だから維新は嫌われる。足りぬ政治学の基本、勉強し直して国民政党に脱皮せよ

参議院選挙の一部選挙区での選挙協力を進めていた日本維新の会と国民民主党が2日、合意を白紙に戻すことがわかりました。28日には「破棄なら破棄でいいですから。そういう政党だということです、国民民主党は」と声を荒げていた松井一郎代表。参院選でさらなる飛躍を目指していた維新の会には大きな痛手となるかもしれません。そんな維新の会に対し、「大阪という地方政党から、国民政党に脱皮することが必要」と説くのは、立命館大学政策科学部教授で政治学者の上久保誠人さん。上久保さんは今回、維新の会が新たな政策を始めていることは評価すべきとしつつ、国民政党へと変化するために必要なことを提示しています。

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

維新の会は大阪という地方政党から国民政党に脱皮せよ

参院石川選挙区補欠選挙が4月24日に投開票されて、比例から転じた自民党の宮本周司氏(公明党推薦)が当選した。この補選は、岸田文雄首相や泉健太立憲民主党代表など、与野党の幹部が次々と応援に入り、今夏の参院選の前哨戦と位置づけられていた。

選挙戦では、宮本氏が安定した戦いを展開した一方で、野党側は候補者を一本化せず、各政党がそれぞれ公認候補を擁立したが、存在感を示せなかった。補選の結果は、野党が選挙の候補者を一本化する「野党共闘」の崩壊をあらためて示した。

野党共闘は、これまでもほとんど期待された結果を出すことができなかった。16年、19年の参院選で、野党共闘はそれぞれ11、10の選挙区で勝利した。しかし、「野党が候補者を一本化できれば自民党に勝てる」と期待されたほどの成果ではなかった。

昨年10月の衆議院議員総選挙では、野党共闘は改選前より議席を減らしてしまい、自公連立政権の継続を許してしまった。選挙前、新型コロナウイルス感染症への対応や、東京五輪・パラリンピック開催に批判が高まり、自公連立政権の支持率が落ちていた。野党共闘は、政権交代の「千載一遇」のチャンスだと言われていた。それでも勝てなかったのだ。

野党共闘に対して、国民の根強い不信感があることが本質的な問題だ。かつて、民主党政権時に、政策をめぐって内部分裂し、混乱の果てに崩壊したことを、国民がしっかり覚えていることだ。

「寄り合い所帯」では政権担当はできないという、国民の不信感が払拭されない以上、野党共闘が政権交代を実現する勢いを得ることはないということだ。

それにもかかわらず、衆院選の前、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党は、数合わせの「共闘」に総選挙ギリギリまで必死だった。そのため、政党として最も大事なことである「政策」の立案を「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(以下、市民連合)なる外部の組織に丸投げしてしまったのだ。国民は、それをしっかりとみていた。だから、野党は信用されなかったのだ。

野党4党は、市民連合と「野党共通政策」を合意した。その骨子は(1)憲法に基づく政治の回復、(2)科学的知見に基づく新型コロナウイルス対策の強化、(3)格差と貧困を是正する、(4)地球環境を守るエネルギー転換と地域分散型経済システムへの移行、(5)ジェンダー視点に基づいた自由で公平な社会の実現、(6)権力の私物化を許さず、公平で透明な行政を実現する、の6つであった。

内容をみれば、(1)は意味不明だ。安倍晋三・菅義偉政権で完成した英国流「交代可能な独裁」の導入というべき首相の指導力強化の改革は、現在の野党側の政治家が民主党時代に主導して実現したものだ。それを「立憲主義」に反するというのは無理がある。実際、どこが憲法違反なのか、具体的によくわからない。

(6)の「権力の私物化」も、具体的には何を指すのだろうか。例えば「森友学園問題」では、財務省が安倍元首相夫妻に「忖度」したのは明らかだろうが、元首相夫妻が権力を私物化したという証拠は出てこない。

そして、より深刻な問題は、(2)から(5)について、自民党も問題はあるが、似たような主張をしていて、違いがよくわからなかったことだ。

自民党の公約には、岸田首相の主張の中心である「分配政策で分厚い中間層を再構築」に加えて、地方創生分野で、デジタル化で都市と地方の距離を縮めて地方活性化を図る「デジタル田園都市国家構想」、そして、野田聖子少子化相が訴える「子どもを真ん中に据えた『こどもまんなか』社会」も含まれていた。

