「ドゥーギン自身が娘を殺した」説がロシア国内で急上昇したワケ

『プーチンの頭脳』とも呼ばれるアレクサンドル・ドゥーギンの娘が爆殺された事件。すでに容疑者は明らかとなっているようですが、この件について疑問の声もあがっているようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、その意味と、いくつかの犯人説について紹介しています。

ドゥーギンの娘を殺したのは【ドゥーギン自身】説

先日、「プーチンの頭脳」「プーチンのラスプーチン」と呼ばれるアレクサンドル・ドゥーギンの娘が暗殺された話をしました。まだ読んでない方は、まずこちらをご一読ください。

ロシアの自作自演か?プーチンの“メンター”娘が爆殺された裏側

この件、ロシアの諜報FSBは、即座に「ウクライナの犯行」と断定。事件から2日後には、容疑者をあげてきました。ナタリア・ヴォヴクという43歳のウクライナ女性。テロを起こして即座にエストニアに脱出したそうです。

ウクライナ側は、犯行を否定しています。そして、この女性が犯人である件、「おかしいよね」という声があがっています。どういう理由で?

・犯人を見つけるのが早すぎる(FSBは、反体制派が殺されたとき、全然犯人を見つけることができない)
・ナタリア・ヴォヴクは、12歳の娘と常に移動している。車に爆弾を仕掛ける危険な現場に、娘を連れていくか普通?彼女はさらに、ネコとも一緒に移動している。プーチンの頭脳を殺す危険なミッションにネコを連れていくか、普通?

などなど。そこから、「ロシアの自作自演説」がでてきます。もちろん主張しているのは、ウクライナ政府です。朝日新聞DIGITAL8月22日。

事件の背景として、ロシア国民の不安をかき立て、正式な兵の動員を始めやすくするためにロシア側が起こしたとする見立てを紹介した。

これは、何でしょうか?ロシア軍は現在、「兵員不足」に悩まされています。そこで、「動員令」を出したいが、反発が強そうだ。わかります。誰でも、自分自身、自分の夫、自分の父、自分の息子を戦場に送りたくありません。今回のような大義なき侵略戦争であればなおさらです。そこで、「プーチンの頭脳」ドゥーギンを暗殺。「ウクライナ憎し!」の感情を煽り、「動員やむなし」の世論をつくっていく?こういうのがウクライナ側の説です。

もう一つ、「国民共和国軍」(NRA)が犯行声明を出しています。NRA、今まで誰も聞いたことのなかった団体。「プーチン政権を武力で打倒するために、パルチザン活動をしている」そうです。興味がある方は、こちらをごらんください。

Утро Февраля – A National Republican Army is Created in Russia (English Translation)

逆に作業が捗ることも。デキるビジネスマンはネットとこう付き合っている

読者の方から「ネットサーフィンで時間をムダにしてしまい後悔しています」とのお悩みをいただいたメルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。佐藤さんは仕事と遊びを混同しないネットとの付き合い方について伝授しています。

ネットサーフィンについて考えること

今日は読者さんからのご質問に答えます。頂いたご質問は、

しょうおん様はネットサーフィンで時間を無駄にしてしまったと後悔することはありませんでしょうか?

読書やらウオーキングやらで、充実した日々をお過ごしなのかと思いますが、ネットで調べ物をしたついでに、ついほかのサイトを見たり、You Tubeで動画を見たりで、気づいたらこんなに時間が過ぎていたということがあるのかどうか気になりました。

もし、ネットとの付き合い方で気をつけていることがありましたら教えていただけないでしょうか。

こういう質問なんですが、私は晩ご飯を食べて、お風呂に入った後の時間をフリーな時間にしているので、ネットサーフィンをするのはこの時間に固めているんですよ。ですから、日中の仕事をしている時に、YouTubeで時間を浪費したりすることはほとんどありません。気になった動画は、夜に見られますからね。

ネットとの付き合い方という意味では、仕事と遊びを混同しないようにしています。仕事のリサーチとして色々な会社のサイトを覗いたりするんですが、この時には調べる項目がある程度決まっているので、そこで面白そうなサイトが開いても、目的が違うので完全にスルーできるんですよ。

