自民会合で大阪万博工事「残業規制を除外して」発言に批判殺到。国民は激怒「もう中止でいい」「万博なんて維新以外のぞんでない」

政権与党だったら何をやっても許されるのか。10日に党本部で会合を開いた、二階俊博衆院議員が本部長を務める自民党の大阪・万博推進本部。その席上、工事の遅れが指摘されているパビリオンの建設について、「時間外労働の上限規制の対象外とするよう求める意見」が自民議員から上がった。朝日新聞デジタルが10日、伝えた。つまりは作業員たちに過酷な残業を強いてでも、万博開幕までに建設を間に合わせろと言うのだ。

朝日新聞デジタルの記事によれば、同様の要望は主催者である日本国際博覧会協会(万博協会)が政府に求めるも、建設業界などから批判を浴びた経緯があるという。

【参考記事】万博のためならルールも破る? 時間外労働の上限があるとパビリオン間に合わず 再来年開催なのに、現地は今

出席議員からは「災害だと思えばいい」との乱暴極まりない意見も

驚くべきは出席した自民議員たちの口から飛び出した意見だ。曰く「超法規的な取り扱いが出来ないのか。工期が短縮できる可能性もある」「災害だと思えばいい」等々、もはや暴論と言っても過言ではない物言いである。これにはSNS上でも批判や嘲笑が相次いだ。




また、会合後に記者団に説明を行った人物が、推進本部事務局長の松川るい衆院議員だったことも火に油を注いでしまった。




どうしてもパビリオンが必要な「維新カジノ万博」

政府は検討自体を否定したというが、これまで幾度となくちゃぶ台返しをやってのけてきた岸田首相のこと、「検討を否定」という見解がいつ見直されるとも限らない。少なくとも、「徹夜で突貫工事をしてでも万博開幕までにパビリオン建設を間に合わせないわけにはいかない」と、未だ昭和脳のままの自民党議員たちが焦りに焦っているのは確かだろう。

そもそも国民のほとんどが大阪・関西万博に期待など持っていない。中止を求める声が多数を占める中、それでも開催したいというのであれば、コンサルタントの永江一石氏が提唱する、3,000の屋台が並ぶ「くいだおれ万博」とするのはいかがか。

【関連】人気コンサルが提言。大阪万博は中止、やるなら「食の万博・大阪食い倒れ」一択で

これならば日本人のみならず、日本食ブームに沸く世界各国からの集客が見込めるのは間違いない。万博誘致を自身の手柄のように語っていた吉村洋文大阪府知事とその周囲の人間に検討を促したいところであるが、彼らの真の目的が「維新カジノ万博」ならば、屋台ではなく何があってもパビリオンという「側」が欲しいというのが本音か。

なぜ「物流の2024年問題」が、昭和のドライブインを潰してしまうのか?

日本の産業に大影響を与えるとされている「物流の2024年問題」、その余波は古き良きドライブインにも迫ってきています。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者、佐藤きよあきさんが紹介するのは、物流の2024年問題とドライブインの関係。いったいどうなってしまうのでしょうか?

物流の「2024年問題」で、昭和のドライブインが消滅する!?

ドライブイン。その懐かしい響きが、いま再注目されています。

昭和ブームとコロナ明けの活動期が重なり、人びとが全国のドライブインを探訪するようになったのです。

ドライブインとは、幹線道路沿いに建つ、食堂兼休憩施設のようなもの。

大型トラックを止められる広い駐車場があります。

高速道路がまだ少なかった頃から誕生し始め、ドライバーのオアシス的存在。

現在のSA・PAの役割を担っていました。

時代とともに減少したものの、いまなお、ドライバーに愛され続けているドライブインは多く残っています。

古くから営業しているので、外観も内観も、佇まいはレトロ。

それが、現代の人にウケているのです。

初めての場所なのに、懐かしいと感じる若者は多く、観光地のようになっています。

長く営業を続けてきて、注目されるようになるのは、嬉しいことなのではないでしょうか。

ところが、ここに来て、存続の危機となり得る問題が発生しました。

桃太郎に出てくる3種の動物イヌ猿キジに隠された「伝え方」のコツ

仕事でもプライベートでも「言いたいことをうまく伝えられない」とお悩みの方は多いのかもしれません。今回のメルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』の著者で現役精神科医のゆうきゆう先生は、昔話の「桃太郎」を例に、相手に伝える話し方を伝授しています。

