そういえば素手で握るお寿司屋さんの衛生面は大丈夫なのか?

日本人なら、お寿司屋さんが素手で寿司を握るのは見慣れた光景です。

しかし、もしお寿司屋さんの手にばい菌が付いていたりしたらと考えると、食べられなくなるかもしれませんよね。

そんな心配をしないでも食べているのは、日本食ならではのしっかりとした伝統と信頼に基づいているといえますが、それは、どのようなものでしょうか。

海外の人か見らると、フランス料理のように手の込んだものではなく、一見簡単そうに見える寿司ですが、その奥の深さに驚かされている外国人は多いようです。

アメリカでは素手が禁止されている

アメリカのニューヨーク市やカリフォルニア州の衛生局が、「完全に加熱しない食品を扱う際には、素手で触らない」という基準を出し、寿司やパン、果物などを扱う店では、トングなどや手袋を使用することが義務づけられました。

しかしニューヨークやロサンゼルスで日本食レストランを営む寿司職人たちは、「手袋をつけて寿司を握ることは困難、手袋に米粒が付くし、手の感覚が失われて適切な力で握ることができず、味も損なう」と、この規定の廃止を訴えているそうです。

ちなみに手袋使用について、「かえって手を洗わなくなる」「使い捨て手袋は、環境に悪い」「病院にいるみたいな気分だ」どの声が寄せられていて、行政側も規定内容の見直しを発表しています。

すし職人の衛生管理

お寿司を握る職人は、手を通してさまざまな料理をこしらえていきます。

世界中でも手を使ってこのように料理を仕上げていくのは、日本の寿司だけではないでしょうか。

海外の人から見ると、フランス料理のように手の込んだものではなく、一見簡単そうに見える寿司ですが、その奥の深さに驚かされている外国人は多いようです。

それだけに、すし職人は日頃から自分の手を大切にし、板場に立つときは常に衛生や清潔に気を配っています。また、ユニホームも白の上着に白い前掛けをしています。汚れが付いたらすぐわかるような清潔感にあふれています。

手酢

すし職人は、お寿司を握るのに「手酢」と呼ばれるものを使います。

これで、手が届くところに酢を入れた器を置いて、たえず両手を湿らせています。手酢には手を殺菌消毒するとともに、手のひらを冷やす効果があります。

酢が蒸発するときに手のひらの熱を奪うのです。

通常、手のひらの温度は33℃~34℃ですが、職人の手は30℃前後に保たれています。このため、手の熱で酢飯の温度が上がることもなく、粘り気が出ないので、手に米粒もくっつきません。

清潔とともにある寿司職人の修行

寿司職人は一定のフォームで丁寧に握っていますが、アッという間に握り寿司になってでてきます。

無駄がなくリズムがあり、見ていても気持ちのいいものです。そうなるにはどのくらい修行の時間をかけているのでしょう。

一人前の寿司職人になるには、10年とも、それ以上とも言われています。下積み時代にやめてしまう人が多い世界でもあります。

下積み時代には、洗い場や掃除などを徹底的に行い、10年の間に現場の空気に触れて、だんだんと魚のさばき方や握り方、お客とのコミュニケーションまで習得していくのです。

厳しい修行時代に、いくつもの決まり事がありますが、それは、いつも清潔にするということと結びついています。

使った鍋やまな板、包丁はもちろん、カウンターまで磨きます。それができなければ上に進むことができないのです。

つまり、清潔ということとともに腕を磨いていき、さまざまなことを叩き込まれているといってもいいでしょう。

清潔:日本の文化の基盤

東京オリンピック招致に「おもてなし」という言葉が使われ、今や世界共通語になっています。

日本料理は器や部屋など空間と道具などの使用によって、料理にとどまらずに、もっと日本そのものを味わってもらうことを目指しているかのようです。

そこには「清潔をベースに最高の料理を味わってもらえる」という、日本文化の特徴があることも見逃すことができません。

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
医療監修:株式会社とらうべ

 

<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

 

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【書評】なぜアイリスオーヤマは「クリア収納」を発明できたのか

数々のヒット商品を生み出し続けるグローバル企業、アイリスオーヤマ。今や日本中のホームセンターで、あの見覚えのあるロゴマークを目にすることができるといっても過言ではありません。無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』では、そんな会社を率いる大山健太郎氏の経営理念がぎっしり詰まった一冊が紹介されています。

