クルマ「走行距離課税」は脱税し放題?レジ袋有料化より酷い天下の悪税にドライバー猛反発、「地方が死んでしまう」の声も

「これは国民の理解を得られないだろう」と、あの自民党議員・三原じゅん子氏までも批判を表明している、自動車への「走行距離税」の導入検討。これに今、クルマがなくては生活が成り立たない地方生活者や、送料無料などで過労死が頻発している運送業界などから批判が殺到している。SNS上には、「メーターの数字で申告するのなら脱税してやる」との過激な声も。あまりに理不尽で不安だらけのマイカー税徴収案だが、日本政府は何がしたいのだろうか?

庶民は「脱税」で対抗?穴だらけの走行距離税、誰も払う気なし

車で走れば走るほど税金がかかるという「走行距離税」。実際に導入されるかどうかは現時点では不明だが、いま問題になっているのは導入された場合の「走行距離の確認方法」だ。

カーナビのGPSやドライブレコーダーは搭載していない車もまだまだ存在するため、税制としてこれに依存する可能性は低い。となると、やはりどの車にもある「メーター」で距離を測ることになるのだろうか。

しかし、区間走行距離が分かる「トリップメーター」はリセット可能なので、いくらでもごまかせてしまいそうだ。累計の走行距離が分かる「オドメーター」も、交換すれば0にすることができてしまう。何せ、中古自動車を高く売るためにメーターの走行距離の増減をイジっている専門業者もあるくらいだ。

さらに「デジタル走行距離計」でも、特殊なソフトを使えば改ざんできるという情報もある。

一般社団法人自動車公正取引委員会の公式サイトによると、走行距離計を交換した車両には「走行距離計交換歴車シール」、走行距離計を改ざんした車両には、「走行距離計改ざん歴車シール」を貼ることになっている。

しかしSNS上では、自動車関連業の人々を中心に「いくらでも改ざん方法がある」との指摘が相次いでおり、「抜け道」をふさぐのは容易ではなさそうだ。

こうした不正をおこなうドライバーが出てきた場合、不正に対してさらに罰金を科したり、ごまかしが効かないメーターの設置が義務付けられるようになるなど、新たな天下り団体が儲かるような「対策」が打たれるとの見方も。

走行距離税はクルマの長所を帳消しにするような理不尽な税だ。どんな確認方法が採用されようとも日本国民の理解を得るのは難しいだろう。ネット上には「強引な税金」の導入に疑問の声や怒りの声が多くあがっている。

矛盾だらけ、天下の悪税で地方・旅行業が死亡

脱炭素化を推進するという名目で、今までは電気自動車やハイブリッド車には国や自治体から補助金や税制上の優遇措置が行われてきた。しかし、この「走行距離税」が導入され排出量別課税が撤廃された場合は、炭素の排出量が高い車の方が税金が安くなる逆転現象が起こる可能性もある。これでは「SDGs」の流れにも逆行することになりかねない。

コロナで疲弊した観光業を盛り上げるために「全国旅行支援(県民割)」をおこないながら、片方で「走行距離税」を導入すれば、県外へのドライブ旅行もできなくなる。

観光バスを使うなど自分で運転しない手段を使うとしても、全ての車両に走行距離税が義務づけられた場合、ツアー料金に上乗せされ、旅行代金の値上げは必至だ。

全国各地で鉄道の廃線や路線バスの廃止・縮小を余儀なくされており、ますます地方在住者にとって車は欠かせないものとなっているはずなのに、この悪法が導入されれば、身動きがとれなくなる国民は急増するだろう。

政府は「運送業界」を殺す気なのか?

