得意分野ほど優れた人と比較しがち。「自分の仕事」を選ぶことの難しさ

好きなことや得意なことを仕事にしたい。そう願う人は多くいても、誰もが実現できるわけではありません。一方で、好きだからこそ、得意だからこそ自ら可能性の芽を摘んでいるケースもあるようです。今回のメルマガ『Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~』では、Evernote活用術等の著書を多く持つ文筆家の倉下忠憲さんが、現在の仕事をするまでを振り返り、「文章を書く仕事」ができると考えてもいなかった理由を考察。好きだからこそ天才的な仕事をする人と比較してしまい想像もしなかったと分析します。反対に未知の分野は理由なくできそうに思う場合もあり、「仕事選び」の難しさを綴っています。

 

自分の仕事をどう考えるか

少し昔話をしましょう。高校生のとき、私には特になりたい職業がありませんでした。憧れめいたものはほとんど何も持っていなかったように思います。ただし、一つだけ強い願いがありました。欲望と言ってもよいでしょう。

「会社員になりたくない」

家庭環境のせいだったのかもしれません。あるいは、昔から反骨精神が強すぎて、「あたり前」とか「普通」に尋常ならざる拒否感を覚えていたのかもしれません。原因はなんであれ、ともかく普通に高校を出て、なんなら大学に行って、そのまま会社員になるという「レール」に乗るのが嫌だったのです。

でもって、それさえ回避できるならば、「なんでもいい」と思っていました。これはまったくの事実です。特定の目標地点への憧れではなく、拒否感を覚える対象への否定であればAll OK。そんな感覚があったのです。

だから一般的にあまり「貴く」思われない職業も選択肢でした。だいたいにして会社員にならない場合は、職能を持ち職人的に生きていくか、金融資産に働いてもらうか、ギャンブルで生計を立てるかの選択になり、何の能力を持たない若人にとって、三つ目の選択は非常に「安易」に選べることは間違いありません。

だから、パチプロとか雀ゴロ(雀荘に入り浸ってお金を稼ぐ人)とかも結構真剣に考えていましたし、競技麻雀のプロだとかハスラーだとかも検討していました。バーテンダーの勉強もしましたし、株式投資も勉強しました。プログラミングに手を出したのも、その一環です。

少なくともそうした選択肢のうちで、プログラミングが一番「まっとう」な選択肢だったのでしょう。私はゲーム好きなので、プログラマーというよりはゲームデザイナーに憧れていたのかもしれません。でもって、その場合でも、「自分でゲームを作ることができれば、会社員になる必要はない」と、かなり甘いことを考えていました。抹茶クリームフラペチーノくらいに甘い考えです。

きっとそれ以外にも、思い出せなくくらいの「選択肢」を若いときの自分は検討していたと思います。それくらいに本当に「なんでもよかった」のです。

でも、面白いのは、そうした選択のうち、唯一と言ってもいいくらいに候補に上がっていなかったものがあります。それが「文章を書いて生きていく」という選択肢です。まさに、今の私がやっているその選択肢は、まったく頭には浮かんでいませんでした。

いや、浮かんではいたのかもしれません。でも、早々に「無理だし」と結論づけられ、却下されていたのでしょう。だから、プログラミングのように、「小説を書くこと」を勉強して、その技能を上げようなどと考えたことは一度もありませんでした。そういう人間が、文章を書くことを生業としているのですから、人生とは面白いものです。

“あなたの想像力よりも、人生の可能性の方が広いのです”

と、拙著『すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術』では書きましたが、その言葉はこうした実感からやってきています。

 

Facebookが本腰を入れた「メタバース」が注目を浴びる5つの理由

Facebookが「メタバース」の取り組みに力を入れ始めたというニュースをご存知でしょうか?それ以降、時折耳にするようになったメタバースですが、あまりよくわかっていないという方は多いと思います。そこで今回は、ウェブアナリストとしてマイクロソフト、アマゾンジャパンなどに勤務し、コンサルタントとして独立した小川卓さんが詳しく解説。自身のメルマガ『小川卓の「海外ウェブマーケティングニュース解説」』でメタバースについて迫ります。

 

「メタバース」ご存知ですか?