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アイリスオーヤマの経営理念 大山健太郎 私の履歴書
大山健太郎・著 日本経済新聞出版社

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、仙台の書店さんでひときわ目立っていた本。

仙台に本拠地を構えるグローバル企業、アイリスオーヤマの会長大山健太郎氏による注目作です。

「日本経済新聞」連載の「私の履歴書」に加え、著者が20年間、約1,000回におよぶ朝礼のなかから、特に大事だと思う内容を抜粋し、加筆・再構成したものです。

東日本大震災から復興へのドラマと、著者の生い立ち、著者が作り上げた事業の仕組み、ネットビジネス、商品開発のヒント、地域貢献のあり方、経営理念や人材育成の実際など、知りたいことが具体的に書かれており、じつに勉強になります。

なかでも、どうやって次のビジネスを予測するかどうやって需要を創造するかといった視点は秀逸で、著者の手腕の鮮やかさに舌を巻きます。

ほかにも、上場しない理由や、「意欲があれば、追い越し可能」な3車線道路式の評価制度など、経営者としてヒントになる部分がたくさんありました。

弁護士が教える、クレーマー扱いされずに自分の望みを通す方法

自分と意見が異なる人に対して、「それは違う」とばかりに正論を並べてばかりでは、到底解決には至りませんよね。こんな時、「交渉のプロ」でもある弁護士さんだったらどのように事を進めるのでしょうか。そんな疑問に、無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』の著者で現役弁護士の谷原誠さんが、ご自身が体験したエピソードを上げつつ答えてくださっています。

頭の中で何が起こっているか

こんにちは。

弁護士の谷原誠です。

ある時、地方のホテルに泊まった際、こんなことがありました。

最近、私はトレーニングをすることが習慣になっています。そのホテルには備え付けのフィットネスジムがありましたので、利用しようと考えました。しかし、そのホテルは小さなホテルで、ジムは解放されておらず、ジムのドアには、鍵がかかっていました。従業員に開けてくれるよう頼んだところ、こういわれました。

「予約はされていますか?」

そのフィットネスルームは予約制のようです。私は残念ながら予約はしていません。

「ああ、予約制か。予約しておけば良かったな」

一瞬そう思いました。でも、待てよ。その時点では、部屋を誰かが使っている様子はありません。この後、すぐに予約者が来るのかもしれませんが、短時間でも空いているのならば使っても問題はなさそうです。

そこで私は、落ち着いてこう聞いてみました。

では予約をお願いしたいのですが、今から1時間予約できますか?」
「確認します」

とフロントに戻った従業員。数分後、しばらくは予約が入っていないとのことで、カギを開けてくれ、私は無事トレーニングを行うことができました。

勉強好きな子供にするためには、何時に寝かせるのが正解なのか

子供には勉強好きになってほしい、せめて学校が楽しい場となって欲しい…。そう願う親御さん、多いのではないでしょうか。無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』の著者で教育評論家の親野智可等(おやの ちから)先生によると、そのためには家庭での取り組みも重要とのこと。メルマガでは、学校での授業への集中力を上げ、勉強好きな子に育てるために親ができることが紹介されています。

授業への集中力を上げれば勉強が好きになる。学力も上がる

子どもが授業に集中して臨めば学力が上がります。そして、子どもを授業に集中させるには、2つのことが大切です。1つは、1時間目の授業の時点で脳が目覚めているようにしてあげることです。もう1つは、心配ごとに気をとられずに勉強できるようにしてあげることです。

1時間目の授業に合わせて脳を目覚めさせる

授業は午前中に4時間もあります。ですから、午前中の1時間目からに脳が目覚めているように、生活リズムを整えてあげることが必要です。

そのためには、特に、就寝、起床、食事、排便の4つが大切です。まずは寝る時刻を厳守してください。低学年だったら9時までに、中学年は9時半までに、高学年は10時までに寝るのが理想です。

毎日同じ時刻に就寝すれば、自然に同じ時刻に起きられるようになります。

そして、脳は起きてから2時間経たないと全開にならないという説がありますから、夜更かししないことが大切です。

排便も大切です。排便をしてこない子は、集中力がかけるという実験結果もあります。実際、授業中にトイレに行く子もいます。トイレに行っていたがため、重要な説明を聞き逃してしまうこともあり得るのです。

