やっぱり8時間は必要。睡眠時間が短いと身体に起こる嫌なコト

睡眠に関して、6時間睡眠法や4.5時間睡眠法が流行った時期がありました。睡眠サイクル1.5時間の倍数を基準にした短眠法ですが、今ではすっかり下火になっているようです。 今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では著者で現役弁護士の谷原さんが、心や体の健康に対する睡眠の効用を紹介しています。

やはり睡眠は大事

月刊誌の「MUSCLE&FITNESS」という雑誌があります。日本語にすると、「マッスル・アンド・フィットネス」。すごい名前です。

この雑誌の2018年8月号に、睡眠に関する記事がありましたので、ご紹介します。

1.睡眠に関しては、様々な研究がありますが、一晩の睡眠時間が8時間未満特に6時間未満の場合身体が疲労して消耗した状態にいたるまでの時間が最大30%短縮するそうです。

つまり、最大限のハードな運動がしにくくなる、ということですね。身体のパフォーマンスを最大にしたければ、十分な睡眠が必要、ということです。

2.睡眠時間が2時間減少すると運動時のケガの発生率が2倍になることを示した研究例もあるそうです。これは、睡眠不足により、集中力や注意力が低下することも関係がありそうですね。

美を求める男性女性にも気になる情報があります。

3.男性、女性の同じ人物について、一晩の睡眠時間が5時間の場合と8時間の場合の写真を見比べ評価してもらったところ、同じ顔でも8時間睡眠をとったときのほう明らかにより健康的で魅力的に見えた、という結果が得られたそうです。

ということは、いつも健康的で魅力的な顔を保つためにはぐっすりと眠ることが役に立つ、ということですね。

とても簡単で効果的な方法なので、試してみる価値はあるでしょう。

昔は、睡眠時間を削って勉強したり、仕事をしたり、という方が偉いような風潮があったように思います。しかし、結局は、睡眠を削ることは逆効果になることが多い、ということだと思います。

しっかり眠って、頭も身体も回復させ、充実した毎日を送りましょう。

今日は、ここまでです。

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古都に咲く極楽浄土の蓮の花。酷暑すら忘れる京都「法金剛院」へ

酷暑の続く日本列島、京都もその例に漏れませんが、やはりそこは古都、暑さを忘れさせてくれるような光景が広がるスポットがありました。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では著者で京都通の英学(はなぶさ がく)さんが、まさに夏にしか見られない「極楽浄土」を紹介しています。

花の寺・法金剛院

京都の夏は盆地特有の酷暑に見舞われます。連日暑さが続く京都に夏ならではの楽しみもあります。その一つ法金剛院の蓮をご紹介します。

京都の夏に是非訪れたいのが蓮の名所で有名な法金剛院です。約90種類もの蓮が7月から8月にかけて境内に咲き誇ります。まさに極楽浄土のような光景が広がります。蓮の花は特に早朝に美しく咲くといわれています。まだあまり日の高くない早朝に行くことをオススメします。

蓮の花の命は4日しかありません。1日目はつぼみが少し開く程度に控えめに咲きます。2日目は満開となり一番美しく咲きます。3日目も美しく咲きますが、花の色は鮮やかさを失っていきます。4日目も早朝は美しく咲くものの、昼ごろに全ての花びらが散ってしまいます。

蓮の花を美しい状態で見ることは簡単ではありません。蓮の花の命のはかなさと、泥水の中から美しく大輪の花を咲かせる様は仏教の教えに通じるのでしょう。

法金剛院は関西花の寺二十五ヶ所の十三番霊場でとても由緒あるお寺です。法金剛院は別名「蓮の寺」と呼ばれていて、地元の方に親しまれています。

法金剛院は平安時代の右大臣清原夏野が山荘を寺に改めたのが始まりです。その後、鳥羽天皇の中宮待賢門院が極楽浄土を求めて堂宇を整備し法金剛院と名付けられました。法金剛院の蓮が咲き乱れる様子はまさに極楽浄土の様子をこの世に現したものだったわけです。

今年も夏のごほうび。東の空に輝くペルセウス座流星群を見よう

もはや夏の風物詩となった観のある「ペルセウス座流星群」。今年の極大は8月13日ですが、12日の夜更けからたくさんの流星を見ることができるようです。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、ペルセウス座流星群の特徴と観測の際のポイントを紹介しています。