ネットサーフィンって、要するに無目的にテキトーに面白そうなサイトを見るということですよね。これだとやるべきゴールがハッキリしていないので、いくらでも時間を消費、浪費できるんです。それは完全に遊びであって、仕事ではありません。仕事でネットを使うということは、どんな情報を入手したいのかが明確になっているはずで、だったらそれをゴリゴリと調べたら良いんです。なんでその時に、面白そうなサイトだからって、目的とは関係のないサイトを見るのかが分かりません。

仕事で客先訪問をするために電車に乗ったら、降りる駅は決まっていますよね。でも途中で人だかりがしている、面白そうなイベントをやっている駅があったからといって、そっちに向かわないですよね。それと同じですよ。

実は権力闘争に敗れていた遠山の金さん。理想的お奉行様の意外な真実

かつて時代劇で人気を博した「遠山の金さん」こと遠山左衛門尉景元。北町奉行所のお奉行様として有名ですが、実は多くの試練ののち、南町でも奉行をしていたのをご存じでしょうか。メルマガ『歴史時代作家 早見俊の「地震が変えた日本史」』の著者である早見さんは今回、そんな 「遠山の金さん」の真実を語っています。

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「遠山の金さん」の真実

天保の改革で推進された、「奢侈禁止令(しゃしきんしれい)」取締りについて記します。

妖怪とあだ名をつけられた南町奉行鳥居甲斐守耀蔵は老中首座水野忠邦の手足となり、江戸の町人を取締りました。そのやり方は実に陰険です。

南町奉行所の隠密同心が客のふりをして呉服屋に行きます。「奢侈禁止令」を守って絹や派手な紋様の着物は店頭には置かれていません。すると隠密同心は絹の着物を売って欲しいと頼むのです。呉服屋は置いていないと断るのですが、隠密同心は売ってくれるまでは帰らない、とごねます。根負けして呉服屋が奥から絹の着物を出してきたところで隠密同心は素性を明かし、呉服屋を御用、つまり捕縛する、という手口です。

まるで罪を作っているようなものです。

こんな陰険は手法で鳥居は贅沢華美を取締りました。更には町人の楽しみまでも奪います。歌舞伎と寄席を禁止しようとしたのです。歌舞伎は現在の日本橋人形町にあった江戸三座と呼ばれる芝居小屋で上演されていましたが、鳥居は潰そうとしました。

江戸歌舞伎を代表する役者、七代目市川團十郎を江戸十里四方所払い、つまり追放刑に処します。三百軒程あった寄席も廃業に追い込まれそうになります。

庶民の娯楽が奪われそうになったのですが、北町奉行であった遠山左衛門尉景元、通称、「遠山の金さん」の尽力で江戸三座は浅草の猿若町に移転、寄席は三十軒程が残されました。また、奢侈禁止令において、遠山の北町奉行所は取締りの手を緩めました。南北町奉行所は月番交代で取締りに当たったのですが、南町の月番の時は厳しく、北町の月番の時は緩かったのです。

この為、江戸庶民は遠山に喝采を送ります。名奉行、「遠山の金さん」は町人の味方になってくれた遠山に御奉行さまの理想像を見て誕生したのでした。

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辛坊治郎氏も悲鳴、「PCR検査で儲けたいだけの医師」コロナ利権の実態とは?無症状者を病人にする日本

医師会や感染症学会などが出した「65歳以下で基礎疾患がなく熱も短期で収まるような場合は、検査や診断を控えて自宅待機」という新しい指針に対して、一部の医師が「検査と診断が大切だ」と反論する事態となっています。しかし、この意見を「医師の利益だけを考えたとんでもない暴論」だと憤るのは、ジャーナリストの辛坊治郎さん。今回のメルマガ『辛坊治郎メールマガジン』では、海外の事例なども紹介しながら、PCR検査で儲けたいだけの医師たちの恐ろしい実態を暴露しています。

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この夏、コロナ医療は変なことだらけ

ニッポン放送の私のラジオ番組をお聞きの皆さんは先刻ご承知の通りですが、私と一緒に毎日喋っている増山アナウンス室長のお嬢さんと、毎週木曜日レギュラーの飯田浩司君が新型コロナウイルスに感染しました。