さらに深刻なのが運送業界だ。

Amazonや楽天などの「送料無料」が定番化し、その負担は運送業界の末端にまで及んでいる。トラックドライバーは過酷な労働環境を強いられており、昨今は「過労死」する従業員が後を絶たないと言われている。この状況下で、さらに「走行距離税」の負担が増えれば、死人の山を築くことになってしまうだろう。

当然、運送運賃も値上げせざるを得なくなり、より物価高に拍車がかかっていくに違いない。

与党議員すら反対する今回の新税がもし導入されてしまえば、喜ぶのは国税庁と政府だけ。かの悪名高き「レジ袋有料化」もぶっ飛ぶ「天下の悪税」となるのは間違いなさそうだ。

もっとも、この走行距離税が導入されるまで岸田政権が持つのかどうか定かではないが……。

アベノマスクは含まず。コロナ対策事業で102億円も税金をムダにした自民党

会計検査院の調査により明らかになった、新型コロナ対策事業の不適切支出。「病床確保事業」では55億円もの払い過ぎがあった一方、中小企業の命綱「事業復活支援金」は執行率が2割を切るなど惨憺たる有様が露呈しましたが、何がこのような状況を招いたのでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合薫さんが、その理由として「思いつき対策のオンパレード」と言っても過言ではない政府の対応を挙げるとともに、今後の国のコロナ対策への不安を記しています。

プロフィール河合薫かわい・かおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

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日本のコロナ対策とは何だったのだろう

「コロナ対策・無駄」―――。

昨日(8日)の朝刊やニュースで、繰り返し報じられた“見出し”です。

2019年~21年度の新型コロナウィルス対策の18事業のうち、税の無駄使いや不適切利用が、102億円もあったことが、会計検査院の2021年度決算報告で明らかになったと報じられたのです。

21年度までの支出は総額76兆億5,000億円で、執行率は80.9%。法令違反にあたる「不当事項」は10事業で、コロナ患者の受け入れを増やすための「病床確保事業」では、55億円もの払い過ぎがあったことがわかりました。

かねてからさまざまな問題点が指摘されていましたが、払い過ぎの原因に「制度の理解不足」があるとか。お粗末としかいいようがありません。

また、使う見込みがなくなった「不用額」は13兆3,254億円、「未執行予算」は18兆円。不用額が最も多かったのは、「GoToトラベル」、執行率が低かったのが、中小企業などに支払う「事業復活支援金」とのこと。事業支援金は、わずか18.9%しか使われておらず、「委託先が審査業務を担う人員を想定の6割強しか確保できず、審査が遅れたため」という耳を疑うような理由です。

事業復活支援金は、体力のない中小企業にとって「命綱」となる事業でした。なのに…、委託先の人員不足って。まったくもって理解できません。その前に配られた一時支援金・月次支援金では、不正などが多く見つかったため、税理士などの専門家(登録確認機関)による事前確認が必要となりましたし、支援額も決して大きいものではなかった。それでも多くの中小企業を救うためのとてもいい事業だったのに、審査側の問題でたったの18.9%しか使われてないって。国はいったい何をやっているのか。

いわずもがな、すべて私たちの「血税」です。事業ではないのでカウントされていませんが、「不安もパッと消えます!」の一言で決まったとされる「アベノマスク」は倉庫での保管費だけで6億円、希望者に配るだけで「送料10億円」と問題になりましたし、あまりにずさんです。

まるで自分のお財布から札束を出すように、「血税」をホイホイ使う政治家たちには憤りしか感じませんし、メディアももっともっと「使い方」に言及すべきなのに、なぜか温度が低い。日本人って、本当にお人好しだなぁとつくづく思います。

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日本人よ、愛を持て。問題だらけの我が国を救うために必要な「知識」とは?

問題が何かわかった上で「だから日本はもうだめです、おしまいです」と言ってしまう識者の多さに辟易しているのが、作家でユーチューバーの顔も持つ小名木善行さん。愚痴や文句ではなく、解決に至るまでにどうすればいいのか、小名木さんは自身のメルマガ『ねずさんのひとりごとメールマガジン』の中で語っています。 

この記事の著者・小名木善行さんのメルマガ

いま「世界の最先端」にあるニッポン

講演会などに行くと、

・拉致問題が起きながら、何もしなかった政府
・景気後退に何もしなかった政府
・なぜかお注射にばかり熱心な政府
・日本の産業を守り育むという姿勢のまったくない政府
・自虐史観に染まった戦後日本

