気がつけば中国の属国に。フィリピンを支配した中国の卑劣手口

中国によるさまざまな「対外工作」が明るみに出つつありますが、11月26日には米メディアにより、「フィリピンの電力供給網が中国支配下にある」といった内部報告書の存在が報じられました。この報道を受け、国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは自身の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で、中国がフィリピンの送電網を実質支配する実態を紹介した上で、今後の中比情勢に対する懸念や、フィリピンの惨状から日本が学ぶべき教訓を記しています。

中国は、フィリピンの●●を支配している!

米中覇権戦争が本格化し、中国の実態が続々と暴露されるようになってきました。たとえば、中国は、ウイグル人100万人以上を強制収容所にぶち込んでいる。たとえば、中国人スパイがオーストラリアに政治亡命を申請し、中国諜報の実態を激白している。

今度は、「中国が、フィリピンのライフラインを支配している」という話がでてきました。それで、有事の際、中国は、一瞬で壊滅的打撃をフィリピンに与えることができる。なんか、陰謀論みたいな話ですが…。こちらをごらんください。

フィリピンの電力網、中国が「いつでも遮断可能」 内部報告書が警告

CNN.co.jp 11/26(火)17:58配信

 

(CNN)フィリピンの電力供給網は中国政府の支配下にあり、紛争の際には遮断される可能性があるという議員向けの内部報告書の存在が明らかになった。

中国は、フィリピンの電力供給網を支配している。紛争の際には、電気を止めることができる。困りますね。生活がマヒする。経済がマヒする。軍隊が動かせなくなる。

どうやって中国は、フィリピンの電気を支配しているのでしょうか?

中国の送電会社の国家電網は、フィリピンの送電企業NGCPの株式の40%を保有している。民間の合弁企業のNGCPは2009年からフィリピンで送電事業を行っている。中国がフィリピンの電力システムに介入する可能性については10年前の合意時から懸念が出ていた。
(同上)

NGCPはフィリピン全土で電力の送電事業を行っており、同社の報告書によれば、フィリピンの家庭の約78%に電力を供給している。2009年に民営化され、国家電網が株式を保有したほか、運営のためのスタッフも派遣している。
(同上)

中国の国家電網は、フィリピンの送電会社NGCP株40%を保有している。

内部報告書によれば、システムの主要素にアクセスできるのは中国人技術者のみで、理論上は中国政府の指示によって遠隔で動作を停止させることも可能だという。
(同上)

情報筋によれば、内部報告書は電力網が現在、中国政府の「完全な支配下」にあり、中国政府はフィリピンの電力網に混乱を引き起こす能力を保持していると警告している。
(同上)

中国政府は、指示するだけで、いつでもフィリピンの電気を止めることができる。もちろん、中国が何もなしにフィリピンの電気を止めることはないでしょう。しかし、中国とフィリピンの間に紛争が起これば、中国が電気を強力な武器として使う可能性はあります。では、中国、フィリピンで紛争が起こる可能性はあるのでしょうか?

あります。1994年、中国は、フィリピンが実効支配していたミスチーフ礁に侵攻し、勝手に建造物をつくりはじめました。2012年、中国は、フィリピンが実効支配していたスカボロー礁に侵攻。2013年から、軍事施設の建設を開始しました。

フィリピンのドゥテルテ大統領は、アメリカを捨てて中国に走りました。ドゥテルテさんには中国と戦う意志がないので、中国の属国になってしまった。それで、彼が大統領のうちは、中比戦争が起こる可能性は低いでしょう。

しかし将来の大統領が、中国の属国はイヤだ!戦おう!」と決意し、動き出した。そうなったら、中国は、フィリピンの電気を止めて壊滅的打撃を与えるかもしれません。

中国の属国として生きるか、それとも戦って敗れるか。どっちにしてもフィリピンの未来は暗いようです。

日本は、中国に接近してひどい目にあっているフィリピンから、教訓を得るべきですね。まずライフラインに関係する会社に外国資本を入れるべきではない

「水源や森林を中国人が買いあさっている」という話があります。これは、法律で禁止すべきでしょう。そして、「アメリカを捨てて中国につけ」という人たちに、「フィリピンのようになるのは、まっぴらごめんです!」と言いましょう。

image by: Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com

正社員と非正規社員の差はどこから不合理?同一労働同一賃金とは

正社員と非正規社員の間にある賃金や待遇の差。昨今、問題視されていますが、では『不合理』だと判断される基準はどこからなのでしょうか? 今回の無料メルマガ『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』では著者で現役社労士の飯田弘和さんが、正社員と契約社員、そして正社員と定年退職後の嘱託員の賃金の違いについて争われた、ふたつの裁判判決から、労働契約法20条を詳しく解説。同一労働同一賃金について、理解しやすいようにまとめています。

