「バフムト陥落」でプーチンの勝利。それでもウクライナ戦争を終わらせない米国が覇権を失う日

5月29日に公開された動画メッセージで、近い時期の反転攻勢開始を示唆したゼレンスキー大統領。しかしながら「ウクライナ戦争はすでに決着済み」という見方もあるようです。今回の無料メルマガ『田中宇の国際ニュース解説』では国際情勢解説者の田中宇(たなか さかい)さんが、バフムトの陥落でロシアの勝利が決定したのにもかかわらず、この戦争が意図的に長期化されている理由を詳しく解説。その結果として今後の国際社会にもたらされる「新しい枠組み」についても考察しています。

ウクライナに集まる武器弾薬を破壊。露が企む西側全体の非武装化

5月20日、ロシアの民兵団(傭兵団)ワグネルと政府軍が、ウクライナ戦争の最後の激戦地といわれたドネツク州のバフムト(アルティモフスク)を陥落(解放)した。

(この街は帝政時代にバフムトと呼ばれ、ソ連がアルティモフスクと改名し、ウクライナの米傀儡・反露政権が2016年にバフムトに戻した。露側はアルティモフスクと呼び続けている。米傀儡・反露の日本ではバフムトと呼ばれている。今は併合されてロシアの一部だからアルティモフスクと呼ぶのが正しいが、私は記事を短くしたいので短い方のバフムトを使う)

Ukrainian military official confirms Russian victory in Bakhmut as Wagner head announces city has been taken

バフムトはドネツク州の交通の要衝で、ウクライナ領だったドネツク州を昨年9月末にロシアが編入した時までウクライナ軍が駐留していた。その後、ロシア軍とワグネルがバフムトを包囲してウクライナ軍を掃討していった。

ウクライナ軍は劣勢で勝てないのに、徴兵したばかりで戦い方を知らない新兵たちと、米欧からもらった武器弾薬を大量につぎ込み続けた。優勢な露軍に狙い撃ちされ続け、ウクライナは常に兵士と武器弾薬車両など戦争の道具が足りない状態に陥った。

Putin Congratulates Wagner By Name For 1st Time As Ukraine Seeks To Reframe Bakhmut Narrative

半年間の激戦で、ウクライナ軍は6万-10万人の戦死者を出した。ウクライナ軍は、他の戦場でも兵士と武器弾薬車両を大量投入して露軍に破壊殺戮され続け、徴兵しても兵力が足りない。徴兵したばかりの兵士を数日間の訓練だけで前線に送り出してどんどん戦死させてきた。支援してきた欧米も、軍事品の在庫が払底してきている。

バフムトの戦闘のほとんどは政府軍でなくワグネルが行った。その指導者プリゴジンによると、224日続いたこの戦闘でのワグネルの戦死者は2万人だった。ウクライナはロシアの3-5倍の戦死者を出している。欧米が大量の兵器を送ってもロシアの優勢は崩れない。

Prigozhin Says 20,000 Wagner Fighters Were Killed in Bakhmut Battle

ドイツの諜報長官が最近、ロシアは昨年来の戦争でほとんど疲弊・不安定化しておらず、この先もずっと戦争を続けられる国力や民意を維持していると認める分析を発表している。

ウクライナ軍よりも露軍が甚大な損失を被ったという報道は、米国側の歪曲と、露側の「偽悪戦略」の産物だ。

Russia able to conduct its special military op for a long time – German intelligence chief

5月24日にはロシアの警察がバフムトに入って機能し始め、治安の安定化や地雷の撤去、瓦礫の片付けなど都市機能の再建が開始された。

ウクライナ国防省は「バフムトはまだ陥落していない。戦闘が続いている」と発表し、米国側マスコミがそれを喧伝した。しかし、ゼレンスキーの側近はバフムトの陥落を認めた上で「必ず奪還する」と言っている。

Russian police begin work in Artyomovsk

実のところ、奪還は無理だ。ウクライナ軍は、戦闘技能を持った人の多くが戦死・負傷し、戦争継続が難しくなっている。先日は軍の総司令官(Valery Zaluzhny)が負傷して交代が必要になったが、後継の人材がいない状態だ。