忘れ物が減れば授業に集中できる

忘れ物があると、子どもは授業の最初から意気消沈して意欲が低下してしまいます。ですから、忘れ物を減らすことが大切です。でも、忘れ物は、子どもだけでは直せません。

忘れ物をなくすには自己管理能力が必要ですが、この能力が目覚めていない子どももたくさんいます。特に男の子脳の子は自己管理力の目覚めが遅いです。

自己管理能力が成長するまでは、親の適切なサポートが不可欠です。ただ口で叱っているだけでは絶対に改善しません。ですから、合理的な工夫をしてあげましょう。

たとえば、学校に持っていくものを一カ所にまとめておく持ち物コーナーを作るのも効果的です。ひと目で何があるかわかるような状態になるように、並べたりつるしたりできるための工夫も必要です。

写真を活用するのも効果的です。教科ごとに必要なものを並べて写真に撮り、貼っておくのです。

ホワイトボード付箋紙を活用している家庭もあります。

この他にもいろいろな工夫があり得ますが、そういう工夫をしながらも、最終チェックは親がしてあげるといいでしょう。

セブン追撃。焦るローソンの銀行参入でATM「手数料」戦争勃発

2016年11月、コンビニ大手ローソンは、銀行業に参入するための準備会社を設立したと発表しました。すでにセブンイレブン、イオングループなどが参入している「コンビニ銀行」の戦場に、あえて今ローソンが勝負を挑んだ意図は何でしょうか? 無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』では著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、ローソンの参入で「下克上」となったコンビニATM戦争の現状を鋭く分析しています。

ローソンの今さらながらの銀行参入でATM戦争が勃発

佐藤昌司です。昨年の11月25日、ローソンは銀行業参入のための準備会社を設立しました。流通業による銀行業参入は、セブン&アイ・ホールディングス、イオンに続く3社目になる見込みです。なぜ今、ローソンは銀行業に参入するのでしょうか。

ローソンはセブンイレブンと同じように全国の店舗にATMを設置しています。セブンイレブンと違うのは、ローソンは銀行としてではなく運営会社としてATMを店舗に構えていることです。ローソンのATMは、銀行42社が出資するローソン・エイティエム・ネットワークスLANsが運営しています。そのため、手数料収益が一部に限られ、また、ローソン独自のサービス提供が難しいというデメリットを抱えていました。

2015年度末のセブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン銀行のATM設置台数は22472台でLANsの11201台の2倍以上あります。また、2015年度の単体純利益はセブン銀行の261億円に対して、LANsは38億円にすぎません。6倍以上の開きがあります。1台あたりの純利益もLANsはセブン銀行に水をあけられています。先行するセブン銀行は自前の銀行のため、大きな収益を確保することができています。

ちなみに、セブン銀行の損益計算書を確認すると、収益のほとんどをATMの手数料で稼いでいることがわかります。消費者がATMを利用するたびに金融機関などからセブン銀行に手数料が支払われる仕組みです。2015年度のセブン銀行のATM受入手数料は全体の経常収益の93.0%を占めています。貸出を主体として収益を上げる一般的な銀行像とは一線を画しているのがわかります。

先見の明あり。なぜ「スギ薬局」は業績右肩上がりを続けられるのか?

不況の中、多くの小売業は「値引き」というカードで戦わざるを得ない状況になっています。今回のメルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』では、メルマガ著者で、Amazonの元マーケティング・マネージャーという経歴を持つMBAホルダーの理央周さんが、快進撃を続ける「スギ薬局」の強さの秘密に迫ります。値引きというありふれたカードとは違うスギ薬局独自の強みとは一体…!?