同一労働同一賃金を考える

昨年6月、最高裁で同一労働同一賃金にかかわる2つの判決が出ました。ハマキョウレックス事件と長澤運輸事件です。この2つの会社は、共に運送会社です。ハマキョウレックス事件では、正社員と契約社員有期雇用労働者との賃金の違いが不合理かが争われました。長澤運輸事件では、正社員と定年退職後の嘱託乗務員有期雇用労働者との賃金の違いが不合理かが争われました。

この争いは、労働契約法20条に違反しているかを争ったものです。

労働契約法20条

 

有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

結果、ハマキョウレックス事件判決では、正社員には支払われ、契約社員に支払われていなかった各種手当のうち、皆勤手当無事故手当特殊作業手当給食手当通勤手当について支給に差があるのは不合理であるとされました。長澤運輸事件では、精勤手当の支給について差があるのは不合理であると判断されています。

この判決の中で、最高裁は述べています。

労働契約法20条は、有期契約労働者と無期契約労働者との間で労働条件に相違があり得ることを前提に、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情(以下「職務の内容等」という)を考慮して、その相違が不合理と認められるものであってはならないとするものであり、職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた処遇を求める規定であると解される。

両者の労働条件が均衡のとれたものであるか否かの判断に当たっては、労使間の交渉や使用者の経営判断を尊重すべき面があることも否定し難い。

労働者の賃金に関する労働条件は、労働者の職務内容及び変更範囲により一義的に定まるものではなく、使用者は、雇用及び人事に関する経営判断の観点から、労働者の職務内容及び変更範囲にとどまらない様々な事情を考慮して、労働者の賃金に関する労働条件を検討するものということができる。また、労働者の賃金に関する労働条件の在り方については、基本的には、団体交渉等による労使自治に委ねられるべき部分が大きいということもできる。

ここから読み取れるのは、「正社員と有期雇用労働者では賃金や労働条件について、そもそも違いがあって当然だよね」という事ではないでしょうか。そうなると、基本給について、支給形態(月給制か時給制か)や支給額に差があっても、不合理であるとは、なかなか判断されないのではないでしょうか。

処分品を「特価品」と銘打ち大儲けする発想を導いた「質問の力」

「なぜ~なのか」、「どうすれば~が出来るのか」といった思考法に助けられ、成功へと繋がった例は数多く見られます。そんな、世紀の大発見や画期的イノベーションの原動力ともなった「質問の力」の重要さを訴え続けているのは、現役弁護士の谷原誠さん。谷原さんは今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』でも、実際の成功事例を挙げながら、自分の目標への「質問」がいかに効果的に働くかを解説しています。

大発見、イノベーション、富をもたらす質問

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

ビタミンCを発見したアルバート・セント・ジェルジは、「天才は、誰もが見ているものを見て、誰も考えたことのないことを考える」と言っています。

リンゴが落ちるところは誰もが見ています。しかし、「リンゴはなぜ落ちるのかを考える人はいません。せいぜい「そろそろ食べ頃だな」などと考えるのが関の山です。リンゴが落ちてこない時、「どうせあのリンゴは酸っぱいのさ」と考えるのは、イソップ寓話のキツネです。しかし、ニュートンは、違いました。

「なぜリンゴは落ちるのか。なぜ葉っぱは落ちるのか。それに引き替え、星や太陽はなぜ落ちないのか」

ニュートンは自分に対してそのような質問をし、万有引力を発見しました。ここでニュートンを万有引力の発見に導いたのは、質問力です。前提を疑い、色々な角度から、様々な質問を投げかけるのです。