Ukrainian Top General’s Replacement Would Likely Have to Be Vetted by US

“地方”の弊害。長野男女4人殺害事件の犯人を作り出してしまった社会の責任

長野県の北東部に位置する中野市で5月25日に発生した、凄惨な殺人事件。なぜ31歳の青年はあのような凶行に走ってしまったのでしょうか。今回のメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』では、要支援者への学びの場を提供する「みんなの大学校」学長の引地達也さんが、その要因を分析。さらに誰もが安心できる社会を実現するために、我々日本社会に生きる人間がなすべきことを考察しています。

ナイフで襲いハーフライフル発砲。中野市男女4人殺害の報道から見えてきたこと

長野県中野市で警察官を含む男女4人が殺害される事件はあまりにも痛ましく言葉が見つからない。

メディアから伝えられる容疑者の人間像は雑駁であるものの、社会との接触では「苦手さ」を感じていたことがうかがえる。

その状況を「解消しよう」とする家族の気遣いも見られるものの、ソーシャル─ワークの介在はみられない。

存在していたであろう「歪み」のような状態をケアすることへは、一般的な反応として抵抗があったのだろう。

この抵抗感は地方にはよくあることで、だから、都会に比べ地域住民の結びつきが強い地域では、関係のこじれを修復し、対人の苦手さ克服するのは難しい。

私が関わった事例の中にも、外部とうまくやれず、周囲は自分を責めている意識になってしまう状況は少なくない。

それらの風景は、適切な対応をしなければ大きな不満や不安のエネルギーの塊になってしまうという想像は現実の未来と受け止め危機感をもって対応してきた。

だから、今回の事件を社会で共有し、二度と起こさない責任も考えていかなければならない。

地元の信濃毎日新聞が両親にインタビューし容疑者の周辺の状況は断片的に伝わってきたが、そこには容疑者が生まれ育つ中で、親の愛情と心配が当然としてありながら、普通とは違う状況に戸惑う様子も見て取れる。

容疑者が通院を拒んだことで、今に至る道筋がつながったような気がしてならない。

統合失調症やうつ病等の精神疾患により社会に出て仕事をするのは難しい場合、その人たちにとって必要なのは「休息」である。

疾患には休息、は当然であるがそこへの理解が浸透していない社会の問題がまずある。

さらに休息しても就労が難しければ、それは療養が必要な疾患であるから、自分の体調に合わせての過ごし方を考え、体調の許す範囲で活動をすればよいのである。

それが一般的なケア視点での対応で、急がずに待ち、対話を繰り返すことで社会とのつなぎ役になるのがソーシャルワーカーの役割である。

ソーシャルワーカーに頼れない場合は、自然にその役割を担える人に相談すればよいのだが、その状況でもなかったというから、家族だけで対応してしまったということなのだろう。

家族が対応する―。

これを当たり前と感じ、家族だけで克服したら美談になる考えこそが、私たちの社会で根付いてしまっている固定観念、場合によっては社会の圧力になる。

それは働かない、働けない人間が恥じ入らなければならない社会。

この社会が今回の容疑者を作り出した可能性がある。

この記事の著者・引地達也さんのメルマガ

「これはいける!」と思った商品のことを端的に語るのが難しいワケ

良いモノやサービスを作ったのでその良さを多くの人に知ってもらいたい。ところが上手に説明するのは意外と難しいと感じている人が多いようです。その手の相談をよく受けると語るのは、メルマガ『前田安正の「マジ文アカデミー」』著者で朝日新聞の校閲センター長を長く務め、ライティングセミナーを主宰する前田安正さん。説明が困難になる原因として「アイデアの水ぶくれ」を例にあげて“何が売りか”見えなくなる過程を解説しています。

商品とストーリー 文章コンサルタントという仕事

最近、よく依頼を頂戴するのが、商品のストーリーづくりです。「商品やサービスの販路を拡充したい。もっと知ってもらいたい」事業主であれば、当然の思いです。

「それでは、その商品とサービスの内容について教えてください」と質問すると、うまく答えられないことが多いのです。それは、「あなたについて教えてください」という質問にしっかり答えられないのと同じことかもしれません。