業績好調のスギ薬局に学ぶ理念の実践法

私の地元、愛知県に本社を置くスギホールディングス傘下の、スギ薬局が元気だ。

平成29年2月期の連結業績を下方修正したものの、平成24年から比較しても、毎年連続して売上営業利益ともに伸ばしている

今年は創業40周年で、昨年は愛知県安城市に新物流センターも創設。スギ薬局の社長は、今年3月1日付で、創業者でスギHD会長の広一氏の長男の、杉浦克典常務を昇格させる人事を決めた。(日本経済新聞より)

伸び悩んでいるデパート各社に限らず、多くの小売業が集客や値引き合戦に苦戦する中、スギ薬局が伸びている理由を考えてみたい。

スギ薬局の強さと経営理念

スギホールディングス杉浦広一会長は、2016年12月26日付の日経MJでのインタビューで、「会社が強く長生きするための条件は何か?」という質問に、「理念を継承するために一丸となれるかどうかだ」と答えている。

ホームページには、「私たちは、社員一人ひとりの幸福、お客様一人ひとりの幸福、そして、あらゆる人々の幸福を願い、笑顔を増やします」という経営理念が掲げられている。

多くの企業が、経営理念を掲げている。

そして、理念の重要性も認識している。

しかし、それらの企業が、持続的に業績を向上させられるとは限らない。

その理由の多くは、企業理念を実践できないからだ。

理念を掲げその実践をして初めて社会と顧客に貢献ができる、と杉浦会長が言っているのはそのためであろう。

どんな企業でも、全社員がいきなり理念を具体化し、実践することは難しい。

スギ薬局では理念を戦略的な方針に落とし込み具体的な施策として実践している。

中国に屈せず。日本時代の「大和魂」で台湾を改革した許國雄の生涯

第2次世界対戦後、日本に変わり中華民国軍が上陸した台湾の混乱については先日掲載の記事「犬が去り豚が来た。日本撤退後の台湾を襲う大陸からの招かざる客」で詳しくお伝えしました。そんな激動の時代において、日本で受けた教育で身につけた「大和魂」を忘れず、台湾の政治改革に正面から挑んだ偉大な政治家の名をご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』では、今も台湾に語り継がれる許國雄のエピソードが紹介されています。

許國雄 ~台湾人の大和魂

1947年3月6日、台湾南部の高雄。高雄市立病院の主任医師、と言ってもまだ25歳の許國雄は、市参議員(市会議員)である父に頼まれ、救護隊として市役所で待機していた。

日本の敗戦後、大陸から渡ってきて台湾を支配した中国国民党の役人たちは台湾の物資を横領して上海で売り払ったため、猛烈なインフレが全土を襲った。兵隊たちによる台湾人への略奪・殺人・強姦も日常茶飯事だった。日本統治下で安定した法治社会を経験していた台湾人たちの不満がたまっていた。

その不満に火をつけたのが、2月27日、台北で煙草を売っていた老婆が、専売局の役人たちに銃で激しく殴打された事件だった。翌28日、専売局に抗議に押し寄せた群衆にいきなり憲兵隊が機関銃で発砲し、多くの犠牲者が出た。これを機に台湾全土で台湾人による暴動が始まった228事件である。

高雄市では市長らが平和的に事をおさめようと、高雄要塞司令部に交渉に行っていたが、それとは行き違いに要塞司令官は兵を市役所に派遣して、機関銃で攻撃を加えさせた。銃弾は市役所内に容赦なく降り注ぎ、その一つが許國雄をかばっていた父の頭を貫いた。

「やられた。國雄(くにお)、後を頼む」と父親は日本語で言うと倒れた。國雄はとっさに父とともに倒れ、死んだふりをした。

弟二人も捕まった

機関銃掃射をした後、兵隊たちは転がっている死体を一人づつ銃剣で突き刺し、生き残りがいないか、確認を始めた。國雄を見つけた兵が「一人、生きているぞ」と北京語で言って、銃口を頭に突きつけた。國雄は震える手で、左腕につけている赤十字の腕章を指した。それが國雄を救った。

当時、市役所にいた三十数名はすべて殺され、赤十字の腕章をつけた國雄ともう一人の医師だけが命は許されて牢に入れられた。3日後、市立病院の院長が要塞司令部側とかけあって二人を救い出した。国民党の幹部も市立病院の世話になったいたので、そのコネが効いたのだった。

ようやく家に帰ると、家では父親の葬儀の真っ最中だった。そこに今度は台北から高雄へ帰ろうとしていた弟二人が国民党に捕まって処刑されるという噂が飛び込んできた。列車の他の乗客はすぐ殺されたが、高雄出身の二人は見せしめのために故郷に連れてきて処刑しようというのである。國雄はたまたま要塞司令官の母の主治医をしていたので、その老婦人に必死に頼みこんで、なんとか弟たちを助けてもらった