人間は、質問をされると、その質問に答えるために頭をフル回転させます。そして、解決しようとします。この質問に答えようとする必死のフル回転が新しい発想を生み出すのです。

アメリカ最大の小売業「ウォルマートを一代で築き上げたサムウォルトン氏は、商品を少しでも安く仕入、少しでも安くお客様に提供することに頭を悩ませていました。そして、質問を繰り返します。

「どうやったら商品を安く仕入れられるだろうか?」
「この商品をもっと安く仕入れる余地はないだろうか?」

すると、商品の中には、メーカーが製造を打ち切ってしまった処分品や、不良品などがあり、それらはかなり安く仕入れられることに気づきました。

ウォルトン氏は、質問します。

「この安く仕入れた商品を、お客様に気持ちよくご購入いただくには、どのようにしたらよいだろうか?

そして、ウォルトン氏は、それら不良品を特価品と名付けて販売を開始し、飛ぶように売れたといいます。単なる言い方の違いですが、買う側にとってはずいぶんと違います。それに、「不良品」とは、メーカー側の都合で言っているだけで、消費者はさしたる不便はないのです。

このように、自分の目標を決め、それに向かって質問し続けることで、自分の思考の壁を破ってゆくことができます。

シルクドゥソレイユといえば、サーカス業界の常識を打ち破った会社です。サーカス業界のガリバーであるリングリング・ブラザーズ&ベイリー・サーカスが100年以上かけてようやく到達した売上高を、わずか20年たらずで達成してしまいました。

サーカスは、もともと子どもをメインターゲットにしたエンタテインメントです。大人達は、子どもに見せるためにサーカスを観に行きます。しかし、シルクは、この前提を疑い、質問をしました。

「私たちのパフォーマンスは、どのようにしたら、これまでサーカスの顧客ではなかった大人達に喜んで観てもらえるようになるだろうか?

そして、シルクは、大人を喜ばせるパフォーマンスを開発し、一気にサーカス業界を駆け上がったのです。

このように、質問は大発見をもたらしイノベーションをもたらし富をもたらしてくれます。質問力を磨かないのは、もったいないですね。あなたは、質問力を、どの方面に活用したいですか?

質問に興味がある方は、ぜひ、この本を読んでみてください。

人生を変える「質問力」の教え』(WAVE出版)

今日は、ここまで。

image by: Shutterstock.com

「人のせいにする」とは別。なぜ子供に「言い訳」を与えるべきか

ルールという言葉は、子どもたちを束縛するものという印象があります。しかし、大人が決めたルールであるという「言い訳」は、さまざまな場面で効果を発揮するというのも事実のようです。今回の無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』では著者で現役教師の松尾英明さんが、ルールや規則を「子どもを守るための言い訳」として機能させるという重要な視点を紹介しています。

子どもに「言い訳」を与える

親と教師の仕事の一つ。それは、子どもに言い訳を与えてあげることである。

どういうことか。

以前に何度も本や記事で書いたが、例えば鬼ごっこで、氷鬼を行う時。高学年で男女が混ざるようにするには、一工夫が必要である。だから「男子を助けた女子を賞賛する(逆も)」ということを教師が行う。それでも効かない場合は「男子しか女子を助けられない(逆も)」というルールを作る

こうされると、子どもたちは、そうせざるを得なくなる。「先生が言ってるから、仕方ないという理由で、男女が混ざる。実は、普通にそうやって交流したいような子どもたちも、周りを意識してできないのである。そこに、言い訳を与える

今の子どもたちは、SNSでつながっていて、途中で話題を切れない。「もうこの辺で寝よう」というと「付き合いの悪い奴」ということになる(面倒な酔っ払いオヤジみたいな世界である)。あるいは「既読スルーへの報復が怖いのである。寝不足や生活習慣の乱れの原因の一つである。

ここに、親が言い訳を与える。「夜9時にはスマホを親に預けるというルールを作る(あるいは、そういうルールがあるということを友人に伝えておく)。それだけで、もう「仕方ない」ということになる。言い訳を与えることで、子どもを守れる

こういうことはたくさんある。親や教師は、子どもの人間関係にとっての助かる言い訳になれる。その辺りを意識することである。何でも子どもの自由にするのが、子どもにとって助かるという訳でもないということである。