自分のことや自分が手がけていることについて、端的に答えるのは、かなり難しいのです。「これはいける!」と直感的に思い、行動力でそれを事業化することは、事業家なら比較的たやすくできるのです。ところが、なぜ「これはいける!」と思ったのか、それが語れないのです。

「いいと思ったから」という素直な気持ちは理解できます。しかしそれは、生産者側の考えです。それを消費者側に届くように考えを転換させなくてはなりません。

「これはいける!」と思ったのは、商品・サービスの利点を嗅ぎ取ったからに違いありません。言い換えれば、消費者が求めているものを具現化できる商品・サービスであることを見抜いたからです。にもかかわらず、それを説明できないのです。なぜか。

アイデアは、水ぶくれする

面白いことに、初めに「これはいける!」と思った事業に、あれもこれもと自らオプションをつけて、水ぶくれしてしまっていることが多いのです。そのため、商品・サービスの(よく言えば)売りが増えすぎて、もともと消費者に提供しようと思っていたものが、見えなくなってしまうのです。

たとえば、品質のいい小豆を見つけて、直感するのです。これだけ質のいい小豆なら、上品な味の大福をつくれば売れる!すると、普通の大福とは違うものをつくろうという欲が生まれます。

これに美味しいイチゴを入れれば、絶品のイチゴ大福ができる。さらに、大福の周りを美味しいチョコレートでコーティングすれば、洋風のイチゴ大福になる。それなら、生クリームでデコレーションして、栗をギュッと絞りだした素麺状の仕上げにすれば、スイーツの玉手箱やぁ~。

まさか、こんなことにはならないでしょうが、商品・サービスの一つの比喩として考えてください。

この記事の著者・前田安正さんのメルマガ

「悪をくじく」から「弱きを助ける」に。強すぎる正義感の使い方

列への割り込みや優先席占拠など、他人のモラルに欠けた行動がどうにも許せずキツい口調で注意してしまう。そのためトラブルになることもあるという40代女性の相談に答えるのは、メルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』著者で公認心理師の永藤さん。「正義感」が強いのは悪いことではないので、少しだけ視野を広げることをアドバイス。「悪をやり込める」のではなく、「困っている人を助ける」方向に使うことを提案しています。

ちょっと御相談がありまして:正義感が暴走する

皆様からお寄せいただいたご相談や質問にお答えしたり、一緒に考えたりしていきます。

Question

shitumon

40代女性C子です。夫と小学3年生の娘がいます。子どもの頃から正義感が強かったのですが、最近になってそれが自分でも度を越しているのではないかと思うようになりました。

例えば駅のトイレやスーパーのレジ前などで割り込みをする人や、目の前にお年寄りがいるのに優先席に座っている若い人がいたりすると、頭にカッと血が上り、注意をしたくてたまらなくなります。時には相手にきつい口調で注意してしまうこともあります。

以前、そんなシチュエーションで言い争いになり、ちょっとしたトラブルになってしまい、その時一緒にいた夫と娘に「怖い」と言われてしまいました。夫には、「そんなものの言い方してたら、いつか刺されるよ。心配だよ」とも言われました。

自分でも、最近ちょっと行き過ぎている自覚はあるのですが、間違っていることを許すことができないのです。どうしたらいいのでしょうか。

【永藤より愛をこめて】

そうですか。「正義感が強い」のは決して悪いことではないですよね。むしろ、そういう人がいないと世の中に悪がはびこってしまう、ズルしたもん勝ちみたいな世界になってしまう。でも、「正義感が強『すぎる』」ことにC子さんは悩まれている。ご家族にも心配を掛けてしまっている。これは何か解決策を考えた方がよさそうです。

ひとつ気になったのが、例に出されていたシチュエーションです。もちろん、駅のトイレで割り込みされたりしたら腹も立つでしょう。「みんな並んでいるんだから、あなたもちゃんと並びなさいよ!!」と言いたくなるのもわからなくもない。

でもね、もしその割り込みした人が、めっっちゃくちゃ切羽詰まった状況だとしたら?C子さんは、今までそんなOPP…おなかピーピー状態になったこととか、「毎月やってくる面倒なあいつが、思いもしない日に突然襲い掛かってきた!」という経験はないでしょうか?