ここ数ヶ月で「メタバース」なる単語が広まってきました。
皆さんも単語は聞いたことがあるけど、なにか?と言われると説明しにくいかもしれません。

そこで今回はこの「メタバース」について解説すると共に、どう今後を変えていくか。
そんなテーマでお届けいたします。

今回ピックアップしたのは以下の記事。

Facebook’s First Big Investment into the Metaverse, and What it Means for the Future of the Company

Facebookが「メタバース」に対して社内で投資を行って取り組むよ!という話ですね。

CEOのザッカーバーグのインタビュー記事がVergeで公開されたのが2021年7月

「ソーシャルメディアの会社からメタバースの会社に変わる」という宣言を社内で行ったようです。

■メタバースとは?

メタバース(metaverse)とは、英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語です。

意味合い的に訳すると「仮想空間」の意味合いを持ちます。この考え方自体は長年存在しており、技術の進歩と共に進化してきました。

インターネット黎明期の掲示板やチャットにおける交流、その後もオンライン上のコミュニティは沢山ありました。そして覚えている方もいるかと思いますが、仮想空間の先駆けでもある「Second Life」が2003年にリリースされました。日本では特に2007年頃にSecond Lifeが盛り上がり、多くの企業が参画しました。

Second Lifeに“電通島” 「バーチャル東京」オープン (2007年)

その後の状況は皆さんも御存知のとおりです。

ただ「仮想空間」的な考え方はその後も様々な形の姿をとっていきました。オンラインゲーム(MMORPG)も1つの仮想空間ですし、どうぶつの森やFortniteなどもそうでしょう。

 

ドラゴン桜の指南役が父親に伝授、子供の才能を伸ばす“6つの褒めるコツ”

子供を伸ばす父親には褒め上手が多いそうです。しかし、どうやって子供をほめればいいのかわからない…というお父さんも多いかもしれませんね。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では漫画『ドラゴン桜』の指南役として知られ、23年間の公立小学校勤務の経験を持つ親野智可等さんが、褒め上手な父親になるための6つのコツを伝授しています。 

ほめ上手な父親になろう「その1」 ――「ほめ方がわからない」お父さんに贈る「6つのコツ」

子どもを伸ばす父親はほめ上手が多い。ほめるのが下手で、子どもが伸びることは稀だろう。

多くのお父さんたちは頭ではそのことをわかっていると思うが、いざとなると、うまくほめられない。「いまさらほめるのも恥ずかしい」気持ちがあるのかもしれないが、ほめ方がわからない、何をほめていいかわからない、という人もいるだろう。

そこで、今回と次回の2回にわたって、お父さん方の苦手な「ほめ方のコツ」をお教えしよう。

ご紹介するポイントのいくつかを「だまされたと思って」実践すれば、みるみる子どもが自信をつけ、伸びることは間違いない。それに万一効果がなかったとしても、マイナス面は何もない。まずは実践してみてはどうだろうか。

以下、いくつかのポイントを順次見ていこう。

大事なコツは、ポイントを絞ってほめること

1.ピンポイント法

重要なコツのひとつ。ほめるところを絞ってほめる方法だ。たとえば、子どもの漢字書き取りノートを見たとき、お父さん方の9割は、字が汚くてイライラすることだろう。それが普通だ。

しかし、中にはきれいな字もいくつかはあるはずだ。そこに丸を付けてほめる。汚い字には目をつぶって、比較的きれいな字だけをピンポイントでほめる。

これを毎日続けて丸が増えてくると、子どもは不思議なことに、だんだんていねいに書くようになる。わざわざ「ていねいに書け」と言わなくても、必ずそうなるのだ。

丸を付けてほめた後、「書き直したいと思う字はある?」と聞いてみよう。ほめた後に聞くことが重要だ。すると子どもは「この字を直したい」というから、書き直させて、またほめる。これを繰り返せば、必ずていねいに漢字を書くようになる。

