駄遣いになっちゃいますからね。なので、ここでいうソコソコとはおそらく家族の人数の

  • 2食分の分量

が限界でしょう。ジャガイモもお肉も、一回あたりに使う分量がありますよね。家族の人数によって違うはずですが、だいたいの目安があるはずです。メニューが違っても、この目安は極端には違いません。買い物後にすぐに1回目分を使ったとして、あともう1回分。1食の中で生姜焼き500グラムを使う家庭なら、これを2回作れる分量、つまり1キロが限界ということです。他の食材もそこそこ買うこと、毎日同じ料理を作るわけではないことを考えると、食材が傷まないうちに食べ終わる分量はこのくらいなのではないかと思うわけです。

もちろん、もっと大量に買って、

  • 小分けして冷凍保存

するなら話も別かもしれません。それは、各家庭のやり方に依るでしょうがそれでも例の

  • いつ冷凍したんだか分からない…(T-T)

状態は避けましょう。そのためにはやはりあまり大量に買い込まない方がいいのではないでしょうか。

で。気がついた方もいらっしゃると思います。この安いものを大量に買いすぎないっていうポイントは、

  • すべての買い物に妥当する

んです。悩んだりするほど片付けが難しくなるのは、ひとえにモノが多すぎて使い切れないからです。

  • 洋服も
  • ペンも
  • おもちゃも
  • 靴も
  • 食器も

すべて使い切れていないのです。おカネを節約するために、安いモノを大量に買わないようにするのは当然です。ですが、その前にすることは

  • 身の回りのモノを使い切れているか?

どうか見直してみることなのではないでしょうか。

食費も被服費も。安いモノを買おうとするのではなく、使い切れる量を揃えるよう見直してみて。多分セールや特売を狙わなきゃならないほど不足しているわけではないと思いますよ。

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えげつないNHKの「受信料強奪」作戦。電力・ガス事業者をスパイに

NHKが総務省の有識者会議で要望した「テレビ設置者の届け出義務化」が議論を呼んでいます。受信料支払い拒否問題を一気に解決しにきた感のあるNHKですが、果たして総務省はこの要望を認めるのでしょうか。今回のメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』では著者でジャーナリストの内田誠さんが、読売新聞に掲載された当案件に関する記事を検証し、届け出義務化がはらむ問題点をあぶり出すとともに、情報環境をNHKに支配されることの危険性を指摘しています。

 

NHK「テレビ設置者の届け出義務化要望」を新聞はどう報じたか?

きょうは《読売》の番になりますが、なかなか適当な用語が見つかりません。35面にNHKがテレビを設置した人に対する届け出義務化を要望していることについての記事がありますので、これを対象にします。

「NHK 設置 義務化」で検索を掛けると、《読売》のオンラインに公開されている記事の中に、今日の記事を含めて3件ヒットしました(4件ありましたが、1件は別ネタ)。いずれも今年の10月以降の記事ですので、時間的な流れを見るというよりは、論点を確認しておくことに目標を置くことにします。

まずは当該記事の見出しから。

NHKへ届け出 新聞協会が懸念

 

「テレビ離れ加速」

総務省の有識者会議が当該問題について関係団体から聴き取りを行ったところ、慎重な意見が相次いだという。

NHKは要望を一部修正して、届け出について「未設置の人は必要ない」としていた(当初は未設置の人もその旨届け出させる内容だった)。

日本新聞協会は「届け出義務の導入によって(テレビの)購入が控えられ、テレビ離れを加速させる」との懸念を示したという。

日本民間放送連盟は、国民の理解を得るには「受信料水準を相当引き下げることが重要だ」と指摘。

総務省は、経営合理化による剰余金を受信料値下げの原資として積み立てられる制度の導入を検討すると。

●uttiiの眼

受信料制度を合憲とした2017年の最高裁判決以来、NHKは調子に乗っている。受信料支払い拒否問題を一気に権力的に解決しようとして出てきたのが、「届け出義務化」作戦だったのだろう。

有識者会議が「関連団体」に話を聞いても別に構わないが、主要な論点は関連団体がどう考えるかではなく、ことは公共放送の在り方を巡る本質的な議論であるべきだ。最高裁判決には「NHKが受信設備設置者の理解が得られるように努め、これに応じて受信契約が締結されることにより運営されることが望ましい」としているのであって、税金や健康保険の保険料のように支払いを義務化してよいものではないだろう。

