【書評】モスの敵はマックにあらず。明暗を分けた戦略は「自社の立ち位置」

同業他社なら何でもライバル視してしまうという考えは、自らの会社を迷走させてしまう……。14万人以上の読者を誇る人気の無料メルマガ『ビジネス発想源』の筆者・弘中勝さんは、最近読んだ書籍の内容から、「モスバーガー黎明期」のエピソードを例に挙げて警鐘を鳴らします。

同業者はライバルに非ず

最近読んだ本の内容からの話。

1971年7月にマクドナルドの1号店が銀座にオープンしてから、日本の本格的なハンバーガーの歴史が始まったが、その年の秋、元証券マンの櫻田慧氏はアメリカに渡りハンバーガーの修行をした。

そして翌1972年3月、東京都板橋区の成増でモスバーガーの1号店を開店する。

その創業者の甥で、当時21歳だった櫻田厚氏は、アルバイトとして成増店で働き始め、1978年には成増店の店長に昇格した。

櫻田厚氏は、成増店で教育した社員やアルバイトは日本一のスタッフであると自負できるほど、誰もが欲しがるような人材を育てていった。アルバイト全員が店長やマネージャーと同じく日計表作成や棚卸、シフト組むなどのマネジメントができ、家族のような結束力だから人が辞めることはなく、「働かせてください」と頼みに来る人も多くて、「そう簡単には入れない」という精鋭ぞろいの店になった。

ところがその年、成増店の通りを挟んで向かい側に突然、マクドナルドが出店してきた。

開店以来6年が経っていたモス成増店の最大の危機である。成増の商店街の人たちも、後から聞けば「絶対モスが潰れるとおもっていた」と言っていたほど。

立派な建物に、工場のようなバックヤードで、それに比べると、モス成増店は小さい家の台所。設備では圧倒的に負けている勝負が始まるが、櫻田氏は特に何をした、ということはなかった。

オープン日の前日の木曜日にスタッフに言ったことは、「とにかく掃除をいつも通りきちんとやろう。店内もご近所もいつもと同じように掃除し、商品は気持ちを込めてお客様にお渡ししよう」といった程度のことだった。

そして、マクドナルドが開店した金曜日、モス成増店の売り上げは23万7000円で平日の新記録であった。

翌日の土曜日は37万円で、日曜日の売上はなんと約50万円。さらにはその月にの売上は847万円で、マクドナルドを上回っており、現在だと2500万円の売上に相当する額である。

日本には判官贔屓なところがあるから、「地元で自分たちが応援してきたモスバーガーがマクドナルドのせいで無くなるのは困る」ということで、1週間に2回来ていたお客様が3回も4回も来てくれていた。

それは創業から6年間、ずっとやり続けてきた「お客様との信頼関係を育てていこう」という地元に根ざした気持ちが形になったのである。

結果的に、成増店の近くにマクドナルドが来てくれて、スタッフやお客様などみんなの連帯感が再確認でき、さらにその連帯感が強まったと言える。そして地域密着型というモスのやり方が正しかったということも、この結果で再認識できた。

櫻田厚氏はその後、1990年に海外事業部長として台湾へ赴任し、モスバーガーのアジア進出の礎を作り、1998年には代表取締役社長に就任し、2014年からは会長職も兼ねることになった。

櫻田氏は、よくメディアなどが取り上げる「マクドナルドvsモスバーガー」という対立構図に、ずっと違和感を抱き続けているという。

櫻田氏はハンバーガー業界におけるシェア獲得ということをほとんど気にしたことがないし、実施、モスの経営会議でもそんな話題は出て来ない。モスバーガーは、飲食店であると同時に、地域のコミュニティーでもあるような場所を作る、というのが創業以来の考え方である。

モスバーガーにとって「真の競合」があるとすれば、町のとんかつ屋さんやお好み屋さんである、と櫻田厚社長は述べている。

>>次ページ 本当の競合相手は同業他社にならない

レスポンシブの次はアダプティブ? 新・3大「Webデザイントレンド」

デザインのイロハを初心者にもわかりやすく教えてくれる、人気のメルマガ『プロが教える「美大いらずのデザイン講座」』。最新号では、スマホの普及で複雑化が進むWebデザインのトレンドを理解するための3つのキーワードについて、詳細にレクチャーしています。