私達の概念はもう古い。新時代のブランディングで役立つ“新しい価値”

近年、次世代のビジネスの方法が生まれてくるのを目の当たりにする機会も多くなりました。そこにはただ利益だけを追求するだけではなく、今の時代にマッチしたビジネスの在り方が垣間見られるようです。今回のメルマガ『週刊145マガジン「腹割って話そうぜ!」まぐまぐ!出張版』ではWebメディア『ECのミカタ』元編集長で株式会社「team145」代表取締役の石郷学さんが、ビジネスを新しい価値観から考察していきます。

 

僕らが抱く“花”や“服”の価値はもう古い

・花は相応しく集まれば価値になる

ものの価値っていうのはどこに潜んでいるかわかりませんね。だから、ものに依存して、力任せに売るのではなく、そういう価値観を探して、商売に変える工夫がこれからは大事です。

先日、フラクタの会社に立ち寄り、僕はそういう新感覚のブランドのポップアップストアに触れて、そんなことを思ったのです。

言うなれば、それは「ものではなく価値で追う」時代だということ。すると僕らが当たり前に向き合っている商材も実は視点を変えれば、全く別の価値観を持って、人々の心を満たすことだってあるかもしれません。何よりそれが企業とお客様との長きに渡る関係性を築くかもしれません。

例えば、花ひとつにしても、それが集まれば、その色合いは価値となる。僕が「 BOTANIC」というブランドと話をして気づいたのです。

BOTANIC代表取締役 上甲友規さんは、例えばどれだけ鮮やかなピンクの花でも、ただそれを集めてくるだけではダサく見えてしまうし、何をどう組み合わせるかに価値があると話してくれました。

それで僕もそうかと。「花もまた服でいうところのコーディネイトのように提案できるのかも」そう思いました。

それはセンスであり価値観だから、そこをお客様と心を通わせることが可能になります。そこが共感できていれば、このブランドが毎月、それを提案して、日常の心を満たすことができます。その瞬間、それはサブスクリプションとして成立して、特別な時にしか買わない「花」というイメージを覆します。

日常を変える素材として花が機能し、そしてそれが付加価値をつけて、「安さ」基準ではない価値観で繋がる新しい花の提案を実現させていますよね。

 

「愛がすごい」「優しい世界だ…」毎日仲良しで親子みたいなシベリアンハスキーと子猫の関係に癒される人が続出

Twitterにとっても仲良しでまるで親子のようなシベリアンハスキーと子猫の動画が投稿され、1.9万リツイートと10万いいねをこえる人気のツイートになっています。

こたつの上でごろりと横になっているのは、2016年9月生まれのシベリアンハスキーの女の子「ユキ」ちゃん。そしてそんなユキちゃんにぎゅっと抱きつき、大きな耳を一心不乱になめている猫ちゃんの名前は「サン」ちゃんといいます。

シベリアン③

シベリアン④

シベリアン⑧

2匹は体の大きさも年齢も全く違うものの、とっても仲良し。特にサンちゃんはユキちゃんのことをお母さんだと思っているようで、毎日のようにユキちゃんにくっついては耳をぺろぺろとなめているそうです。

一生懸命に甘えるサンちゃんも、まんざらではなさそうな表情のユキちゃんも、どちらもとってもかわいいですね。

シベリアン⑤

シベリアン⑦

ちなみにユキちゃんは飼い主さん宅にやって来たばかりの頃は体力が有り余っていて、物を壊したりゴミを散乱させたりと、さまざまないたずらをしたそう。しかし年々落ち着いてきて、優しくて落ち着いた性格になってきたそうです。

この日も耳に夢中になりすぎたサンちゃんに顔を踏まれても怒らず、優しく顔をなめてあげるところからも、サンちゃんが去った後に見せてくれた表情からも、ユキちゃんの優しさと愛情が伝わってきます。