証言によると2人とも、PCR検査で陽性確定後、医師の診断によって市販薬を処方されたそうです。

飯田君は昨今の医療崩壊に鑑みて、自宅からオンラインの診断を受けてコロナ感染の確定診断を貰い、薬もオンラインで処方してもらったとのことです。

オンライン診断自体、医師会の伝統的な反対論を廃して最近可能になったのですが、例えば今回飯田君が確定診断のために病院に行ったら人に感染させるリスクが発生しますし、本人にとっても病院に行くこと自体が心身の負担になりますから、オンライン診断は正解でしょう。

でもねえ、そもそも医師の確定診断が必要か、さらにもっと大きな「そもそも論」で言うと、全く症状が出ておらず、咳もくしゃみもしていない人物を確定診断して隔離する必要があるのか?っていう素朴な疑問は生まれますよね。

少なくともPCR検査なんてものが無い時代なら「完全に健康な人」である飯田君が、10日間も会社を休むために医師の診断書が必要な訳ですが、この制度自体が私には疑問なんです。

「検査が大切」主張の医師、PCR検査機を大量導入

なんてことを考えていたら、医師会や感染症学会などが「65歳以下で、基礎疾患がなく、熱も短期で収まるような場合は、検査や診断を控えて家に居ろ」なんて新指針を提示して、一部の医師が「検査と診断が大切だ」なんて反論する事態になっています。

でもねえ、反論する医師の意見を聞くと、「早期にPCR検査で確定診断をして、適切な治療を受けることが命を守るために大切だ」なんて言っています。

この発言自体は一般論としては間違いとは言えませんから、それなりに「そりゃそうだ」と思う人もいるかもしれませんが、新型コロナの病態と現実を見ると、「医師の利益だけを考えたとんでもない暴論」という事になります。

なぜなら、冒頭の増山アナウンス室長のお嬢さんにせよ、飯田君にせよ、医師の確定診断を貰いましたが、医師はPCR検査の結果と本人が訴える発熱やのどの痛みを聞いて「陽性」という診断書を出し、市販薬と同じ解熱剤と風邪薬を処方しただけですから、医療現場の実態は「早期発見で適切な治療」とは程遠いですよね。

ちなみに、検査と診療を控えるような指針に反対の論陣を張っている医師は、自分の診療所に大量のPCR検査機を最近導入したそうです。

この医師、診療所のツイッターなどに、検査機の導入を宣言する書き込みをしているくらいですから、世間の見方について全く認識していない可能性がありますが、「検査で儲けたいだけじゃん」って世間が思うのは当然です。

台湾、初の威嚇射撃も「お金がない!?」中国軍ドローンに強力な措置、蔡総統にのしかかる対抗コスト

中国大陸の鼻先、金門県付近で無人機3機に警告射撃

中国との緊張状態により防衛力の増強を図る台湾。30日には、中国に近い台湾領内の島付近を旋回していた中国の無人ドローンに初の威嚇射撃を行ったと台湾軍が発表し、両岸の緊張状態は日に日にその激しさを増してきています。このドローンへの威嚇射撃に先立ち、蔡英文総統が中国の挑発行為に対して「必要なら強力な対抗措置」を取ることもできると表明したばかりでした。

そんな蔡政権の6年で防衛費は増え続けており、徐々にその負担が台湾を苦しめることになると見るのは、メルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』著者で、多くの中国関連書籍を執筆している拓殖大学教授の富坂聰さん。保護の見返りとして戦闘機購入を決めても肝心のパイロットが不足していること、度重なるスクランブル発進で莫大な経費がかかることなど、中国にもアメリカにも付け込まれている現状を伝え、対立を強めても台湾に利がないことを示しています。

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中国の無人機を「石を投げて」迎撃

台湾海峡の緊張に注目が集まるなか、人々の笑いを誘うある動画が両岸(大陸と台湾=中国と台湾)で拡散された。離島防衛の前線にいる台湾の兵士たちの頭上を飛ぶドローンからの映像で、明らかに大陸から飛来したものだ。映像のなかで兵士たちがカメラを構え、石を投げて落とそうとする姿が映っていたのだ。