「九州男児」

許國雄は大正11(1922)年、台湾海峡中の澎湖諸島に生まれた。父は教員で、昭和元(1925)年に高雄市に転勤したので、國雄はそこで堀江尋常小学校に入った。ここでは日本人子弟と日本語の得意な台湾人子弟が机を並べて学んでいた。國雄はそこからさらに高雄中学に進学した。

中学卒業後、國雄は九州歯科医学専門学校(現在は九州歯科大学)で歯学を、さらに九州高等医学専門学校(現在の久留米大学医学部)で医学を学んだ。小倉市と久留米市で学生生活を送ったので、國雄は「九州男児だと自称している。

在学中に大東亜戦争が勃発し、國雄は「欧米の支配からアジアを解放する時が来た」と喜んだのもつかの間、昭和20年に敗戦。日本は台湾を放棄し、中華民国が接収することとなった。

國雄は一夜にして、敗残の大日本帝国臣民から戦勝国・中華民国の国民となったのだが、昨日まで一緒に空襲の際には防空壕に逃げ込んだ日本の友人たちのことを思うと、そんな気持ちの切り替えはできなかった。

連合国軍の手配した旧日本軍の駆逐艦に乗って、台湾に帰った。規律正しい日本軍に代わってやってきた中華民国軍はみすぼらしく、裸足で天秤棒に鍋釜を下げている兵も多かった。ここから台湾人の悲劇が始まったのである。

【これが現実】夫婦の一日の会話量は原稿用紙1枚以下?

昨年放送されたドラマ“逃げ恥”こと「逃げるは恥だが役に立つ」の大ブームで、日頃の家事や夫婦の在り方などが話題に上ることも多かったのではないでしょうか? 今回そんな「夫婦」について、Honda認定の中古車ディーラー“ホンダオートテラス”は、全国の既婚男女779名を対象にアンケート調査を実施。このたび、そのアンケート結果が発表されました。

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まず、一日の夫婦の会話量について聞いてみたところ、44.0%と約半数の人が一日の夫婦の会話量が「原稿用紙1枚以下」だと思っているという実態が明らかになりました。400文字分も一日に会話していないとなると、そうした日々の積み重ねが互いに感じていることにすれ違いが生じてしまったり、パートナーに対し一方的にイライラしてしまうことに繋がるのかもしれません。

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次に、男性のみへの質問として、家事をしようとしたときに妻に断られた経験があるか聞いてみると、断られたことのある男性は43.8%という結果に。そこで、男性の本音を聞いてみたところ「やってくれてありがとう! ラッキー! って感じました」(47歳・男性)や「殊勝だなと思う。どうやら今日は楽をしてもいいようだ」(35歳・男性)のようにポジティブに捉える男性もいる一方で、「なんとなく寂しかったが、嫁さんが気を遣ってくれていると思うと悪いことをしたと思った」(47歳・男性)と申し訳なく思ってしまう男性も。そして、やはり「せっかくやる気になったのに、どうして断るのかわからない」(47歳・男性)「自分のやり方があるだろうし、思ったとおりにならなくて二度手間になることもあるから言うのだろうが、もっと言い方があるだろうと思った」(48歳・男性)「折角やろうと思ったのに、気持ちが下がった」(49歳・男性)といった不満の声がかなり多いようでした。

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これに対し女性は、夫に「家事をする」と言われた際にどう思っているのでしょうか……。夫から「家事をする」との申出を断った経験のある女性は意外と多く、そのときの気持ちを聞いてみると、「手伝ってもらって悪いと思ったから」(41歳・女性)という意見や「ちょっと申し訳ないけど自分がやったほうが早いと思ったので」(37歳・女性)「やってくれるのは嬉しいが、完璧にはこなしてくれないから」(42歳・女性)など、自分自身でやってしまいたくなるという意見が多く見られました。

しかし、そんな意見が目立つなか、その家事を手伝うとの申出を「嬉しい」と感じている妻は88.1%もいました。「気を遣ってくれていると感じた」(46歳・女性)「自主的な発言がうれしい。私へのいたわり、やさしさを感じることができた」(46歳・女性)など、多くの女性は断ってはいるものの内心では喜んでいることが分かりました。