流れ星をみよう

毎年書いていますが、やはりこの話題は外せませんね。

ペルセウス座流星群の話です。

今年の「極大」の予報は8月13日午前10時頃ということで、残念ながら日本では日の出後ということになってしまいますが、それでも12日の夜中から観測していたら、明け方にかけて流星がたくさん見えることでしょう。

そもそも「極大」というのは「このあたりがピークになるだろう」ということであって、流星自体はこの前後数日でかなり増えるものです。流星群の活動自体は、7月中旬ぐらいから確認されるほどです。

今年は新月時期と重なるので、月明かりに邪魔されず観測できます。ちょうどお盆休み時期ということもありますので、もし可能なら空の暗い、街の灯りに邪魔されないところで見てみたいものですね。

肉眼で十分に天の川が見えるほどに星がたくさん見えるところなら、それだけ暗い流星も見えるわけですし、流れ星を捉えるチャンスも増えるということです。

「そんなところにいくことはできないんだけど」という方もがっかりなさらないでください。ペルセウス座流星群で見られる流星は時に、「こん)」をともなった明るい流星が多く、また時には非常に明るく「火球」と呼ばれるものまで見られますので、空が暗くなくても、小一時間見ているだけでもたくさんの流星が見られるのではないかと期待できます。

「痕(こん)」というのは、流星の流れた後に、煙のようなものがほわんと漂う形で見られるものです。流星は、地球の大気中で地球に引力に捕まった石や氷の粒などが燃えて見える現象ですから、その「燃えカスが見えている感じで思ってください。これはこれで見えると「うわー」と思うかと思います。

ペルセウス座流星群は、やや夜が更けてから見えるので、小さな子供たちにはちょっと厳しいかもしれません。私が見たのは多分中学生になってからだと思います。夜中にごそごそと(でも静かに)起きて布団から抜け出し、ベランダから、周りの家の隙間から狭い夜空を眺めて流れ星を待ったものでした。

この時、非常に明るく青白い流星が流れたのは今も記憶に鮮明に残っています。みなさんにも、思い出になる流星が見えますように。

1分もかからない返信を後回しにするビジネスマンは信頼を失う

ビジネスでの人間関係には信頼や信用が第一です。それをわかっていながら、なぜか返事や対応を後回しにしてしまう人がいますが…、無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんは、そんな人は自から進んで信頼を失っていると批判、たとえどんない忙しくても迅速に対応するのが基本だと記しています。

返事や対応の遅い人は…

仕事をしているとこんな場面、ありませんか?

A 「こないだ打ち合わせした件、どうなった?」
B 「あっ、すっかり連絡するのを忘れてました(汗)」

とか、

A 「先日、お願いしておいた件ですが、いかがでしょう??」
B 「あっ、すいません。バタバタしてましてまだ検討できていません(汗)」

とか、

A 「先日ご依頼頂きました件についてのお見積もりを出してから2週間経ちますが、いかがでした?」
B 「あっ、あれね。まだちゃんと見てないや」

など。このように頼んだことや伝えたことに対してBのようなタイプの人が時々います。そして、言い訳に挙がってくるのが、

「バタバタしてまして…」
「うっかりしてました。」
「出張が続きまして…」

など、自己都合によるものが大半。仕事を依頼したり、企画を提案したり、問い合わせをしたりあるいは、依頼を受けてそれに応える側にとっては、たまったもんじゃありません。イライラして余計なストレスを抱えるだけならまだしも、ある意味、その相手に裏切られたって感じてしまうこともあるでしょう。

相手のことを信用して、仕事を依頼をしている。相手の力量を見込んで、提案をする(あるいは依頼を受けて提案や見積もりをする)。相手のことを信頼して、問い合わせをする。

完全に抜けていたり、反応が遅れる、遅いということは、こうした信用や信頼を台無しにしてしまうのです。たとえどんな些細なことでも、迅速に対応し、返事をするのがマナーです。忙しければ忙しいということを相手に伝え、返事がその分遅れる、とか、いついつまでに返事します、ということくらいはできるのです。それすらやらないというのは、自ら信用を失っていっているのと同じです。

医師の65%が東京医科大学の女子一律減点を「理解できる」と回答

東京医科大学が受験した女子の点数を一律減点していたことが明るみに出て大きな反響が起きています。そこで
女性医師のワークライフを応援するWEBマガジン「joy.net」を運営する株式会社エムステージが、医師に対して東京医科大学の女子一律減点に関して、当事者である医師からの声を緊急調査しました。