モバイルファーストから探る現在のWebトレンド

どうもkeloです。如何お過ごしでしょうか。少し久しぶりになってしまったかもしれませんね。どうもすいません。

今回は、最近のWebデザインのトレンドを掴むために、大切な3つのポイントについて書かせてもらいます。

ご存知のようにインターネットの世界の流れは、本当に早いですよね。日々何かしら変わっていることさえ気が付かなかったりしますが、この3つはそれなりに重要なキーワードなんでしっかりと理解していきましょう。

1. モバイルファースト
2. レスポンシブWebデザイン
3. アダプティブデザイン

この3つの言葉の関係性として、1の「モバイルファースト」というコンセプトが、2・3の「レスポンシブWebデザイン」や「アダプティブデザイン」という考え方の根幹を支えているコンセプトである、という図式になりますが、それぞれの言葉の本当の意味や根本的なコンセプトを理解しないと、いきなり関連性と言われてもわからないかと思いますので、ひとつひとつご説明させて頂きますね。

1.モバイルファースト

「モバイルファースト」は、2009年にルーク・ウロブルスキー氏(Luke Wroblewski、以下ルーク氏)によって提唱されたコンセプトで、グーグルやアドビシステムズ、フェイスブックなどのカンファレンスでも紹介され、一気に認知が広がりました。

Webサイトの設計だけでなく、マーケテイングやコンテンツ設計などを、モバイル(スマホ)を起点にして始めるというもので、従来のようにPC向けのWebサイトやコンテンツから作り始めて、モバイル版を最後に考えるという「モバイルラスト」とは真逆の考え方です。

ただ「モバイルから作り始める」ということは、この考え方の一部分でしかなく、「モバイルファースト」の本質はもっと深いところにあるのです。

>>次ページ 「モバイルファースト」の真なる本質とは?

オレオレ詐欺が捕まらない不思議。犯人を合理的に追い詰めるには?

警察と犯行グループの「いたちごっこ」が続いている感のあるオレオレ(振り込め)詐欺。警察庁の調べによると、昨年平成26年の件数は前年に比べて約1割、被害総額は約2割も増加したそうです。どうしたら撲滅できるのでしょうか。人気コンサルタントの永江一石さんはメルマガで天晴れな対策を提示しています。

Question

オレオレ詐欺、どうすればなくなる?

 

shitumon

ブログにヤバいこと書いてる人たち、いまのうちになんとかしたほうがいいよっと!!』を読みました。永江さんの言うとおり、本当にブログにヤバいこと書いたら逮捕されるのでしょうか?

いえ、ヤバいことを書きたいとか、書いているわけではありません。しかし、もし本当にヤバいことを書いたら自宅にピンポーンと来るのでしょうか。いや、書いたら来たほうが私もいいと思います。

でも、じゃあなんで、オレオレ詐欺の犯人は捕まらないのでしょうか? 電話番号で相手を特定して捕まえりゃいいのにって思うんです。

多分(実際には書かないですよ)、私がブログに「◯◯学校を爆破する!」とか「◯◯を殺す!」とか書いたら警察に捕まると思います。これは当然そうだと思います。

でも、じゃあなんで、予告とかじゃなくて、実際に電話してオレオレ詐欺で人からお金を騙しとった人は捕まらないのでしょうか?警察も裏で手を組んでるの?

多少は捕まっているかもしれません。が、騙された人や件数に対して、◯◯詐欺犯を逮捕! なる情報を見なさ過ぎるのです。これは逮捕できていないことを表わしているのではないでしょうか。

ブログに事件予告を書いて本人を特定して逮捕できるならば、なんでオレオレ詐欺とかで電話して実際にお金を巻き上げた犯人を特定できないのでしょうか! ネットでは個人を特定出来ても電話では無理なの? そっちのほうがおかしくない??