さらに重要なのは、自民党が成長と分配の両立を図る「新しい資本主義」を打ち出すことで、政策の幅を「保守から中道左派」まで大きく広げ始めたことだ。その狙いは、野党との差別化ではない。むしろ、野党との違いを曖昧にして、自民党こそ、実行力があると訴える。いわば、野党の存在を「消す」ことだったのだ。

自民党は、安全保障政策を除けば、政策的に左旋回している。特に、コロナ禍で一律10万円の特別給付金を出して以降、財政規律のタガが完全に外れてしまっている。そして、参院選を前に「予備費」の支出を連発し、さらに左に寄っている。

岸田首相は、持ち前の「聞く力」を発揮し、野党の予算要求があれば、さからうことなくあっさりと受け入れる。「野党さんもそうおっしゃっているので」といって、どんどんバラマキを行う。野党は、左傾化していく自民党の「補完勢力」となってしまっている。存在意義自体がなくなっているのだ。

あえていえば、これからは立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組という自民党の左側に位置する野党は不要だ。むしろ、自民党の右側に位置する野党が必要ではないかと主張したい。

自民党は、「包括政党」(キャッチ・オール・パーティ)だ。それは、「カップラーメンから人工衛星まで扱う」といわれる「総合商社」のような存在だ。社会に存在する政策課題については、安全保障から、社会民主主義的なものまで、ほとんどすべて網羅している。その政策の幅広さは、岸田政権になってより顕著になっているのだ。

つまり、自民党政治の問題は、個別の政策の「有無」ではない。ほとんどすべての政策に取り組んでいるのだ。ただ、問題はそれが「Too Little(少なすぎる)」「Too Late(遅すぎる)」そして「 Too Old(古すぎる)」ことである。

一線を越えてしまった日本。露からの「ミサイル飛来」の覚悟が必要なワケ

泥沼化の様相を呈しているウクライナ情勢。すべてをプーチンのせいにして戦争を長引かせたい勢力があると語り、ロシアが窮地に陥ったケースでの最悪の幕引きシナリオに関する重大な警鐘を鳴らすのは、心理学者の富田隆さんです。今回のメルマガ『富田隆のお気楽心理学』では、日本が支援物資輸送に「空中給油機」を使用したことでロシアを本気で怒らせてしまったと指摘。与野党すべての政治家に対し、日本がスケープゴートとして利用される材料を与えた自覚があるのかを問います。そして、富田さん自身は、ミサイルの飛来を覚悟しながら生活を始めたと伝えています。

 

クマ踏んじゃった:ウクライナ紛争はまだまだ続く

ロシアは当初からリストアップしていた攻撃目標(キーウなどの占領は最初から計画外でした)をほぼ全て攻略し、大方の勝敗はついているのに、英米や日本のメディアでは、まだウクライナの側に勝機があるかのような報道をしています。

要するに、まだまだ戦争が続いて欲しいのです。このように、外野の応援団が鉦や太鼓で気勢を上げ、ゼレンスキーが「徹底抗戦」を叫び続けている間にも、ウクライナの国民は毎日命を落としています。

しかし、米国のバイデン「大統領」にしてみれば、秋まで戦争状態が続いてくれないと11月の選挙は絶望的です(なぜか、米国では戦争が起こると大統領の支持率は高くなります)。それに、ウクライナをめぐる息子ハンター・バイデン絡みの汚職問題を米国内の主要メディアも報道し始めました。FBIも重い腰を上げたようです。これの証拠や証人を葬り去るためにも、もっと時間が欲しいところです。

さらに、米国内のインフレは収まらず、先週に続き今週も株価は大暴落、こうした経済上の失政をすべてプーチンに擦り付け続けるためにも、戦争を続ける必要があります。

しかも最悪なことに、これまで米国防省やクリントン財団などが係わって来たウクライナ国内の「生物兵器研究所」などは、すべてロシア軍に制圧されてしまいました。戦争が終われば、バイデンやネオコンにとって都合の悪い「証拠」をロシア側が全て暴露するでしょう。

さらに、逮捕されたアゾフ連隊の要人や外国人傭兵なども、ロシア系住民への虐殺行為やロシア兵への拷問などを証言するでしょう。ついでに、彼らのスポンサーの名前も出て来るかもしれません。これだけは避けたい。何とかもみ消すための時間が欲しい。