東京医科大学の女子一律減点に「理解できる」とした医師は65.0%。

Q. 東京医大の入試において、女子を一律減点していることについてご意見をお聞かせください。

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医師からの「諦めの声」多数、「詐欺だ」、落とされた受験生への同情も

「理解できる」のは、女性医師の妊娠・出産・育児による職務への影響が、男性医師や未婚女性医師へ負担を与えているという不公平感から。周りに負担をかけているため仕方ないという諦めの声が多く聞かれました。点数操作はあるものだと思っていたという医師も一定数見受けられます。一方、「理解できない」医師からは、妊娠・出産・育児で辞めざるを得ない女性医師がいるという根本的な問題を解決すべきとの意見が多数。公表していない点数操作は詐欺と怒りの回答や、不正に落とされた受験生を慮る声もありました。

Q. 上記のようにお答えになった理由について、お聞かせください。

「理解できる」「ある程度は理解できる」の回答者

“許容はできないが、やっぱりこういうこともあるのかという気持ち。実際自分も、家事育児をするために仕事を調整して、できないことも多いので、働ける男性を優先されることについて、大きなことを言えない。誰もが勉強できる、研修できる、仕事できる風潮に少しずつ変わってほしい。”(小児科)

“医療システムの問題として、激務は事実です。また、妊娠出産での欠員を埋めるようなバックアップシステムが不十分であることも事実です。不合格となられた女子学生の皆様は悔しい思いをされていると思いますし、できれば見えないところでの一律減点などはしてほしくありませんが。”(小児科)

“女性の権利としては認めるし、悪いのは彼女たちではなくてシステムなのもわかる。男性医師が家庭のことをやれ、というのもごもっとも。だが、我々男性医師が深夜12時過ぎまで働いたり、当直の肩代わりなど、現実の負担増を考えると東京医大がやったことも必要悪として気持ちはわかる。“(放射線治療)

“現状で、女子の離職率や勤務制限があるのは事実であり、男性や未婚女性への負担が大きくなっているから。”(放射線科)

“そういうものだと、予備校時代から言われていた。だから女子学生は何倍も努力して、成績もトップ層にならなければ受からないと言われていた。だからそのつもりで勉強していた。”(呼吸器外科)

「理解できない」「あまり理解できない」の回答者

“出産や結婚で復帰できない状況がおかしい。女医の割合が増えてきてそのような理由で医局を離れる状況を問題視するのであれば、どうしたら復帰できるか、医局を離れないようになるかを変えるべきです。”(産婦人科)

“女性だから離職を前提にすることがそもそも間違いで、時代に逆行している。男性医師は子供が産まれても妻に家事育児の一切を丸投げしていることが多いし、女性医師が産休育休後に復帰しやすい職場環境を整えないと医師不足は進むばかり。”(精神科)

“東京医大だけの問題ではなく、そもそも女性医師が働きやすい現場でないのが問題。患者の意識も医療現場もそういう社会背景が、試験での選別で明らかになっただけ。”(心臓血管外科)

“同じ受験料を取り、合格の傾斜配点を先に示しているのならばありだが、そうでないなら詐欺だと思う。”(産婦人科)

“医師を志す受験生の心を折るようなひどい扱いだと思います。この不合格のせいで、医師になることを諦めた女子受験生がいたとすると本当に許せない。”(外科)

“目先のことだけ考えて根本的な解決は考えておらず、人の努力も踏みにじるもので、怒りがわきました。優秀でも女というだけで落ちる、って凄まじいことだと思います。”(総合診療科)

妊娠・出産・育児を経る医師が働き続けることのできない医療現場に課題がある

入試だけでなく、医師になってからも妊娠・出産に際して不当な差別・扱いを受けた経験談が多数。価値を否定されるあまり、自分自身でチャンスを諦めてしまったという医師からも意見をいただきました。
一方、残された男性医師や未婚女性医師だけでフォローしなければいけない体制への不満もあり、妊娠・出産・育児を行う女性医師が差別の対象となってしまう医療現場自体に課題があると考えられます。

Q. ご自身や周りの方が医学部入試や学生時代、医師になってから受けた不当な差別・扱いがありましたら教えてください。

“医学部入試対策で、高校では公然と「女性は男性より点数を高く取らないと合格しない可能性が高いと言われていた。”(産業保健)