だから日本はもうダメです。オシマイです、と語る人たちがいます。

動画でも、最近はそのようなことを述べると、意外と再生回数が伸びるようです。

馬鹿なことを言ってはいけないと思うのです。

そこまで問題が明らかになっているのなら、あとはその問題をひとつひとつ解決するだけです。政府に自浄能力がないのなら、多くの仲間達とともに、政界に解決を迫る人材を送り込んで、情況を改善すればよいのです。

会社でもそうですが、一杯飲むと、上司が悪い、役員が悪い、会社が悪いと、たいていの場合、会社や上司への愚痴がはじまります。けれど、そんな愚痴を100年言い続けたところで、会社の業績が良くなって給料が上がることは絶対にありません。

愚痴や文句ではなく、問題を解決していくところに、会社の業績の進展があります。

問題が多いということを、あたかも悪い事のように言う人もいます。馬鹿な事を言ってはいけないと思います。みんなで頑張っているから、問題が起きるのです。あらゆる問題が起きなくなったときというのは、会社がツブレてなくなったときです。

何が問題なのかがわからない情況では、よくありません。けれど、何が問題なのかが明らかになっているのなら、その解決のために努力することこそが大事なのであって、愚痴や文句は千年言い続けても、何も変えることはできないのです。あたりまえのことです。

ひとりではできない。そういう事柄もあります。けれど、そのことに気がついたのなら、仲間を集め、資金を集め、道具を揃え、何年かかっても良いから、解決への道へと一歩を踏み出すことです。すくなくとも、男なら、もともとそういう目的型の血を持って産まれてきているし、そういう生き方しかできないのが男です。この世にあきらめて良いものなど、なにもないのです。

ただし、私欲ではいけない。どこまでもみんなのために。より多くの人のために。それを古い言葉では「公(おほやけ)」と言いました。

この記事の著者・小名木善行さんのメルマガ

習近平は大喜び。新体制の中国を独ショルツ首相がいち早く訪問したワケ

5年に一度の中国共産党の党大会を終え、新体制となった習近平政権は外交を活発化。なかでもドイツのショルツ首相の訪中は、G7の首脳でコロナ禍以降初となり、習主席を喜ばせたようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、著者で多くの中国関連書籍を執筆している拓殖大学教授の富坂さんが、ショルツ首相の訪中の背景を解説。長引く米中対立でアメリカの目が光り、連立政権内にも異論がありながらも、自国の利益を確保するために訪中を敢行したショルツ首相の姿勢は、うまくいけば日本にも大いに参考になるはずと伝えています。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

新指導部の下で活発化した外交 習近平がショルツ首相を歓迎した理由

5年に一度の中国政治の一大イベント、中国共産党第20回全国代表大会(以下、20大もしくは党大会)が閉幕し、新たな最高指導部メンバーのお披露目も済んだ。

七皇がそろって延安を訪れるあたり、さすがに習近平らしいスタートと言いたいところだが、残念ながら巷の人気はいま一つのようだ。ネットでは早速「習近平」の新たな隠語が出回って話題になっている。

中国語で「空格」──。正確な翻訳は難しいが、とりあえず「スペース」と訳しておく。これは習近平国家主席を指して使われ始めた隠語だ。この言葉が使われた理由はいろいろあるようだが、最も分かりやすいのが書き込みをしてもすぐに消されてしまうことを揶揄した「空白」だ。

さて、隠語を使ってまで発信される不満とはいったい何だろうか。それは日本が期待する「独裁」や「強権」などへの反発ではない。ひたすら景気の冷え込みだ。そして直近のターゲットは、明けない「動的ゼロコロナ」だ。

中国の感染症対策については「動的ゼロコロナ」が一択であると、このメルマガでも説明してきた。だから変えようはないのだが、いずれ大きな対策が打ち出されるはずだ。

よってこの話題は後回しにして、今号では外交をめぐる大きな動きを追ってみたいと思う。20大後、すでにパキスタン、ベトナム、タンザニアの首脳が中国を訪問している。それにはそれぞれ意味があるが、ハイライトはドイツのオラフ・ショルツ首相の訪問だ。