で、これら詐欺への警察や自治体の対応が酷い…。

実施している・していない自治体はあるでしょうが、固定電話に怪しい番号からの通信を拒否する機器の貸出しをして対応をお願いしているそうです。ななな、なんで? 怪しい番号が分かっているなら特定して捜査すりゃいいじゃない!? もうバカバカしくて笑えてきます。はぁ疲れる。

で、警察を頼りに私が考えるオレオレ詐欺の対策・予防方法は…、元オレオレ詐欺の犯人を講師にした講習会を開く。つまり、被害者になりそうな側の私達が、一度は加害者の気持ちになって騙す気持ちを味わう。一旦は騙す側の気持ちになってみる。これしか思い浮かびません。

永江さんならオレオレ詐欺をどう防ぎますか?どう対策を立てて防いだほうがいいと思いますか?

>> 次ページ 警察が行ってる画期的方法と今後の対策

家族が自宅で亡くなった時に救急車を呼ぶと、遺族はさらに辛い目に遭う

現役の医師が読者からの様々な質問に答えてくださる『e-doctor ドクタースマートの医学なんでも相談室』。今回寄せられたのは、「同居する年老いた母が万が一自宅で亡くなって見つかった場合、どうしたら」という質問です。ドクタースマート曰く「亡くなっていることが明らかな場合、救急車を呼んではいけない」とのことなのですが…、なぜなのでしょうか。

自宅で老いた親を看取るにはどうしたらいいのでしょう

shitumonQuestion

お聞きしたいことは病気の事ではないのですが、私にとって大切なことですので宜しくお願いいたします。

私の母は90歳になります(3人家族、母、私は実娘で同居63歳、私の夫)。母は現在認知症ですが、週に3回ほどデイサービスに通っております。最近は年齢それなりに弱ってきておりますので、もしもの事態も遠くないことと思い、知っておきたいことがあります。

病院で看取ることになれば何の問題もありませんが、家で看取った場合、その時どのようにするのが一番いいのでしょうか?

現在、内科関係で個人の医院にお世話になっておりますがそこは往診はしておりません。きのういつもの薬をだしてもらいに私だけが医院に出向いたので、ついでに受付に上記の事をお聞きしました。

「たとえば朝起こしにいったら死んでいた場合、先生に電話したら来てくださいますか?」

とです。奥で誰かと協議をしての返事ですが、医院が開いているときは出られないし、また急に行っても死亡原因がつかめるかどうかも含めいろいろの問題があるとのことでした。それ以上深くは追及はしてきませんでしたが、いつもかかりつけている医院がこうですので土、日などに当たった場合などまったくわかりません。

まだ息があれば救急車を呼べますが、亡くなって見つかった場合、どのようにするべきかを教えてくださいませ。宜しくお願いいたします。

ドクタースマートの回答

結論から申し上げます。往診してくれる医師を探して頼んでおくことです。もちろん、かかりつけ医を変更するしかありません。

在宅で死亡した場合、主治医が死亡診断書を書いてくれれば何も問題はありませんが、今の主治医は死亡診断書を書いてくれそうもないので、お母様が生きている間に死亡診断書を書いてくれる主治医を探しておきましょう。

「息があれば救急車を呼びますが」と書いておられますが、ほとんどの場合、お母様が亡くなったら、死んでいるにも関わらず救急車を呼んでしまうものなのです。

お母様の死に直面したときに、どれだけ冷静でいられるか? それは分かりません。

お母様の死を覚悟していて、冷静に対処できればいいのですが、通常、家族は慌ててしまい、取りあえず救急車を呼んでしまうものなのです。

救急車を呼んで、救急車が到着してお母様が亡くなっていたら、救急車はお母様をそのままにして帰りますが、すぐ警察に連絡しますので、代わりにおまわりさんが来ます。

おまわりさんが来たら、家族全員事情聴取をされます。要するに、誰かが殺したのではないか? と云う疑問を晴らすために、家族全員から事情聴取をするのです。

警察は、お母様が誰かに殺されたのではないか? と云う疑問が晴れるまで質問します。もちろん、家族全員に1人づつ、それは丁寧に質問を繰り返すのです。

事情聴取をされた家族から聞いたことがあるのですが、殺人犯扱いされたと怒ってました。質問は、誰が遺産相続人になるのか? どのくらい遺産があるのか? 昨夜お母様と喧嘩した人はいなかったか? 家族関係・仲の良さ悪さ等、あらゆることを聞かれるそうです。