“医学部を目指していたころから、私大の縁故入学や女性不利なのはじゅうぶん感じていました。それでも入れる実力があればいいだけだと割り切っていました。学生時代も、特に外科系の医局は女子というだけであまり熱心に勧誘されることがなく、悔しい思いをしました。外科系の医局説明会に行って、入局に関する大事な話をする前に女性だけ先に帰らされたこともありました。”(外科)

“卒業式などで、「女性は結婚や出産ですぐやめる。これまでにどれだけのお金をかけて税金で育ててもらったと思っているんだ。絶対にやめることのないように。」と言われた。ひとくくりに考えられていることに腹が立った。”(非開示)

“研修医の時に妊娠しました。産休ギリギリまで当直もやり、みんなと同じように勤務したのに、事あるごとに「研修医なのに妊娠するなんて」「だらしない」などと言われました。初期に切迫流産で数日休んだ時には「流れてしまえばいい」とまで言われ、どうしてここまで言われなければいけないのかと悲しかったです。”(内科)

“職場と相談し計画出産したが、産休の代替があるはずがなくなり、産休後の仕事もなくなった。”(非開示)

“うちの病院にいる間は妊娠しないでね、と言われたことがあります。”(整形外科)

“月経困難で、緊急手術に入れそうになかったとき、理解のない医師からは非難・笑いのネタとなった。「腹痛でオンコール変わってくださいなんて、俺だったら明日からクビですね笑」”(心臓血管外科)

“「どうせ教えても無駄になるんだから、女のお前には何も教えてやる気にならない」と面と向かって言われたりした。余りにも言われ続けたので、自分でも「結婚や出産で戦力外になる可能性もある」と思うと特別な経験が出来る機会を本当は挑戦したいのに辞退したりした。”(非開示)

“妊娠中の先輩女医のフォローをするのは医局全体ではなく男性若手医師、非妊娠女性若手医師。残された若手に何も説明もなく、当たり前のように当直をふやされている。妊娠したもの勝ちな雰囲気が否めない。”(頭頸部外科)

今後医療業界に必要なことは、根本的な働き方改革

今後医療業界に必要なこととしては、ワークシェアや男性の育児休暇取得、主治医制撤廃など、働き方の改革への意見が多く挙げられました。そのためには患者の意識改革も必要になります。

Q. 今回のような不当な性差別等が起こらないために、医療業界にどのようなことが必要だと思われますか。ご意見をお聞かせください。

働き方改革というか、医者でなくてもできる診断書などの書類仕事やデータまとめなどの仕事を、医療事務などコメディカルにさせて、日常診療に集中させる。病院はコメディカルが少なすぎる。“(放射線治療)

“価値観の変換。全て医師が抱え込む権力一極集中を辞めて、ナースプラクティショナーなどへの権利依託。また、作業効率を重視した仕事内容。当直明けの強制帰宅。長く働く=良い医師ではないことを徹底。”(内科)

“男性医師も休める体制にして、男性医師も育休を取るべき。男女に対してフレキシブルな働き方を認める必要があると思う。”(産婦人科)

“結婚、出産だけでなく、介護や自分自身の健康問題等で働き方のペースをいったん落としたり、休む期間が発生することは誰にでもありうることです。男女関係なく、はたらき方の選択肢を増やすことが、不当な差別を減らすことにつながるように思います。もちろん、前提として、権利だけを主張せず自分のできる範囲でベストを尽くすというのは大切だと思いますし、自分も心がけています。”(内科)

“保育園やシッターサービスの拡充(医療業界に限った話ではないが)。主治医制の撤廃(医者は24時間365日患者ファーストであるべき、という国民の意識から変えなければならない)。“(外科)

【 エムステージ 「joy.net 」調べ】

情報:PR Times

【訃報】俳優・津川雅彦さん死去、78歳。妻の後を追うように

 俳優の津川雅彦(本名加藤雅彦)さんが4日、亡くなっていたことが7日夜に分かったと、スポニチなど複数のメディアが報じた。78歳だった。

津川さんは、祖父が映画監督の牧野省三、父は沢村国太郎、兄は長門裕之という芸能一家に生まれ、子役で数本に出演後、石原裕次郎の弟役で出演した『狂った果実』(1956)で一躍人気スターとなった。「タンポポ」や「マルサの女」など、伊丹十三監督作品の常連として活躍。

俳優として数多くの映画やドラマなどに出演したほか、2006年には祖父の姓を冠した「マキノ雅彦」名義で「寝ずの番」を初監督している。

今年4月27日、妻の朝丘雪路さん(享年82)が亡くなり、5月20日におこなった会見が、公の場に出た最後の姿となった。

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組織が腐ってる。日本スポーツ組織の頂点に居座る、強権的な上層部