「人のせいにしない」は基本だが、こういったことは例外。子どもを守るための言い訳という視点も、親や教師にとっては、大切である。

image by: Shutterstock.com

子育て最大の難問。「個性の尊重」と「しつけ」は両立できるのか

子育てにおいて大事なことは、個性や好奇心を損なうことなく、かつ社会的なマナーも身につけさせること。しかし、電車内や人込みの中で奔放に振舞う子どもを、個性を尊重しながら諭すのは簡単なことではありません。そこが親の悩みどころなのですが…。今回の無料メルマガ『子どもが育つ“父親術”』では、子どもたちの個性・好奇心を尊重することと、マナー教育を両立させる考え方を紹介しています。

躾 vs 個性尊重

「子どもがその人自身として生きる」≒「私(親)は、子どもの個性を尊重する」と考えた時に、真っ先に悩まされることがあります。「そうは言っても、尊重ばかりはしていられない」場面の数々です。

  • 歩道でぴょんぴょん跳ねながら左右に蛇行する子ども。どうやら白いタイルだけを踏んで進んでいるようだ。だが、他の通行人・自転車も多く、明らかに迷惑…
  • 電車の中で、様々な“発見”を嬉々として話す子ども。「あ、あれパパのと同じケータイだ!」「わ~。特急列車だよー!あの特急はね、スーパーあずさなんだよ」しかし、声が大きい(ほとんど叫んでいる)…

この悩みが現れるときの多くは、「子どもの個性の尊重vs周囲への気遣い・マナー・しつけの構図を取ります。

こんな時、皆さんはどうしていますか??

個性を大切にして、蛇行を黙認したり「お、特急が見えたんだね」と好奇心を認める返事をするか。マナーを優先して、「まっすぐ歩きなさい」「しー。静かに話しなさい」と言うか。あるいは、両方とも大切にしたいと考えるか(でも、その時の言い方は?)。

私が考える最善の対応は、方針は「両方とも大切にする」で、まず好奇心を認める返事をして次にマナーを身につけさせる」です。

1.「両方とも大切にする」

これは文字通り両方とも大切だと思うから。公共の場でのマナーは、子どもがその人自身として「この世界で生きてゆくためにも大いに有用な知識スキルです。

ただ、個性や好奇心とは違って、マナーに関する知識は生まれながらには持っていません。いろいろな事例を通じて教わりながら、他人を気遣う気持ち(これは本来持っているもの)と掛け合わせて、応用を利かせていければ良いのだと思います。

2.「好奇心を認める」

私の心の中の優先順位では、こちらが上位です。ちょっと大げさですが「どんな理由があっても、子どもの個としての人格を認めないことはない!」とでもいうような気持ちです。

ただし、無闇に褒めれば良いわけではないので注意も必要です。

3.「マナーを身につけさせる」

ここで単に「静かに」と言ってしまうと、「見てー、特急列車だよ」「おお、そうか特急か。静かにしなさい」となってしまい、明らかにヘンですよね。ここでのコツが、「周囲の状況をただ伝える」という言い方。

「見てー、特急列車だよ」

「おお、そうか特急か。でもね、電車の中で大きな声を出すと他のお客さんがビックリしてしまうんだよ」

子どもも他人を気遣う気持ちは持っています。ただ、周囲の状況を見落としてしまっただけ。思い出しさえすれば、どうすれば迷惑をかけるか・かけないで済むか、子どもなりに考え、振る舞いを改めることができるのです。

いかがでしょうか。

今号では、

  • 個性の尊重とマナー教育・しつけは両立する(どちらかを犠牲にしたり、バランスをとったりする必要はない)
  • マナーについては、行為の他者への影響をただ伝えるだけで、ほとんどの場合は大丈夫

の2点に共感いただければ嬉しいです。

image by: modchan / Shutterstock.com

お客様の「購入後に喜ぶ姿」も想像できない販売員に未来などない

これまでもたびたび「お客様には未来を売りましょう」と提案してきた、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。しかし、未来とは一体何を指しているのでしょうか。今回坂本さんは自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で、その「未来」についての考え方をわかりやすく解説しています。