最も激しく反応したのは台湾のネット市民だが、世界のメディアも素早く反応した。オーストラリア放送協会が運営する国際放送サービス「ABCニュース」はトップニュースで扱い、「台湾の兵士たちが大陸のドローンに対して石を投げて追い払う映像が拡散したことを受け、ドローンに対する迎撃システムを導入する」と報じた。いまさらか、という反応が出る一方、台湾の金門指揮部は「(大陸の)フェイクで認知戦だ」と強く反発。かえって火に油を注いだ。

この騒ぎのなか奇しくも台湾が発表したのは来年度の防衛予算だ。対前年比で12・9%増は世界を驚かせたが、実態はそれ以上だ。アメリカから調達する最新鋭戦闘機F16Vなどの特別予算を加えれば総額は5863億台湾元(約2兆6500億円)となり、増加幅も対前年比13・9%まで膨らむからだ。

自縄自縛の蔡政権。台湾が支払う巨額の「見返り」

日本のメディアは、「中国が大規模演習で圧力を強めた対抗」だと報じたが、シンガポールの英語ニュースチャンネルCNAは「それは台湾当局の説明」と切り捨てた。そもそも蔡英文政権は6年連続で防衛費を増やしてきた。つまり軍拡は、蔡政権の一つの性質でもあるのだ。

詰まるところそれは、国民党との選挙に勝つために「九二コンセンサス」を一方的に放棄したことに起因する。中台が「一つの中国」を確認した「九二コンセンサス」は、台湾海峡を安定させる安定剤であった。それを捨てれば大陸側が怒り、圧力を強めることは解り切っていた問題だ。蔡政権は今日の結果を予測できた上で、この状態をつくったのだ。

【関連】小島瑠璃子の中国移住に仕掛けられた罠。盗聴、密告、逮捕なんでもアリの“こじるり洗脳計画”

問題は「対抗」のコストがいずれ台湾の人々の生活に重くのしかかってくることだ。コストと書いたのは、台湾はいまや単独で中国からの圧力を跳ね返せず、アメリカに頼らざるを得ないからだ。そして国際政治の厳しい現実は対立を抱えた者に厳しい。価値観を共有しても対立には付け込まれる。保護を求めればただではない。国際社会の常識だ。つまり見返りは要求されるのだ。

蔡政権の「反中」路線はいつまで持続可能か?

国際関係に疎い日本人には難解だろうが、米議員や元閣僚が台湾を訪れる度に蔡政権は「ボーイングを買え」、「防衛予算は増やせ」と求められてきた。現地紙『中国時報』は日本までもが「新幹線を売り込んだ」と暴露。〈いわゆる台湾史上最大の成果と引き換えに国家が空になってゆく〉と批判した。民進党に厳しいメディアの報道だが、その点を割り引いても、コストが重いことは明らかだ。

さらに悩ましいのは、蔡政権の「反中」一本足打法がどれほど持続可能か、である。話を台湾の防衛予算にもどし、少しその内訳を見てみよう。前出・CNAの解説は興味深い。対前年比で25・4%と異常に伸びたのは、運用維持費だという点だ。行政院主計総署によれば運用維持費とは、「戦闘機のスクランブル発進や台湾に接近する中国の軍艦への対応として出動する船舶の費用」だという。

実は、これこそ中国の思惑だった。スクランブル発進には莫大な費用がかかる。繰り返せば資金は枯渇する。経済力があり国民の理解を得られる中国は有利なのだ。

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「奈良県警がヘマをした」安倍氏銃撃事件の責任逃れに走る警察庁への違和感

安倍元首相銃撃事件から約1カ月半が経過した8月25日、警察庁が公表した当日の警備についての検証結果。その内容は奈良県警の責任を大きく問うものでしたが、識者はどう見るのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では著者で米国在住作家の冷泉彰彦さんが、この報告書に感じた大きな不満点を列挙。その上で、各々について何が問題であるのかを詳しく解説しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2022年8月30日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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日本の警察、中央集権でいいのか?