連日メディアを騒がせている、日本ボクシング連盟の内紛劇。やはり過日大きく報じられた日本レスリング協会のパワハラ騒動等、なぜこのような国内スポーツ運営団体を巡る問題が頻発するのでしょうか。「大事なのは、それぞれのスポーツ組織が現場・現役を中心に据えるという原点に還ること」とするのは、アメリカ在住の作家でスポーツ全般に造詣の深い冷泉彰彦さん。冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、その原点を忘れたとしか思えない各スポーツ団体の「愚行」を挙げつつ、「運営団体・スタッフは黒子に徹するべき」と提言しています。

スポーツ組織の改革は、現場へのリスペクトから

日本大学アメフト部における「違法タックル強要」などの問題に続いて、今度はアマチュアボクシングにおける連盟ぐるみの疑惑が問題になっています。また、その前には、女子レスリングにおけるパワハラの問題もあり、多くのスポーツ組織で運営スタッフのあり方が問われる事態になっています。

その多くの場合は、典型的なパワハラ体質のストーリーばかりで、イヤな気持ちになるわけです。つまりリーダーにふさわしい人物ではなく、リーダーになって権力を行使したがる人物、もっと言えば「他人に奉仕する強さ」ではなく、「他人に奉仕して欲しい弱さを抱えた人物が上に行ってしまう」仕組みに問題があるわけです。

ただ、そういう言い方をしてしまうと、あくまでリーダーの選考をどうするとか、あるいは組織の監視がどうといった話に流れてしまい、下手をすると対策が組織の肥大化になってしまう危険を感じます。

それよりも大事なのは、それぞれのスポーツ組織が「現場・現役を中心に据えるといういわば原点に還ることです。この点で考えると、現在のそれぞれのスポーツ組織には不自然なことが多いように思います。

ちょうど甲子園では高校野球が行われていますが、今回は100回の記念大会ということで、松井秀喜氏の登場があったりしたようですが、その他にも高野連であるとか、政府関係者、新聞社代表などがスピーチをしたり、その間に「水分補給の時間」を設けて炎天下で行うなど、妙なことになっています。

こうしたセレモニーは、野球とは何の関係もない形式的で形骸化した儀式であり、そこで戦前のように型にはめた「入場行進」をさせたり、とにかく主催者側が偉くて選手や現場は格下」の存在として従順に従うだけというわけです。

日本とアメリカのエンジニアで、これほど待遇が変わる要因は何か?

以前掲載の記事「日本のITはなぜ弱いのか? 日米でこんなに違うプログラマーの扱い」で、日米のプログラマーの立ち位置の違いについてある意味衝撃的な「事実」を紹介してくださった、世界的エンジニアの中島聡さん。そんな中島さんが今回は、自身のメルマガ『週刊 Life is beautiful』でシリコンバレーのエンジニアたちについて書かれた記事を引きつつ、ソフトウェア・エンジニアという職そのものについて考察。さらにGoogleやFacebookと対抗するために必要不可欠である優秀なエンジニアが日本に不足している理由についても記しています。

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2018年8月7日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール中島聡なかじまさとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

ソフトウェア・エンジニアという職

先週、渡辺千賀さんが「エンジニアという『特殊能力者』、今後どう扱うべきか?:全産業で問われる難しい問題」という記事をDIGIDAYに寄稿しました。

渡辺千賀さんとは何度かお会いしたことがありますが、シリコンバレーのエンジニアたちがどんな生活を送っているかについて、もっとも躊躇なく書ける・話せる立場にある日本人と言っても良いと思います。

多分、彼女がとても近いところで観察できる立場にいながらも、自分自身が当事者ではないので、全くの躊躇なく、こんなことが書けるのだと思います。

彼女以外にも、シリコンバレーで働く日本人はたくさんいますが、駐在として来ている人たちには必ずしも実情は見えていないし、逆に、GoogleやFacebookで高給をもらっているエンジニアたちは、自分の待遇を語っても自慢にしか聞こえないし、ネット上で正直な金額など書いたら、嫉妬の嵐で炎上することは目に見えています(私が自分自身の給料やストックオプションの話をしないのは同じ理由です)。

本文中に、

さらに電気自動車用の充電器がある社員用駐車場の一角にはテスラ(Tesla)の高級モデルが並ぶ。

 