また、夫からの家事の申出に対して強くダメ出しをしてしまったという女性も、「ちょっと言い過ぎた」(40歳・女性)「手伝ってもらったのに申し訳ないなと思います。後から感謝の気持ちが湧いてきます」(46歳・女性)など、実際の協力は拒んだものの、感謝の気持ちは強く持っているようでした。

これらのアンケート結果のような男性と女性とのちょっとした気持ちのすれ違い、夫婦の在り方を考えさせられるWEB限定のオリジナルショートドラマ「10年目の選択」をホンダオートテラスが制作。

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物語は、間もなく結婚10年目を迎える少し距離感のある夫婦、夫の哲雄と妻の真由美の様子を描いたショートドラマ。何をするにも不器用で、妻のためを思って家事をしても、プレゼントをしても、いつも「いいよ、いいよ」と“NO”を言わせてしまう哲雄。そんな日常の中で、彼は妻が本当に求めるものが分からなくなってしまい、ついに夫婦の会話は原稿用紙1枚にも満たないほどに。本当は気を遣って言っていたつもりの“NO”が、哲雄を少しずつ傷つけてしまったことに真由美は気付き……。やがて、2人の10年目の結婚記念日がやってきたそのとき、哲雄が勇気を出して踏み出した行動とは――!?

こちらの動画「10年目の選択」も現在公開中ですので、ぜひご覧あれ!

 

 

<関連サイト>
ホンダオートテラス WEB限定オリジナルショートドラマ特設ページ

 

記事提供:EntamePlex

まずは、つまらない縁を切れ。人脈こそ「量より質」だと知ろう

ビジネスの世界において、自分にとっての「良い出会い」とは、具体的にどんな出会いを指すのでしょうか。自分の話をニコニコ聞いてくれる人との出会い? それとも、有名人や権力者との出会いのことでしょうか? 無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者でマーケティング戦略コンサルタントの中久保浩平さんは、自分の信念を曲げてまで「人脈」を広げることの無意味さを説いた上で、「良い出会い」を作るための秘訣を記しています。

なんでも繋がらないこと

人脈を増やそうと異業種交流会なんかに出かけるという人も結構多いと思います。

「良い出会いがあればいいな」

「仕事に繋がる人が見つかればな」

そう、ほとんどの人が自分にとって良い出会いを求めるのです。

ですが、考えてることはみんな同じ。結局、交流会にいってもお互い「自分にとって…」なので、噛み合うことはなく良い出会いはなかったというのがオチ。そんな経験をされた方も多いでしょう。

自分にとって良い出会いを求める人達ばかりのところに出かけても、一方的にアピールするか、アピールされるか?だけです。

そんな中、自分の話を聞いてくれた人に対して「あ、良い人と出会えた。新たな人脈が出来た」などと感じる人もいます。ですが、それは錯覚。そんなものを人脈作りとはいいません

「人脈は多ければ多いほどいい」とか、「拡げる方がいい」って一般的には考えている人が多いようですが、拡げていっても増えていっても意味など全くないのです。

良い出会いというのは、互いにとって良い出会いでなけばならず、良い人脈というのは互いにとってフィフティーフィフティーの関係という感覚でなければ良い人脈とはいいません。どちらか一方でも

「あの人と繋がっていれば利益になる」

「あの人と顔見知りになっておけば業界では有利だ」

「あの人と友達になっておけば何かと便利だ」

などというのは、自分(若しくは相手)にとって有益なだけで良い人脈ではないということです。

では、本当に良い出会いをし人脈を構成していくにはどうすればいいでしょうか?

10月に惑星ニビルが地球衝突? なぜ人は終末に引きつけられるのか?

2017年、新たな年を一体どんな1年にしようかと胸躍らせている人も多いだろう。しかし今年は人類最後の年になるかも、という「世界終焉説」が浮上している。この類の話は浮かんでは外れて消えるというのを繰り返しているが、今度は一体どんな理由で世界が滅びるというのだろうか?