私はあります。「ずびばぜぇん・・・お願いだからトイレ先に入らせてくださぁい(号泣)」これすら口に出すこともつらい、ということだってあるのです。そして優先席に座っている若者が、ド貧血で立っていられない人、とか、外からは見えないけれど身体の不具合を抱えているかもしれない、ということだってゼロではないのです。

「そんな風には見えなかった。ふてぶてしくスマホをいじっていた」

具合が悪くて優先席に座っている人が、常に具合悪いアピールをし続けなければいけないわけでもないですよね。スマホで病院調べていたかもしれないし。

この記事の著者・永藤かおるさんのメルマガ

自ら首を締めた「統一教会」というカルト教団。名誉毀損裁判で有田芳生氏によって暴かれる“不都合な真実”

たとえそれが客観的事実に基づいた発言であっても、「敵対的」と判断するや相手を次々と名誉毀損で訴えているカルト教団・旧統一教会。メルマガ『有田芳生の「酔醒漫録」』を発行するジャーナリストの有田芳生氏も彼らにターゲットとされた一人ですが、その“迎撃”は凄まじいものでした。かつて旧統一教会の信者だったジャーナリストの多田文明さんが発行するメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』では今回、統一教会に関する裁判の様子を詳細にレポート。有田氏によって法廷の場で次々と明らかにされた、旧統一教会の「不都合な真実」を紹介しています。

旧統一教会が訴えてきた裁判で、逆に不都合な真実が次々に暴かれていく

テレビや弁護士、ジャーナリストらへの損害賠償などを求める裁判が始まる

2022年に入り、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)は、教団への批判的な報道をした、テレビ・ラジオや弁護士、ジャーナリストらへの名誉棄損による損害賠償を求める訴訟を起こしました。その裁判が今年に入って、次々に始まりました。

22年9月29日に旧統一教会により「7月20日に『ミヤネ屋』で放送された内容に対して、読売テレビと紀藤正樹弁護士」「9月2日同番組の内容に対して、読売テレビと本村健太郎弁護士」「9月1日『ひるおび』での放送内容に対して、TBSテレビと八代英輝弁護士」いずれも「2,200万円の請求と謝罪広告」を求めた提訴がなされました。

同年10月27日に「9月9日『おはよう一直線』での内容に対してTBSラジオと紀藤正樹弁護士」(1,100万円の請求と謝罪広告)「8月19日に放送した内容について、日本テレビと有田芳生氏」(2,200万円の請求と謝罪広告)を訴えた裁判も起こします。

本村健太郎弁護士と、八代英輝弁護士の裁判は非公開で行われているとのことですので、今回「読売テレビと紀藤正樹弁護士」と「日本テレビと有田芳生氏」の傍聴に行きました。

両方の裁判を書いたら、言いたいことが山ほどあり、膨大な文字数のメルマガになりそうなので、まずは有田さんの裁判の状況を書きたいと思います。

5月16日、旧統一教会スラップ訴訟・有田芳生事件の裁判が開始

8月19日に放送した内容について、旧統一教会が、日本テレビと有田芳生氏を訴えた裁判では、旧統一教会スラップ訴訟・有田芳生事件弁護団は、光前幸一弁護団長を始めとする58名の弁護士の態勢で戦いに臨んでいます。

裁判後「旧統一教会訴訟・有田芳生事件」報告会も行われましたが、有田さんから「訴えられてなんぼのもんじゃという気持ちでやっていく!」という言葉もあり、スラップ訴訟で萎縮させようとするけれど、ますます意気軒高になる有田さんの圧倒的なパワーの前には教団もなす術なしという感じだと思います。

弁護団「この提訴自体が悪質なスラップ訴訟である」と主張

この裁判では、本当は教団として隠しておきたいであろう、過去の真実が公の場で世に出てしまうことになりました。

教団側は有田さんが番組で「霊感商法をやってきた反社会的集団ってのは、警察庁ももう認めているわけですから、そういう団体とは今回の問題をきっかけに、一切関係を持たないと、そういうことをあのスッキリ言わなければだめだと思うんですけどね」という発言をもとに訴えてきています。