「ここはエグゼクティブ専用ですか」と聞く、日本の方もいたが、別にそんなことはない。

 

ソフトウェアエンジニアというのは、(日本の感覚では)それほど長くない就業時間で、仕事中にぶらぶらと自転車に乗ったりして、しかも、たくさん給料をもらっている人たちなのだ。

という記述がありますが、これが米国のテック業界の現状です。

シアトルもそれは同じで、MicrosoftやAmazon の駐車場に行けば、テスラ、BMA、ベンツなどの高級車が並び、たまにフェラーリで会社に来る連中がいるぐらいです。

なぜ「バカの壁」養老孟司は今になって死を説くようになったか

ヒトなんて古くさいアナログ機械はいらない──。そう語るのはベストセラー『バカの壁』でもお馴染みの解剖学者、養老孟司氏。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』で編集長の柴田忠男さんが紹介しているのは、養老氏が綴った「ひとつの真理」についての著作です。

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半分生きて、半分死んでいる

養老孟司・著 PHP研究所

養老孟司『半分生きて、半分死んでいる』を読んだ。東京農業大学の昆虫学研究室に行ったら、学生が寄ってきて「養老さんじゃないですか、もう死んだと思ってました」と言うではないか。少し言い過ぎかと思ったらしく「もう歴史上の人物ですから」と付け加えてくれた、というが……。

学校の先生方の集まりがあって、講演を依頼された。控え室でひとり待機していたら、若い先生が来て「先生、間もなくお迎えが参ります」と言われた。間もなく80歳だから、お迎えが来るのは分かっている。その意味でのお迎えは困らないが、あなた方がお困りになるのでは? (急死したわたしの)講演時間をどう消化するのか。

そう思ったが年の功でむろんむきつけにそうは言わない。素直に謝辞を述べる。若い先生はなにも気づかない。ともあれ、この「お迎え」とはいい言葉だ。鷹揚な養老先生でも、疲れて機嫌が悪くなると文句をいいたくなる。「発展をお祈りします」って、いったい誰に祈るのか神頼みは無責任ではないか。あんたは具体的に何をしてくれるんだ。でも、このいい加減さが日本文化の良さだ。

戦前の下手なジャズ演奏ばかりを集めた「へたジャズ!」誕生秘話

2018年度の上半期、ジャズの世界に1枚のヒットアルバムが現れました。Amazon「ジャズ・フュージョン部門」の総合第1位に輝いた日もあるそのアルバムとは「へたジャズ! 昭和戦前インチキバンド 1929-1940」。昭和初期に発売された、演奏が破綻しているジャズバンドのレコードを復刻したオムニバスです。いったいなぜ稚拙な演奏のジャズがいまこれほどまでに高い支持を得たのか。そしてこの半年間に巻き起こった「賛否両論」とは。このアルバムを制作した保利透(ほり・とおる)さんにお話をうかがいました。

発売前から抗議が殺到!

「『へたジャズ!』というタイトルをつけたときから、批判される覚悟はありました。そして実際にCDが発売される前から抗議が殺到していました。タイトルが刺激的ですから、わからなくもない。ただ『制作者の民度が低い』とまで言われた日には、さすがに僕も心中穏やかではいられなかったですね」(保利透さん)

話題作にして問題作となった「へたジャズ! 昭和戦前インチキバンド 1929-1940」。このCDアルバムの制作を担ったのが戦前レコード文化研究家の保利透さん(45歳)。保利さんは、発売日からの半年間の狂騒の日々を、そうかえりみました。

2017年12月31日、大晦日に発売された「へたジャズ!」。制作したレーベルは保利さんが主宰する「ぐらもくらぶ」。「いま聴いても楽しめる昔の音楽」を旗印に、明治・大正・昭和30年までの大衆音楽の普及にいそしむ好事家たちによって運営される音楽ブランドです。そしてこの「へたジャズ!」は、「ぐらもくらぶ」がリリースしてきたCDの第27作品目にあたります。

ちなみに「保利透」(ほり とおる)という名前はレコードコレクションを紹介するホームページを運営していた際のハンドルネームで、「ポリドール」をもじったもの。お名前からもレコードとその周辺文化への愛の深さが伝わってきます。