喜ばせたいのは誰か

私はよく「お客様には未来を売りましょう」ということをお伝えしています。当メールマガジンの中でも、何度となく、いかにお客様の未来に対してフォーカスして、接客、販売をするかが大事だということはお伝えし続けてきているつもりです。ただ、未来という表現だけでは伝わりにくいこともあるように思っています。

お客様が買った後のこと、購入後にどんな未来があるかを伝えることが必要な話なのですが、ここがなかなかイメージしにくいという人もいらっしゃるのではないでしょうか。ですから、もし、具体的にどういうことなのかがわかりにくいという方がいたとしたら、少し視点を変えてみることをオススメしたいと思います。

どんな商品でもわかりやすく考えるとしたら、「誰を喜ばせたいか」を考えると良いでしょう。その商品を、目の前のお客様に買ってもらったとして、誰に喜んでもらえれば良いかを考えるわけです。

例えば、アクセサリーを売っているとします。アクセサリーにも色々種類はありますが、どんなアクセサリーも、ギフトでなければ、基本は、目の前のお客様が身に付けるものです。ということは、目の前のお客様が喜ぶ提案をしてあげることが大事なように思えます。

しかし、未来を売るとするならば、他の人を喜ばせることを考える必要があります。例えば、お客様がアクセサリーを購入して、身に付けることで、オシャレになるとします。それによって、もしかすると、恋人や家族や、職場の人など、他の誰かにもその影響は出てくるはずです。

恋人がオシャレになってくれれば、喜ばない人はまずいませんし、家族だってそうでしょう。職場の人も、お客様がオシャレになることで、取引先との関係がうまくいくから嬉しい、なんてことだって無くはありません。

状況は様々ではありますが、目の前のお客様以外の誰かが喜んでくれる状況を想像すれば未来が見えてきます。それをお客様に提案することができれば、何度も言っている、未来を売るということに直結してくるのです。

目の前のお客様を喜ばせることも大事ですが、その先にいる他の誰かに喜んでもらうには、どうすれば良いか。ここを考えることで、ヒアリングの力も、提案する力も高まっていきます

今日の質問です。

  • 普段接客しているお客様の先には、どんな喜んでくれる人がいますか?

image by: Shutterstock.com

お医者さんが考えた「キッチンマット」を大ヒットさせた販売戦略

自社スタッフを思いやり、さらに彼らの声を大切にしたことが市場での大ヒットにつながる…。そんな「誰もが幸せになる」事例を取り上げているのは、MBAホルダーの青山烈士さん。青山さんは今回、自身の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』で、アサヒ軽金属工業の『ドクターマット』の誕生秘話を紹介するとともに、同社の戦略・戦術を分析しています。

 

産業用から家庭用へ

今号は、お医者さんが考えたキッチンマットを分析します。

● アサヒ軽金属工業が展開しているキッチンマット「ドクターマット

戦略ショートストーリー

長い時間キッチンに立つ方をターゲットに「産業医の視点」や「独自素材」に支えられた「長時間の台所仕事がラクになる」「掃除がラク」等の強みで差別化しています。

足腰の負担が軽減されるというエビデンス(体圧分散効果)や実名のお客様の声、採用事例、自社工場で利用されていることなどを伝えることで信頼を得ています。

■分析のポイント

「ドクターマット」は、もともとは自社工場スタッフの疲労軽減のために開発されたものです。

開発者である産業医の方が、「アサヒ軽金属工業」の工場を巡回している時に、床面が硬く、立っているだけでも腰やひざに大きな衝撃があることに気づいたそうです。この気づきがもとになって、ドクターマットが開発されました。

そして、「ドクターマット」が導入された工場のスタッフからの家のキッチンにも欲しい」という声がきっかけとなり、家庭用として商品化されています。

「アサヒ軽金属工業」の素晴らしいところは、まず、自社スタッフのことを考えているところです。自社スタッフの疲労軽減まで考えている企業は多くはないですし、考えるだけでなく、実際に「ドクターマット」を導入するという手を打っていますからね。

もう一つは、スタッフの声を聴いているというところです。工場スタッフの「家のキッチンにも欲しい」という声をひろって家庭向けに商品化しているわけですが、スタッフの声をきっかけに、商品化につなげるという姿勢からスタッフの声を大切にしていることがうかがえます