しかし弁護団は「そもそもこの発言は、有力政治家(萩生田光一議員)の件を取り上げた番組のなかで、旧統一教会とは、スッキリと手を切るべきということの主旨」であり「旧統一教会が霊感商法を行ってきたという事実を前提とする有田氏の意見であって、そもそも名誉棄損にはならない」としています。

それどころか「40分番組のなかでのこの発言を切り取っただけで、この提訴自体が悪質なスラップ訴訟である」としています。

この記事の著者・多田文明さんのメルマガ

『週刊文春』が「猿之助を自殺幇助で逮捕へ」と報道。天海祐希主演『緊急取調室 THE FINAL』は公開か、お蔵入りか?

31日、『文春オンライン』が「市川猿之助を自殺幇助で逮捕へ」と速報で報じました。文春によれば、警視庁捜査一課が猿之助を自殺幇助で逮捕する方針を固めた、としています。人気芸能人が逮捕されると、関わっていた作品に影響が出ることは避けられず、お蔵入りになる場合は損害賠償が求められるケースも少なくありません。猿之助の場合も、公開を間近に控えた映画『緊急取調室 THE FINAL』があります。果たして、この作品は公開か? お蔵入りか? 

主演の天海祐希はプロモーション出演を全キャンセル

『女性セブン』が6月16日公開予定の『緊急取調室 THE FINAL』お蔵入り危機?!を伝えています。

原因は5月18日に起きた市川猿之助の件。

昨日行われた『テレビ朝日』定例会見でも同作製作委員会の決断を聞かれた常務が「現時点ではお答えできない。捜査の推移を見守りながら、できるだけ早く」といまだ詳細が判明していないこの件に、もやもや感満載で答えるにとどまっていました。

公開まで残り17日…主演の天海祐希は、同作のプロモーション出演を全てキャンセルしていると『女性セブン』は伝えていますから、主役の宣伝のための活動はゼロのままという前代未聞の公開になるのでしょうか。

観客動員数に大きく影響する“公開初日の出演者による舞台挨拶”も出来ない?かもしれない状況に、『東宝』も頭を抱えているところでしょう。

製作スタッフは、天海と猿之助で大々的なテレビ・ジャックも行われる企画があったと言います。

それが一転、公開約1ヶ月前にあんな出来事が起きてしまったからには、『女性セブン』にあるように天海の猿之助の事を心配する気持ち以上に、男気溢れる座長としての落胆と怒りは半端ないでしょうね。

『緊急取調室~』公開に芸能関係者が特に注目するのは、この作品が今年の邦画実写映画最高興行収入をも期待できるものだからです。

消えてゆく「仕事の匂い」。最古の総合週刊誌『週刊朝日』休刊に思う“汗と涙の喪失”

パソコンやスマホの普及により、公私問わず手で文章を書くことから遠ざかってしまった現代人。しかし、利便さと引き換えに失ってしまったものはないと言い切れるのでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合薫さんが、5月30日発売号で休刊となった『週刊朝日』に思いを馳せつつ、「手で書くこと」の有用性を解説。人類が生き残る過程で身につけた「書く」という作業を手放すことに対して、大きな疑問を呈しています。

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

幕を閉じた日本最古の総合週刊誌『週刊朝日』、汗と涙が“匂う”働き方とは

大正11年、1922年の創刊で「日本最古の総合週刊誌」と称される週刊朝日が、101年の歴史の幕をとじました。

数年前(少なくとも5年以上前)、某週刊誌の編集者から「週刊誌の購読者の平均年齢は70歳」と聞き驚いたことがありましたが、情報はネットで、しかもタダの時代です。“時代の変化”といえばそれまでですが、なかなか感慨深いです。

そういえば、電車のあみだなに、週刊誌やスポーツ新聞が“ポン”と無造作に置かれた風景もなくなりました。電車の中で、4つ折りにした新聞を読むおじさんもいなくなりましたし、飛行機には週刊誌や新聞が搭載されなくなりましたし(一部のクラスには搭載あり)、悲しいかな本屋さんも街から消えつつあります。