構想7年。「ベスト・オブ・へた」なジャズアルバム

のちに賛否両論を巻き起こすこととなったこの「へたジャズ!」の内容は、昭和初期に「夜店で安価で売られていた怪しきインチキレコードのなかから「ベスト・オブ・下手なジャズ音楽を選りすぐり、最新デジタルマスタリングで復刻したもの。「アラビアの唄」「私の青空」「ダイナ」「上海リル」をはじめとしたジャズのスタンダードナンバー(に聴こえないものもある)など23曲が収められています。保利さん曰く「一流ではないダンスホールの一流ではないバンドが吹き込んだ一流ではないレコードを集めた」とのこと。一流ではないオーケストラサウンドから厳選された、ある意味で珠玉の「迷曲」揃いです。

保利「構想は7年前からありました。つまり発売までに7年かかったんです。そういう点で、このアルバムをリリースすることはレーベルのひとつの目標でした

「単なる思いつきで生まれたものではない」というこの「へたジャズ!」の収録曲は、ひとことで「へた」と言ってもタイプは多種多彩。泥臭いもの、演奏が慌てているもの、気が抜けたもの、英語の発音がおかしいもの、明らかに間違えているもの、スウィングしていないものなどなど、まるで博覧会のようにバラエティに富んでおり、ひと筋縄ではいきません

「夜店」でレコードが売られていた時代

そもそも「昭和初期に“夜店で”レコードが安く売られていた」という業態自体、現代では理解しがたいものがあります。しかもそこで売られていたレコードは単なる値下げ盤ではなく、夜店で売るために「わざわざ費用を安く抑えて制作されていたオリジナル」なのだとか。

保利「たとえば大手のレコード会社は一枚を1円50銭で売っている。それに便乗した得体の知れない弱小メーカー群が3分の1の50銭という価格で安く売る。そんな風景が往時の都市部の歓楽街にはあったんです。そして安く売るために、録音に参加しているバンドのメンバーが少なかったり、そもそも一流のミュージシャンではなかったり、歌詞がゆるかったりと、制作費をかけなかった。それでも『B級品でもいいから』と、みんなレコードを聴きたがった時代でした。まがいものだからといって怒る人もいなかった。そういうバッタモンでインチキなレコードの文化が確かにあったんです

有象無象のメーカーが入り乱れるこの夜店レコードの廉売合戦は、京阪神をはじめとし、日中戦争による物資統制が敷かれるまで盛んにおこなわれていたといいます。

ジャズの復刻盤で異例の大ヒット!

そしてこの「へたジャズ!」は2018年に入って瞬く間に1000枚を売り切り(復刻盤のジャズアルバムでは異例なセールス数とスピード)、さらにこの半年で何度もプレスが重ねられるヒットアルバムとなりました。それにしても、いったいなぜ演奏がつたない曲ばかりを集めた復刻盤をリリースしようと思われたのでしょう。

保利きっかけはアルバムのラストに入っている『青空(My Blue Heaven)』という曲との出会いでした。イベントでこのレコードをかけたとき、お客さんがとても喜んでくれたんです。音楽関連のグラフィックデザインを手がけている岡田崇(おかだ たかし)さんも『これは時代の証言となる貴重なレコードだからCDに復刻すべきだ』と言ってくれて。しかしこの曲を蘇らせるには『へたジャズ』というくくりをつくらないと、復刻はありえなかった。名演を集めたジャズ全集に収録するのは、ある意味で『もったいない』レコードだったんです」

確かに収録曲のなかでも特にラストを飾る「青空(My Blue Heaven)」(大津賀八郎/スタンダードジャズバンド)は青天の霹靂と呼ぶべき衝撃作。聴いているうちに空がまわって見える酩酊感すらおぼえます。戦前のジャズという大雑把なくくりには収まりきれない孤高の輝きがあり、ゆえにこの「青空」は、へたジャズというカテゴリーをつくらなければ再び陽の目を見ることはなかったでしょう。そしてこの「青空」をはじめ、総じて下手さを超越し、未知なるジャンルの音楽を聴いているかのような新鮮な感動をおぼえました。露天の軒先から80年の時を超えて蘇ったこれらへたジャズは、想像をはるかに超えた怪物だったのです。

「ジャズ100周年記念」最後の一枚となった問題作

また、7年もの長いあいだ企画を寝かせ、2018年の現在にあえてこの作品を世に問うたのも、「ある想い」があってのことなのでした。

保利「なぜこのタイミングでリリースしたかですか? 昨年2017年は“ジャズ”と書かれたレコードが発売されて100周年だったんです。そして日本においてもジャズ100周年の記念企画盤がさまざまな大手レコード会社からたくさん発売されました。そんななかで我々が戦前ジャズの集大成みたいなCDを今さら制作しても相手にされないだろうし、僕がやる意味はない。じゃあ、寝かせ続けた『へたジャズ』という企画をいまこそやるべきだ。そう考えたんです」