安倍元総理が殺害された事件では、事件当時の警備体制について、警察当局は世論の強い批判を浴びました。これを受けて、警察庁は8月25日に「令和4年7月8日に奈良市内において実施された安倍晋三元内閣総理大臣に係る警護についての検証及び警護の見直しに関する報告書」を公表しています。同時に中村格警察庁長官は勇退を発表していますが、一方で、所轄の奈良県警の本部長は懲戒処分を受けて辞職というより厳しい人事となっています。

まず、今回の事案ですが、明らかに体制と制度に問題があったのですから、勇退する旧体制が調査報告を行い、改善案まで提示するというのは、一見すると責任ある行動のように思われますですが、ここまで深刻な問題であれば、調査と改善は新体制に委ねるのが適切ではないでしょうか。まず、その点が非常に気になります。

このような責任の取り方であれば、結局のところ改革は不連続とならず、組織防衛が前面に出てしまうのではないか、その結果として、今後も必要な措置が十分に講じられないという懸念が払拭できないのです。

まず、報告書の内容ですが3点大きな不満があります。

1点目は、事件の際の警備計画と実際に起きてしまった事件とを対比して問題点を明確化するという記述が足りないということです。警備計画については、延々と記述がされています。起きてしまった事件に関して事後的な批判も加えられています。ですが、その上で、今後へ向けて、あるべき警備計画はどのようなレベルのものなのかは、明らかとなっていません。

勿論、内容の性質から考えて、ノウハウの全てを公開することによって敵に「手の内を明かす」ことになる点があるのは分かります。報告書にも、そのような説明が書かれています。ですが、そうしたセンシティブな部分を除外しても、原理原則の部分から今回の警備計画への批判がされる必要はあると思います。

2点目は、その一方で現場で警備に当たっていた警護要員に関して、匿名ではあるものの一人一人の警備経験などの履歴が詳細に記されているという点です。今後の教育訓練に関してはもっと組織的に行うように改善する、その前提として現状を知ってもらうという意図は理解できます。しかしながら、それにしても個人が容易に特定できる中で、ここまで詳細に履歴を書く必要があるのかというと疑問が残ります。これでは、現場でそれこそ危険を冒して警備に当たっている警察官のモラル向上には繋がらないのではないでしょうか。

もっと言えば、報告書の中で警視庁の要員は「警視庁警護員X」などと記述されている一方で、奈良県警本部の要員は「身辺警護員ABC」という書き方になっています。例えば「身辺警護員B=本部警護課に属する警部」という具合です。これでは、警視庁は偉くて県警本部は偉くないという、まるで徳川時代のような感覚があります。

あくまで内部の呼称として、そういう言い方が当たり前であり、それに「慣れている」ということはあるのでしょう。ですが、PDFを公開して、内容を社会に対して問う際に、ここまで「本庁は偉い、所轄の県警本部はその下」という幕藩体制のようなことをやっているのは、違和感があります。

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地方行政にまで浸透。日本国が統一教会と手を切ることは可能か?

先日掲載の記事でもお伝えした通り、もはや国政のみならず地方議会にまで広く浸透している旧統一教会。さらに立命館大学政策科学部教授で政治学者の上久保誠人さんによれば、旧統一教会は全国に設置されているとある団体にも多額の寄付を行ってきているとのことで、彼らの影響力は日本の隅々にまで行き届いていると言っても過言ではないようです。上久保さんはそんな状況を踏まえた上で今回、旧統一教会と政治や行政が完全に手を切ることは困難だという見解を示すとともに、実現可能な「統一教会問題」の解決策を提案しています。

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プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

「政治とカルト」の問題は官邸主導で責任を取れ。では具体的にどうするべきか?

「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)と政治との接点が次々と明らかになっている。岸田文雄首相や茂木敏充自民党幹事長らの「旧統一教会との関係は、個々の議員の政治活動であり、党には責任はない」と主張し、旧統一教会との関係の「点検と見直し」は議員本人にゆだねてきた。しかし、世論の批判が高まったことで、党所属全国会議員を対象とした、教団やその関連団体との接点の有無を調査する方針を固めた。

また、野党と旧統一教会の接点も明らかになっている。立憲民主党は、所属議員14人が関連イベントに出席するなどしていたとの調査結果を公表した。立憲民主党は、新執行部を発足させたが、岡田克也幹事長や安住淳国対委員長が旧統一教会系の世界日報のインタビューを受けていたという。しかし、泉健太代表は「自民のように支援を受け、教団関連施設を訪問するという関係ではない」と強調した。