そんなわけですから、バイデンやネオコン、英米の国際金融資本や産軍複合体は、ウクライナで何年も戦争が続き、泥沼化するように動いています。そして、できるだけ多くの関係国をこの泥沼に引きずり込みたいのです。

ドイツのショルツ首相が言うように、このままロシアとの関係が悪化して石油や天然ガスが止まるようなことになれば(今はロシアからの供給が続いています)、ヨーロッパの経済は破綻してしまいますが、ネオコンや一部の国際金融資本にとって、そんなことは気になりません、と言うより、それこそが「グレート・リセット」であり、狙い通りなのです。

彼らは、ヨーロッパもロシアも滅茶滅茶になって構わないのです。もちろん、ウクライナの国民が戦争で死ぬのも織り込み済みです。彼らは「尊い犠牲」であり、みんな「プーチンが悪い」で片付けることができるのです。

 

核戦争は不可避か。プーチン「怒りの炎」に油を注いだ独首相の発言

国連事務総長が訪問中のウクライナの首都キーウにミサイルで攻撃を加えるなど、完全に理性を失ったかのようにも感じられるプーチン大統領。しかし彼にとってウクライナ侵攻はまだまだ「序章」に過ぎないようです。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では著者で元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、旧知の元ロシア国連関係者から直接聞いたという、プーチン大統領自らが作成した「チェックリスト」の恐ろしい内容を紹介。さらに核兵器の使用も含めたロシアの今後の動きを考察するとともに、この紛争の「裏側にあるもの」を見る方法を教示しています。

 

ウクライナでは本当は何が起きているのか?

「くに、プーチン大統領は単に自らが作成したチェックリストを順にこなしていっているだけだよ」

これは今週久々に話した友人の言葉です。彼は私がニューヨークにいた際、ロシア政府国連代表部で確か次席大使を務めていました。とてもバランス感覚に優れ、様々な難題を解決する際、いろいろとアドバイスをくれ、そして自ら走り回ってくれました。

数年前に退任し、ロシア政府を離れている彼が、比較的自由な立場で語ってくれました。

「ジョージア(かつてのグルジア)、南オセチア、クリミア、ドンバス地方、そして今回のウクライナのケースも、プーチン大統領が権力の座についた際に彼によって作成されたTo do listに載っていた。彼はそれを着実にこなそうとしているだけで、残念ながらさほど驚かない。もちろん、僕はそんなことに付き合いきれないが、こういったことが根底にある」

「彼にとっては、ウクライナもベラルーシも旧ソ連を形成していた中核で、基本的に同じと見なしている。ここの結束は崩れてはならず、またその中心にはロシアがいなくてはならないという強い思いがある」

「NATOの東方拡大は確かにロシアの国家安全保障にとっては脅威だが、それが理由ではない。どちらかというと、自分もそうなのだが、“結局、ロシアのことは誰も理解できない。嫌っている”という感覚が根底にあり、欧米諸国などとは相いれないし、理解しあえないということを固く信じてしまっている」

「ロシアでメディアや情報への自由なアクセスがないというのは、誰かが作った嘘のイメージ。情報には自由にアクセスできる環境にあるが、根底にあるコンプレックスや警戒心が邪魔をし、それがプーチン大統領への支持につながっているというのも現実」

など、いろいろなポイントを挙げてくれ、まさに目から鱗が落ちる思いをしました。

「それでも、やっぱり戦争を仕掛けていいなんてことはないよね?」と尋ねたら、「もちろん。それは当たり前だよ」と返ってきました。

そのような対話を続けていた際、グティエレス国連事務総長が“調停”のため、ロシアとウクライナを訪問し、両首脳と会談をするというニュースが入ってきました。

このメルマガを書いている時にはすでにモスクワでのプーチン大統領やラブロフ外相との会談は終わり、人道回廊の設置を強く訴えかけていましたが、果たしてどこまで成果が挙げられたのでしょうか?