家族全員の数時間に及ぶ事情聴取のあとで、やっと解放されることになるのです。

この事情聴取を受けないで済ませる方法はたった1つだけです。お母様が亡くなっていたときに、絶対に救急車を呼ばないことです。

では、お母様が亡くなっていたらどうすればいいのか? それは、救急車を呼ぶのではなく、主治医を呼ぶのです。そして、主治医に来てもらって、死亡診断書を書いてもらえばいいのです。

そうすれば警察もおまわりさんも来ませんし、不愉快な事情聴取を受けることもありません。

ですから、今からでも遅くはありません。往診をしてくれる医師を探すことです。通常、往診を引き受けてくれる医師ならば、死亡診断書を書いてくれるからです。もちろん、万が一のときに死亡診断書を書いて貰えるかどうか確かめて置いて下さい。

往診をしてくれる医師と云うのは、在宅医療を遣っている医師が多いと思います。通常、往診の依頼は在宅医療の依頼と受け取られ易いので、明確に、万が一のときだけ往診をお願い出来るか(死亡診断書を書いてくれるか)どうかを聞いておきましょう。

『e-doctor ドクタースマートの医学なんでも相談室』

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現役弁護士が種明かし。役人の雑談に仕掛けられたズルい罠

 数々のベストセラーや、テレビ番組への出演でもおなじみの弁護士・谷原誠さんが、ビジネスで役立つ論理的思考の習得法などを伝授する無料のメルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』。今回は、弁護士や税務署員といったお堅いイメージの職業ほど駆使しているという、「雑談」の意外な効果について語られています。

雑談の戦略!?

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

雑談の大きな効果の一つは、「話を聞き出すこと」にあります。リラックスした気分で雑談するうち、相手の本音、要望、また必ずしも人に言おうと思っていなかった事実が見えてくることがあります。

その効果を仕事に役立てている職業として、税務署の調査官があります。

税務調査の際、調査官は会社や経営者の自宅を訪問し、調査対象者と雑談を行います。ここでは、経営の話はもちろん、趣味の話、家族の話等々、一見とりとめのない話が展開します。しかし、ここに一種の「ワナ」があります。

ご存知の通り、法人税などの税金は、売上から経費を差し引いた、利益(所得)に課されます。調査官の目的の一つは、会社の売上が漏れていないか、経費でないものが経費計上されていないか、などの事実を見つけ出すことです。

もちろん社長もそれは承知の上です。もし、雑談でいきなり「最近儲かってますか?」と聞かれれば、意図を見抜き、警戒するでしょう。そのため、調査官は、もっと身近な話題から入ります。

たとえば、自宅や社長室にゴルフバッグを発見すると「ゴルフをされるんですね。私も好きなんですよ」と話しかけ、定番の「スコアはいくつで回るんですか?」「どこのゴルフ場に行かれるんですか?」といった質問で、リラックスした雰囲気を作ります。

そして、ここから、このようなお話に展開します。

調査官「取引先の接待でもよくゴルフに行かれるんですか?大変ですね~」

社長「いやー、最近はゴルフをやる人も少なくなって、プライベートの友達ばかりですよ」

ここに重要な情報が隠れています。調査官は、会社の経費として計上されている出費の中に、プライベートで行ったゴルフの費用を含ませているのではないかと当たりをつけ、関連する領収書を探し、指摘するのです。

「あれ?先ほど、プライベートの友達とゴルフに行っているとおっしゃってましたが、ゴルフの領収証が経費の中に入っていますよ。おかしいですね!」

税務署の職員にとって、雑談は仕事の一部です。調査対象者が、重要な情報をつい話したくなってしまうような雑談の仕方を経験的に身に着けています

雑談から話を聞き出すことは、弁護士もよく行います。

法的トラブルを抱えた方から相談を受ける際は、事実関係を聞き出し、法律的な争点となる部分、依頼者にとって有利・不利になる事実を整理しなくてはなりません。しかし、法律的に論点となるポイントと、相談者が話したいことは往々にして異なるものです。

しかも、相談者は自分にとって都合の悪いことは、自分の代理人となる弁護士にも話したがらないもの。弁護士が知らない事実が後になってわかれば、せっかく組み立てた論理、戦略が崩れてしまいます。