もちろん、この訪問が中国外交にとって大きなブレークスルーになるかといえば、そんな単純な話ではない。むしろ難しい状況を生み出す要素を抱えているからこそ、焦点を当てるべき訪問なのだ。

うまくすれば日本にとっても他山の石となりえる。バランスが求められる外交だ。米中対立のなかで、どう自国の利益を確保するかは、おそらく多くの国にとって、大なり小なり直面する課題だからだ。

中国は今回、明らかにショルツ訪問に沸き立っている。それは「ショルツ首相は中国共産党第20回全国代表大会(第20回党大会)開催後に初めて訪中した欧州の首脳」と習近平国家主席が冒頭で訪問の重要性を強調したことからも分かる。何かにつけ「初めて」にこだわる中国らしい表現だが、オーストラリアのABCテレビも、「新型コロナウイルス感染症が広がってから、G7の国のなかで初めて中国を訪れるトップ」と紹介した。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

中国発の激安ファストファッション「SHEIN」が本国で事業展開しない理由

ユニクロやZARAなど、ファストファッションの人気はいまだ衰える様子がありません。しかし、この業界においても大きな問題が立ちはだかっています。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、それを解決したという中国発の激安ファストファッションを紹介。日本にとっては脅威になりかねませんが、このシステムが今後のファストファッションの定番になっていくかもしれないようです。

問屋なし、店舗なしの激安ファッション。中国発『SHEIN』の世界戦略

Tシャツ500~2,000円、パンツ1,000~3,000円、セーター1,500~4,000円、ジャケット1,500~6,000円、ブーツ2,000~7,000円、サンダル1,500~4,000円、ショルダーバッグ500~2,000円、財布200~1,500円。2,000円以上購入すれば、送料無料。

ユニクロやジーユーではなく、中国のネット通販「SHEIN(シーイン)」の激安ファストファッションです。驚きの安さで人気が出て、現在220の国と地域に、1億2,000万人のユーザーがいます。

興味深いのは、本国中国では事業を展開せず、欧米や東南アジアを中心に販売していること。

なぜ、巨大な市場規模である中国で販売していないのでしょうか。

これは推測ですが、質の悪い中国製品の中に紛れ込んでは、その差異を主張することは難しく、ブランド力を高めることができないからではないでしょうか。

また、中国人は富裕層が増えたため、海外のブランドものに目がいって、国産の安いものは売れないと判断したのかもしれません。

世界的な不況を考えると、収入の減っている欧米や東南アジアの人にアピールする方が得策です。

この会社は、広東省にある繊維街の中の工場と契約し、商品を作ってもらっています。

市場の流れでもある多品種少量生産を実現するために、商品ごとに発注する工場を分けてもいます。トラブル時のリスク回避ともなるためです。

各工場で作られた商品は、同じく広東省にある巨大物流センターに集められ、一括管理しています。ここから世界各国に配送しているのです。

各国の配送センターを作るのではなく、生産地から直接、お客さまに届けています。つまり、「D2C」。Direct to Consumerと言われる売り方をしているのです。

なので、もちろん「問屋」もなく、「店舗」もありません。中間流通業者を通さず、製造から販売までを中国国内で一貫して行うことで、人件費や固定費を大幅カットしています。その結果が、“激安”に繋がっているのです。

中国から発送するため、日本に届くには5~10日ほど掛かりますが、価格を考えれば、文句を言う人はいないでしょう。1日2日で届けてもらう必然性もありません。

食い違う韓国と北朝鮮の言い分。本当にミサイルは発射されたのか?