絶対に伝わる!桃太郎に隠れた恐るべきコミュニケーション術

こんにちは、ゆうきゆうです。

元気でお過ごしでしょうか。

さて、仕事の会議や面談・デートなどで、ダラダラと話すも時間ばかり過ぎて、結局何も伝わらない。

このようなシチュエーションは、どんな人も経験したことがあるのではないでしょうか。

こんな時にどうしたらよいか、今回は「相手に伝わる話し方」についてお話しします。

 外国人は桃太郎を説明できない!?

最重要なことは、とにかくまず「テーマを絞ること」です。

もちろんいざ話そうとすると、色々話したいことが出てくるしょう。

しかし、人間の理解力・記憶力は意外と限られているものです。

例えば桃太郎の童話があります。

日本では誰もが慣れ親しんでおり、

「まず桃が流れて来て、そこから赤ちゃんが生まれて、イヌ・サル・キジが仲間になって…」

というように、そのストーリーをある程度話せるはずです。

しかし外国人に、桃太郎の童話を伝えたとします。

「ストーリーをもう一回言ってみて」と言っても、正しく話せる人は少ないはずです。

たとえシンプルな話であっても、初めて聞いた人は、再現や記憶は難しいのです。

これは普段の話でも同じです。

例えば仕事で上司が部下に

「君は○○で○○だから遅刻しないように、そしてレポートのここなんだけど、○○だからもっと丁寧に…」

とグダグダ話されても、やはり覚えられないでしょう。

こんなときには伝えたいことを明確にするため「今回は君の遅刻の話をします」と1つのテーマに絞ります。

歴史的大失態。ハマスの「イスラエル攻撃」に回った米バイデンの9000億円

世界中の人々に衝撃を与えた、パレスチナのガザ地区を実効支配する「ハマス」によるイスラエルへの大規模な攻撃。民間人を人質に取るというハマスの卑劣な手口には各国から大きな批判が湧き上がっていますが、なぜこのタイミングで彼らはイスラエル攻撃に踏み切ったのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉さんが、考えうる原因を3つ上げ、それぞれについて詳しく解説。さらに今後の展開について、最悪のシナリオを含めた自身の見立てを記した上で、「単に中東の事件に終わりそうではない」との見解を示しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年10月10日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

国際社会に動揺を与える。誰がハマスにイスラエル攻撃をけしかけたのか

2023年10月7日、ガザ地区を実効支配している武装行政集団「ハマス(ハッマース)」により、イスラエルに対する大規模な奇襲攻撃が実施されました。具体的には、5,000発とも言われるロケットによる大規模な飽和攻撃、そしてこれと同時に多数のゲリラを越境させてイスラエル領内に侵入させて、陸上からの攻撃と多数の誘拐を行っています。

現時点でアメリカで報道されている数字としては、

  • イスラエル側:死者800名以上、負傷2,506名、誘拐被害150名以上
  • パレスチナ側:死者573名、負傷2,992名以上、家を追われた難民12万3,000名以上

となっています。具体的には、ガザとイスラエルの境界から5キロという場所、具体的にはレイムというキブツ(入植地)に近い砂漠の中で行われていた音楽祭(トランス・ミュージックが主体の週末通しで行われる大規模イベント)への攻撃が行われました。明らかにこのイベントを狙ってミサイルが撃ち込まれ、同時に簡易なパラグライダーなどで越境した兵士が陸上から侵入しました。

イベント自体は3,500名程度が参加していた模様ですが、少なくとも250の遺体が確認されていると同時に、女性や子どもを含む多くの参加者が誘拐されているようです。

ハマスの攻撃は明らかにイスラエルと国際社会を震撼させるのが目的であり、徹底的な情報管理がされていました。また、この音楽祭への攻撃が示すように、過去20年間続いてきたガザ地区をめぐる、ハマスとイスラエルの紛争とは、全く次元の異なるものでした。具体的には、3点が指摘できます。