実際にこの情報も、国連側からの一方的な発表であり、ロシアからのコメントも報道も、今のところ全く存在しません。そう、先日のマリウポリの人道回廊の再開についてのケースと同じです。

恐らくロシア側は、プーチン大統領以下、まだチェックリスト上の目的は達しておらず、国際社会、とくにこれまでロシアを散々こき下ろしてきた勢力の話には聞く耳を持たない心理状況だと思われますので、対話・調停による解決策の模索のドアはまだ開いていないと見ています。

特にグティエレス事務総長はロシアの侵攻から2か月経ってやっと重い腰を上げたということと、これまでロシアに対して非常に辛辣な批判を繰り返し、中立性に疑問符が打たれるような状況だと評価されていることもあり、プーチン大統領やラブロフ外相がまともに指示に従うとは思えません。

それでも、個人的には、きちんとプーチン大統領やラブロフ外相に向き合ったことには敬意を表します。

 

安倍晋三の“息の根”を止めろ。元秘書が立憲から出馬、最強の刺客で戦々恐々の元首相

7月の参院選で、安倍元首相のお膝元・山口選挙区では安倍氏の元秘書・秋山賢治氏が立憲民主党から出馬する。14年にわたって安倍事務所で私設秘書を務めた人物が反旗を翻した形だ。秋山氏から何らかの“暴露”があるのではとの声も上がる中、大切なのはそこではないと語るのは、元毎日新聞で政治部副部長などを務めたジャーナリストの尾中 香尚里さん。尾中さんは今回、秋山氏が立憲民主党から出馬した意味を解説するとともに、国民の政治不信を招いた「安倍政治」に対して強く批判しています。

プロフィール:尾中 香尚里(おなか・かおり)
ジャーナリスト。1965年、福岡県生まれ。1988年毎日新聞に入社し、政治部で主に野党や国会を中心に取材。政治部副部長、川崎支局長、オピニオングループ編集委員などを経て、2019年9月に退社。新著「安倍晋三と菅直人 非常事態のリーダーシップ」(集英社新書)、共著に「枝野幸男の真価」(毎日新聞出版)。

安倍氏秘書が立憲民主党から出馬の衝撃

安倍晋三元首相の「口だけ番長」ぶりは相変わらずだ。例えば、ウクライナへの侵攻を指揮するロシアのプーチン大統領について「力の信奉者。戦国時代の武将みたいなもの」と評した(4月21日)。

何が言いたいのか全く分からない。「プーチン氏との個人的関係」というメッキがはがれ、この非常事態に自身が何の外交力も発揮できない現実から目をそらそうとしているわけだ。

一方、急激な円安が国民生活を直撃すると「右往左往する必要は全くない」「日本のように輸出の工業力があり、外国からの観光客が再び戻ってくれば、円安は日本にとって間違いなくプラスの環境になる」などと強弁した(25日)。アベノミクスのメッキがはがれた現実を、何としても認めたくないのだろう。

外交でも経済政策でもその失敗が次々と可視化されつつある安倍氏だが、そのお膝元の山口県でも興味深い動きがあった。

夏の参院選の山口選挙区(改選数1)で、安倍氏の私設秘書を務めていた新人の秋山賢治氏(52)が、野党第1党の立憲民主党から立候補すると、13日に発表したのだ。

山口と言えば、あの「桜を見る会」前夜祭問題の主要な舞台である。安倍氏に批判的な勢力からは早速「どんな爆弾発言が飛び出すか」といった期待の声が聞こえる。

しかし筆者は、秋山氏自身による何らかの「暴露」の有無には、あまり興味はない。「桜を見る会」問題については、現在表に出ている情報だけで、安倍氏を政界から去らせるには、すでに十分過ぎるからだ。だいたい「国会で118回の虚偽答弁」だけでも、安倍氏はすでに首相はおろか、政治家を続ける資格がない。

だが、筆者は秋山氏の出馬表明について、そういうこととは違う期待をしている。秋山氏のような、古い保守政治のど真ん中を生きてきた人が、その限界に気づき、自民党と異なる「目指すべき社会像」の模索を始めることへの期待である。

秋山氏は安倍氏の選挙区・衆院山口4区に含まれる下関市の出身。1993年から2007年まで、14年にわたって安倍氏の私設秘書を務めた。

1993年と言えば、安倍氏が初当選した年であり、2007年と言えば、第1次安倍政権が突然終わった年である。秋山氏は安倍氏の新人議員時代から首相に上り詰めるまでを見届けたわけだ。