2017年終焉説 惑星ニビルの衝突

今回の終焉説は2017年10月、惑星ニビルが地球に衝突する、というものだ。各紙が伝える内容は、調査ジャーナリストのデイビット・ミード氏が昨年出版した本『Planet X – The 2017 Arrival』(惑星X、2017年の到着)をベースにしている。概要はこうだ。私たちの太陽系のそばに、太陽の双子とも言える恒星が7つの惑星を持って存在しており、地球に近づいてきている。その中の巨大惑星「ニビル」が地球にぶつかる、という筋書きらしい。ただしこの恒星もニビルを含む惑星も、科学的にその存在が確認されたことはない。

ミード氏は、惑星が見えないのは地球の南極側から近づいて来ている角度が原因であるとしている。存在は見えないものの引力はすでに地球でも感知されており、環太平洋火山帯の地域で地震や火山活動が活発化しているのはそのためだという。この終焉説を取り上げた1月4日付のデイリースター紙は、「ここ数週間で日本、ペルー、ニュージーランド、アルゼンチン、インドネシアで大きな地震が発生している」と加えている。

惑星ニビルは存在する?

しかしニビルは本当に存在するのだろうか? 「地球に衝突するかもしれない謎の惑星」の存在はかなり前から囁かれていた。ニューヨーク・デイリー・ニュース紙によると、最初にニビルを唱え始めたのはアメリカ人作家ゼカリア・シッチン氏だ。1976年発売の著書『The 12th Planet』(第12惑星)で、3600年周期で地球に近づく、楕円形の軌道を持つ惑星ニビルを説明した。

しかしメトロ紙は、ニビルが「2015年9月や12月に地球に衝突すると広く予言されていた」が外れたと指摘している。さらにニビル以外にも、2012年に世界が終わるとした「マヤ暦による終焉説」や、宇宙人が2003年に地球を破壊すると主張したナンシー・リーダー氏の予言があったと加えた。同紙はさらに、アメリカ航空宇宙局(NASA)はニビルの存在をずっと否定してきたとして、「なぜ2012年で世界は滅びなかったか」と題したNASAサイト上の記事(2012年12月23日付)を紹介している。NASAはここで、ニビル地球衝突はもともと2003年5月と予言されていたが、何も起こらなかったので2012年に移動してマヤ暦の終焉説と結びつけられた、と説明。さらに、ニビルなど予測不能な惑星の話はネット上のデマであり、もしニビルが本当に地球に向かっているなら「今ごろ肉眼でも見えるはずだ」と一蹴している。

終焉説はなぜ人を魅了する?

しかしなぜこうも「世界終焉説」は予言が外れてもまた出てくるのだろうか? そしてそのような記事やテレビ番組があると、なぜ私たちは「まただよ」と思いつつ、つい見てしまうのだろうか?

アメリカの科学ニュース・サイト『ライブ・サイエンス』が2011年5月、「人はなぜ終焉を心待ちにするのか」という記事でその心理を説明した。モントリオールのコンコルディア大学で宗教学を教えるディトマソ教授は記事の中で、「極端な例」としながらも、アメリカで2011年に終焉説を説いて回ったキリスト教系ラジオ局のパーソナリティの話や日本のオウム真理教の事件を例に挙げ、「終焉説は珍しくない」と説明した。何かの宗教を信じているわけではない人でも、終焉を描く本や映画に魅了されるとも指摘した。

同教授によると、終焉説はここ40〜50年で増えているが、終焉説を信じる人たちには「世界にはびこる問題が大きすぎて人間の手には負えない」という心理があるという。こうした思いに対して、宗教(聖書)を信じる人には「神が解決してくれる」という心理が、そうでない人たちには「何かしらの大惨事があるはずだ」という心理が働くのだという。さらに同記事によると、宗教を信じる人は自分が「救済される」側に入っていると信じ、宗教を信じていない人は「その時」には生き残るために戦う、と考えるようだ。つまり、世界終焉説を信じる人たちは、世界が終わっても自分が死ぬとは必ずしも思っていないようである。

終焉説というのは、「世の中がもっとよくならないだろうか」という人々の願いの表れなのだろうか。それならば、終焉説は怖がるのではなくエンターテイメントと割り切って楽しみつつ、終焉させなくていい世の中にするには自分には何ができるか考えた方が、惑星ニビルに立ち向かう準備をするより現実的かもしれない。

(松丸さとみ)

image by: Shutterstock

 

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