こちらのツイートには「とってもかわいくて、見ているだけで癒されます」「優しい世界だ……」「こういう動画をずーっと見ていたいです」といった、優しいコメントが多数寄せられています。

シベリアン①

シベリアン②

投稿主であるかもしかさんのお宅にはユキちゃんとサンちゃんを筆頭に、茶トラの「レン」くんやキジトラの「フウ」ちゃんも暮らしています。Twitter(@b09a2032c)とYouTubeチャンネル「ユキちゃんねる」には、ユキちゃんと猫ちゃんたちの写真や動画がたくさん投稿されています。


犬と猫ではありますが、毎日仲良しでまるで親子のようなユキちゃんとサンちゃん。あまりのかわいさに癒される人が続出しているようです。

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

画像提供:かもしか(b09a2032c)さん

新潟のドン「裏金2~3千万撒け」で露呈した自民党“金権選挙”のウラ実態

自民党の泉田裕彦衆院議員の告発により発覚した、先の衆院選における裏金騒動。「要求した」とされる星野伊佐夫新潟県議はその違法性を真っ向から否定し、泉田氏の新潟5区支部長の交代を要求するなど、事態は泥仕合の様相を呈しています。自民党と言えば2019年の参院選をめぐる河井克行・案里夫妻の大型買収事件が記憶に新しいところですが、同じ「犯罪」が繰り返されようとしていたのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、現在判明している新潟の裏金騒動の経緯を詳細に振り返るとともに、そこから浮かび上がる自民党の「選挙に関する相場観」を明らかにしています。

 

“変人”と“ドン”の泥仕合で露呈した自民党金権選挙の一断面

うまくいっている時は、互いの利益でつながっていた人間関係も、カネがらみで、いったんこじれると泥仕合になる。

泉田裕彦衆院議員が、選挙前に2,000万~3,000万円の裏金を撒くよう星野伊佐夫新潟県議に要求されたと言い、星野県議が「事実無根」と否定している件。

泉田氏は自民党新潟県連に星野氏の除名を要求、星野氏は新潟5区支部長である泉田氏の解任を党県連に申し入れるなど、対立は激しさを増すばかりだ。

かつての田中角栄後援会「越山会」幹部で“新潟のドン”といわれた星野氏がスカウトし政治家に育てたのが泉田氏だ。愛憎は紙一重というが、この世の浅ましさを凝縮したような争いごとの白黒に興味はない。

筆者の関心はただ一つ。河井克行、案里夫妻が広島で派手にやらかしたような買収劇が、自民党の選挙では常態なのかどうかだ。ひょっとしたら、あの衆院選における自民党の圧勝も、カネの威力で成し遂げられたのかもしれない。

ことの発端は、泉田氏が11月29日に投稿した以下のツイートである。

今回の衆議院総選挙で、2~3千万円の裏金要求をされました。「払わなければ選挙に落ちるぞ」という文脈でした。広島で事件があったばかりでよくやると思いましたが、違法行為はお断りしました。そうしたら、選挙は大変でした。。。

泉田氏は、このツイートへの取材が殺到したため、急きょ記者会見を開き、裏金を要求したのが星野県議であることと、録音データが存在することを明らかにした。

泉田氏は10月31日に投開票された衆院選に出馬、小選挙区(新潟5区)では落選し、比例で復活した。

この選挙で泉田氏が不利な情勢にあるのは明らかだった。元長岡市長の森民夫氏が無所属で立候補し、保守分裂の様相だったうえ、野党が一本化して元新潟県知事の米山隆一氏を擁立したからだ。自民党の世論調査も苦戦を予想させた。

 