安倍事務所退職後は、2度の地方選に無所属で立候補し落選した。注目されるのは、その後一度政界を離れ、老人保健施設で支援相談員を務めていたことだ。

秋山氏によれば、安倍氏は秋山氏が務めていた老健施設を訪ねたこともあるそうで、少なくとも出馬の動機は、この世界によくある「仲間割れ」「遺恨」などではないようだ。

自己保身の極致。韓国の文在寅大統領が5年間も逆に回した民主主義の時計

2017年の就任から5年、今月9日24時をもって任期を終える韓国の文在寅大統領。この間、日韓関係はかつてないほどの冷え込みを見せましたが、韓国ではその政治手腕や為政能力はどのような評価を得ているのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、地元紙に掲載された文大統領を総括したコラムの内容を、翻訳する形で紹介しています。

裸の王様遊び

文在寅の悪口ばかりで恐縮だ。5月9日夜の12時に役割終了するが、これまでの5年間を総括しておく必要はあろう。東亜日報のコラムがよくまとまっているので(筆者のことばで)ご紹介したい。

数日前に文在寅が退任インタビューを受けたが、その内容は自画自賛と自己合理化で埋め尽くされていた。これが、自分を客観化させる能力に欠けている結果なのか、それとも実際には真実を知っていながらも気にせずに自分が正しかったと主張できる鉄面皮の産物なのか、あえて区分する必要はない。

「歴代政府の中で一番疎通が上手だった」「不動産価格の上昇幅が最も小さかった」などと文在寅はこの5年間を自画自賛しているけれど、現実はそれと全く反対の結果だったことは三尺童子(=幼な子のこと。韓国語の使い方)でさえも知っていることだ。

文在寅が最大の誇りとして掲げているのが、北との戦争危機を解消し対話局面に転換させたという論理だ。もちろん、2017年下半期の韓半島危機論が高まり、2018年の対話局面に急変したことは事実だ。

しかしその変化の動力は、米国の最高レベルの圧迫の結果、脱出口が必要になった金正恩の急旋回だった。金正恩は2018年新年のあいさつで「平昌冬季五輪参加」と「南北対話」を明確にした。誰が大統領だったとしても、その変化モードを逃さなかっただろうし、交渉局面に転換しただろう。

文在寅と民主党は尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領の安保関連発言について、「適切でない」「危険な発想」と非難する。しかし、国民が見るには本当に危険で不適切なのは、「金正恩の非核化意志」を金正恩に代わって保証してあげ、(北の)核・ミサイル高度化の時間だけを稼いであげたことだ。連絡事務所の爆破のような挑発や、中国の傍若無人覇権主義に一言も言えない屈従外交こそ危険でなくて何だろうか。

李起洪・東亜日報大記者は、文大統領が国内外の政策に取り入れて惨憺たる失敗に終わった左派的アプローチを、成功したかのように自画自賛し大統領当選者(尹錫悦)を批判する背景には、明確な目的意識が敷かれていると考える。

すなわち左派の核心と支持層に「私は最後までわれわれの陣営(左派陣営)を裏切らない。あなたたちも私を最後まで保護してほしい」というメッセージを送っているのだ。昔、支持層内の核心グループにそっぽを向かれた盧武鉉(ノ・ムヒョン)学習効果で、味方に背を向けられれば、退任後の安全保障は難しいという考えにとらわれ、味方を満足させる言動だけを選ぶやり方だ。

民主党の強硬派も「検捜完剥」で呼応している。現在の検捜完剥(コムスワンバク=検察の捜査権を完全剥奪する)は、捜査-起訴権分離に対する賛否を離れ、あらゆる面で常識と民主主義の原則の観点からして到底ありえない様相を呈している。

ウクライナ侵攻失敗より核戦争で死ぬ方がマシ。露の国営TVの狂気

幾度も核兵器の使用をちらつかせ、西側諸国を威嚇し続けるプーチン大統領。そんな「独裁者」を戴くロシアにおいて、ウクライナ侵攻はどのように報じられているのでしょうか。今回のメルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、国営メディアで堂々と語られているにわかに信じ難い発言の数々を紹介。その上で、プーチン大統領を現段階で止める重要性を訴えています。