それにしても、日本新聞協会が「テレビ離れ」を心配するのは奇異だ。クロスオーナーシップだから当然なのかもしれないが、もはや「新聞離れ」は心配しても詮なきこと、というわけだろうか。哀しすぎる。

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ウェブアナリストとしてマイクロソフト、アマゾンジャパンなどに勤務し、コンサルタントとして独立した小川卓さんのメルマガ『小川卓の「海外ウェブマーケティングニュース解説」』では、ウェブ担当者ならぜひ押さえておきたい最新情報や…

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フィットネスもサブスク時代に。コロナ太り解消ビジネスの儲け方

長引く新型コロナウイルスの影響により「コロナ太り」を自覚する人が増えています。自宅で使うフィットネス器具といえば、購入しても続かず放置される物の代表格ですが、ITが活用されることでそうした状況も変わる気配があるようです。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』著者の理央さんが、人工知能によるアドバイスや励ましがある鏡型ディスプレーなど、注目のフィットネス器具によるサブスク型のサービスについて、マーケティング視点で解説します。

売り切り商品を“継続商品”に!鏡とフィットネスバイクの事例から学ぶIT活用のサブスクモデル

今号では、単品の売り切り商品を、どうやったら、継続・サブスクリプションの商品にできるのか、について、フィットネス器具を事例に考えていきます。

おうちフィットネスが流行る背景

新型コロナウイルスによる巣ごもり消費で、「家でフィットネス」をやる、という傾向が増えています。もちろん在宅時間が増え、運度不足になりがち、という背景があります。また、スポーツクラブの会員で、週に数回、ジムとスイミングに通っていたけれど、なかなかいけなくなったとか、退会してしまった、という方も多くいるようです。

在宅時間が長いと、どうしても運動不足になりがちです。私も、1日1時間近く、散歩にはいくのですが、それだけでは足りないようで、出たお腹が引っ込まず、といった感じでした。

私の場合は、ワンダーコア、という小さめの腹筋マシンを買って、ついていたDVDを見ながら、腹筋や腕の筋肉をつけるエクササイズをするようになりました。いまのところ買ってから一月くらいは続いているのですが、マシンを置いておかなければならない、とか、出したりしまったりしておかなければならない、と、面倒なことも多く、続かない、という声もよく聞きます。

画期的なサブスク・フィットネスマシン

そんな中で、家でのフィットネスや、エクササイズの需要が増えていることを捉え、面白い商品を出している企業があります。中国のmyShapeという企業が出した、「スマートミラー」は、鏡になっていて、そこにディスプレーが組み込まれています。その鏡に、自分が運動する様子を映すだけでなく、ディスプレーに表示された、「バーチャル・インストラクター」の様子を見ながら、エクササイズができる、というものです。

日経新聞によると、このインストラクターは、カメラや人工知能(AI)で、鏡の前にいる利用者の動作を分析して反応するとのことで、フォームがうまくいっていないと、「体を前に傾けて」などと音声で指摘するそうです。また、正しい場合は「すばらしい!」と褒めてくれるそうなのです。

私も、DVDを見ながら一人でエクササイズをやっているときに、インストラクターが「その調子!」とか、「よく頑張りましたね。自分を褒めてあげましょう」などと言ってくれると、やる気が出ます。

それを、正しくできた時に言ってくれるということは、なかなかモチベーションも上がりますよね。タレントのローラさんがYouTubeでアップしているフィットネスも、励ましがたくさんあり、やる気につながると評判です。

てんちむ“豊胸詫びヘアヌード写真集”で4億円完済へ?脱衣で起死回生か後の祭りか

タレントで人気ユーチューバーのてんちむ(26)が「破産寸前である」ことを自身のYouTubeチャンネルで明らかにし、大きな波紋を呼んでいる。てんちむはバストアップ商品のプロデュースをしていたが、自身が豊胸手術を受けていることを隠しており、自腹で返金対応にあたることを明かしていた。しかし、その金額は4億円近いという情報もあり、てんちむは金銭的に追い詰められている。

てんちむが負債額返済のためホステス&ダンサーに

現在はユーチューバーとしての広告費などを主な収入源としているてんちむだが、それだけでは巨額の負債を返済することができず、別の仕事をすることも告白。

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これまで通り、ユーチューバーとしては活動するものの、平日夜は銀座のクラブ『CLUB NANAE』、土日の夜は六本木にあるショークラブ『バーレスク東京』で働くことを明らかにしている。

業界内での一部情報として、負債金額は4億円に上るという説もあるが、てんちむ自身は「最終的にいくら自分が払うことになるかわからない」としている。

すでに手付金を払って購入予定だった都内の億ションをキャンセルしたことも打ち明け、金銭事情が苦しいことを赤裸々に語った。

4億円ともいわれる負債額をどう返済?