「手で書く」は「キーボードを打つ」になり、AIが文章まで考え書きだしてくれる時代になり、知識は情報になり下がりました。リスキリングだの学び直しだのめったやたらに言いますけど、そんなことしなくても「自分の手で書くだけ」で、学びは尽きなかった。

週刊朝日最終号の校了間際の編集部の様子が、NHKの朝のニュースに映しだされていたのですが、なんかプンプン匂うんです。当然エアコンは効いてるだろうし、当然喫煙でしょうから、汗やらタバコの匂いなどするわけないのに編集部の人たちが、腕まくり姿で、原稿に“赤”を入れてる様子を見てるだけで「仕事の匂い」を感じるのです。

ああ、ここには働いてる人の汗と涙がある。「読者」の顔を思い浮かべながら言葉を紡いでいるひとたちがいる。…そんな仕事の匂いが、空気が、今の社会からどんどんと消えていってるように感じるのです。

個人的な話になりますが、CAをやめて、民間の気象会社に入ったとき、私にお天気のいろはを教えてくれたのは、鉛筆で気象情報をプロットし、手書きの天気図を書いて予報作業していた気象庁のOBの人たちでした。

当時はすでに、コンピューターで地球大気や海洋・陸地の状態の変化を数値シミュレーションによって予測する「数値予報」が主流でしたし、天気図は「数値予報天気図」でしたが、「手で書き続けた人」しか知り得ない技を、プロの予報官の方たちに色々と教えていただきました。だからこそ、私は天気予報の楽しさを知りましたし、「当たる天気ねーさん」にもなれたと断言できます。

いまだに気象庁が予測しなかった“変化“がおきたとき、手書きの天気図を書き続けた人たちの顔を、教えていただいことを思い出します。カオスの世界を埋めるのは、いつだって「人」です。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

オリラジ中田敦彦にビビった松本人志の醜態。M-1審査員の降板は必至?過去の監督作イジられプライド大崩壊した“裸の王様”

29日、お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の中田敦彦(40)が、自身のYouTubeチャンネルで「松本人志への提言」と題した動画を公開し、ネット上で賛否を呼んでおり、半ば炎上状態となっている。収益化を停止してまでアップした動画で中田は、「松本があらゆるジャンルの大会に(審査員)として出ている」とし、「他の業界なら信じられないぐらいの独占状態」「審査員をやりすぎてしまっている」と問題提起した。

【関連】オリラジ中田敦彦「事務所にカネ借りた粗品くんは何も言えない」お笑い審査員やりすぎの松本人志が牛耳る“吉本の闇”を暴露

「松本さんに何も物が言えない空気って凄いある」などと語り、松本人志に忖度しまくる今の業界を変えていく必要があると訴えた。

これに反応したであろう、お笑い界のボス・松本人志(59)は昨日、自身のTwitterに「テレビとかYouTubeとか関係なく2人だけで話せばいいじゃん。連絡待ってる!」と投稿。

この余裕とも見える対応に松本ファンは「どっしりと構えている」「さすが松本人志」などと反応。一方、中田に対しては「お笑い界のガーシー」「直接まっちゃんに言え」「見苦しい」といった酷評が目立つ。世間の声を集めてしまえば、大人の対応をした松本が圧勝だという見方をするのが自然だろう。

しかし、「内心、自身が監督した映画のことに触れられてプライドはズタボロのはず」

と分析している関係者もいる。

「武勇伝ごときが調子に乗るな!」

今回の騒動についての話を振ると、「武勇伝ごときが調子に乗るな!」と間髪入れずに返してきた人物がいる。大のダウンタウンファンだという男性(50代)だ。

「実力、実績、そして芸歴、すべてにおいて中田は完敗している。売名行為なのかわかんないけど、いい加減にしろと言いたいね。奴は前から、まっちゃんに噛み付いていて、本当に面白いと思ってるのか聞きたいです。動画をすべて観た上で言っていますよ。なんか、『松本人志のお陰で売れたことがない』みたいなことをホザいてましたが、結局、まっちゃんの力を借りてしか話題になることができていない。そこに矛盾がありますよ」

この男性は相当お怒りのようだが、中田が言及していた「審査員やりすぎ」の件についてはどう思っているのだろうか?