北朝鮮と韓国の南北関係は「最大の危機」と言って良いほどに悪化しています。ここにきて北朝鮮がとった作戦は「嘘による撹乱」とのことですが、それは具体的にどのようなものなのでしょうか? 韓国在住歴30年を超える日本人著者が発行するメルマガ『 キムチパワー 』で、その内容について詳しく解説しています。  

北の陽動作戦か

北朝鮮は11月7日、「今月2日に蔚山沖の公海に2発の巡航ミサイルを発射した」と主張した。当時、北朝鮮軍の東海(日本海)NLL以南弾道ミサイル挑発に対抗して、韓国空軍が空対地ミサイル3発をNLL以北に発射すると、北朝鮮が再び東海沖に巡航ミサイルを発射したということだ。

これに対して合同参謀本部は「北朝鮮の主張は事実と異なる」とした。北朝鮮の主張のように韓国の防空網は破られていないということ。北朝鮮が主張する巡航ミサイルが韓米の探知資産(探知戦力)にかかった形跡はないという意味だ。

北朝鮮総参謀部はこの日、労働新聞で「敵(韓国軍)が空対地ミサイルでわれわれ北朝鮮側の公海上に対応射撃するという暴挙をした」とし「咸鏡北道から590.5キロの射程距離で南朝鮮蔚山市前の80キロ付近の公海に2発の巡航ミサイルで報復打撃をした」と主張した。それと共に蔚山と日本の間の公海に印をつけた座標を公開し、落弾地点だと説明した。当時、韓国軍は北朝鮮の巡航ミサイル発射事実を公開しなかったが、北朝鮮の主張が事実なら、韓国防空網に大きな穴が開いたという意味になる。

一方、合同参謀本部は同日、「韓米監視偵察資産の探知および分析結果によると、北朝鮮の主張は事実と異なる」とし、「今月2日、蔚山沖に落弾した北朝鮮巡航ミサイルはない」と明らかにした。

軍関係者は「今月2日に北朝鮮が4回にわたって弾道ミサイルを発射し、100発余りの砲撃など各種挑発をしたことは確認された」とし「巡航ミサイルは発射自体が探知されなかった」と述べた。しかし、軍の一部では「巡航ミサイルは低高度飛行が可能でレーダーを避けやすいだけに、韓国軍が北朝鮮巡航ミサイルを逃した可能性もある」という話が出ている。巡航ミサイルはドローンのように操縦が可能な場合もあるため、東海(日本海)上を遠回りして韓国側の公海に落ちた可能性もあるという推定も提起された。

もはや限界超えか。ウクライナ難民急増に悲鳴上がるドイツの惨状

EUのリーダーとして、そして人道国家としてウクライナからの難民を積極的に受け入れてきたドイツ。しかしもはやそれも限界に達しつつあるようです。そんなドイツ国内の変化を伝えてくださるのは、作家で現地在住の川口マーン惠美さん。川口さんは今回、ウクライナ難民を巡りキャパシティ・財政ともにパンク状態となっている自治体の惨状と、国民の中に起こりつつある「分断の空気」を紹介しています。

プロフィール:川口 マーン 惠美
作家。日本大学芸術学部音楽学科卒業。ドイツのシュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。ドイツ在住。1990年、『フセイン独裁下のイラクで暮らして』(草思社)を上梓、その鋭い批判精神が高く評価される。ベストセラーになった『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』、『住んでみたヨーロッパ9勝1敗で日本の勝ち』(ともに講談社+α新書)をはじめ主な著書に『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)、『復興の日本人論』(グッドブックス)、『そして、ドイツは理想を見失った』(角川新書)、『メルケル 仮面の裏側』(PHP新書)など著書多数。新著に『無邪気な日本人よ、白昼夢から目覚めよ』 (ワック)がある。

ウ国からの難民「急増」に悲鳴。自治体のタガが外れかけたドイツの惨状

10月25日、EU国の代表、および多くの大企業や投資家がベルリンに集い、ウクライナのため復興援助会議が開催された。音頭を取ったのが、EUの欧州委員会とドイツ政府。ショルツ独首相いわく、これは現在の「マーシャルプラン」。マーシャルプランとは、1947年、第二次世界大戦で疲弊した西ヨーロッパを共産主義から守るため、米国が行ったヨーロッパ経済復興援助計画である。