日本維新の会も、党内調査で計15人に関連イベント出席などの接点があっと発表した。ただ、組織的支援や寄付はなかったとしている。

旧統一教会と政治の関係は、教団の関連団体のイベントに祝電を送り、出席して挨拶する。逆に教団関係者に政治資金パーティーの券を購入してもらう等の議員と教団の付き合いにとどまらない。

少なからず数の教団の信者が、国会議員の公設秘書、私設秘書として雇用されているという。また、信者が選挙の応援をボランティアで行ってきたという。「掲示板でのポスター貼り」「街頭演説でのビラ配り」「動員され聴衆として参加」「電話かけ」という選挙スタッフがやりたがらないような仕事も熱心にやるというのだ。

特に、信者が頼りになるのは、マンションの一室などを借りて、そこから有権者の家に一軒一軒電話して投票を呼び掛ける「電話かけ」だ。電話かけは選挙スタッフにとって最もストレスがかかる嫌な仕事だ。だが、信者は「信仰のため」だと言って、嫌がらずに一生懸命やるのだという。要するに、国会議員の政治活動に教団と信者がいろいろな形で参加している。それは、国会議員側からみても非常に重宝な存在だということだ。

また、中央にとどまらず、地方政界・行政にも広がっていることも明らかになってきている。私は、旧統一教会と政治・行政の関係が地方にも広がっていたことに驚きはまったくない。日本の国政選挙は、候補者の下で、首長、都府県会議員、市議会議員、地方の政党や後援会、支持団体からのスタッフなどがピラミッド型の組織となって選挙運動を展開する。旧統一教会と国会議員が選挙を通じてつながっているならば、地方は選挙の実働部隊としてより深く結びついているのは当然である。

統一教会と変わらぬカルト?あのトム・クルーズが信じる新興宗教の謎

1986年に大ヒットとなった『トップガン』の36年ぶりの続編『トップガン マーヴェリック』も興行収入14億ドルを記録するなど、60歳を超えてなお世界的な人気を誇るトム・クルーズ。そのトム・クルーズといえば新興宗教「サイエントロジー」の信者としての顔を持っていることも広く知られた事実ですが、ではサイエントロジーとは一体どのような団体なのでしょうか。今回のメルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』では著者でジャーナリストの伊東森さんが、日本ではあまり知られていないサイエントロジーについて深掘り。その「トンデモ」と言って差し支えない教義を紹介しています。

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

 

だから日本人はカルトに弱い!『トップガン』続編公開で再び注目される、トム・クルーズと新興宗教サイエントロジー 教祖はSF作家のトンデモ理論

トム・クルーズ主演作『トップガン マーヴェリック』の人気が衰えない。公開から2ヶ月以上経っているのにもかかわらず、いまだ一部ではチケットの争奪戦が行われているという。

作品を何回も鑑賞する「追いトップガン」なる言葉も生まれている(*1)。

「20代カップル:「僕は5回目になります」

 

60代夫婦:「16回目ぐらいだと思う」

 

男性:「きょうで39回目になります」「圧倒的な爽快感と没入感が体に染み付いて、中毒の症状です」

追いトップガン7回 50代:「臨場感がものすごくあるし、本当に自分がコックピットにいるような感じは受ける」(*2)

なかには84回も観る人も。

追いトップガン84回 40代:「つらいので、きょうは観に行くのやめようと思っても、夕方になるとちょっと元気出てきて。やっぱり、きょうも行こうかなって思って、行ってしまう」(*3)

しかしだ。そもそもトム・クルーズといえば新興宗教「サイエントロジー」の熱心な信者ということは世界的に知られたこと。

現在、日本においても旧統一教会の問題が明らかなっている今、トム・クルーズとサイエントロジーとの関係は無視してよいのか。

目次

  • サイエントロジーとは? カルト? ビジネス? 新宗教? 今もってその実態は不明
  • トム・クルーズとサイエントロジー
  • トンデモSF教義

サイエントロジーとは? カルト? ビジネス? 新宗教? 今もってその実態は不明

サイエントロジーは、アメリカのSF作家L・ロン・ハバードによって考案。カルトや新宗教、単なるビジネスなどさまざまな指摘があるが、その実態は今なお、定かではない。

ハリウッド・スターの信者としては、トム・クルーズのほか、ジョン・トラボルタが有名だ。

1950年に出版されたロン・ハバードの著書『ダイアネティックス』が出版され、ベストセラーに。

そこに書かれてある、

「人生をより良くしていくためのユニークな方法論」(*4)