全世界が失笑。あの習近平政権が主張した「中国的民主」につける薬

アメリカ主催の「民主主義サミット」や、米英豪加と広がりを見せる北京冬季五輪の「外交的ボイコット」に対抗するかのように、「中国的民主」なるスローガンを喧伝し始めた習近平政権。しかし中国共産党が言うところの「民主」とは、私たちが用いるものとは概念自体が異なるようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、中国当局がどのような意味合いで「民主」という言葉を使っているかを、「馬鹿」の語源となった故事を引きつつ紹介。さらに彼らが何をもって「人民」と規定しているかについても解説しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2021年12月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

 

「馬鹿」の語源になった故事と瓜二つな「中国的民主」の噴飯

アメリカに加え、オーストラリア、イギリスも北京五輪の外交ボイコットを表明するなど、人権問題を理由とした五輪の外交ボイコットの輪が広がっています。

民主主義においてもっとも重要なのが人権であることは言うまでもありません。人権が守られなくては主権在民=民主は成り立たないからです。アメリカやオーストラリアの外交ボイコットは、中国が民主と人権を踏みにじっているからにほかなりません。

ところが中国は最近、「中国的民主」なるものをさかんに主張し、12月4日には「中国的民主」なる白書を発表しました。その内容は新華網などでも見ることができます。

中国的民主

しかも、ことあるごとに「中国こそ世界で最も民主的な国である」と主張しており、世界から失笑を買っています。

じつは、中国が「民主政治」を掲げて中国共産党の正当性を訴えたのは、これが初めてではありません。2005年10月に「中国の民主政治建設」という白書を発表したのが最初でした。今回発表した「中国的民主」の白書も、基本的にはこれを踏襲したものにすぎません。

中国の民主政治建設

言うまでもなく、「中国的民主」には、1989年6月4日の天安門事件における人民の民主化要求のことも、劉暁波が中国共産党に逮捕されるきっかけとなった民主化要求「08憲章」のことも書かれていません。都合の悪いことは完全になかったことにされています。

私は、これまでの著書で、中国の本質を読み解くには常に中国の主張の逆を考えればいいと述べてきました。つまり中国共産党が「中国的民主」を発表したということは、いかに中国が独裁国家であるかを証明している、ということにほかならないのです。

 

岸田首相の「教育未来創造会議」、メディアの捉え方に大きな不安

岸田首相が「教育未来創造会議」を設置し、その意図と顔ぶれが紹介されました。多様性を重んじ、あらゆる人が「教育の機会」から排除されない「新しい学び」の枠組みの提示に期待を寄せながらも、「成長分野の人材育成に議論が集中してしまいそう」と不安を表明するのは、要支援者の学びの場「みんなの大学校」を運営する引地達也さんです。今回のメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』で引地さんは、「誰もが」という文言をあっさりと黙殺してしまうメディアの伝え方を不安の一因として上げていて、日本のメディアのリテラシーの欠如を浮き彫りにしています。

 

教育の未来の創造に望む「誰もが」への深い議論

岸田文雄首相は今月、安倍晋三・菅義偉首相のもとで教育改革の諮問機関であった教育再生実行会議を廃止し、新たに「教育未来創造会議」を設置した。

12月3日の閣議決定では設置理由を「我が国の未来を担う人材を育成するためには、高等教育をはじめとする教育の在り方について、国としての方向性を明確にするとともに、誰もが生涯にわたって学び続け学び直しができるよう、教育と社会との接続の多様化・柔軟化を推進する必要がある」ため、と明記した。

メディアでは「社会人が学び直す『リカレント教育』やデジタルなど成長分野の人材育成策を検討する」と目的の焦点を絞っているが、学び続けることの意味を深く広く考えるきっかけとして、「誰もが」の目的を最後まで考え続け、何らかの形を提示する議論をしてほしいと思う。

この会議は岸田首相が議長を務め、末松信介文部科学相、萩生田光一経済産業相や後藤茂之厚生労働相などの関係閣僚が参画するから、教育行政のみならず、産業と社会保障を含めての議論が想定され、「誰もが」はインクルーシブかつダイバーシティの社会を目指す中での「新しい学び」の枠組みの提示も期待される。それは私のような障がい者や要支援者の学びを実践してきた立場からすれば希望でもある。