1つは、陸上からの越境です。ハマスは、ガザとイスラエルとの間に秘密のトンネルを沢山建設しています。これは生活物資の輸送ルートなど民生用のものもありますが、中には工作員をイスラエル領内に侵入させて破壊工作を行うためのものもあります。ですから、厳密に言えばミサイルの撃ち合いだけでなく、陸上からの攻撃をしたことはあります。

ですが、今回はガザ地区とほぼ同じ面積のエリアを、一旦はハマスの地上兵力で占領した形を取りました。これは21世紀になってからは初めてだと思います。手段としては、国境の鉄条網を切って突破、また軽飛行機(パラグライダーなど)による越境、事前に侵入させていた工作員との連動などです。

これは、ハマスとしても初の行動であり、もっと言えばイスラエル領に敵兵の地上からの侵入を許したのは、50年前の第四次中東戦争でエジプト軍の侵入を許して以来のことになります。ハマスとしては、それだけイスラエルを怒らせ、国際社会に動揺を与えたいという戦争目的があったということになります。

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“飲む中絶薬”ようやく承認。日本の「性教育」をも妨げる旧統一教会の弊害

女性の身体に大きな負担を強いる人工妊娠中絶。これまで日本でその方法は手術のみに限られていましたが、今年4月、経口中絶薬が認可されました。今回のメルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』では著者の伊東さんが、「飲む中絶薬」の使用条件や費用などについて詳しく解説。その上で、「予期せぬ妊娠」を防止するための性教育が、日本においてここまで遅れている裏事情を白日の下に晒しています。

プロフィール伊東 森いとうしん
ジャーナリスト。物書き歴11年。精神疾患歴23年。「新しい社会をデザインする」をテーマに情報発信。1984年1月28日生まれ。幼少期を福岡県三潴郡大木町で過ごす。小学校時代から、福岡県大川市に居住。高校時代から、福岡市へ転居。高校時代から、うつ病を発症。うつ病のなか、高校、予備校を経て東洋大学社会学部社会学科へ2006年に入学。2010年卒業。その後、病気療養をしつつ、様々なWEB記事を執筆。大学時代の専攻は、メディア学、スポーツ社会学。2021年より、ジャーナリストとして本格的に活動。

ここにも統一教会の影。性教育も「飲む中絶薬」承認も遅れを取る日本

人工妊娠中絶のための飲み薬である経口中絶薬が、今年の4月28日、国内で初めて承認された。

製品名は「メフィーゴパック」。2種類の飲み薬を組み合わせて使う。イギリスの製薬会社ラインファーマが2021年12月に厚生労働省に承認申請していた。

使うことのできる対象は、妊娠9週0日までの妊婦。企業が臨床試験(治験)で有効性や安全性を確認したのもこの妊娠期間の人のみなので、それ以降は使うことはできない(*1)。

使用方法は、まず妊娠を続けるために必要な黄体ホルモンのはたらきを抑える薬「ミフェプリストン」を1錠飲む。

36~48時間後に、子宮を収縮させるはたらきがある薬「ミソプロストール」4錠を、左右の奥歯とほおの内側に2錠ずつ含み、30分かけて溶かして粘膜から吸収させる。30分後でも口の中に薬が残っていれば、飲みこむ。

このような、飲む中絶薬は、1988年に世界で初めて承認され、現在は80以上の国・地域で使用されている。

一方、日本では長らく承認されず、妊娠初期の中絶方法は手術に限られていた。

その方法は、スプーン状の器具でたいのうなどを出す「そうは法」や、ストロー状の管でたいのうなどを吸い出す「吸引法」、この2つを併用する形で手術を行っていた。

中絶そのものに否定的な意見を持つ人もいて、薬の導入議論はあまり進んでいなかった。しかし、個人輸入した中絶薬で健康被害が出るケースも目立つようになる。

また、世界保健機関(WHO)が2012年に発表したガイドラインで、妊娠中絶の「安全で効果的」な方法として、吸引法か中絶薬を推奨。

このようななか、日本でも薬の承認を求める声が高まっていた。他方、日本では旧統一教会(世界平和統一家庭連合)が、“純潔教育”の下、自民党右派とともに性教育をバッシングしてきた経緯がある。