ロシアの有名プロパガンディストが「ウクライナで負けるより、核使用、第3次大戦」と主張している件

世界にも日本にも、ロシアのウクライナ侵攻を容認している人たちがいます。

「約束を破って、NATOを拡大しつづけたアメリカが悪い!」

「ルガンスク、ドネツクでジェノサイドをつづけたウクライナが悪い!」

などというのです。

しかし、ロシア国内で起こっていることを観察してみると、「ロシア内部に原因がある」といわざるを得ません。一例として、ロシアの国営メディア「RIAノーボスチ」は、

「(ウクライナ)国民の大部分も、受動的なナチス、ナチスの共犯者であり、有罪である」

「国民の『非ナチ化』を実現するために『再教育』する必要がある」

「『再教育』は、『イデオロギー的弾圧』と『厳格な検閲』によって達成される。イデオロギー的弾圧と検閲は、政治分野だけでなく、教育や文化にも適用されなければならない」

「非ナチ化される国(ウクライナ)は、主権を持つことができない」

といった主張を、堂々と掲載しています。詳細はこちら。

ウクライナ「非ナチ化」計画の驚愕の中身…!ロシア国営メディア記事から「プーチンの本当の狙い」が見えてきた

もう一つ例を。

ロシアのシステム外野党勢力は、テレビの有名司会者のことを、「プロパガンディスト」と呼びます。ロシアのテレビは、完全にクレムリンの支配下にあり、「客観的な事実を報道する」というより、「国民洗脳マシーン」と化しているからです。

何人か、代表的なプロパガンディストがいます。たとえば、ロシア1で「ヴェスティニデーリ」を担当するキシリョフ。英語ウィキはこちら。

Dmitry Kiselyov

「ヴェチェル ス ソロヴィヨヴィム」のソロヴィヨフ。英語ウィキはこちら。

Vladimir Solovyov (journalist)

「60ミヌトゥ」のスカベエヴァ。英語ウィキはこちら。

Olga Skabeyeva

RTのトップ、マルガリータ・シモニャン。英語ウィキはこちら。

Margarita Simonyan

彼らは、ある面非常に優秀で、見事にロシア国民を洗脳しています。結果、3月末時点で、プーチンの支持率は83%だとか(ロシアの独立系世論調査会社レバダ・ツェントルによる)。

私がロシア人と話している感覚では、さすがに83%はないかなと思いますが、ロシア国内に住むロシア人の半分ぐらいはプーチンと戦争を支持している感じです。

損をしない障害年金。退職後と在職中、病院に行く時期でこんなにも変わる支給額

大きな病気や怪我などで収入が得られなくなった時の強い味方が障害年金という制度です。いつ起きるかわからないからこそ、備えておきたいものですが、実は障害年金を受け取るためには事前に覚えておいたほうが良いこともあります。そこで今回は、メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』の著者で年金アドバイザーのhirokiさんが、万が一の備えにもなる障害年金の仕組みについて解説しています。

在職中に病院行ったかそうでないかで、障害年金額がこんなに違う

長い人生において、大きな病気や怪我を負って働く事が困難になるリスクは誰にでもあります。

そのような万が一の事態になった時に非常に大きな力になるものの一つに公的年金が存在します。

公的年金というと老齢の人が貰うというイメージですが、そのような病気や怪我で働く事が困難になって収入が得られにくくなった時に障害年金という年金があります。

老齢だけでなく、病気や怪我で長い事治療が必要になってしまうとか、あるいは死亡するというのはいつ起こるのかは誰も予想できません。

なお、老齢に関してはいつまで長生きするかわからないので、どれだけ長生きしても年金を支給して保障しますねという事ですね。

よってそのようないつ起こるのかはわからないけど、起こってしまうと生活が非常に苦しくなりかねない時をカバーするために公的年金はあります。

そういうのは今までも言ってきた事なので早速本題に入りたいと思いますが、障害年金というのはその病気や怪我でいつ病院に行ったかという事で随分違う結果になります。

いつ病院に行ったかどうかで、年金額にも相当な違いが出る事があります。

特に在職中に病院に行ったか、それともそうではなかったというところが大きかったりします。

その辺の違いを考えてみましょう。

あの『玉出』が芦屋に開店。なぜ庶民派スーパーは高級住宅街に進出したのか?