2017年の大晦日に発売することで、ジャズレコード誕生100周年のとどめを刺す一枚となった「へたジャズ!」。タイトルに「へた」と冠することで批判の声が挙がることは「予想がついていた」。けれども「はずすことは考えなかった」。保利さんはそう言います。

保利「日本にジャズと名のつくレコードが発売されてきた歴史のなかに、正規品だけでは語れない文化があることを100周年というタイミングで伝えたかったんです。そのために『へた』『インチキ』という言葉を掲げることは僕にとって重要でした。もしも僕らがこれまでジャズにかかわったことがなかったのならば、このCDを出すことで『愛情がない』『からかっているんだろう』『素人に何がわかる』と思われても仕方がない。けれどもこれまで戦前ジャズの復刻CDを何十タイトルも出してきた実績があったので、馬鹿にしたり嘲笑したりする気持ちなどみじんもあるはずがないことは、わかってもらえるだろうと」

「傑作だ」「ジャズへの冒涜だ」と賛否両論

「正規品だけでは語れない文化」の魅力を「へた」の2文字にこめた保利さん。そうして「へたジャズ!」は、発売後に予想どうり、やはり賛否が大きく分かれる結果に。

保利ジャズミュージシャンからの評価がとても高かったんです。『傑作だ』『これぞフリージャズだ』『サイケデリックだ』と高く評価してくれる人が少なからずいました。また、若い人たちからは『とても心地よかった』『のんびりした気分になって楽しめた』『戦前にこんなゆるい音楽があったなんて』など、リラクゼーションサウンドとして受け容れられたようです。正直それは意外な反応でした。もしも発売が7年前だったならば、サブカル的におもしろがられすぎて、笑いを目的にしたアルバムだと誤解を生んでいたかもしれません。そういう点で今年ひろまったのは、ちょうどよかったのかな」

若者にはゆるいヒーリングミュージックのように聴こえたという意外な効能(?)を生んだ「へたジャズ!」。しかし……対して否定的な意見も、それはそれは多かったのだとか。

保利「批判の声は発売される前からありました。それこそCDを聴く前の、コンセプトの段階から怒りの声が多数寄せられていました。『けしからん』『ジャズがまだ浸透していない時代に頑張った人たちをヘタというのはいかがなものか』『ミュージシャンの苦労も知らないで』と。『へた』もそうですが『インチキという言葉の刺激が強すぎたようです。『夜店レコード』という文化についての説明を事前にもっとちゃんとしていれば、こんなに否定的な意見はなかったかもしれない。そこは反省点でもあります」

「へたな人がいたっていいじゃないか」

ジャズレコード誕生100周年のめでたいムードに一石を投じ、賛否を分けることとなった「へたジャズ!」。しかしそれでもなお保利さんは、ジャズの正史からははずれた夜店レコードをCDとして復刻したことに意義を感じていると言います。

保利「いままでになく多くの否定的な意見をいただいたことで、『へたジャズ!』がこれまでの僕のレーベルのファンだけでなく、広く音楽ファンの興味をそそったのだなという感触を得ました。『ジャズへの冒涜だ』と言う人もいたけれど、ジャズの歴史のなかでへたな人がいたことを隠すほうが僕は冒涜だと思うんですへたな人がいたっていいじゃないか』と。へたな人の演奏を、みんなが楽しんで聴いた時代が本当にあったんです。そういう部分を歴史から消してクリーンにしようとするほうがよくないのではないでしょうか」

発売から半年が経ったいまもプレスを重ねる人気の「へたジャズ! 昭和戦前インチキバンド 1929-1940」。

賛か非か、それは聴いてみたあなた次第。

夏から秋にかけてお祭りで夜店が建ち並ぶこの季節、ジャズのレコードが露天で売られていた時代に思いを馳せ、「へた」の向こう側にある音楽の躍動を感じてみませんか

VA「へたジャズ! 昭和戦前インチキバンド 1929-1940
制作:ぐらもくらぶ
解説:毛利眞人
デザイン:岡田崇
復刻:保利透
商品番号: G10035
定価: 2,200円+税