「後輩思いですから。彼らが売れるためにやってあげてるだけで、まっちゃん本人には何のメリットもない仕事だと思います。中田は『お笑い界のために他の審査員~』と言っていたけど、お笑い界のために松本人志という人間が“審査員をしてくれている”ということを忘れちゃいけない。というか、オリエンタルラジオもM-1出てたじゃないかと。まっちゃんに認められようと頑張ってたくせに、何を言ってんだという話です」

尖っていたら、そもそもファミリー向けのCMに出ない

また、この男性は「まっちゃんは、自分のことをトップだとは思っていないはず」と持論を展開する。

「昔のごっつ(ダウンタウンのごっつええ感じ)とか、大ベストセラー『遺書』を書いたときはめちゃくちゃ尖がってましたけど、今はお笑い界を盛り上げようと自らが動いていて、若手とも積極的に関わろうとしているのがよく分かります。だって、昔のように今でも<俺は天才>みたいに思っていたら、回転寿司のCMは出ませんって(笑)。自分が…ではなく、なんとかテレビやお笑いをもう一度、面白いものにしたいという兄貴的な面が、最近は強く出ていると感じます。NGKで漫才を復活させたのだって、後輩たちに背中を見せるためという気持ちからでしょうし」

お笑い界や後輩に対する松本人志の思いを感じているからこそ、中田の発言は許せなかったのだろう。

「MCをやってる番組でも、頑張ってる若手に対してボソッと突っ込むだけで彼らを楽に超えてきますから、やろうと思えば、昔みたいな笑いができるはずです。お笑い界のために尽力するまっちゃんを、吉本を辞めて日本から逃げた中田にどうこう言われたくない」

対象者が浮気していないと「キレる」依頼人。“探偵vs客”6選

依頼人との密なコミュニケーションが求められる探偵という職業は、一般企業では考えられない理由で顧客と揉めてしまうことがあるとか。メルマガ『探偵の視点』の著者で現役探偵の後藤啓佑さんが、実際にあったトラブルの事象を解説します。

お客さんと揉める時

探偵業はおそらく他の業種よりも、お客さんと揉めるタイミングが多い職業です。今回は、これまで僕や周りの探偵たちが揉めてきた事象をまとめてみました。探偵業やサービス業の人にはとても参考になると思います。

ざっと並べましたが、お客さんと揉める時の9割以上は下記になります。

1.適切な提案が無い時
2.見積書と請求書に差がありすぎる時
3.GPSを把握できていなかった時
4.調査が発覚した時
5.浮気していなかった時
6.有益な情報がなにも出なかった時

1.適切な提案が無い時

→相手の主張を聞き、その内容に沿った証拠を撮るだけでは良い探偵とは言えません。

目的を把握した上で、どの手段が最適なのか、落としどころをどこにするのか?それらの提案が無ければ、お客さんからは「なにも言ってくれなかった」とクレームになるでしょう。

2.見積書と請求書に差がありすぎる時

→これはおそらく、大きい探偵事務所がお客さんと揉める時の一番の理由になっていると思います。差が調査経費分の3,000程度なら理解できますが、中には100万円を超えたという話も。揉めること間違いなしです(圧をかけて説得しているところもあるようですが)。

どこからが「追加調査」になるのかをあらかじめ共有しておくといいでしょう。

3.GPSを把握できていなかった時

→GPSを対象者の車両に付けておきながら、放置していることがあります。僕も過去にはありました。

お客さんは、24時間GPSを見てくれていると思っているので、まずは見るタイミングの説明をしておくことと、見る時間を作ること。これは意外と大切なことです。

4.調査が発覚した時

→当然、揉めます。しかし、ある年数以上の調査現場を経験している調査員であれば、発覚するレベルのミスを起こすことは非常に稀です。発覚の原因がお客さんにあることが多いので、「何をしてはいけないのか」をあらかじめ共有しておくことが重要です。