芦屋といえば関西の高級住宅地として知られていますが、そのセレブばかりの場所になんと“激安スーパー”で知られる「玉出」が出店しているそうです。繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、自身のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の中で、セレブたちを満足させるどのような戦略を練っているのかを解説しています。

無謀な挑戦!? 庶民派スーパーが、高級住宅地「芦屋」に出店する理由

関西ではお馴染み。1円セールと派手な看板で知られるスーパー「玉出」が、高級住宅地「芦屋」に出店するというニュースが。

この記事のタイトルを見た時、なんと無謀なことを、あり得ないと感じましたが、ニュースの注目度を高めるための“煽り”でした。

実際は、スーパー「玉出」を運営する企業が、有機野菜や自然食品を扱う、まったく別路線のスーパー「F.F.マルシェ芦屋」を開店させるというものでした。

つまり、富裕層向けの店舗なのです。それなら、納得できます。どう考えても、スーパー「玉出」でお客さまを誘引することはできません。

激安スーパーであるとともに、店内の雰囲気もかなり庶民的。失礼ながら、芦屋のセレブが利用するようなお店ではありません。

では、なぜそんなスーパーを運営する企業が、芦屋に出店するのでしょうか。

対マスコミ的には、「高級食品を扱うスーパーとして、芦屋に出したかった。芦屋のブランド力を生かして、2号店3号店を出店させたい」としています。

私が、その本音を翻訳すると、ブランド力の高いスーパーを築き上げ、企業としての価値を高めたいということではないでしょうか。

高級スーパーを経営する会社。それが、目標だと推察します。

芦屋には、「成城石井」「いかりスーパー」「明治屋」などの高級スーパーが点在しています。これら知名度も高く、地位も確立しているスーパーを相手に、どの程度戦えるのでしょうか。

そのカギを握るのは、お店の立地だと考えます。

横浜高校野球部でいじめ問題勃発。元巨人プロ選手を親に持つ有望選手が退学も学校は知らん顔?2019年に続き再び不祥事か

熊本県の秀岳館高校サッカー部で暴力事件が問題になったばかりだが、今度は野球の名門校でいじめ問題が勃発。それは松坂大輔投手をはじめ、名立たる名選手を輩出した横浜高校野球部だった。2019年にもパワハラが発覚し、監督が交代しているが、新指導者になっても染みついた体質は変わらなかったようだ。

ドラフト1位候補が監督のパワハラで退部の怪

横浜高校のパワハラが告発されたのは巨人・西武で活躍した元プロ野球選手の小野剛氏によるFacebookの投稿だった。小野氏は現在、様々な事業を手がけるかたわら巨人軍のOBスカウトとしても活躍しており、有望選手を見る目も確かだ。

4月30日、小野氏は野球部員だった次男とチームメイトH君(投稿実名)の2人が、監督による暴言といじめで自主退学したことを公表(現在は削除されている模様)。

とくにH君は、病院で診断を受けるほど憔悴し、一時は野球を断念せざるをえないほど精神的に追い詰められていたという。2人の他にも数名の部員が監督のパワハラを受けていたようだ。

当初、この状況を次男は黙っており、小野氏はまわりの保護者から教えられてはじめて事態の深刻さを知った。

教頭にかけあったものの「それが横浜高校の野球指導」と解答され、他のスタッフは監督に注意できず、学校側も監督のパワハラを黙認する姿勢をみて、退学を決意したという。

小野氏は「横浜高校の野球は間違いなく素晴らしい指導」と讃えながら、「野球はです」と限定し、言外に教育者としての姿勢に疑問を投げかけていた。

しかし、最後には3年間で2校で甲子園に行った選手になることを目標に頑張らせたいと前向きな発言で締めくくった。

小野氏の次男は中学時代から「スーパー中学生」と呼ばれ注目を集め、1年生からベンチ入りしており甲子園のスター候補と期待されていた。

今のところ、転校先はあきらかにされていないが、埼玉県内の甲子園常連校だと噂されている。

甲子園での活躍が期待されているが、高野連の転校規制により、特別な事情が認められないかぎり、転校後1年間は公式戦に出場できない。次男が出場できるのは、3年生の夏の地区予選からの出場となりそうだ。

貴重な1年を棒に振る覚悟の上での自主退学だろうから、どれほど酷いパワハラだったのか推察できる。

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受け継がれる運動部のパワハラ体質

今回の告発された村田浩明監督が就任したのは2020年の9月。2019年パワハラ指導が神奈川新聞に告発され、部長と共に解任された平田徹前監督の後任だ。

平田氏は行きすぎた指導があったことを認め、たびたびマスコミにその時の事情を吐露している。元はコーチングを学び、選手自らの自発的なモチベーションを促すことを目指していたという。