また、工場のスタッフに好評だから他社の工場に売りにいこうというのは、普通の発想ですが、「アサヒ軽金属工業」のように工場のスタッフに好評だから、家庭向けに商品化しようというのは、柔軟な発想だと思います。

この発想のポイントになるのは、工場の作業を「立ち仕事」という少し大きなくくりで考えることです。工場の作業者に好評という捉え方でなく「立ち仕事の方」に好評と捉えられれば、工場に限らず、店舗や家庭にも利用シーンを広げることができるのです。

そういった意味では、世の中に立ち仕事はたくさんありますので「ドクターマット」を必要としている方は多いのではないでしょうか。

身近な立ち仕事で思い浮かぶのがスーパーのレジスタッフの方です。ほぼ立ちっぱなしですからね。「ドクターマット」を導入したらスタッフに喜ばれそうです。経営者側の視点でみても、疲労はミスを誘発させますから、スタッフの疲労軽減を図るのは、ミスを減らすうえで有効な打ち手となりうると思います。

今後、「ドクターマット」がどのように広がっていくのか注目していきたいです。

【書評】一部の人間の「正義依存症」が数多の炎上を引き起こす

「正義」という言葉には中毒性があり、不正を働く人々を見つけてはネット上やSNSで正義感によって叩く人たちこそ「正義依存症」なのかもしれません。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、目を背けたくなるけれど、背けるべきではない、そんな『現代の日本』の状況を記した一冊を紹介しています。

偏屈BOOK案内:橘玲『事実VS本能 目を背けたいファクトにも理由がある』

91y9k4XmE5L事実VS本能 目を背けたいファクトにも理由がある
橘玲 著/集英社

脳科学の実験では、裏切り者や嘘つきへの処罰が脳の快楽中枢を刺激し、ドーパミンなどの神経伝達物質が放出されることが分かっている。かつてドーパミンは、「快楽ホルモン」と呼ばれていたが、いまやその機能は「もっと欲しくなる」焦燥感を煽ることだとされて、泥酔や多額の借金などをやめられなくなる。「バッシング」でも同様で、これは「正義依存症」という病理である。

正義には中毒性がある。不道徳な人間を処罰すると、脳はドーパミンという報酬を与える。匿名で不愉快な相手を叩くのは「道徳(正義)」の一部であり、それがいかにグロテスクでも、我々の社会は市井の「道徳警察」なるものによって支えられている。ネットやSNSには「正義という快楽」を求めて徘徊する人々(中毒患者)が溢れかえり、あちこちで炎上騒ぎを起こしているらしい。

らしいというのは、わたしはそんな現場に近寄るつもりはまったくないからだ。リアル世界で絶対に近寄りたくないのは喫煙の現場だ。駅周辺には微妙な距離に喫煙所がある。そこに立つ人たちは××の見本みたいだが、タバコが合法である以上、その前を呼吸停止して通過するしかない。「喫煙は健康を害する」と言っても、彼らには全然効果がないし、彼らの権利は守らなければならない。

「喫煙者は医療費を増やすことで社会に負担をかけている」という主張がある。がんになれば治療が必要だから、一見わかりやすい理屈だが、よく考えるとそうともいえない。タバコが死亡率を高めることは多くの研究が示しているが、死んでしまった人には年金を払う必要もないし、高齢者医療や介護もいらない。

医療経済学では、こうした効果を総合すると、「喫煙は医療費を削減する」というのが定説になっているそうだ。世界的に受動喫煙が問題とされるようになったのは、こうした背景があるからだろう。喫煙者がフィルターを通して吸い込む煙より、副流煙の方が有害物質が多く含まれることが明らかになった。

喫煙者よりも、そばにいる非喫煙者の健康のほうが危険である。だから客だけでなく、従業員の健康にも配慮が求められるようになった。たまに行く有名ラーメン屋チェーンでは、禁煙席という表示があるだけで、空間は一緒のような感じである。時間限定の禁煙の店舗もあるようだ。喫茶店って、もう何年も行ったことはないのだが、まだ「紫煙をくゆらす」とかいう人いるのだろうか。