もちろん今回は米国ではなく、EUが中心となってウクライナの復興を助けるわけで、早い話、そのためのお金を皆で集めましょうということだ。欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長(ドイツ人)は、「すべてのユーロ、すべてのドル、すべてのポンド、すべての円を投資して!」と演壇からアピール。ウクライナのこれまでの損害は、IMFの試算では3,500億ユーロ、ウクライナの試算では7,500億ユーロとされているから、お金はいくらあっても足りない。そして、その匂いに惹きつけられて、早くも多くの投資家や企業がベルリンに集まっている。

ただ、現実として、ウクライナは今、ロシアからの激しい攻撃に晒されており、ドイツでも、ウクライナへもっと殺傷能力の大きい武器を供与することが検討されている最中だ。だから、「なぜ、もう復興?」というのが、国民の素直な疑問。これはおそらくEUとドイツの方針が、ウクライナを徹底抗戦ではなく、停戦に誘導するよう舵を切り換えた証拠ではないか。ショルツ氏は、「ウクライナの復興はヨーロッパ人の背負う世代を超えた課題だ」と言っている。

ドイツが停戦を望む理由はいくつもあるが、中でも一番危急なのがウクライナからの避難民の急増。ウクライナ人は元々ビザなしでEUに入って3ヶ月間滞在できたので、2月のロシアの侵攻以来、何の障害もなくどんどん入ってくる。EU各国は避難してきたウクライナ人を積極的に庇護しているが、ドイツも例外ではなく、ウクライナ人にはこれまでのように3ヶ月ではなく、無条件に1年の滞在許可を認めている。しかも、ウクライナ語を公営放送のニュースの字幕に加えるなど(字幕言語は選択できる)、かなりのサービスだ。

“トランプ隠し”で大成功。米国「中間選挙」で共和党がとった巧妙な戦術

いよいよ投開票を迎えたアメリカ中間選挙。各種メディアは事前予想として共和党の優勢を伝えていましたが、何がバイデン政権にとって「逆風」となったのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では著者で米国在住作家の冷泉彰彦さんが、共和党が無党派層に支持を浸透させた5つの理由を指摘し、それぞれについて詳細に解決。さらに民主・共和両党の次期大統領候補決定を巡る今後の動きを予測・考察しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2022年11月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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“トランプ隠し”が奏功、中間選挙の直前情勢は共和党有利

今回の中間選挙ですが、まず、夏までに行われていた共和党の予備選では、トランプ前大統領が推薦する候補が圧倒的な強さを見せていました。つまり、共和党の現職である議員や知事、あるいは穏健派の候補に対して、トランプ派の候補がどんどん統一候補の地位を奪っていったのです。一部の統計では、予備選におけるトランプ推薦候補の勝率は、166勝10敗で勝率は94%という数字もあるぐらいです。

この時期には、トランプ派の主張は極端すぎる、例えば「2020年の大統領選でのバイデン勝利はウソだ」などという主張は、無党派中間層には敬遠されるに違いない、そうした分析がされることが多かったわけです。事実、共和党本部はこうした予備選の推移に頭を抱える局面もあったし、例えば、「トランプ派の候補は、個々の候補者の質が悪く、本選では競り負ける」という見方もありました。

これは2022年7月頃の見方で、その後、予備選が確定して本選に進む中では、下院は共和党が僅差で優勢、上院は民主党が多数を死守というような流れになっていました。9月から10月にかけて、ガソリン価格がやや沈静化するとか、度重なる連銀の利上げにも耐えて、株価の暴落は起きなかったなど、社会的には落ち着いた感じが出ていたのも事実です。

何よりも、コロナ禍の沈静化というのは大きかったように思われます。アメリカでは、既にオミクロン拡大後期からは、なし崩し的にマスクをはじめとする感染対策は、全米で「終了」となっており、ほぼ100%あらゆる市民生活が「ノーマル」に戻っています。これも、ある程度は社会の平静に寄与しており、与党民主党の党勢も落ち着いたかに見えました。