ところが、甲子園で思うような結果が出ない中、気持ちの余裕を失い、いつしか選手を叱るのではなく、感情的に怒るようになった。

村田監督や平田氏の恩師である渡辺元智監督時代には春夏の甲子園で通算5回全国優勝を果たしている。依然として神奈川県の強豪校には間違いないが、全盛期を知る地元民にとっては最近の成績は物足りない。

旧態依然の厳しい指導を求める保護者も多いようで、名門の指導者には過大なプレッシャーがかかっている。

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本年度から小学生の柔道全国大会が廃止されたのは、行き過ぎた勝利至上主義の弊害が、子供達の心身をむしばむ現状が危惧されたからだ。甲子園の勝利至上主義が、パワハラ指導の温床になっていると感じざるを得ない。

プーチンは日常茶飯事に暗殺を繰り返す。ロシア諜報員が命と引き換えに暴露した内部事情

著者だけではなく、制作に協力した人たちが次々と暗殺されたいわくつきの本があります。命じたであろう人物の名はプーチン大統領。そうした出来事が、「本に書かれている内容が真実である」という証明なのかもしれません。メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』の中で、ロシアのスパイによるロシアの内部事情を暴露したをその本を紹介していきます。

【一日一冊】ロシア闇の戦争

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ロシア闇の戦争

アレクサンドル・リトヴィネンコ , ユーリ・フェリシチンスキー 著 , 中澤孝之 訳/光文社

ロシアでは武力侵攻を行う前に、相手側がテロ活動を行ったかのように破壊活動を自作自演することがマニュアル化されています。ロシアのチェチェン侵攻でも同じ手法が行われていたと著者は説明してくれます。

著者のリトヴィネンコ氏はKGB諜報局、ロシア保安庁、連邦防諜庁、連邦保安庁(FSB)に在籍していた本物のスパイであり、1998年にFSBからの違法な暗殺指令を記者会見で暴露して、2006年に暗殺されています。2006年のロシア大統領はプーチンであり、プーチンの命令で暗殺されたのです。

1994年、連邦防諜庁(FSK)はモスクワの鉄橋を爆破します。その犯人は石油会社ラナコの社員で、爆弾を仕掛けているときに暴発して死亡しました。ラナコ社社長のラゾフスキーはFSKの工作員でした。

FSKは「チェチェンのテロリストがロシア国内で活動している」と発表します。これはKGBのマニュアルにある宣伝文句と同じであり、その後チェチェン人が逮捕され、チェチェンでの軍事行動(第一次チェチェン紛争)が開始されたのです。

1994年12月…FSK工作員で、ラゾフスキーが経営するラナコ社で働いていたウラジミール・ヴォロビヨフという男が、路線バスに遠隔装置の爆弾を仕掛けた(p77)

さらに1999年9月、ロシアのアパート4カ所が爆破され、300人以上が死亡しました。エリツィン政権はチェチェン人によるテロとして、報復として第二次チェチェン戦争を開始します。FSB長官だったプーチンは1999年8月に首相となり、12月には大統領代行、2000年5月には大統領となっていくのです。

著者が指摘するのは、同時期に起きたアパート爆破未遂事件です。アパートの地下室に時限爆弾が発見され、犯人は逃走し、なんと犯人がモスクワのFSB本部に連絡を入れていたことを捜査官が突き止めたという事実です。プーチンの後任のパトルシェフFSB長官は、「爆破未遂事件は演習であった」と発表せざるをえませんでした。

著者の見立ては、プーチンはFSB長官としてアパート爆破事件を計画し、チェチェン人の犯行に見せかけて、ロシアの第二次チェチェン紛争を画策したということです。プーチンはチェチェン紛争によってエリツィン大統領を退陣させ、FSBの仲間を政府の要職に配置していきます。

プーチンの後任のFSB長官だったパトルシェフは今もロシア連邦安全保障会議書記として、プーチンを支えています。チェチェン紛争を利用して旧KGB勢力によるクーデターで、ロシア支配に成功したのです。

モスクワとの不審な通話を受信したのだ。「一人ずつ脱出しろ。街じゅう警官だらけだ」電話の相手はそう答えた…電場番号から、テロリストが連絡した相手はモスクワのFSB本部であることが判明したのだ(p140)