ここは、お客さんとの信頼関係を築くという意味でも、常にコミュニケーションを取っておくといいでしょう。

5.浮気していなかった時

→調査にお金をかけたのに、浮気していない!このことにクレームをいれるお客さんもいらっしゃいます。

こうならない為には、お客さんとの面談の段階で、調査が空振りになるリスクについて説明しておく必要があります。

6.有益な情報がなにも出なかった時

→浮気にしろ企業のトラブルにしろ、調査をしたのに有益な情報が出てこないのは、お客さんにとって非常に強いストレスになります。

考え得る全ての方法でダメならば仕方がないです。「この部分の情報が無い」という事実それ自体が、次に繋げるための有益な情報と受け取ってもらうべきです。

例えば、浮気でシロだった場合は、シロという事実を受け止め、浮気以外の離婚事由で勝負するという選択肢を「とれた」と考え前に進むべきです。

信頼関係と伝え方の技術が、お客さんとのトラブルを避ける武器となります。

以上、とてもコアな部分でしたが、探偵がお客さんと揉める時はだいたい上の6つのパターンです。裏を返せば、この6つに細心の注意を払い、6つにひっかかる原因を潰していけば、顧客満足度の高い事務所になることができます。

当然、調査技術は大事ですが、こういったお客さんとのやりとりや社内オペレーションの部分を向上させることも、顧客満足に直結するのです。

この記事の著者・後藤啓佑さんのメルマガ

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BYDにボロ負け。中国のPHEV市場に本腰を入れたホンダへの評価

現在、PHEV市場の販売成長が著しい中国。業界大手のホンダも本腰を入れて、EVに近いハイブリッド「e:HEV(イー エイチ イー ブイ)」を各車に設定する動きだといいます。しかし、その評価は「BYD」と比較してイマイチだとか? 中国の自動車業界情報を届けているメルマガ『CHINA CASE』で解説しています。

中国でPHEV攻勢のホンダ、中国現地はどう評価?BYDとも比較

上海モーターショーで発表したEVコンセプトの市販は2024年になる見込みで、それに先んじてホンダは2023年、「e:PHEV」を各車に設定、現状中国でEVよりも販売成長が著しいPHEV市場に本腰を入れる。

第一弾としてすでに「CR-V」の販売を開始、今後「アコード」や「CR-V」姉妹版中国専用車「ブリーズ」などにも設定していく。

これについて、中国現地ではどう評価しているのか。「第一電動」ではこの分野の王者BYDとの比較を通じて論じている。

「CR-V」はもともと、2021年グレードとして「鋭混動e+」の名称でPHEVを設定していた。今回それを「e:PHEV」と改め、システムをパワーアップ、販売を開始した形。

「第一電動」では、鋭混動e+からe:PHEVへ何が変わったのかを詳述。

何が変わった?

それによれば、第3世代iMMDに基づく鋭混動e+と違い、e:PHEVは第4世代iMMDに基づくもので、世代交代で能力向上と最適化が行われた。

電池パック容量は16kWから17kWとなり、EV走行の航続距離を向上させ、磁気結合インダクタを採用して車両統合制御電子機器(VCU)のパワーを上昇させた。

これによりEVモードにおける出力を上昇、最高時速は160kmに達し、また、水冷方式を採用した高圧デバイス一体床下(IPU)を搭載、モーターのさらなる軽量化及び急速充電機能などを追加した、とし、「第一電動」ではここまで、比較的高く評価している。

BYDと比較

一方でBYDのDM-iと比べると、ホンダのエンジンは依然として駆動には直接的に関与させず、バッテリー充電用としており、BYDはエンジンとモーターをともに駆動として活用、加速性能を高めている、とした。

価格もe:PHEVは鋭混動e+と比べて最大3万元近く低まったが、それでも同グレードにおける価格としては割高感は否めず、いま中国で売れ筋のBYD「宋PLUS DM-i」と比べると、6万元以上の格差があり、航続距離その他も劣っている。

以前までのHEV市場において、ホンダのiMMDはまさに王者だったが、プラグインハイブリッドの時代、ホンダは2021年の鋭混動e+であまりにも高額なCR-Vしか出せず惨敗、中国PHEV市場において、ホンダが輝きを取り戻すのは厳しい、としている。

出典: https://mp.weixin.qq.com/s/HdsGERk-OpAcIJ-nsRMPxQ

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