日本も早晩、受動喫煙に厳しく対処せざるを得なくなる。しかし、そうなると、喫煙を批判する根拠はなくなる。誰にも迷惑をかけない自宅などで、思う存分吸うのは喫煙者の権利である。彼らは統計的には早死にするから、非喫煙者に比べて社会の負担にならない。どんどんタバコを吸って、さっさと死んで下さいという「自己責任」の世の中になるのか。それもいいかもしれぬ。いつも、ホンマかいな?と思いつつ、説得されてしまうのがこの人の本。

菅氏、桜を見る会データ「復元できないと聞いてる」に怒りの声

菅義偉官房長官が28日の記者会見で、廃棄された「桜を見る会」の招待者名簿の電子データについて「復元はできないと聞いている」と述べたと、共同通信NHKニュースなどが報じた。この発言に対して、ネット上では「誰に聞いたんですか?」などと批判や怒りの声が殺到している。

共同通信によると、菅官房長官は名簿廃棄の経緯について、内閣官房、内閣府の公文書管理ルールに従った措置だと重ねて説明。電子データの復元は技術的にできないのか、ルール上できないのかと質問され「ルールに基づいて対応している」と述べるにとどめたという。また、技術的に復元が可能かどうかについては答えなかったとしている。

NHKニュースによると、「桜を見る会」をめぐって野党側は反社会的勢力などが参加していた疑いがあり、実態の解明が必要だとして、終了後に廃棄された招待者名簿について電子データを復元するよう求めているという。それに対して述べたのが今回の「復元はできないと聞いている」という発言だった。

この、桜を見る会の参加者名簿データ「復元できないと聞いてる」発言について、ネット上では「できないんじゃなくて、しないんでしょ」「誰にできないと聞いたんですか?」「他人のせいにしないでください」など、批判や怒りの声が多く挙がっている。

Twitterの反応






※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source: 共同通信NHKニュース

image by: 首相官邸

日本と韓国に8つの類似点。生き残り賭けた両国関係改善の行方は

日本のマスコミではあまり報じられない海外のメディアのニュースを、本当はどう報じられているのか解説する無料メルマガ『山久瀬洋二 えいごism』。今回は日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄延期するも依然として改善していない日韓関係について、韓国での様子とともに分析されています。

日韓の切ることのできない関係を見つめ直して

【ニュース解説】

日本と韓国との関係はどうしてここまで悪化したのでしょうか。ぎりぎりのところでGSOMIAの破棄は回避されたものの、隣国同士の国民に生まれた不信感を拭うことはできないようにも思えます。

先日韓国に出張しました。ソウルの仁寺洞(インサドン)という観光地の近くの建物には独島(竹島)は韓国固有の領土という看板があり、そこからさほど遠くない広場には、徴用工の被害者の連名による抗議の看板が掲げられていました。

その翌日から知人の出版社を数件訪ねました。すると、そうした政治的スローガンとは対照的に、私と応対する人は誰もが明るく日本語で交流してくれました。日本語が話せない人とは英語で様々な商談を行いました。それは、仁寺洞でみた光景とはまったく異なる暖かい歓迎でした。その席でお互いに政治とビジネスとを一緒にすべきでないことも確認できたのです。

この二つの事実は、日本と韓国との状況をそのまま物語っています。実は日本にとって韓国、そして韓国にとって日本は失うことのできない大切な隣人なのです。正直なところ、その現実を冷静にみることのできない双方の国の政治の世界の貧困さに思わず絶望してしまいます。

実に単純なことです。経済的に、日本も韓国も中国とアメリカという巨大なIT大国に挟まれています。どのようにもがいても、GAFAと呼ばれるアメリカの巨大IT企業、さらには中国のアリババやテンセントといった同様の企業の間におかれ、二つの国は連携をすることでかろうじて自国の経済的利益を守れるのが実情です。軍事的にも同様です。日本と韓国とが分裂した瞬間に、どちらもアメリカに対して強いカードをきれなくなるのみならず、中国の拡張政策にも抗えなくなるのです。

今回、実はGSOMIAの破綻を一番気にしていたのはアメリカでした。日韓関係が破綻すれば、アメリカにとって極東への軍事的な傘の骨を失うことになりかねないからです。