ところが、10月中旬以降、徐々にその雰囲気が変わって来ています。共和党が優勢となり、特に中間の無党派層に支持を浸透させています。理由としては5つほど指摘ができると思います。

1)何と言ってもインフレです。10月下旬からは、改めてガソリン価格が高騰に転じていることもあり、益々もって苦痛の感覚が強まっています。食料品も相変わらず高く、卵は鳥インフル騒動以来ずっと1ダース4ドル(600円)の水準が続いています。また、飲料、小麦粉、砂糖など「値段は張らないが重い」食料品は、軒並み倍になっています。

一方で、都市部の家賃相場はどんどん上がっており、契約更新時に「25%アップを提示された」などという話が当たり前になっていますし、勿論、そんな条件は呑めないので、大都市から人口が流出しているという傾向もあります。そうした場合には、やはり当事者たちは世相への嫌悪、そして現職大統領への悪印象を増幅させる事となっています。

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中国軍機の領空侵犯は既に“攻撃”。台湾有事は国防部長の発言で近づいた

もはや習近平国家主席が隠すことすらなくなった、台湾統一のための軍事力行使の可能性。勃発してしまえば日本も間違いなく甚大な被害を受ける軍事衝突は、避けることはできないのでしょうか。そんな台湾有事について、問題は「起きるか否か」ではなく「いつ起きるか」とするのは、外務省や国連機関とも繋がりを持ち、国際政治を熟知するアッズーリ氏。アッズーリ氏は今回、相次いでいる中台双方の過激な言動の危険性を指摘するとともに、台湾有事への「長いカウントダウン」は既に始まっているとの見解を記しています。

台湾有事「起きるか、起きないか」は愚問。一番の問題は「いつ起きるか」だ

台湾の邱国正国防部長は10月5日、台湾が領空と主張している空域を中国軍機が侵犯した場合、それを最初の攻撃とみなして反撃する立場を示した。台湾はこれまで中国による第一攻撃をミサイルなどによる攻撃と定義し、それがないうちは台湾側からの攻撃は控える立場だったが、5日の邱国正国防部長の答弁はより踏み込んだ台湾側の意思となった。台湾国防部(国防省)は4日にも、今後中国が中国軍機による中台中間線越えや台湾離島へのドローン飛来、台湾を包囲するような軍事演習など、これまで以上に強硬な軍事的威嚇を今後常態化させてくると懸念を表明した。

最近の中台関係は明らかに以前より緊張の度合いが増している。そのトリガーになったのが8月のペロシ米下院議長の台湾訪問だ。中国は欧米各国の政治指導部関係者が訪台するごとに何かしらの牽制球を投げてきたが、ペロシ米下院議長の訪問を巡っても再三にわたって忠告してきた。中国外務省は、「訪問が実現すれば強い対抗措置を取る」と警告し、習近平国家主席も7月下旬にバイデン大統領と電話会談した際、「火遊びをすれば必ず火傷する」と釘を刺していた。だが、必要以上に緊張を高めたくないバイデン政権の本音とは裏腹に、ペロシ米下院議長は台湾を訪問し、「世界は今民主主義と専制主義の競争となっているが、台湾の民主主義を守るためのアメリカの決意は揺らぐことはない」と台湾と連携を強化する意志を示した。

しかし、これが却って中国に2つのプレゼントを提供することになってしまった。1つは、米国のナンバー3ともいわれるペロシ米下院議長と協力を確認した台湾に対する“懲罰的措置”で、もう1つがそれを“常態化させる口実”である。ペロシ訪問を待っていたかのように、中国軍は台湾を四方八方囲むような軍事演習を行って台湾を威嚇するだけでなく、中国軍機による中台中間線超え、そして台湾離島へのドローンの飛来が激増するなど、中国はペロシ訪問をきっかにこれまでにない軍事的威嚇を取るようになっている。これはペロシ訪問を許した台湾への懲罰的措置の一環である。