会議のメンバーには、元慶応義塾長の清家篤・元慶応義塾長、日立製作所の東原敏昭会長、安宅和人・ヤフーCSO(最高戦略責任者)、高橋祥子ジーンクエスト社長ら伝統的な産業界と新しい企業のスタイルのモデルとなっている面々で、新旧のバランスを感じさせるが、ここで心配なのは「誰もが」を推進する当事者に近い立場の方がいないことだ。どのように当事者の声を聞き、考えてくれるのだろうか。

会議は2022年夏までに提言をまとめ、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に反映させる予定とされるが、それゆえに人工知能(AI)やデータサイエンスなど成長分野の人材育成に議論が集中してしまいそうで、さらに社会人が大学などで学び直す「リカレント教育」の充実を議論する内容は産業寄りの印象もある。

 

きっかけは「鹿」。世界的エンジニアが、ドローンベンチャーを設立した理由

「Windows95を設計した日本人」として知られ、数々のベンチャー・ビジネスに携わってきた世界的エンジニアの中島聡さんが、新たな「登るべき価値のある山」の踏破に挑み始めたようです。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では中島さんが、昨年設立したドローンベンチャー「netdrones」を立ち上げたきっかけや、現在に至るまでに次々と起きた「奇跡」を紹介。その上で、心躍るようなとてつもなく大きな目標を記しています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

 

ドローンベンチャーを立ち上げた理由

私がシアトルで立ち上げたドローンベンチャーに投資家からの投資が決まった話は既に書きました。その投資家と先週、昼食を食べたのですが、その時に、どうしてこの会社を立ち上げようと考えたのか、と尋ねられたので私なりに答えたのですが、今回はその話を簡単にまとめてみようと思います。

きっかけは、我が家の庭に出没する鹿です。庭の先は、人が登り降り出来ないぐらい急な崖なのですが、その先の森に鹿が住んでおり、時々、庭に来て悪さをするのです。

鹿の植物は植物の芽なので、春先になると、庭に植えてある、りんご、ブルーベリーなどの芽をことごとく食べてしまうのです。

フェンスで囲えば良いと思うかも知れませんが、鹿のジャンプ力はすごくて、1メートル半ぐらいのフェンスは楽々飛び越えてしまうのです。

そこで考えたのが、ドローンを使った「鹿(しし)おどし」です。普段はワイアレスの充電ステーションでチャージしておき、タイマーで20分おきぐらいに庭を飛ばして鹿を追い払おうというアイデアです。

飛ぶルートは毎回決まっているし、物体認識のような難しいことはしなくて良いので、簡単に実装出来るだろうと思ったのですが、全くそんなことはありませんでした。

そもそも、ドローン用の充電ステーションなど存在しないし、ドローンをコントロールするプロトコルも会社ごとにまちまちです。

ドローンをコントロールするプロトコルとしては、MavLinkというオープンなものがありますが、DJIやSkydioなどのメジャーなドローンがサポートしていないため、業界標準と呼ぶにはほど遠い状況です。

ドローンそのものをコントロールするソフトウェアとしては、PX4というオープンソースプロジェクトがありますが、これも業界標準と呼ぶには程遠い状況にあります。

そんな状況なため、MavLinkでコントロールできるPX4を搭載したドローンが必要となれば、ドローンキットを入手し、自分で組み立て、OSをインストールするという、とんでもない手間をかけなければならないことが分かりました。

さらに悪いのは、MavLink経由でドローンをコントロールするソフトウェアです。QGroundControlというオープンソースのプロジェクトがあるにはあるのですが、Windows用に書かれたかなり古いアーキテクチャのソフトウェアで、MacやLinuxに移植するぐらいなら、ゼロから書き直した方が早いようなしろものです。

この状況を知った時に、妙に懐かしい感じがしました。まるで、私がプログラミングを始めたばかりの「パソコンの黎明期」のような状況です。当時は、WindowsどころかMS-DOSもなく、それぞれのパソコンメーカーが独自のOSでパソコンもどきを作っており、使いこなせるのは、時間が無制限にあるホビイストだけでした。