このてんちむの告白に「働いてきちんと返すなんて凄い」という声がある一方、「これ豊胸詐欺だろ?」「人を騙したんだから返金するのは当たり前」という厳しいコメントも目立つ。

しかし、気になるのは4億円とも言われる負債額。ユーチューバーとして活動しながら、ホステスやダンサーをするだけで返せる金額なのだろうか?

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きちんと働いて返そうという気持ちはよくわかるが、何年かかるかわからない。もしかしたら、返せないで自己破産ということになってしまうかもしれない。単純な話で、大金を返すのであれば、てんちむ自身が大金を手にする必要がある。

動画でこの事実をてんちむが明らかにして以来、業界ではさまざまな噂が飛び交っている。誰もてんちむが「地道に働いて返す」とは本気で思っていないのだ。そこで、業界に通じている専門家たちに話を聞き、囁かれている“黒い噂”について検証していこう。

てんちむの返済方法①「ヘアヌード写真集の発売」

実はてんちむ、2014年に発売された写真集『金曜日の午後と私。』でヌード姿を披露している。裸のシーンが多くはなく、ヘアーが写っている写真もない。

しかし、てんちむは同年5月に公開された映画『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』で、フルヌードで大胆な演技を披露。多くの濡れ場シーンに体当たりで挑んだ。

芸能事情に詳しい週刊誌の記者は次のように語る。

「AV顔負けのような作品でした。てんちむは男性との絡みだけではなく、レズシーンにも挑戦。あまりにもエロすぎると当時話題になりました。『天才てれびくん』時代を知るファンからしたら衝撃だったでしょうね。映画公開時はR15+指定でしたが、BD版ではR18+指定になったくらいです」

その後に出演したバラエティ番組で、てんちむは「自分の選択が間違っていたのではないか」と語り、後悔していることを明らかにした。

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これらの過去を考慮すると、てんちむがヘアヌード写真集を出版するという可能性はありそうだ。今回の騒動の一因ともなった豊胸手術をしたことで、今やてんちむはナイスバディの持ち主。再びヌードを披露することは十分考えられる。

「でも、てんちむは一度脱いでますから、写真集を出版したとしてもギャラは高くないでしょう。それに、ヘアヌード写真集は宮沢りえや菅野美穂の時のような大ヒットは期待できませんから、ギャラ相場自体が安くなっています。あまりやる意味はないかもしれませんね」(前出・芸能記者)

新たにヘアヌード写真集を出すことはなかったとしても、以前出した写真集や映画のDVDがメルカリで高値をつけることはありそうだ。

コロナ解雇7万人超を無視。菅内閣が目指す「冷たい国」ニッポン

6日の時点で7万人を超えた、新型コロナウイルスの影響による解雇者数。リーマン・ショック時と同様、多くの非正規雇用者がその対象となっていますが、菅内閣からは彼らに救いの手を差し伸べる姿勢を見て取ることができません。そんな「見て見ぬふり」の政府に疑問を呈するのは、健康社会学者の河合薫さん。河合さんは自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で、今、非正規雇用のあり方を議論しない内閣を批判した上で、菅総理は「冷たい国」を目指しているとしか思えないと吐露しています。

プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

目指すは「冷たい国」なのか?

“コロナ解雇”にあった人が7万人を超え、7万242人に達したことが明らかになりました(6日時点)。9月23日時点で6万人超でしたので、約ひと月半で1万人増えた計算です。

ただし、あくまでもこの「数字」は、全国の労働局やハローワークを通じて厚労省が集計したものですから、実際の人数はもっと多い可能性があります。

実際、私の元にも「夏場を乗り切ったので大丈夫だと思っていたのに、突然、契約更新はしないと言われた」という相談が相次いでいます。コロナの感染拡大が収束せず、アフターコロナの見通しも立たないため「だったらもう辞めてもらおう」と、雇用期間満了に基づく雇い止めが増えているのです。

経営者の方たちに意見を聞くと、「あと2年くらいは人員整理を進めざるをえない」という人がかなり多い。最初は非正規、ついで希望退職の増員、それでも足りない場合は、中高年を中心としたリストラを実行することになる、というのです。