そこで、案件に関連する周辺の話題を、気楽な雰囲気で自由に話してもらうと、法律的に重要なポイントが浮かび上がることがあります。気になる話が出てきたときに、核心を突く質問をすることで、詳細な事実関係を聞き出すことができます。

雑談は「感情」のやりとりであり、仕事は「理性」のやりとりです。この2つは峻別すべきものですが、理性的に論理を組み立てるためには、情報が必要です。それを引き出すために、雑談による感情のやりとりが役に立つことがあるのです。

『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』
人生で成功するには、論理的思考を身につけること、他人を説得できるようになることが必要です。テレビ朝日「報道ステーション」などテレビ解説でもお馴染みで、「するどい質問力」(10万部)、「弁護士が教える気弱なあなたの交渉術」(アマゾン1位獲得)の著者で現役弁護士の谷原誠が、論理的な思考、説得法、仕事術などをお届け致します。
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寺島しのぶと寺島進がフランス映画に出演。しかも仏政府のお墨付き。

今や世界中の映画監督が参加する短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015」が、6月4日(木)から6月14日(日)まで東京・横浜など6つの会場で開催されています。

約200本の世界各国の短編映画が上映される中、フランス短編映画のラインナップはとびぬけて哲学的でありアート思考。その中でクオリティが高く、そして未来のゴダールになるかもしれない若手映画監督三人の作品を紹介したいと思います。

寺島しのぶ&寺島進主演「サベージナイト」


まずは寺島しのぶと寺島進のW寺島が主演した作品。

俳優としても活躍している監督のKristof Sagnaが、ベルリン国際映画祭・銀熊賞を受賞した『キャタピラー』の寺島しのぶを見て、オファーを出したのだとか。ちなみに寺島しのぶはこれが海外映画初挑戦らしいです。

フランス政府の協力のもと、日本国内で撮影されたという本作の内容は…ヤクザ映画!(寺島進だから?)

SAVAGE NIGHT01

寺島しのぶ演じるアイコは無断欠勤の同僚売春婦宅へ訪れる。しかし、そこにいたのは同僚の死体と赤ちゃんだった。アイコはその赤ちゃんを守りながらも事件に巻き込まれていく……。寺島しのぶの背中には、トラの入れ墨が彫られており、何とも怖くそして力強い女性を演じております。フランス映画とはいえ、セリフも日本語のため、日本人にはとってもわかりやすい作品なのではないでしょうか?

オオカミを愛しすぎた少女の冒険『エルザとオオカミ』

GUEULE DU LOUP

この映画のテーマは、少女とオオカミの不思議な愛です。

「エルザとオオカミ」の主人公である少女エルザは、とんでもなくオオカミ愛に満ちた少女です。少女エルザは右手つけたオオカミの人形手袋をいつも手放しません。

常にぬいぐるみとエルザは一心同体。いつしかその大事なぬいぐるみから、ついに綿がはみ出てしまいます。エルザは綿が出たぬいぐるみに落ち込み、 その失意の思いを「脱走中のオオカミ」に向けていきます。ここまでオオカミ愛に満ちていると、はたして脱走中のオオカミに会うことはできたのでしょうか。

Alice Vial

「エルザとオオカミ」の監督は若手女性映画監督Alice Vial。なんと20代の若い監督です。

彼女の2009年デビュー作「Spirale」も短編映画です。驚きなのはデビューしたときは23歳という若さ。未来の注目映画監督です。

 ボリス・ヴィアン原案『私たちのファウスト』

 

 

ファウストというとゲーテを想像しますが、この作品の原作はフランス作家ボリス・ヴィアンの短編小説「Notre Faust(私たちのファウスト)」です。ボリス・ヴィアンとえいえば、フランス映画「ムード・インディゴ うたかたの日々」の原作で有名ですね。ストーリーは謎めいていて、美しい少女マリアが、正体不明の不思議な大人の女性と交流する話を描いています。フランス映画「美しい棘」が好きな方にお勧めの一本。

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フランスが誇る有名作家の映画化を務めた監督は、Elsa BlayauとChloé Larouchi。二人はフランスの映画学校「パリ国立映画学校」出身です。余談ですが、映画学校も「国立」が存在するなんて驚きですね。なんとも、アートな国。