をハバ─ド本人から直接学ぼうとする人々が集まり、それが教会の発端となった。サイエントロジーの核となるのが「オーディティング」なるもの。

「マンツーマンで行うカウンセリングのようなメソッド。これを受け、自分の成長を無意識に妨げている、過去のトラウマなどの原因を発見し、すべて取り除くことで『クリア』という段階に到達することが目的」(*5)

だという。

サイエントロジーの問題は、露骨に精神医学を敵視している点。

トム・クルーズはじめ、信者は精神医学を「ナチスの偽医学」とみなし、代替医療を進める。サイエントロジーは、精神医学を不適切で虐待的なケアであるとしてきた。

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プーチンの狡猾。露がウクライナ侵攻前に仕掛け勝利していた戦争

西側の民主主義国家に暮らす人間からすればまったく理解不能とも言える、プーチン大統領がウクライナ侵攻を正当化するため口にする一方的な主張ですが、その裏にはしたたかな狙いが存在するようです。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤先生が、プーチン大統領が一貫して無理筋とも思える主張を続ける理由を解説。さらにそこから日本人が学ぶべきこと、今後行うべき活動を提起しています。

この記事の著者・大澤裕さんのメルマガ

 

ウクライナにみる情報戦の重要性

先日、ウクライナから大阪に避難してきた女性のオンラインスピーチを聞きました。

彼女、ウクライナで学校の先生をしており、最初はポーランドに逃げたのですが環境がよくなく日本大使館にかけこんだそうです。

2月にロシアのウクライナ侵攻が始まった当日、その報道を彼女は信じなかったそうです。

「ロシアが侵攻しているというニュースがありますが、授業は通常どおりに行います。ただ家にいたい人はいてください」と生徒にメールしたそうです。

「欧米のニュースは聞いていなかったのですか?」という質問がありました。

「もちろん、聞いていました。ただ、我々ウクライナ国民のほとんどは、ロシアのニュースと同じぐらい欧米ニュースも信用していなかったのです」との回答でした。

またプーチンが侵攻の理由のひとつとしている「ウクライナのナチ化を防ぐ」についての言及もありました。

第二次世界大戦中にウクライナの西部地域でナチス・ドイツと協力してソ連から独立するという運動が実際にあったそうです。

それをプーチンは大義名分として使っているとの事でした。

当事者であるウクライナ難民から聞く話は報道とは違うリアリティがあります。

ちょうど、米国の外国専門誌「フォーリン・アフェアーズ」9・10月号が「プーチンの望む世界」という論文を掲載していますので関係する部分を抜粋してみましょう。

プーチンに言わせれば、ウクライナ侵攻はナチスからウクライナを解放するためのものである。

 

しかし、プーチンにとってウクライナ人がナチス化しているのは、アドルフ・ヒトラーの教えを守っているからでも、国家社会主義を信奉しているからでもない。

 

「熱狂的な民族主義者」だからナチスなのである。彼らはロシア人であることを認めないからナチスなのだ。

解説

フォーリン・アフェアーズのこの論文には、ウクライナ人女性から聞いた話は記されていません。

意図的に触れていないのか、彼女が言ったような歴史が実際はないのかは分かりません。

今回の戦争で明白になったことが一つあります。

リアルの戦争に勝つためにはその前に情報戦、プロパガンダ(宣伝)戦で勝たねばならない、という事です。

西側報道機関が「ロシアが病院を爆撃した」と報道すれば、ロシア側は「病院の隣に武器庫があったからだ」と反論するといった感じです。

攻撃の正当性を世界に訴えながら双方とも戦争しています。

ウクライナ侵攻におけるロシア、プーチンの正当性とは何でしょうか?論文は解説します。

ウラジーミル・プーチンの頭の中では、歴史は重要である。

 

プーチンの考える過去は、一般に受け入れられているものとは大きく異なるかもしれないが、彼の語りは強力な政治的武器であり、彼の正統性を支えている。

 