一方で、リーマンの時に採用を抑えたあとの苦い経験から、「会社のニーズにあった能力を持つ新卒や中途は積極的に採用する」という意見も少なくありませんした。

いずれにせよ、今回の「7万人超」という数字を、メディアは「増加ペースは鈍化」「すでに再就職した人もいる」といった具合に、楽観的に捉えていますが、実態はかなり厳しい。しかも、アフターコロナを見越して「人に頼らない経営」を進めている企業も多いので、「人」が働く環境はますます厳しさを増していく事でしょう。

そんな中、菅首相が「アフターコロナに向けた環境に投資する」ための経済対策を指示したと報じられました。しかし、その内容を見る限り、コロナで浮き彫りになった「非正規雇用」問題や、社会福祉政策への言及はありませんでした。

2008年のリーマン・ショックで「派遣切り」が問題になった時には、非正規労働者を守るための法整備が進められたのに、今回は完全に「見て見ぬふり」です。

例えば、リーマン後は「やむを得ない事由がなければ、契約期間満了まで解雇できない」とする労働契約法の改正や、同じ会社で契約期間が5年を超えた場合は、無期雇用に転換することが義務付けられました(本人の申し出による)。

つまり、「人」を主役とするセーフティネットの整備を進めたのです。

もっとも、法律の隙間をつつく“あざとい解雇”は後を立ちませんでしたし、正社員化が進む一方で、女性やシニア層の「新しい労働者」の多くは非正規で雇用され、非正規で働く人たちは増え続けました。

それでも、国が「非正規の不安定さ」を議論の俎上にあげ、動いたことは確かです。

なぜ「情けをかけた相手」ほど図々しくなってしまうのか?

「溺れる者は藁をもつかむ」あるいは「溺れる者は藁にもすがる」。多くの日本人がよく知るわかりやすいことわざです。つかんだものが「藁」だとしても助かる場合があるのが人の世で、すがられた側は「藁」であることを伝え、承諾を得たうえでなんとか助けることもあります。ところがいざ助けてみると、その承諾がなかったかのように「もっと、もっと」とすがられることがあるのも人の世。メルマガ『8人ばなし』著者の山崎勝義さんは、最近の日本の状況にそうした図々しさや軽薄さを感じているようです。

藁(わら)のこと

随分昔の話である。厄介な仕事を引き受けた。面倒で手間がかかる割には儲からない。加えて責任も重い。普通なら断る案件である。ところが「もう他に頼れる人がいない」「藁にもすがる思いである」「結果の如何は問わないから」などと詰め寄られるとなかなかにこちらも弱い。そこで「そちらの思う通りの結果が出せるかどうかが保証できない以上報酬は格安で結構、その代わり仕事のやり方には口を出さないで一切こちらに任せて欲しい」と条件を出す。

これを聞くや「本当にありがとうございます。それで大丈夫です。救われました。お任せします」と先方は大いに喜ぶ。いよいよプロジェクト始動である。

ところが中盤あたりで約束違いの横やりが入った。言い始めは「今どういう状況か報告して欲しい」とか「取り敢えずここまでの結果を見せてもらいたい」などであった。それが仕舞いには「金を払っている以上、こちらの要望には逐一応えてもらいたい」にまでなった。

「それはないだろう」誰でもそう思う筈だ。こちらとしては仕事を引き受ける条件を前もって明示している。即ち「口を出すな」「一任しろ」「格安で結構」である。もし今、前二つの条件を一方的に翻すと言うなら当然三つ目の条件も反古となる道理である。にもかかわらずのこの態度である。どうやら三つ目は棚上げ、一つ目二つ目は向こうの望むがままに合わせろと言うことらしい。

こういったことも適当にあしらえるのが良き社会人というものなのだろうが、頑固な性格の持ち主としてはなかなかそうはいかない。「口は出す、一任もしないなら、報酬は至当額まで上げてもらえるということですね」これを聞くと、先方は忽ち言葉少なく明らかに不機嫌になった。

「今のままで結構です。今後もよろしくお願いいたします」

以後は相手の担当者も代わり、無事プロジェクトは成功裏に終わった。

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とよく言うが、これは当該の者が如何に軽薄かということを冷笑する諺ではない。軽薄ではない人でも容易にこういった状況に陥るということを戒めるものである。先に話した仕事の件もそうである。「藁にもすがる」と言いながら、自分がすがったものが藁であることをすっかり忘れ、大船とはいかないまでも救命艇くらいにはすがったつもりで安心してしまう。恐ろしいことに、こういった軽薄な変化は状況次第で誰にでもいつでもいくらでも起こり得るのである。