目次

  • 中絶そのものが長らくタブー視されてきた日本
  • G7で最も遅かった日本の「飲む中絶薬」承認
  • 背景に統一教会。「予期せぬ妊娠」を増加させる元凶

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

「虐待禁止条例案」は支持団体の意向を汲んだ?成立断念の自民埼玉県議団にチラつく“あの宗教”の影

どこまで子育て家庭をいじめ抜くつもりなのだろうか。自民党埼玉県議団(田村琢実団長)が提出し、県議会福祉保健医療委員会が10月6日に可決した「虐待禁止条例」の改正案。小学校3年生以下の子どもについては、ゴミ出しのような短時間の留守番や、子どもたちだけでの登下校などがすべて「親による虐待」に当たるとする内容に対して、「あまりに非現実的」との批判の声が県民らから相次いで上がった。


自民県議団の「言い分」

なぜ自民県議団はこのような子育て現場を無視するかのような条例を提出したのだろうか。地元紙「埼玉新聞」は、その目的を「住居や自家用車内に児童が放置されて死亡する事案を防ぐ目的」と報じている。

子死亡、車に残され…悲劇なくしたい埼玉、全国初“児童放置禁止”義務化を検討へ 条例改正案を提出、可決されると来春から施行 小3以下の児童、家などに残し外出禁止 集団下校、ひとり親は

しかし埼玉県によれば、10日午前10時までに871件の反対意見に対して賛成意見は2件にとどまっているのが現実だ。

党の身内からも反対の意見が

この条例提出には自民党の身内からも反対意見が続出。安倍内閣では文科大臣を務め、現在は自民党埼玉県連会長でもある柴山昌彦衆院議員は「国会議員たちには寝耳に水でした。早急に善処を求めていきます」とポスト。

埼玉5区選出の牧原秀樹衆院議員も「これだけの反対の声がある中強引に進めるのは私は断固反対です」とした。

子どもだけの登下校や「お使い」さえ禁止と言った子どもたちの自立心醸成を妨げるような内容に、「違法」状態を認知した場合の通報義務まで課す異常な条例。しかし当初は強気の姿勢を見せていた自民党埼玉県議団も、県民から猛反発を受けた上に党本部からも見放される形となり、10日午後になって「成立断念」、取り下げを発表した。


拭い切れぬ「あの教団」との関連疑惑

ネット上で心配されていた、日本テレビ系列の人気長寿番組「はじめてのおつかい」の埼玉県での放送禁止という事態は免れた。しかしながら子育ての責任を過剰なまでに親に求める今回の改正案は、独特の家族観を持つ「自民党を支持する某宗教団体」の意向が反映されていたものではないか、との懸念は拭い切れない。

ドタキャン、わがまま、上から目線の女王様…平手友梨奈は“共演者キラー”のムロツヨシにどう反応する?

そろそろ秋の新ドラマが話題になる時期です。中でも注目を集めているのが、ムロツヨシ主演「うちの弁護士は手がかかる」、その相手役である新人弁護士役を平手友梨奈がつとめるという点。平手といえば、以前から現場で「噂」が絶えないことで知られているようですが、このドラマは本当にうまくいくのでしょうか? 芸能記者歴30年のジャーナリスト、芋澤貞雄さんが、撮影現場の秘話報道から、同ドラマの行末を予測しています。

現場で何かと噂の平手友梨奈、ムロツヨシとはどんな“化学反応”を見せるのか

10月期の連続ドラマのスタートがそろそろ足並みを揃えますね。

13日スタート予定の『うちの弁護士は手がかかる』の撮影秘話を『FLASH』が報じていました。

主演はムロツヨシ、番手の新人弁護士役を昨年7月期の『六本木クラス』に出演して以来の平手友梨奈が務めるようです。

昨年暮れにBTSやTOMORROW✕TOGETHER等が所属する『HYBE』の日本本社『HYBE JAPAN』子会社『NAECO』に電撃移籍して以来、連ドラ出演は初めてになる平手です。

芸能関係者によれば、この移籍は平手の強い海外志向からと言われていましたから、『クラフトボス』CM出演の次の仕事としては少々肩透かし感が否めません。

もっとワールドワイドな仕掛けでもしてくるのかと思っていた私は、この展開に、何のための電撃移籍だったのか…と思ってしまうぐらいです。

私の目が止まったのは、『FLASH』の“ピリつくロケ現場”というキーワードでした。

記事には“カットがかかっても、(平手が)笑顔を見せることはなかった”とあります。

女優としては憑依型の平手、細かい台本の内容まではわかりませんから、その日が緊張感のあるシーンの撮影だったのかもしれませんけれど、役柄のシチュエーションを考えれば笑顔があってもおかしくない現場だと想定されるのに…です。