「フランス映画ってゴダールとかでしょ?なんか難しそう…」。そんな方は、短編映画から挑戦してみてはいかがでしょうか?

information:

ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015

フランス映画祭~短編作品集

6/12(金)20:00 – 21:50 二子玉川・iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ

ディズニーランドに3000回行った達人が伝授する「効率よく周る」裏ワザ

6月は梅雨が始まる上に、祝日もないため、ディズニーランドが比較的空いている穴場的なシーズン。そこでぜひ活用したいのが、人気アトラクションにスムーズに乗れる優先券「ディズニー・ファストパス」。TDLファンなら知ってて当然ですが、完璧に使いこなしている方は案外少ないのでは? TDLに通うこと3000回以上というディズニーの達人がメルマガで紹介している「ファストパスの効率的な取り方」を紹介しています。

ファストパスを効率よく取る方法とは?

みなさんご存知の「ディズニー・ファストパス」。これを利用すれば、人気アトラクションが2~3時間待ちの日でもそれほど並ばずアトラクションに乗ることが出来ます。

でも、「ファストパスを取りに行ったら、すでに発券が終了していた」「1日に1種類のアトラクションのファストパスしか取れなかった」など経験したことはありませんか?

今回は、「効率よくファストパスを取る方法」をご紹介していきます。

ご存知かとは思いますが、「ディズニー・ファストパス(以下FP)」とは、人気アトラクション対象の優先乗車券です。

FPを効率よく取るために一番大切なのは、「次の発券時間になったら、『乗る』よりも『次を取る』」です。

例えば取ったFPのアトラクション利用時間が11:15-12:15の場合、11:15になったら急いでそのアトラクションに乗りたくなる気持ちもわかります。

でも、そうではなく11:15になったら乗るより先に次のFPを取ったほうが、効率良くまわることができます。

FPに書かれている時間が2時間後より後の場合は、2時間後になったら次のFPを取りに行きましょう。

現在どのアトラクションがFPを発券しているかは、東京ディズニーリゾートオフィシャルモバイルサイトでチェック。「アトラクション待ち時間」から確認できます。

FPの列はかなり長く並んでいても、SBの何倍もの速さで進みます。アトラクションからずっと離れたところまで並んでいるのを見てビックリしてしまうこともありますが、慌てず並びましょう。

TDRに3000回通った達人によるディズニー攻略法
東京ディズニーランド&ディズニーシーに32年間で通算3000回以上訪れたTDR達人が、東京ディズニーリゾートを効率よく回る裏ワザ、バックグラウンドストーリー、トリビアなどをご紹介。
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中国人がレタスを「生」ではなく、必ず「炒めて」食べる理由

旬の食材を「栄養」「中医学」「英語」という3つの面から紹介する『一石三鳥健康メルマガ』。今回ご紹介するのは、先日もご紹介した「レタス」の中医学編です。中国ではレタスを生じゃなくって、火を入れて食べることが圧倒的に多いってご存知でしたか?

レタス ~中医学編~

こんにちは、もげらもげこです。

梅雨の足音が近づいてきました。湿気の季節にだるくなったりむくんだりする方は、「脾」が弱くなっている可能性があります。薄着の夏を前に、サラダをたくさん食べてダイエットしなくちゃと意気込んでいらっしゃる女子の皆様! サラダは、体質によっては体を冷やしてむくみをもたらす百害あって一利なしの食べ物になりますよ。

サラダと言えば、今回とりあげているレタスはもっともサラダに使われる野菜の一つでしょう。レタスは中国語で生菜といいます。ウォジュと呼ばれる、茎レタスを食べることも多いようです。

レタス(生菜)
性味:苦、甘、涼
帰経:入胃、小腸経
効能:清熱爽神、清肝利胆、養胃

清熱爽神というのは、体内の熱を下げて気分をさっぱりさせるということです。たくさん食べたほうが体にいい気がしますね。苦味にも熱をとる作用があります。でもよく見てください。レタスは涼性の食べ物です。胃や腸を冷やす効果があるので、もともと冷え症の人はあまりお勧めできません。サラダ好き女子に冷え症が多いような気がするのは気のせいでしょうか。