彼はこの侵攻の使命を、2021年7月に発表した5,000語の論文、“ロシア人とウクライナ人の歴史的統一について”で打ち出した。

 

その中でプーチンは、ベラルーシ人もロシア人もウクライナ人も、黒海とバルト海の間の土地を開拓した古代人であるルス人の子孫であると主張した。

 

そして、共通の領土と言語、正教の信仰によって結ばれていると主張した。

 

ウクライナに派遣される兵士が必ず携行することになっているプーチンの論文は、ウクライナはロシアとの協力関係においてのみ主権を持つことができると主張している。

 

「私たちは一つの民族だ」とプーチンは宣言している。

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懐かしの「aiwa」ブランドがスマホで復活。メーカーの思惑は「40代からの反応」?

かつて隆盛を誇った日本のオーディオブランドの多くが、消滅したり買収されたりと寂しい状況になっているなか、40代以上には懐かしい「aiwa」の文字が新製品情報に上がってきて話題となっています。投入されるのは、「aiwa」のイメージに違わない“手頃な”値段とスペックの格安スマートフォン。今回のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では、著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さんが、手掛けるJENESISの狙いについて言及。成功すれば、消滅してしまった懐かしいブランド復活が続く可能性があると期待しています。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

aiwaブランドが復活し、格安スマートフォンを投入──かつて、aiwaを買うか迷った40代が前のめりに

JENESISは「aiwaデジタル」ブランドを立ち上げ、スマートフォンやタブレット、スマートウォッチを発売する。JENESISはアイワから「aiwa」ブランドのデジタル分野における商標使用権を取得しており、今回のシリーズが第一弾商品となる。

そもそもaiwaといえば2008年にソニーのもとでブランドが終わったが、2017年にアイワの商標を取得した十和田オーディオによってブランドが復活。今回はJENESISNがデジタル分野で製品を投入した。

発売されるスマートフォン「JA2-SMP0601」は、6.5インチで、CPUはUNISOC T310クアッドコア、ディスプレイは720×1600、RAMは2GB、ストレージは32GB、バッテリーは4000mAhとなっている。OSは新興国などで展開されているAndroid 12(Go edition)だ。発売記念価格は1万6800円となっている。

aiwaと聞いて前のめりになるのは40代ではないだろうか。筆者も学生時代、ヘッドホンステレオやCDラジカセなどが欲しかった際、「ソニーの製品には手が届かないが、aiwaやシャープなら買えるかも」と比較検討の対象になるブランドだった。

aiwaと聞いて、高級なブランドという印象は全くないため、今回出てきた製品に対しても「そんなモノか」という程度であり、冷静に見ることができる。かつて、名の知れたPCブランドや体験価値を提供する家電ブランドのスマートフォンが出てきたときは、ブランドと製品のスペック、デザインの乖離が大きすぎて、アゴが外れたが、今回のaiwaスマホに関しては何の感情も抱かない。

むしろ、かつてのaiwaを連想させる「手に取りやすいスマートフォン」を体現しているのではないか。ただ、やはりaiwaと聞いて「懐かしい」と感じるのは40代以上であり、そうしたユーザーが1万6800円のスマホを喜んで買うかといえば微妙だ。

「iPhoneは手が届かないからaiwaスマホを買う」という中・高校生のためのスマートフォンになるのであれば、aiwaブランドの認知をこれから上げていく必要があるだろう。

ただ、一方で、ゲームやYouTube、SNSで写真を上げまくりたい若者が満足できるスペックかといえば、かなり微妙だ。ヘッドホンステレオやCDラジカセであれば「とりあえず音が聞ける」だけで充分だったかも知れないが、スマートフォンとなると「とりあえずネットにつなげる」だけではユーザーの満足感は得られない。

JENESISとしては法人向け市場を開拓したいようで、40代に名の知れたブランドが欲しかった感もある。aiwaスマホが法人に受け入れられれば、それを真似する企業も出てくるのではないか。

かつて、オーディオ全盛時代に名の知れたブランドだったが、いまでは続々と撤退していったものも多い。ひょっとすると、これから格安スマホのブランドとして復活するなんてことがあるのかも知れない。

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