だが、中国にとってそれは単に懲罰的措置に終わらない。中国側の狙いは、今回のペロシ訪問を懲罰的措置だけでなく、それを利用して同威嚇を常態化させることにある。冒頭の台湾国防部の発言の背景にもそれがあろう。台湾を四方八方囲むような軍事演習、中国軍機による中台中間線超えや台湾離島へのドローンの飛来の激増など、中国はそういった行動をルーティーン化し、今後ペロシ訪問の際に生じたレベルの緊張でなくても、同様の行動を取ってくることだろう。

滝沢秀明へのネガキャン開始、黒幕はジュリー社長か?平野紫耀らタッキー帝国に合流濃厚、滝沢Boss大革命にジャニーズ事務所焦り

事務所をやめたタレントに対して、マスコミを使って散々叩いてイメージダウンを図り、独立後に仕事を干させる……。そんなネガティブキャンペーンをおこなうのが、ひところの芸能事務所の常套手段だった。ジャニーズ退所後の滝沢秀明(40)についても、以前ほどあからさまではないが、ネガキャンらしき報道が出始めている。しかし、そんな報道など滝沢本人はどこ吹く風。すでにSNSを開設するなど、早くも新たに始動する動きが出ているようだ。

「スパルタ」「タキニ」「激変」タイトルで匂わし滝沢バッシング?

一番ひどいネガキャン報道は女性自身の「滝沢秀明 電撃退社の陰にスパルタ指導の闇…演出舞台で後輩が疲労骨折、スタッフも白髪だらけに」という記事だ。

タレント時代からセリフは全て入っており、睡眠時間3時間という完璧主義者だったが、裏方に回ってもその生活を貫き、周囲にもそれを強要していたとしている。

記事によると、滝沢の細かい指示に従ったがためにスタッフの一人はすっかり白髪になり、「滝沢歌舞伎」の名物である「腹筋太鼓」を受け継いだSnow Manの宮舘涼太などは厳しい稽古で体重が7キロも落ちたという。

滝沢がプロデュースしたTravis Japan主演の「虎者」では、5.5mの高さから背面でトランポリンに降りる危険な演技を強要し、メンバーの吉澤閑也が疲労骨折するなど、怪我人が続出。メンバーの体を心配したファンの多くは、トランポリン演技と滝沢演出を外してほしいと願ったという。

また滝沢がアメリカのミネラルウォーターを輸入する会社の取締役となり、その水をジャニーズショップの自動販売機で売ろうとしたのではないか?という“匂わせ”のような記述もあった。

疑惑をほのめかしているに過ぎない内容だが、滝沢を貶めるには充分だろう。

また日刊ゲンダイDIGITALでは、滝沢が自分の気に入ったグループやメンバー、いわゆる「タキニ」ばかりをひいきし、その他の後輩を冷遇することを一部のファンが嫌っていたと報じている。この記事では、「タキニ」のおかげで現在「Silent」(フジテレビ)での演技が注目されるSnow Manの目黒蓮などを発掘したなどの功績も伝えている。世間一般的には、滝沢に同情や心配する声が多く、読者からの反発を避けるためにバランスをとっているのかもしれない。

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ネガキャンはジュリー社長の差し金か?

FRIDAY DIGITALも他メディアと同様、遠回しに滝沢をディスっている感じだ。インタビューを担当した記者によると、滝沢は記者泣かせで、心ここにあらずのおざなりな返答しかせず、「話題が広がらず、面白い記事が書けない」のに困惑したという。

このようなネガティブ報道がいくつも出回るのは、元いたジャニーズ事務所や藤島ジュリー景子社長による「差し金」ではないかと勘ぐられてしまうのも無理はないだろう。今回の退所について、ジュリー社長との確執の可能性も一部メディアが報じているが真相は不明だ。

(※編註:「ジュリー喜多川」は「藤島ジュリー景子」の誤記)

現在、滝沢から退所に関するコメントは一切出ていないし、退所後の手続きも弁護士を通して話し合いが進んでいるとのことで、けして円満退社ではなかったことだけは間違いないようである。

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