記事にはその理由付けのように“プロ意識が高く、本人があまり乗り気ではない作品に対して、スタッフに『もっとレベルの高い現場かと思っていた』と “女王様発言” した”とも書いてありました。

“乗り気ではない作品”が何を指すのかは定かではありませんが、番手の女優がカットの掛け声のあと、ニコリともせずに引き上げたとしたら、現場のテンションは“ピリつくロケ現場”と表現されるのも仕方のないことなのかもしれません。

相手役のムロツヨシに不満があるのか、それとも予算やスタッフ、共演者を『六本木クラス』と較べてしまっているのかはわかりませんけれど…。

あるがままで、自然に気づかせてくれる「物リマインダー」の存在

ToDoアプリやリマインダーアプリの通知に、子どもの頃の「宿題やったの?」「いまやろうと思ってたのに!」のようにイラつく感覚になることはないでしょうか。そうした反発心を招くことなく「やらなくちゃ」という気持ちを想起させる方法を紹介するのは、「知的生産」に役立つ考え方やノウハウについて探究を続ける文筆家の倉下忠憲さんです。今回のメルマガ『Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~』では、そこにあるだけで自発的な行動を促す「物リマインダー」について説明。リマインダー系のアプリとの上手な使い分けを勧めています。

アンビエントな物リマインダー

「物リマインダー」という概念があります。倉下の自作概念の一つです。たとえば、英語の勉強をしているノートがあるとして、そのノートが目に入れば自分が英語の勉強をしていた事実を思い出す、という「機能」のことを指します。物自体に備わっている機能というよりは、物と脳のインタラクションによって発現する現象のことです。

一方で、「物」がついていないリマインダーは、ようするに通知であり、備忘録です。iOS系統にはそのままの名前の「リマインダー」というアプリがあり、それが各種の備忘録を担当し、必要に応じて通知も行ってくれます。

そのリマインダーアプリを使えば、毎朝7時半に「英語の勉強をする」といった通知を出すことができます。これが「物」がついていないリマインダーの効果です。

似て異なるもの

一見すると、この二つのリマインダーは同じ効果を持っているように思えます。なんにせよ、英語の勉強を促進させるわけですから。しかし、実際にやってみるとこの二つのリマインダーは質的に大きな違いを持っていることがわかります。それこそ嫌悪感が生じかねないくらいの違いがあるのです。

まず、リマインダーの方から確認していきましょう。リマインダーがやっているのは、極言すれば「命令」です。どれだけリマインドされる内容が丁寧に語られていたとしても、「あなたはこれから英語の勉強をするべきなのです」というメッセージが語られることになります。

そういうメッセージに触れて何も感じないこともあるでしょうが、ひどく嫌な気持ちになり、むしろやりたくない気持ちが高まってしまうこともあるでしょう(天の邪鬼な私だけの反応ではないと思います)。この場合、本来意図している目的とはまったく逆の効果が生まれてしまっています。

この記事の著者・倉下忠憲さんのメルマガ

日本人のイメージすら変えた。本塁打王・大谷翔平を米国紙は「ベタ褒め」

メジャーリーグ挑戦5年目の昨年には二桁勝利と二桁本塁打の偉業を、今年は投手として10勝、さらに打者としては日本人初となるアメリカン・リーグの本塁打王に輝いた大谷翔平選手。この快挙に日本中が大きく湧きましたが、アメリカではどのように報じられているのでしょうか。今回のメルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、ニューヨーク・タイムズに寄稿された大谷選手を「礼賛」する記事を翻訳する形で紹介しています。

大谷翔平のホームラン王を報じるニューヨーク・タイムズ。海外の報道と評価、実際はどうなのか?

メジャーリークのレギュラーシーズンが終了しました。大谷翔平は44本塁打、アメリカン・リーグのホームラン王に輝きました。

彼の評価、「日本で騒がれているほどではない」との声もありますが、実際はどうなのでしょうか?