そこで思ったのは、「こんな状況がいつまでも放置されて良いはずがない。PX4などのオープンソースプロジェクトには企業のスポンサーが必要だし、コントロールソフトウェアは、もっとモダンなアーキテクチャで作られているべき」という思いでした。

そこで同時に気が付いたのは、これがとんでもないチャンスだ、という事実です。

沖縄・石垣の「共同売店」が、スーパーと対立せず営業を続ける驚きの仕組み

SDGsという言葉がメディアでも多く取り上げられるようになり、『持続可能』を意味する「サステナブル」という単語もよく聞くようになりました。そんなサステナブルなビジネスモデルを紹介するメルマガ『次世代ニューノーマルに売れるサステナブルビジネス~第3の持続可能なビジネス 全貌解説!!』では今回、沖縄のスーパーと共同売店が織りなす「ウィンウィン」の仕組みについて紹介しています。

沖縄スーパーに見た! 地方創生を可能にするウィンウィンのビジネスモデルはこれだ!! ~地元密着の個店がスーパーとシナジーを生み出す仕組みとは??~

沖縄八重山諸島の中心地、石垣島の人口は約5万人。本土系欧米型スーパー、イオンマックスバリューが4店舗、地元系欧米型スーパー、ディスカウントのかねひで1店舗、地元系欧米型スーパー、サンエー1店舗、そして個店、まちやぐわー(町・屋・小)という八百屋と雑貨と惣菜を販売する地域の共同売店がコンビニ19店を上回る店舗数存在しています。

本土ならコンビニが取って代わるであろう個店まちやぐわーが沖縄石垣で、なくてはならない存在になっているのは、石垣の人口が5万人の地方だからでしょうか?

~地元が大切にする助け合いが持続可能なビジネスを成り立たせる?~

沖縄特有のまちやぐわー=共同売店の誕生は100年以上前国頭村奥の「奥共同店」が最初と言われ、共同売店は地元の人たちがお金を出し合って設立しました。

まちやぐわーは地元民で運営し、利益がでたら地域に還元する、沖縄の助け合いの心「ゆいまーる」を具体化したビジネスでした。

ただ今は沖縄全土に欧米型のスーパーや本土からのコンビニが進出し出店。沖縄独特の地域に根差した助け合いのビジネス「まちやぐわー」が激減しているのも事実です。

が、沖縄石垣では、欧米化した効率だけを重視した欧米型スーパーが市場を独占せず、地元が助け合うまちやぐわーという個店が、欧米型スーパーと共に、住民に支持され続け、なんと、コンビニ以上に地域に支持されています。

理由は、効率化した本土系企業も地元系企業も、地域ニーズに沿った商品構成を扱いながらも地元住民と深く関わる地元の個店まちゃぐわーーの助け合い文化を尊重し扱う商品の銘柄などを差異化しているからです。

一例を挙げると、まちやぐわーは地元石垣に点在する家族経営のパンメーカーの商品を扱い、地元で馴染みの味を提供することで、地元住民と地域密着の個店まちゃぐわーが共存共栄する沖縄独特の助け合い文化=ゆいまーるを守り、地元に支持されています。

方や島内の効率重視の地元系欧米型スーパーは、売れ筋定番商品を主力にするため、本土の島内全店舗に納入できるメーカー、や地元民の好む売れ筋を量産できる地元中小メーカーと取り引きし、均一の品質を提供することで、価格訴求し、地元に支持されています。

そして本土系欧米型スーパーは、商品を取り引き段階から絞り込み、店舗全体で陳列などにかかる運営コストを軽減することで、オペレーションを効率化し、便利さを訴求し、地元に支持されています。

つまり沖縄石垣では、地元住民を相手に、それぞれが買い物動機を差異化することで、三者三様支持され、ビジネスを持続しているのです。