中医学では、その人が摂取すべき食べ物を決めるときは、最初にその人が「熱タイプ」か「寒タイプ」かを見ます。人間の体は、常に熱を作りだしていますが、熱タイプか寒タイプかは、その産出量の過少で判断します。体で熱を作りだす量が、必要量よりも多ければ熱タイプ、少なければ寒タイプになります。

基本は、自分の体質と逆の食べ物を取って、バランスを取るようにします。熱タイプなら寒涼食品を、寒タイプなら温熱性のものをといった具合です。これを無視すると、状況はよくなりません。寒タイプが寒涼食品を食べ続けたら、体はますます冷えて行くからです。

体を温める温熱性の食べ物は、生姜がとても有名ですね。反対に体を冷やす性質のことを寒涼性といます。潤いが不足し、体に熱がこもっている人が食べるのに適しています。主に夏野菜が寒涼性です。寒タイプが今の旬である寒涼性の野菜を食べるときは、加熱したり、温熱性の食品を組み合わせて食べるなど、気をつけた方がいいです。

中国人の友人たちにレタスの食べ方を聞くと、皆口をそろえて「炒める!」と言います。中国人は体を冷やすことを本当に嫌います。

最後に、変わったレタス料理をご紹介。

レタスの湯引きです。レタスをさっと煮て、花型に切ったにんじんとわけぎで飾っています。もの凄くシンプルな料理ですけど、このように盛り付けると、とても凝った印象がありますね。パーティーなんかで、料理出来るアピールをしたい女子にはとてもいいメニューではないでしょうか?

『一石三鳥健康メルマガ』
ベジタブル&フルーツアドバイザーであり、薬膳に関する資格も取得に向け勉強中という筆者が、世界の食材や食習慣を「栄養」「中医学」「英語」という3つの面から紹介する、一石三鳥のメルマガ。
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iPhoneに勝てない戦場プロカメラマンの苦悩

iPhoneやスマホの性能が上がったことで、デジタルカメラの市場が縮小傾向となっているそうです。そのあおりをもろに食らっているのがプロのカメラマンやジャーナリスト。世界各地の戦場で取材を行ってきた軍事ジャーナリストの加藤健二郎さんは、自分のメルマガで、移りゆくメディアの変遷に振り回された苦悩を綴っています。

主力商品チェンジ殺法

カトケンが報道カメラマン&ジャーナリストとして雑誌デビューしたころ(1989年)は、まだ、写真1枚を単体で雑誌などに売ることが難しくない時代だった。1989年に11日間の北朝鮮滞在をしていたこともあり、その時代の恩恵にあやかれた。しかし、時代は急速に「写真+記事」でセット販売できないと仕事にならない時代になってゆく。EOSなどオートフォーカス一眼レフカメラの普及により、記者や旅行者が手軽に良い写真を撮れるようになったからだ。もちろん、職業カメラマンの写真の質の方が上だったが、雑誌の読者はそんな些細な差を求めていない。

カメラマンの主力商品は写真からネタに移ってゆく。富士山を最高のクオリティーで撮った写真よりも、ピンボケ手ブレで撮った金正日のプライベート写真のほうが圧倒的に価値が高い。こうなってくると、「写真+記事」でさえ、内部流出的なものには勝てなくなる。

では、報道カメラマンは次はなにを主力商品にすべきか。カトケンは、軍事オタクだった専門性を活かして、武器や戦略の重要ポイントを撮影することで、他の撮影者に差をつけることにした。狙撃銃は、銃身先端を明確に撮る、薬莢の刻印文字を接写する。戦車側面のエンジンの出っ張りから出力アップ改造型であることを撮る。などなど・・・・。このやり方なら、一流報道カメラマンには勝てる。

だが、21世紀になる頃から、インターネット検索時代に入り、もともとの軍事知識を持たない者でも、グーグルなどで検索して専門的画像や解説にアクセスできるようになる。よくわからない武器でも撮影可能な全てをあらゆる角度から撮影しておいて、売り込み執筆時に、出版社の人と一緒に武器名やその武器の性能特徴などを検索すれば、専門的な記事を書けてしまう。

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