米国の代表的な新聞、ニューヨーク・タイムズにブルース・シェーンフェルド氏が長文の寄稿記事(「Shohei Ohtani’s Impossible, Unrivaled, Bittersweet Season」)を書いているので抜粋します。

Shohei Ohtani’s Impossible, Unrivaled, Bittersweet Season

(大谷翔平の不可能を可能にした、無敵の、しかし、ほろ苦いシーズン)

 

今年は大谷翔平が、メジャーリーグ史上最高の成績を残した年かもしれない。このような光景を再び見ることができるだろうか?

 

8月下旬、ロサンゼルス・エンゼルスはホームでシンシナティ・レッズとのダブルヘッダーを戦った。

 

一戦目の初回、大谷翔平は一塁に走者を置いて打席に入った。最初のスイングで、彼は時速116マイルの速球を右翼の日本の広告看板を越え推定442フィート先のスタンドに叩き込んだ(44号)。

 

本塁打を放った後、彼はアメリカン・リーグの様々な統計カテゴリーで首位に立っているマウンドに戻った。

 

彼は本塁打王であると同時に、対戦相手の打率を最低に抑えた先発投手でもあった。

 

その日の終盤には、打率とO.P.S.(出塁率+打率)でも首位に立った。防御率で6位、奪三振で5位、弱いコンタクトの発生で3位。また、9イニング当たりの被安打数も最も少なかった。

 

今年は彼にとってこれまでで最高の年であり、おそらく野球史上最も目覚ましいシーズンであった。

 

3月のワールド・ベースボール・クラシックに日本代表として出場し、大会最多安打と最速タイの投球回を記録したことから始まった。

 

エンゼルスで登板した最初の5回は計8安打を許したが、これは開幕投手としては近代史上最少記録である。

 

その後、彼はここ数年、あるいは今までになかったようなことをやってのけた。

 

例えば、1964年以来初めてマウンドで先発した試合で盗塁と本塁打を決めたとか、特に長い本塁打を量産したとか。

 

また、もっと歴史的なこともあった。例えば、オールスター時に本塁打と三塁打の両方でリーグをリードした史上2人目の選手である。

 

デトロイト・タイガースとのダブルヘッダーの第1試合で1安打完封、第2試合で2本塁打という、これまた前例のない組み合わせで神格化された。

 

サンディエゴ・パドレスのオールスター選手、マニー・マチャドは言う。「彼が最初にこっちに来たときは、そんなことが可能だとは信じられなかった。しかし、彼は私や他の多くの人々が間違っていることを証明してくれた」。

この記事の著者・大澤裕さんのメルマガ

経営危機の大手スーパーに「買収」の噂。副社長が打った最高の一手とは?

九州の有力企業であるスーパーマーケットの「タイヨー」。今回のメルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、同社が経営危機に陥っていたタイヨーの再建をした際のことを取締役の清川照美氏が語っています。

鹿児島県を代表するスーパーマーケット「タイヨー」の奇跡はこうして実現した

鹿児島県を代表する有力企業であるスーパーマーケットのタイヨー。

同社がかつて深刻な経営危機に陥った際、再建を主導したのが、清川照美氏です。

多額の借入金、周囲の無理解……細腕に抱えきれないほどの試練を乗り越えて掴んだ経営の秘訣、そして幸福の条件とは?

『致知』最新号のインタビューより一部をご紹介いたします。

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──御社が直面された経営危機についてお話しください。

私は2002年より弊社の監査役、取締役を務めて、いったん会社を離れました。

弊社が他社から狙われていると噂される中、2012年に復帰してみると会社の状態が随分おかしくなっていました。

出店はどんどん加速しているのに、売り上げは停滞して、経費ばかりがどんどん膨らんでいる。

不動産収入があるので気づきにくかったのですが、数字を見てこれは大変だってすぐに分かりました。

東京の会計士の先生に決算書をダンボールで送り、プロの目で確認していただいたら

「清川さんがおっしゃる通り、大変な状況になっています」と。

株価も、本来なら2000円くらいの値が付いてもおかしくないのに500円台まで落ちていて、こんなにお買得な買収案件はありません。

実際、外資ファンドが弊社を買収するという噂もどんどん入っていて、これは大変だと思って再建に取り組んだのです。